第15回長期計画策定会議 資 料 第 4 号 |
平成12年11月
「ご意見をきく会」での意見の概要のまとめ方について
1.意見の整理方法について
○ | 発言意見については、基本的に原子力の研究、開発及び利用に関する長期計画(案)(以下、長期計画(案))の目次に則して分類した。 |
○ | なお、発言意見が、第1部「原子力の研究、開発及び利用の現状と今後の在り方」と第2部「原子力の研究、開発及び利用の将来展開」のどちらにも重複するものについては、第2部の項目で整理した。 |
2.表の見方について
○ | 長期計画(案)に関する意見の概要について表注を以下に示す。
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第1部 原子力の研究、開発及び利用の現状と今後の在り方
分野1【原子力科学技術の発達】
No. | 意 見 概 要 | 開催 場所 | 発言者 | 集約 意見 番号 |
1 | 欧米では、自由化による大型プロジェクトの経済性、チェルノブイル事故以降の政治的配慮によって原子力への投資が停滞している。 | 青森 | 益田 恭尚 | 1 - 1 |
2 | 周囲を海に囲まれた日本はパイプラインと送電網で結ばれたEU諸国間のように、石炭・天然ガス資源の活用や、電気が足りなければ隣の国から輸入という訳にはいかない。 | 福井 | 豊嶋 美代子 | 1 - 1 |
3 | 連立政権成立後のドイツは原子力発電を廃止という方向にしているが廃止時期は明確ではない。 | 福井 | 豊嶋 美代子 | 1 - 1 |
4 | 台湾は廃棄物及び経済的理由から撤退している。このように他のアジア諸国も取りやめとしているのに、なぜ日本だけ取りやめられないのか。 | 福井 | 吉村 清 | 1 - 1 |
5 | 「原発に不安を感じる」との声はどの世論調査でも圧倒的多数であり、ドイツの原発全廃方針をはじめ、アメリカやカナダ、ヨーロッパの各国では原発を減らす方向に向いている。 | 福井 | 渡辺 三郎 | 1 - 1 |
分野2【エネルギー供給を考えるに当たって】
◯エネルギー供給全般
No. | 意 見 概 要 | 開催 場所 | 発言者 | 集約 意見 番号 |
6 | 発電電力量の約3割を原子力が供給しているから基幹電源に位置付けるという議論ではなく、大間、もんじゅ、JCO事故等を踏まえ、原子力政策の方向性を変更する話を入れるべき。 | 青森 | 井上 浩 | 2 - 2 |
7 | 燃料電池や太陽光発電等の再生・新エネルギーの開発状況を見ながら、原子力開発路線の変更も必要ではないか。 | 青森 | 小田切 明和 | 2 - 2 |
8 | 天然ガスをサハリンから日本へのパイプラインで運ぶという構想もあり、さまざまなエネルギー源のベストミックスを考える必要がある。 | 青森 | 小林 正平 | 2 - 2 |
9 | 2007年以降、日本の人口は減少する。人口減少こそ21世紀の先進国であり、これはエネルギーの消費が減少していくという影響を与えるだろう。原発一辺倒から目線を転じていくべきである。 | 青森 | 小林 正平 | 2 - 2 |
10 | 電力の自由化がはじまり、発電所も拠点型から地域への散在化に向かう。 | 青森 | 小林 正平 | 2 - 5 |
11 | 太陽光・風力といった自然エネルギーの効率よい活用と燃料電池などのエネルギーの開発を世界のエネルギー開発の潮流を見失わずに急がねばならない。 | 福井 | 豊嶋 美代子 | 2 - 5 |
◯省エネルギー
No. | 意 見 概 要 | 開催 場所 | 発言者 | 集約 意見 番号 |
12 | イタリア、ドイツでは原子力発電所が廃止されつつある。このまま原子力開発を進めると、日本は世界の重荷になる。 | 東京 | ふじおか こうたろ | 2 - 7 |
13 | ごみの固形燃料化による熱源も視野に入れ、無限にある生ごみの熱源としてのリサイクルは環境美化と循環型社会の構築にも寄与する。 | 福井 | 豊嶋 美代子 | 2 - 7 |
14 | 私達が生活していく上でエネルギーは必要不可欠であり、省エネルギー的生活を習慣化する様に努めるとともに、新しいエネルギーの開発を行っていく必要がある。 | 青森 | 岩谷 昭子 | 2 - 11 |
15 | 電気を作る人と、電気を使う人が双方歩み寄るべきで、使う側ももっと電気の大切さを感謝しながら使うべきである。 | 東京 | 大山 のぶ代 | 2 - 12 |
◯再生可能エネルギー
No. | 意 見 概 要 | 開催 場所 | 発言者 | 集約 意見 番号 |
16 | 原子力発電のデメリットを明らかにし、原発依存から真剣に撤退を考える時期ではないか。自然エネルギーや水素発電等の技術開発を進めるべきである。 | 青森 | 井上 浩 | 2 - 16 |
17 | 再生可能エネルギーのポテンシャルは、全発電量の1/4を超えるものがあるため、この研究開発を誘導していく政策をとるべきである。 | 青森 | 井上 浩 | 2 - 16 |
分野2【エネルギー供給を考えるに当たって】
◯再生可能エネルギー
No. | 意 見 概 要 | 開催 場所 | 発言者 | 集約 意見 番号 |
18 | 長計案では、原発は段階を踏んで廃止する、新エネルギーの開発に力を注ぐ、現存の原発の安全性を確保する、原子力防災についてはっきりと計画を立てることを記すべきである。 | 福井 | 渡辺 三郎 | 2 - 16 |
19 | 太陽光発電を減反農地に設置することも考えれば、設置面積のことは解決できる。 | 東京 | 長島 彬 | 2 - 19 |
20 | 太陽電池、燃料電池が完成目前である今日、電力は集中から分散の時代に変わり、もはや原子力を推進する意味はなく、撤退させていくことが、勇気ある21世紀初頭の長期計画の課題である。 | 東京 | 長島 彬 | 2 - 19 |
21 | 再生可能エネルギーの活用をもっと拡充すべきであり、原発・プルトニウム利用への重点資金計画を改めるべきである。 | 青森 | 井上 浩 | 2 - 20 |
22 | 原子力関係の交付金を再生・自然エネルギーの開発普及に振り向けて欲しい。 | 青森 | 福澤 定岳 | 2 - 20 |
23 | 石油は使いやすいが有限な資源であり、21世紀中には石油の需給関係が著しく悪化し、大気中の炭酸ガス濃度が許容される限度を超えていく事態が招来すると想定される。そのときの石油代替エネルギーに何を選べばよいのであろうか。自然エネルギーで賄えればそれに越したことはないが、それは困難である。 | 青森 | 益田 恭尚 | 2 - 21 |
24 | 太陽光にしろ風力にしろ、エネルギー密度と安定性の点からみて、あくまでも補完的なものであり、大量発電には適さない。 | 青森 | 益田 恭尚 | 2 - 21 |
