科学技術庁は、旧(財)日本分析化学研究所のデータねつ造事件にかんがみ、横須賀、佐世保及び沖縄(ホワイトビーチ)の放射能水準を一日も早く把握するため、昭和48年度第4・四半期定期調査の試料採取を行った。(これを「緊急サンプリング」と呼んでいる。)この緊急サンプリング試料の分析は、海上保安庁水路部、水産庁東海区水産研究所、放射線医学総合研究所及び理化学研究所の四機関に依頼しており、すでに横須賀分の分析が終了し、昭和49年6月3日、その結果を公表したが、このほど、佐世保分及び沖縄(ホワイトビーチ)分の分析が終了した。
佐世保分及び沖縄(ホワイトビーチ)分の分析結果は、別紙のとおり従来の放射能水準に比して大きな変動がないことを示している。
分析を担当した四機関は、分析能力については我が国でも有数の権威ある機関であり、分析研事件にかんがみ、分析はこれらの機関によって、とくに慎重に行なわれており、しかも、分析の信頼性については、分析の権威者で構成する「放射能分析評価委員会」において評価を受けているので、十分信頼のおけるものである。
この結果、従来現地の放射能監視並びに海上保安庁水路部及び水産庁東海区水産研究所の分析結果によって確認し、表明してきたように周辺住民の安全は保証されていることが、この点からも確認されたことになる。
<別紙>
緊急サンプリング試料分析結果の概要(佐世保)

緊急サンプリング試料分析結果の概要(沖縄-ホワイトビーチ)

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