昭和48年5月22日
原子力委員会 |
| 1.目的 |
核融合は人類の未来を担う究極のエネルギー源としてその実現こ大きな期待がもたれている。このような核融合研究開発の重要性にかんがみ、原子力委員会は昭和43年7月にその研究開発を原子力特定総合研究に指定し、昭和44年度から昭和49年度にわたる第一段階の研究計画を策定し、関係機関の密接なる協力のもとに鋭意研究開発を推進した。
この研究開発ではトカマク型の中間ベータ・トーラス磁場装置によって世界の最先端をゆく著しい成果を挙げたほか数々の実績が得られ、今後、核融合動力炉を目ざした研究開発へ飛躍する基礎を築くことができた。
一方、世界各国においても近時核融合研究開発が一層精力的に進められており、特に米国、ソ連においては昭和40年代中頃よりプラズマ閉込めに新機軸が開かれており、予想される関連技術の進展と相俟って、今後、臨界炉心プラズマの達成までの展望を得る段階まで達している。
このように最近におけるめざましい内外の研究開発の進展および安定、且つきれいなエネルギー供給についての国民的課題を併せ勘案するとき、核融合の研究開発を一層強力に推進し、その実用化への道をひらくことが最も重要な課題であると判断される。
この観点から、今回原子力委員会に「核融合研究開発懇談会」を設け、新段階におけるわが国の核融合研究開発の推進方策について長期的且つ総合的見地から検討することとする。
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2.審議内容 |
(1)今後の核融合研究開発計画について
(2)研究開発体制について |
3.審議期間 |
本懇談会は約1年間審議を行なうこととする。
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| 4.本懇談会の構成員は、別記のとおりとする。 |
別記
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懇談会の構成 |
| (1)担当委員 |
井上五郎
武藤俊之助 |
| (2)構成員 |
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| 芦原義重 |
関西電力㈱取締役会長 |
| 有沢広巳 |
総合エネルギー調査会総合部会長 |
| 太田暢人 |
通商産業省工業技術院長 |
| 加藤乙三郎 |
電気事業連合会会長 |
| 木川田一隆 |
東京電力㈱取締役会長 |
| 岸田純之助 |
㈱朝日新聞社論説委員 |
| 木田宏 |
文部省大学学術局長 |
| 駒井健一郎 |
㈱日立製作所取締役会長 |
| 向坂正男 |
㈱日本エネルギー経済研究所所長 |
| 堤佳辰 |
㈱日本経済新聞社論説委員 |
| 土光敏夫 |
東京芝浦電気㈱取締役会長 |
| 林雄二郎 |
(財)未来工学研究所長 |
| 伏見康治 |
日本学術会議副会長 |
| 星野敏雄 |
理化学研究所理事長 |
| 松根宗一 |
㈲日本原子力産業会議副会長 |
| 向坊隆 |
東京大学教授 |
| 宗像英二 |
日本原子力研究所理事長 |
| 山本賢三 |
日本原子力研究所理事 |
| 成田寿治 |
原子力局長 |
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