分野3【原子力発電の特性と課題】
◯安定供給性
No. | 意 見 概 要 | 開催 場所 | 発言者 | 集約 意見 番号 |
25 | 長計案には、ウラン235の資源量に関する記述が全く見当たらない。ウラン235がいつ頃尽きてしまうのか、本案には現時点での最も確かと思われる数値を当然示すべきである。 | 福井 | 児嶋 眞平 | 3 - 1 |
◯環境適合性と放射性廃棄物
No. | 意 見 概 要 | 開催 場所 | 発言者 | 集約 意見 番号 |
26 | 高レベル放射性廃棄物が人類史上最悪の負の遺産であるかのように語られるが、他の有害廃棄物、炭酸ガス等も同様に負の遺産であり、負の遺産を残さないというよりも、後世に残す負の遺産をできるだけ最小化することが必要である。 | 東京 | 斉藤 史朗 | 3 - 7 |
27 | 高レベル放射性廃棄物の地層処分に伴うリスク、放射性物質が他の有害物質と異なり半減期を有することを科学的に考慮すべき。 | 東京 | 斉藤 史朗 | 3 - 7 |
28 | 高レベル放射性廃棄物だけを特別視するのではなく、国として公平な立場で広く有害廃棄物のリスクを評価し、対策を講じるべきではないか。 | 東京 | 斉藤 史朗 | 3 - 7 |
◯経済性
No. | 意 見 概 要 | 開催 場所 | 発言者 | 集約 意見 番号 |
29 | 46頁に発電原価の表があるが大間や東通原子力発電所の申請書類に記述された金額とは異なっている。いつも結論に近い資料のみが出されており、国民への配慮が非常に欠けた形で議論が進められている。 | 青森 | 平野 良一 | 3 - 8 |
30 | 東電の損益計算書から見積もると、原子力発電の経費は17-18円/kWhとなり、公表されるものと比べかけ離れており、会計検査院などに調べてもらう必要がある。 | 東京 | 長島 彬 | 3 - 8 |
31 | 日本の電力市場も自由化に向かうことは不可避であり、今後は一般電気事業者の「回収不能費用」負担の問題を始めとする原子力の「経済リスク」の責任の所在を明確にすべき。 | 東京 | 飯田 哲也 | 3 - 8 |
32 | 新設原子力発電所の経済的な費用責任を明示すべき。また、再処理プラントも、今後経済的に破綻していくのではないか。 | 東京 | 飯田 哲也 | 3 - 8 |
分野4【我が国のエネルギー供給における原子力発電の位置付け】
No. | 意 見 概 要 | 開催 場所 | 発言者 | 集約 意見 番号 |
33 | 今の原子力利用は核拡散と表裏一体でもあり危険性がゼロでなく、コスト的にもCOP3の要請にも応えられないのであるからやはり「脱原子力」を政策化して対応すべきである。 | 福井 | 中村 融 | 4 - 1 |
34 | 日本のエネルギーの現状を考えると、少なくとも現状を維持した原子力発電への依存は続くであろうが、国民の不安を軽減しなければならない。 | 東京 | 松浦 辰男 | 4 - 2 |
35 | いろいろ問題があるから止めようという事ではなく、如何にうまく運転し、次のクリーンな自然エネルギーにどうつなげていくかが課題である。 | 福井 | 豊嶋 美代子 | 4 - 3 |
36 | エネルギー資源の少ない日本では、地球環境問題、また経済性や技術開発からも安定的に品質の良いエネルギーを確実に取り入れていける原子力エネルギーは、今後とも必要と思う。 | 青森 | 岩谷 昭子 | 4 - 4 |
37 | 化学エネルギーの代替としては、質量をエネルギーに変える原子力エネルギーしかないことは、近代科学の常識であろう。この事実が明らかであれば、技術継承の点からみても原子力開発の中断は許されない。 | 青森 | 益田 恭尚 | 4 - 4 |
38 | 防衛、食料、エネルギーは国が当然責任を持って実施していくべきである。小資源国かつ島国という日本の条件を考えると、原子力という純国産のエネルギーを使うのは当然である。 | 福井 | 粟野 明雄 | 4 - 4 |
39 | 原子力は総発電電力量の40%近い比率を占めており、今後も電気文明を享受するのであれば、発電コスト、二酸化炭素の削減という観点から原子力発電にたよらざるを得ない。 | 福井 | 豊嶋 美代子 | 4 - 4 |
40 | 日本は原子力に頼らざるを得ないという意見が出ている。 | 福井 | 萩原 冨士男 | 4 - 4 |
41 | 日本は、東アジアの地政学的な位置付けやこれまでの歴史、安全保障なども考慮した骨太のエネルギー政策の中で、原子力の位置付けを明確にすべきである。 | 福井 | 北條 正 | 4 - 4 |
分野5【信頼の確保】
◯政策決定過程への国民参加
No. | 意 見 概 要 | 開催 場所 | 発言者 | 集約 意見 番号 |
42 | 国民の意見をどうやって受け止めて反映するのかをよく検討してほしい。 | 東京 | 西尾 漠 | 5 - 1 |
43 | 民間の活動を誘導する施策については、少なくとも国会の議決を要件とすべき。 | 東京 | 西尾 漠 | 5 - 2 |
44 | 適宜、適切な間隔で評価を行い、柔軟性をもって、長計を見直していくことが必要ではないか。また、国会で議論をしながらその方向性を定めていくことも必要ではないか。 | 福井 | 北條 正 | 5 - 2 |
45 | 国民からの声を聞き置くだけというのはやめて欲しい。 | 青森 | 井上 浩 | 5 - 3 |
46 | かつて原子力施設が嫌われる理由として、安全だと言い過ぎて危険性の認識が欠けている、周辺住民に対しお金で解決しようとする、情報公開しない、住民の意思を尊重しない、閉鎖主義の体質がある、議論をしない等が指摘されたが、これらはどのように変わったのか。 | 青森 | 福澤 定岳 | 5 - 3 |
47 | 行政によるフォーラムやシンポジウム等が行われているが、これらは一般の勤め人や、主婦が参加できる時間帯に開催されていない。 | 青森 | 平野 良一 | 5 - 4 |
48 | 今回のような会も一度限りでなく、いろんな立場の人たちの意見を出し合う場を設けて全国的な議論を盛り上げて欲しい。それが原子力政策への不信感を解消する第一歩である。 | 青森 | 福澤 定岳 | 5 - 4 |
49 | 「ご意見をきく会」は評価できるが、国民の意見を聴く取組としては、まだまだ不十分である。 | 東京 | ふじおか こうたろ | 5 - 4 |
第2部 原子力の研究、開発及び利用の将来展開
分野6【原子力の研究、開発及び利用に当たって】
◯国と民間の役割の基本
No. | 意 見 概 要 | 開催 場所 | 発言者 | 集約 意見 番号 |
