第Ⅱ部 原子力開発利用の動向
第1章 原子力発電

1 原子力発電の動向

 我が国最初の商業用原子力発電所である日本原子力発電(株)の東海発電所が昭和41年7月に運転を開始してから既に11年が経過した。この間における原子力発電所の発電設備容量の推移は,図に示すとおりである。

 昭和52年9月には四国電力(株)の伊方発電所1号炉が新たに営業運転を開始したことにより,我が国で営業運転中の商業用発電炉は計14基,総電気出力799万4千キロワットに達し,世界的にも米国,英国に次ぐ規模になっている。この結果,原子力発電設備容量は総発電設備容量の7.7%を占めるに至っている。また,建設中の商業用発電炉は計10基,総電気出力914万1千キロワットである。
 更に,昭和52年3月の第71回電源開発調整審議会の議を経て東京電力(株)の福島第二原子力発電所3号炉の電源開発基本計画への組入れが決定された。これによって,現在,原子炉設置許可済みだが工事着工に至らないもの,設置許可申請中,又は,申請準備中の商業用発電炉は計5基,総電気出力475万6千キロワットである。
 以上を合計すれば,総計29基,2,189万1千キロワットとなっている。


目次へ          第1章 第2節へ