第3章 核燃料

§4 核燃料の研究開発

 国のプロジェクトとして進められている新型転換炉および高速増殖炉開発の一環として,これらの新型動力炉に用いられるウラン・プルトニウム混合酸化物系燃料の研究開発については動力炉・核燃料開発事業団が中心となって引き続き実施されている。昭和46年度には,同事業団東海事業所のプルトニウム燃料第2開発室が完成し,高速増殖炉燃料製造ラインによる試運転を行ない,また,新型転換炉燃料製造ラインは重水臨界実験装置(DCA)用プルトニウム燃料の製造を開始した。
 このほか同事業団大洗工学センターでは燃料集合体検査施設の建設が進められている。
 一方,日本原子力研究所は,将来の高速増殖炉用の炭化物系燃料,高温ガス炉用の被覆粒子燃料等について試験研究を実施した。
 プルトニウムの軽水炉への利用技術については,米国で進められているEEI計画に電気事業者が参加しているほか,プルトニウム燃料の照射試験,炉物理特性に関する研究等が動力炉・核燃料開発事業団を中心に行なわれた。
 なお,民間においては,(株)日立製作所および東京芝浦電気(株)の合弁により,軽水炉燃料と高速増殖炉燃料の研究開発を目的とする日本核燃料開発(株)が昭和47年2月に設立された。


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