50 | 公益性と市場経済とのバランスを考えてもらいたい。 | 福井 | 粟野 明雄 | 6 - 1 |
51 | 原発、六ヶ所核燃料サイクル施設、高レベル放射性廃棄物の最終処分計画などは、民間事業者の責任をはっきりさせることが必要である。 | 東京 | 西尾 漠 | 6 - 3 |
52 | 国の役割としては、原子力の軍事利用の防止及び放射能災害・放射線災害の防止があるが、それらの責任の所在があいまい。 | 東京 | 西尾 漠 | 6 - 4 |
分野7【安全確保と防災】
No. | 意 見 概 要 | 開催 場所 | 発言者 | 集約 意見 番号 |
53 | これまでの原子力を巡る事故、特にJCO事故等の不祥事は、科学を信じていた国民にも原子力に対する不安不信を抱かせた。 | 青森 | 岩谷 昭子 | 7 - 1 |
54 | JCO東海臨界事故を契機に、ある種の「原子力安全神話」は放棄されたが、「安全文化」と名前を変えて「原子力神話」が隠れ蓑のまま存在している。 | 青森 | 平野 良一 | 7 - 1 |
55 | JCOの臨界事故により明るみに出た国の原子力に対する安全施策の無さと、安全とは程遠い対応の仕方に強い不信感と不安感を持っている。 | 福井 | 豊嶋 美代子 | 7 - 1 |
56 | JCO事故などをみると原子力における教育不足を感じる。骨太の長計をつくり、国の意志を明確にすべきではないか。 | 福井 | 北條 正 | 7 - 1 |
57 | 責任者から作業員に至るまでのすべての人々に安全に関する意識の徹底、信頼性の高い操作を行うためにも、安全を担う人材育成の強化を望む。 | 青森 | 岩谷 昭子 | 7 - 2 |
58 | 危険性があるものに対して対策を示すことは常にやっているが、大事なのは現場でどう行われているかである。 | 青森 | 小林 正平 | 7 - 2 |
59 | 原子力の専門技術者は、広い視野、一般の社会人とのコミュニケーション能力、総合的な知識や倫理観に裏付けられた行動規範を備えていることが必要である。 | 東京 | 中島 尚正 | 7 - 2 |
60 | 安全管理、危機管理、高い倫理観の維持等に関するマネジメントや技術は、高いレベルを保つことが大切であり、分野横断型の職務に関する資格制度の検討が必要である。 | 東京 | 中島 尚正 | 7 - 2 |
61 | 「はっと」、「ひやり」報告のように、現場の事故を隠さず報告する体質を作らなければならない。 | 福井 | 菅野 幸雄 | 7 - 2 |
62 | 原子力ではJCO事故も含めて誰も責任を取ろうとしないが、責任は国策を推進してきた科学技術庁にある。 | 青森 | 福澤 定岳 | 7 - 3 |
63 | 法改正により原子力安全のための防災専門官、保安検査官の配置があったが、24時間対応が可能か極めて不安である。 | 東京 | 大間知 倫 | 7 - 3 |
64 | 行政や技術者が事故処理をコントロールできる体制と、現場に精通した専門的知識をもったスタッフが遠慮なくものが言える体制を整えることも長計案に盛りこんで頂きたい。 | 福井 | 豊嶋 美代子 | 7 - 3 |
65 | 住民の安全を考えれば、施設の周囲徒歩1時間以内の居住の禁止も考慮すべき。 | 東京 | 大間知 倫 | 7 - 4 |
66 | 地質は原子力の設置基準に本当に反映されているのか不安である。まず原子力推進ありきという考え方があるのではないかとの疑いがある。 | 東京 | ふじおか こうたろ | 7 - 4 |
67 | 原子力発電所の立地から30年、これまでいくつものトラブルが起こってはいるが、多重防護による安全対策が機能し、外部の環境に著しい影響は一度も与えてきていない。いわゆる「止める、冷やす、閉じ込める」が大枠で実証されてきたと考えている。 | 福井 | 石黒 順二 | 7 - 4 |
68 | 今日の原発は、いつ、大きな事故を起こすかわからない。ひとたび地震が起これば、配管等の欠陥が一挙に顕在化する。大地震と過酷事故の同時多発は起こり得る。 | 福井 | 渡辺 三郎 | 7 - 4 |
69 | 現行の耐震設計は、阪神大震災のレベルに照らし合わせれば落第点となる。 | 福井 | 渡辺 三郎 | 7 - 4 |
70 | 新聞記事で調査したところ、原発事故発生件数中約60%が配管亀裂による冷却水もれ、またはそれと思わしき内容であり、配管強化、亀裂防止対策が安全対策の主要な部分を占めるものと考えられる。 | 青森 | 稲田 勝彦 | 7 - 5 |
71 | 柔軟性をもって技術開発に取組んでほしい。特に安全性確保には力を注ぎ、例えば防災ロボットの開発などには積極的に取組む必要があるのではないか。 | 福井 | 菅野 幸雄 | 7 - 5 |
72 | 原子力発電所内部からの破壊活動やミサイル攻撃に対するゼロに等しい安全性や、すべての原子炉で応力腐食割れが進行している現実により震度4の地震にさえ耐えられぬ現在の原子炉状態を、国民は恐れる。 | 東京 | 長島 彬 | 7 - 6 |
73 | "ギネスブックにも載る津波としてノルウェー沖の360mが7,000年昔にあったこと等がある。南海トラフの500年毎の海底地すべりによる津波・メタンハイドレード崩壊による津波も原発稼働中には来ないというのはあまりにもリスクを知らない。" | 東京 | ふじおか こうたろ | 7 - 6 |
74 | 日本の原子力発電所では地震、海辺では特に津波などの影響が非常に大きい。 | 東京 | ふじおか こうたろ | 7 - 6 |
75 | コスト削減ばかりを訴えると、環境や安全を軽視することにならないか。 | 福井 | 菅野 幸雄 | 7 - 7 |
76 | 県では事業者と安全協定を結び、県民に調査結果を公表している。国、事業者に県民の不安の解消に努めるよう申し入れをしている。 | 青森 | 蒔田 弘一 | 7 - 8 |
77 | 原子力施設では、マニュアル無視等の予想外の事態が発生した場合に備えて防災を検討しておくべき。 | 東京 | 大間知 倫 | 7 - 8 |
78 | 原子力発電所等で放射能洩れ事故が発生し、環境中に影響が及べば、風速毎秒2mでも風下では1時間以内に7.2kmまで放射能は拡散されるので、防災エリアはもっと拡大が必要である。 | 東京 | 大間知 倫 | 7 - 8 |
79 | 防災情報の共有化、指揮系統の一本化がされなければ被害は拡大の可能性が高い。防災一元化システムが必要である。 | 東京 | 大間知 倫 | 7 - 8 |
80 | 原子力防災地域の市町村の対応は大きなバラツキがあり現実に機能していない。 | 東京 | 大間知 倫 | 7 - 8 |
81 | オフサイトセンター設置を目玉とした「原子力防災特別措置法」等安全対策に期待していた矢先、建設の大幅な遅れが発表された。また既に設置された5ヵ所の中には、最も多く原発を抱える福井県が入っていない。 | 福井 | 豊嶋 美代子 | 7 - 8 |
82 | オフサイトセンターの設置については、もっとしっかりとした計画を立ててから公表すべきである。再設計が必要なプランのまま発表するのは、民間からみれば考えられない。 | 福井 | 豊嶋 美代子 | 7 - 8 |
83 | 六ヶ所村でもJCOのような事故が生じた場合、どのような対応がとられて、責任は誰がとるのか。 | 青森 | 福澤 定岳 | 7 - 9 |
84 | 原子力への不信、不安を改善するためには、国、自治体、事業者がそれぞれ自分の果たすべき責任を果たさなければならない。また、安全対策、防災対応、情報公開・提供、透明性の向上、教育の充実が必要であり、国民・県民が判断できる環境を作ることが大切である。 | 青森 | 蒔田 弘一 | 7 - 9 |
85 | 最も重要なのは、万一の事故発生時の正確な情報公開と、事故拡散防止策を周知徹底し、国民の不安を取り除くことである。 | 青森 | 稲田 勝彦 | 7 - 10 |
86 | 東海村臨界事故を踏まえ、事業所は自治体、国に事故発生と同時に通知するシステムが必要である。 | 東京 | 大間知 倫 | 7 - 10 |
87 | 地元を最優先した危機管理体制の構築を徹底してほしい。 | 福井 | 石黒 順二 | 7 - 10 |
88 | 確実な安全確保や、廃棄物の安全処理が前提にあるのは当然のことであり、国民がより一層厳しい目でチェックすることも大切である。 | 青森 | 岩谷 昭子 | 7 - 11 |
89 | 原子力の利用には、安全性と経済性は特に必須条件である。 | 東京 | 平野 弘康 | 7 - 11 |
分野8【情報公開と情報提供】
No. | 意 見 概 要 | 開催 場所 | 発言者 | 集約 意見 番号 |
90 | 5年前の「もんじゅ」事故は、隠蔽主義から虚偽の事故発表が次々と暴露され、事業者の動燃が揶揄的川柳で皮肉られたのは残念であり、決してこの愚を繰り返してはならない。 | 青森 | 稲田 勝彦 | 8 - 1 |
91 | 2万5千人前後の原子力関係者と1億人を越える国民の意識は確実に遊離している。 | 東京 | 長島 彬 | 8 - 1 |
92 | 国民への情報公開については、長計案にあるように迅速かつ正確に行って欲しい。 | 福井 | 豊嶋 美代子 | 8 - 1 |
93 | 国民はセンセーショナルな報道に左右されず、冷静かつ客観的に様々な情報を判断できるようにならなければならない。 | 福井 | 粟野 明雄 | 8 - 2 |
94 | 今回の長計案で、国民の原子力への理解のための環境整備が要求されているのは評価できる。 | 福井 | 粟野 明雄 | 8 - 2 |
95 | これまでは徹底した情報公開とは言えず、虚偽の情報や、情報への不信感が極めて強かった。また公正な報道が行われなかったため、風評被害を呼んだこともある。徹底した改善が必要である。 | 福井 | 児嶋 眞平 | 8 - 2 |
96 | 地域の中で、疑問に思っている事を気軽に答えてくれる場、知りたい事を十分に得られる学習の場や、的確な分かりやすい情報公開等、信頼に応えるきちんとした姿勢を示すPR、PAの機会を希望する。 | 青森 | 岩谷 昭子 | 8 - 5 |
97 | 行政は「情報を公開する」ことだけで満足しているのではないか。その中身について十分吟味しなければならない。 | 青森 | 小林 正平 | 8 - 5 |
98 | 社会教育におけるマスメディアの役割が大きいので、発信側・受信側両方の知識レベルの向上を図るべき。 | 東京 | 松浦 辰男 | 8 - 7 |
分野9【原子力に関する教育】
No. | 意 見 概 要 | 開催 場所 | 発言者 | 集約 意見 番号 |
99 | 原子力やエネルギー問題に関する国の政策を教育関係者が積極的に取り入れるように、文部省における学習指導要領の制定やその運用において、原子力委員会や他の省庁、あるいは産業界が希望する意見をできるだけ採用することが望ましい。 | 東京 | 松浦 辰男 | 9 - 1 |
100 | 21世紀を担う子供達に、小さい時から教育の中でエネルギーや原子力問題を、正しく理解出来る総合的教育の推進を望む。 | 青森 | 岩谷 昭子 | 9 - 2 |
101 | 文部省が先頭に立って、小・中・高校の理科教育において、原子力・エネルギー・放射線などの基礎的知識を深く学習できるようにしてほしい。 | 東京 | 松浦 辰男 | 9 - 2 |
102 | 教員の中にも放射線教育への取組に熱心な方もいるが、これまではなかなか実行できなかった。しかしながら、放射線教育の取組は始まりつつある。 | 東京 | 松浦 辰男 | 9 - 2 |
103 | 一般社会人については、日常の生活に追われる中でエネルギーや原子力について考える余裕がない。学校教育段階でエネルギー・原子力についての教育をしっかり行う必要がある。 | 福井 | 石黒 順二 | 9 - 2 |
104 | 学校教育でも、原子力の平和利用について、正しく、科学的に、積極的に教えていかなければならない。 | 福井 | 児嶋 眞平 | 9 - 2 |
105 | 技術者教育に関して産学官で活発な意見交換がなされているが、原子力の分野は他分野と比べ先進性がない。 | 東京 | 中島 尚正 | 9 - 3 |
106 | 大学の原子力分野への専門分化は大学院から行うべき。 | 東京 | 中島 尚正 | 9 - 3 |
107 | 大学の原子力関連教育施設は、安全管理や危機管理のための人手と経費が高負担になっていることからも、早急に検討を行うことが必要である。 | 東京 | 中島 尚正 | 9 - 3 |
108 | 長計案の教育に関する記述は不十分である。教育の現場では、臨界事故の際に高校3年生に「臨界」について問うと、ほとんど誰も「臨界」の意味を知らなかった。文部省等とも連絡をとって、化学も物理も勉強しないで卒業できる現状を改めるべきである。 | 福井 | 菅野 幸雄 | 9 - 3 |
109 | 環境問題やエネルギーの重要性を若い世代に伝えていく事も大きな課題であり学校教育、家庭教育、地域活動の場を生かすよう長計案の中に入れて頂きたい。 | 福井 | 豊嶋 美代子 | 9 - 3 |
110 | 総合的学習では、現場の教師は環境問題に比べ、エネルギー問題への関心は低い。また原子力の問題は避けてとおる風潮がある。 | 福井 | 菅野 幸雄 | 9 - 4 |
分野10【立地地域との共生】
No. | 意 見 概 要 | 開催 場所 | 発言者 | 集約 意見 番号 |
111 | 関係者には原子力を国家的、国民的課題として捉え、県民の不安不信、危険を感じる先入観をなくす最大限の努力が課せられている。 | 青森 | 岩谷 昭子 | 10 - 1 |
112 | 大飯町では昭和44年、原子力発電所の誘致を決議した。しかし、その後の歩みは順調ではなく、町外からの原発反対運動に巻き込まれ、町内も賛成・反対に二分された。昨今起こっているリコールや住民投票条例請求も、大飯町ではすでに経験している。しかしながら、これらの困難を克服し、今では日本有数の大飯発電所ができている。 | 福井 | 萩原 冨士男 | 10 - 1 |
113 | 過疎化の緩和、農業・工業の整備、CATVの整備、総合公園の整備などが行われ、地域との共生について一定の成果を遂げてきた好事例である。 | 福井 | 萩原 冨士男 | 10 - 1 |
114 | しかしながら現在の延長線上に我が町の繁栄を望むのは困難であり、地域経済の構造転換に向けた支援策の充実を要望する。地域社会との共生のための費用と電力事業者のコスト削減努力との両立を図る方策を考慮すべきである。 | 福井 | 萩原 冨士男 | 10 - 1 |
115 | 他地域との交流なしにこの地域の発展はありえないので、公共交通網の整備をお願いする。優先的かつ継続的な投資をお願いする。 | 福井 | 萩原 冨士男 | 10 - 1 |
116 | 大飯町では将来に向けて若者が定着する豊かな町づくり「若狭大飯マリンワールド計画」を推進している。国においてもこのような地域の発展について目に見える形で支援をしていただくことを望む。 | 福井 | 萩原 冨士男 | 10 - 1 |
117 | 既設の立地地域が魅力ある場所であれば、新規立地の可能性が高まるのではないか。 | 福井 | 萩原 冨士男 | 10 - 1 |
118 | 立地の前後では敦賀市を除いて各市町村とも人口が減少しており、原発は地域振興に寄与していない。 | 福井 | 吉村 清 | 10 - 1 |
119 | 例えば高浜では人口は増えており、立地により人口が減少するとの指摘は当たらない。 | 福井 | 粟野 明雄 | 10 - 4 |
120 | 地域振興は、バラまきである。電源三法交付金にさらに上乗せして一般会計からも金を出すのでは、事業者、一般国民は納得できるのか。 | 福井 | 吉村 清 | 10 - 4 |
121 | 原発がなかった時代と今の人口を比較すべきである。昭和40年では、原発立地はすでに決まっていた。敦賀市でも空洞化が進んでいる。電気料金が安いにもかかわらず大企業はやってこない。大企業がやってこないのはデメリットを考慮しているからではないか。 | 福井 | 吉村 清 | 10 - 4 |
122 | 青森県六ヶ所村に核燃料サイクル施設の立地がすすめられて15年余を経過したが、依然として県民のなかには原子力行政への不信感、原子力施設の安全性への不安、放射性廃棄物最終処分場化への懸念が根強い。 | 青森 | 平野 良一 | 10 - 8 |
123 | 口では安全重視を最優先として住民理解を求めつつ進めるといいながら、一貫して必要とする情報提供も、肝心な説明もないまま、施設操業という既成事実をおしつけてきたことへの反発の現れである。 | 青森 | 平野 良一 | 10 - 8 |
124 | 六ヶ所村の住民は、核燃料サイクル施設等に対し言いたいことがあっても言えず、不満を感じている状況であることを充分承知して欲しい。 | 青森 | 平野 良一 | 10 - 8 |
125 | 福島県には10基の原発が立地しているが、様々な事故、トラブルが報道され県民の関心も高く、また、JCO事故以来、不安、不信が広がっている。 | 福井 | 菅野 幸雄 | 10 - 8 |
分野12【核燃料サイクル事業】
◯使用済燃料の再処理
No. | 意 見 概 要 | 開催 場所 | 発言者 | 集約 意見 番号 |
126 | 再処理の中断等を長計に求めたい。 | 青森 | 井上 浩 | 12 - 1 |
127 | 六ヶ所再処理工場の建設は中止すべきである。 | 青森 | 小田切 明和 | 12 - 1 |
128 | 日本の電力は欧米に比べて価格が高いと言われるが、再処理によりこれ以上高くなる電力を、国際競争力の低下という犠牲を払ってまで日本の企業が利用するとは考えられない。 | 青森 | 小田切 明和 | 12 - 1 |
129 | 青森県民は国策の失敗によって大きな被害を受けてきた。県民の圧倒的多数は、核燃料サイクルの実施を望んでいない。 | 青森 | 小田切 明和 | 12 - 1 |
130 | 核燃料サイクルは、技術的、経済的に破綻しているのは明らかである。 | 青森 | 福澤 定岳 | 12 - 1 |
131 | ウラン供給に余裕がある現在では、核燃料サイクルの意義はなく、すでに核燃料サイクルが破綻しているにもかかわらず、従来路線を堅持する方針が維持されているのは、残念かつ疑問である。 | 福井 | 吉村 清 | 12 - 1 |
132 | 英仏の再処理工場の顧客は日本だけである。六ヶ所再処理工場もうまく動かないだろう。 | 福井 | 渡辺 三郎 | 12 - 1 |
133 | 資源的、環境的な制約のある我が国が、今後も発展していくためには、国策として核燃料サイクル事業を円滑に進めていく必要がある。 | 青森 | 蒔田 弘一 | 12 - 3 |
134 | 長計案において、プルサーマルの意義・必要性として、余剰プルトニウムを持たないこと、ウラン燃料、プルトニウム燃料の有効利用、再生利用等が挙げられており、現行の長計と、何ら変わっていないと認識している。 | 福井 | 粟野 明雄 | 12 - 3 |
◯プルサーマル、プルトニウム利用
No. | 意 見 概 要 | 開催 場所 | 発言者 | 集約 意見 番号 |
135 | 新型転換炉の中止及びもんじゅの計画の見直しによって、現行長計で述べれられたプルトニウムの需給見通しは、バランスが崩れている。 | 青森 | 小田切 明和 | 12 - 7 |
136 | 長計案は「利用目的のないプルトニウムは持たないという原則をふまえて」としているが、これが守られるかが懸念される。 | 青森 | 小田切 明和 | 12 - 7 |
137 | 大間に建設予定の新型転換炉も中止となった。加えてプルサーマル計画は、MOX燃料にかかわるトラブルにより、順調に進んでいない。 | 青森 | 小田切 明和 | 12 - 7 |
138 | 日本の軽水炉では、一年にどのくらいのプルトニウムがウラン238から転換されるのかを予測したデータを明記すべきである。 | 福井 | 児嶋 眞平 | 12 - 7 |
139 | 原子炉級プルトニウムはMOX製造過程での被ばくの防護が困難なことからも資源とは考えず廃棄がのぞましい。 | 福井 | 中村 融 | 12 - 7 |
140 | プルサーマルのメリットは、唯一、余剰プルトニウムを持たないことだけであるはずだが、すでにイギリスなど国外に10トンもの余剰プルトニウムが生じており、これからプルサーマルを進めても無駄である。また、プルサーマルは安全余裕を切り詰めることにつながる危険性があることから、中止すべきである。 | 福井 | 中村 融 | 12 - 7 |
141 | プルトニウムを普通の原発で燃やすプルサーマルは、現在の原発の危険を一層増大させる。核燃料の繰返し利用は現実にはできず、プルサーマルは一回しかできない。さらにその使用済み燃料の中には、特にやっかいな超ウラン元素が多くできる。核燃料の再利用は現実にはできない。害あって益なし。 | 福井 | 渡辺 三郎 | 12 - 7 |
142 | MOXデータねつ造もいまだに解決していない。 | 福井 | 渡辺 三郎 | 12 - 7 |
143 | 再処理工場については、再処理するからプルトニウムが出るのであって、「余剰プルトニウムは持たない」という理由からプルサーマルを実施するのはおかしい。 | 東京 | 西尾 漠 | 12 - 9 |
144 | プルサーマルの実施については今後、安全性が高く質のよい国産MOX燃料が最善と考えており、青森県六ヶ所村の核燃料再処理施設の完成を期待している。 | 青森 | 稲田 勝彦 | 12 - 12 |
145 | プルサーマルは国策として実施することになっているのに、事業者任せになっているのは不満である。 | 福井 | 粟野 明雄 | 12 - 13 |
146 | 高浜町民の国策に前向きに協力していこうという姿勢に対して、国はどのように答えてくれるのか注目しているが、我々の心をスッキリさせてくれるものが今回の長計案に不足している。 | 福井 | 粟野 明雄 | 12 - 13 |
147 | 高浜発電所のプルサーマルに対して、安全性は当然基本であり、データ改ざんなどは起こらないようにするべきであるが、具体的にどのように実施していくのか、方向を早く出されることを希望する。 | 福井 | 粟野 明雄 | 12 - 13 |
148 | プルトニウムの需給バランスの記述がないなど、プルトニウム利用について透明性がない。 | 福井 | 小木曽 美和子 | 12 - 14 |
149 | 使わないプルトニウムは持たない、といっても現実にあるプルトニウムをどうするのかについて具体的な記述がないと世界の信頼は得られない。しかしながら、「もんじゅ」、「常陽」で消費できるプルトニウムはたかがしれている。またプルサーマルで使うとすれば、プルサーマルの意義は資源問題の解決ではなく余剰プルトニウムの消費ということになるのではないか。 | 福井 | 小木曽 美和子 | 12 - 14 |
150 | プルトニウムの需給バランスはどのようにとるのか。余剰のプルトニウムを持たない、という原則に対して、研究開発でも使い道があまりないのに、再処理が始まるとどうなるのか。 | 東京 | 西尾 漠 | 12 - 14 |
151 | 長計案では、プルトニウム需給バランスの数値的裏付けが出されていない。 | 福井 | 渡辺 三郎 | 12 - 14 |
◯天然ウラン確保、ウラン濃縮、使用済燃料中間貯蔵
No. | 意 見 概 要 | 開催 場所 | 発言者 | 集約 意見 番号 |
152 | 使用済燃料の中間貯蔵について、国民に対して具体的かつわかりやすく説明するというが、どう行うのか。 | 福井 | 菅野 幸雄 | 12 - 22 |
分野13【放射性廃棄物の処理及び処分】
◯高レベル放射性廃棄物の地層処分の是非
No. | 意 見 概 要 | 開催 場所 | 発言者 | 集約 意見 番号 |
153 | 放射性廃棄物の地層処分は外国でも計画の段階である。目の届く地表で管理すべきではないか。技術的に確立されていないので、保留にすべきである。 | 福井 | 小木曽 美和子 | 13 - 1 |
154 | 原子力をなくしても廃棄物は残る。六ヶ所村は核のごみ捨て場ではない。 | 青森 | 福澤 定岳 | 13 - 4 |
◯放射性廃棄物の処理・処分に当たって
No. | 意 見 概 要 | 開催 場所 | 発言者 | 集約 意見 番号 |
155 | 放射性廃棄物の中間貯蔵は時間稼ぎではないか、といわれる。早く具体的な計画を出してその疑いを晴らすべきである。 | 福井 | 菅野 幸雄 | 13 - 6 |
156 | 原子力を砂漠で使うことは、砂漠の緑化と海水の淡水化とを含めた開拓ができるので、放射性廃棄物を砂漠の岩盤に地中処分することの同意を砂漠国から得やすくなる。 | 東京 | 平野 弘康 | 13 - 6 |
157 | 「一般のごみに比べて放射性廃棄物の量は一人あたりの排出量がとても少ない」というが、青森県には低レベル・高レベルの放射性廃棄物が大量に集められることになる。しかしながらこれらの状況について何の説明もない。 | 青森 | 平野 良一 | 13 - 7 |
158 | 低レベル放射性廃棄物は性状が多様でわかりにくいので、放射性廃棄物シンポジウムを青森県で行うことを提案する。 | 青森 | 蒔田 弘一 | 13 - 7 |
159 | 地層処分について賛否の意見があったが、国民の意見を求めていく途中に法律が先にできてしまうのは、結論をだしてしまっているのに意見を求めているようで、とても不信感が先立つ。 | 青森 | 平野 良一 | 13 - 8 |
160 | 廃炉も盛り込んで欲しい。 | 福井 | 中村 融 | 13 - 11 |
161 | 長計案の記述として放射性廃棄物の処分に関し、同一の処分場に処分することも検討することが必要としている。その合理性は理解するが、国民が応分の負担をすべきである。県民には六ヶ所村に埋設されるのではとの不安がある。 | 青森 | 蒔田 弘一 | 13 - 18 |
分野14【高速増殖炉サイクル技術の研究開発の在り方と将来展開】
◯高速増殖炉サイクル技術全般
No. | 意 見 概 要 | 開催 場所 | 発言者 | 集約 意見 番号 |
162 | 長計案では核燃料サイクルを堅持すると述べているが、高速増殖炉について、先進諸国では撤退が主流である。わが国においても「もんじゅ」の事故により商業用高速増殖炉の完成の見通しは明るいとは言えない。 | 青森 | 小田切 明和 | 14 - 1 |
163 | 高速増殖炉の計画は遅れる一方であり、柔軟な対応としての廃止を求める。 | 青森 | 福澤 定岳 | 14 - 1 |
164 | アメリカ、ドイツ、フランスも撤退している高速炉サイクルを、なぜ日本が継続していくのか。 | 東京 | 飯田 哲也 | 14 - 1 |
165 | 軽水炉技術はすべて外国から輸入した技術であるのに、高速炉については日本独自技術のみで進めていけるのか。技術と市場のトレンドへの逆行などから、限られた研究資源の投入を正当化し得る理由は見当たらず、廃炉が妥当である。 | 東京 | 飯田 哲也 | 14 - 1 |
166 | 50年間できなかった独自技術を、これから可能であるとするのは無理がある。 | 東京 | 飯田 哲也 | 14 - 1 |
167 | FBR開発においてセラミック燃料とナトリウム冷却で実用化は不可能であることは原子力先進国の社会的認識である。 | 福井 | 中村 融 | 14 - 1 |
168 | FBRの開発も欧州は断念している。残っている中国、ロシアの技術力は評価できない。 | 福井 | 渡辺 三郎 | 14 - 1 |
169 | FBRには様々な可能性があり、情報提供により世界に貢献することも可能である。将来FBRが必要となる時がやってくる。 | 福井 | 石黒 順二 | 14 - 2 |
170 | 将来に備えて高速増殖炉の研究開発を進めるのは必要なことである。 | 福井 | 児嶋 眞平 | 14 - 2 |
171 | 諸外国で起きた高速増殖炉の安全解析上の問題で解明されていないものもある。「もんじゅ」再開の結論は早期に出すべきではない。 | 福井 | 小木曽 美和子 | 14 - 3 |
172 | 欧米でのFBR開発からの撤退は、経済的、政治的理由以外に、技術的な問題もある。 | 福井 | 吉村 清 | 14 - 3 |
173 | ロシア、中国では高速炉開発を行っているというが、技術的な問題がFBR先進国であるフランスでも顕著になっていることをよく検討してもらいたい。 | 福井 | 吉村 清 | 14 - 3 |
174 | 現行の長計ではFBR(高速増殖炉)とATR(新型転換炉)が中心だったが、ATRの実証炉計画はその後すぐに開発断念に追いこまれた。「もんじゅ」もATRの二の舞になるのではないか。 | 福井 | 吉村 清 | 14 - 4 |
175 | 高速増殖炉は、プルトニウムを燃やして、燃やした以上にプルトニウムを生成するものであるが、核兵器からの解体プルトニウムがたくさん出てきているいま、そのような必要があるのか。また、「もんじゅ」でそんなことをする必要があるのか。 | 福井 | 渡辺 三郎 | 14 - 5 |
176 | 「もんじゅ」が止まったことにより核燃料サイクル路線をどうするのかについて答えをだすものと思っていたが、FBRサイクルは技術課題、六ヶ所サイクルは当然の推進として議論されたように思える。 | 青森 | 井上 浩 | 14 - 5 |
177 | 湿式ではなく、コストが1/10であり安全性も高い乾式再処理でおこなうべきである。 | 福井 | 中村 融 | 14 - 8 |
◯もんじゅ
No. | 意 見 概 要 | 開催 場所 | 発言者 | 集約 意見 番号 |
178 | 「もんじゅ」型の炉はFBR実用炉につながらないとすると、「もんじゅ」とは何なのか、位置付けをはっきりしてもらいたい。曖昧な形での運転再開は許されない。 | 福井 | 小木曽 美和子 | 14 - 10 |
179 | 「もんじゅ」は停止中にも様々なトラブルを起こしており、運転技術についても不信感を持たれている。 | 福井 | 小木曽 美和子 | 14 - 10 |
180 | 長計案に示されている原発設置の推進、「もんじゅ」再開は多くの国民の考えとは違うのではないか。福井ではこれ以上の原発設置を望まない署名や「もんじゅ」不再開の署名が人口の1/4にも及んでいる。 | 福井 | 渡辺 三郎 | 14 - 10 |
181 | 「もんじゅ」運転再開の強行は危険である。ナトリウム漏れに対処するため建屋を窒素ガスで充てんしても地震で建屋にひびが入ればだめである。 | 福井 | 渡辺 三郎 | 14 - 10 |
182 | 原発の新規増設はするな、危険な「もんじゅ」は動かすな、プルサーマルは止めなさい、長期的には原発の廃止こそが求められる。 | 福井 | 渡辺 三郎 | 14 - 10 |
183 | 「もんじゅ」再開に関し、福井県民の立場として、実証実験の場として欲しくない。高速増殖炉が有効であるということは認めるが、実現の見込みがなく、そんなものを実物実験してもらっては困る。 | 福井 | 渡辺 三郎 | 14 - 10 |
184 | 「もんじゅ」はその危険性から廃炉にすべきであり、その再開は長計案から削除し、それにあわせて再処理施設建設も削除していただきたい。 | 福井 | 中村 融 | 14 - 11 |
185 | 「もんじゅ」の運転再開の必要性には客観的な根拠がない。 | 東京 | 西尾 漠 | 14 - 12 |
186 | 「もんじゅ」再開の理由についてナトリウムの取扱技術を所期の目的としているが、違うのではないのか。 | 東京 | 西尾 漠 | 14 - 13 |
187 | 「ふげん」の問題では、一方的に運転が取りやめになり、地元に大きな影響を与えた。「もんじゅ」については、敦賀の地で研究開発の実績を積み重ねてもらいたい。 | 福井 | 石黒 順二 | 14 - 13 |
188 | 仮想事故のシミュレーションにはきりがない。すみやかに安全審査に入るべきである。 | 福井 | 石黒 順二 | 14 - 13 |
189 | 「もんじゅ」の事故も、環境には影響がなかった。ただし、情報隠しについては、国民に不安、不信を与えた。 | 福井 | 石黒 順二 | 14 - 14 |
190 | 「もんじゅ事故」を契機に情報は公開されるようになったが、一番知りたい内容については隠されたままである。 | 福井 | 吉村 清 | 14 - 14 |
191 | 高速増殖炉は地震に弱い。またその重要な耐震性や振動に関するデータは未だに隠されたままであり、早急に情報の開示を求める。 | 福井 | 渡辺 三郎 | 14 - 14 |
192 | 耐震設計の基準を適宜見直すこと、また詳細を公開することが必要である。 | 福井 | 吉村 清 | 14 - 15 |
193 | 「もんじゅ」は地震に弱いといわれているが耐震基準を引き上げ、その耐震性を見直すべきである。 | 福井 | 吉村 清 | 14 - 15 |
194 | なぜ高速増殖炉が必要なのかを十分に説明することが必要であり、さらに、高速増殖炉「もんじゅ」の安全総点検が平成10年に終了していることに触れることが、「もんじゅ」再開の裏づけとなるであろう。また、今後「もんじゅ」の再起動に向けて取組むべき課題についても詳しく記述することが必要である。 | 福井 | 児嶋 眞平 | 14 - 18 |
195 | 「もんじゅ」の再開は、もっと早くすべきであると思うが、国民にきちっと説明が必要であり、その再開のステップを案の中に明確に記述して欲しい。そうしないと説得力がない。 | 福井 | 児嶋 眞平 | 14 - 18 |
◯高速増殖炉実用化に向けた展開
No. | 意 見 概 要 | 開催 場所 | 発言者 | 集約 意見 番号 |
196 | 長計案には曖昧、婉曲な表現が多く、計画の意図がわかりにくい。なぜ高速増殖炉が将来必要になるか、具体的な数値がなく、説明がはなはだ不十分である。国策としての強い意欲が感じられず、物足りない。すなわち、ウラン235が尽きた21世紀後半からは、人類が高度な文明を維持していくためには、ウラン238から転換したプルトニウムを、高速増殖炉で燃料として最大限に利用することが、どうしても必要になる。そのことに関する強い説得力がこの長計案にはない。 | 福井 | 児嶋 眞平 | 14 - 19 |
197 | 「もんじゅ」の意義は高速増殖炉原型炉としての役割を果たすことことにあったはずである。燃料や炉型は、「もんじゅ」とは異なる選択の研究が提示されており、「もんじゅ」に続く実証炉計画はまったくない。実証炉計画のない原型炉は意味がない。 | 福井 | 小木曽 美和子 | 14 - 21 |
198 | 「もんじゅ」による、高速増殖炉開発は不可能であるから、今後の資金投入などは無駄である。高速増殖炉技術の研究だけならば、「常陽」で十分である。 | 福井 | 中村 融 | 14 - 21 |
分野15【原子力科学技術の多様な展開】
◯研究開発分野について
No. | 意 見 概 要 | 開催 場所 | 発言者 | 集約 意見 番号 |
199 | 原子力には発電だけでなく放射性利用もある。原発にこだわらず、原子力をトータルで考えて活かして行くべきではないか。 | 青森 | 小林 正平 | 15 - 2 |
200 | 理想的なエネルギー源は核融合エネルギーであるが、実現は21世紀の中頃の予定であるため、中継ぎとしての核分裂炉が必要である。 | 東京 | 平野 弘康 | 15 - 5 |
201 | 100万kwの加圧水型原子炉に天然ガス燃焼を組み合わせたサイクルの出力は270万kwという試算があり、この分野の研究を進めて欲しい。 | 青森 | 菅野 幸雄 | 15 - 8 |
202 | 大型原子炉をつくようなことはやめて、中小型炉の方向で検討して欲しい。 | 青森 | 中村 融 | 15 - 8 |
203 | 廃棄物を削減するためには、沸騰水型軽水炉を改良した新型転換炉と、小型の増殖炉を考えるべき。 | 東京 | 平野 弘康 | 15 - 8 |
204 | 高速増殖炉は安全性の不安がある。一方、従来の沸騰水型軽水炉は固有の安全性である自己制御性が一番備わっている。これを改良した新型軽水炉では、重水と軽水の混合水を用いることを提案する。 | 東京 | 平野 弘康 | 15 - 8 |
205 | 新型炉と増殖炉をセットで使うことで、ウラン燃料の効率的利用ができるのでウランの延命も可能である。 | 東京 | 平野 弘康 | 15 - 8 |
分野16【国民社会に貢献する放射線利用】
◯国民生活への貢献
No. | 意 見 概 要 | 開催 場所 | 発言者 | 集約 意見 番号 |
206 | 放射線の医療分野での有用性については多くの学生が納得するところであるが、医療以外の分野での有用性になると1/4の学生から否定的見解が得られた。 | 青森 | 阿部 由直 | 16 - 3 |
207 | 高度な放射線診断治療装置の設置がうたわれているが、現有の高度医療施設とのマッチングを含め、すべての国民に平等に機会が与えられなければならない。 | 青森 | 阿部 由直 | 16 - 4 |
◯放射線の生体影響と放射線防護、放射線利用環境の整備
No. | 意 見 概 要 | 開催 場所 | 発言者 | 集約 意見 番号 |
208 | 大学においても放射線教育の場は少なく、地域における教育の機会はもっと少ない。地域に根付いた放射線教育の拡充と整備などが必須である。 | 青森 | 阿部 由直 | 16 - 10 |
209 | 放射線障害および治療法に関する研究の促進が案には盛られている。放射線医学に従事する人材確保、人材育成について具体策が必要である。 | 青森 | 阿部 由直 | 16 - 10 |
210 | 原子力発電への不安は、目に見えない放射線に対する不安である。しかし、同様に目に見えない電気・電波と同じように必要以上に怖がる必要はないことを知ってもらう必要がある。 | 東京 | 松浦 辰男 | 16 - 10 |
211 | 短寿命の放射性同位元素のみを使用している一般病院では医療放射性廃棄物の処置に苦労している。短時間でバックグラウンドレベルになるものは、いつまでも放射性廃棄物とするのではなく、必要であれば法改正も含め減量化を実施し、過剰管理を改めて欲しい。 | 青森 | 阿部 由直 | 16 - 12 |
分野17【国際社会と原子力の調和】
No. | 意 見 概 要 | 開催 場所 | 発言者 | 集約 意見 番号 |
212 | プルトニウムは核兵器の材料になりやすいため、世界的に神経質になる。 | 福井 | 石黒 順二 | 17 - 1 |
213 | 余剰プルトニウムの管理、削減について具体的なイメージが記述されていない。 | 福井 | 石黒 順二 | 17 - 1 |
214 | エネルギー事情が最も厳しい日本が率先して原子力問題を深耕し、「世界がやらないからこそ日本がやらなければならない」のではないだろうか。 | 青森 | 益田 恭尚 | 17 - 3 |
分野18【原子力の研究、開発及び利用の推進基盤】
◯人材確保
No. | 意 見 概 要 | 開催 場所 | 発言者 | 集約 意見 番号 |
215 | 原子力関係者全体の信頼の回復が、今回の長期計画において重要な課題であり、この観点から原子力分野全体の人材育成や確保の方策を具体化することが重要である。 | 東京 | 中島 尚正 | 18 - 1 |
216 | 再処理事業などは、民間、事業者の取組みだけでは衰退していき、人材が減っていく。実際、技術者が減っている。国による計画策定、支援が必要である。 | 福井 | 北條 正 | 18 - 3 |
分野19【その他】
◯長計策定に関して
No. | 意 見 概 要 | 開催 場所 | 発言者 | 集約 意見 番号 |
217 | 社会的問題の全てはスピーディに変化し、拡大していく。そのため、問題に対しての目線、考え方、発想の仕方は従来のままではいけない。 | 青森 | 小林 正平 | 19 - 1 |
218 | 原子力をよりよくするために長期計画は必要であり、また長期的視点が必要となる。 | 東京 | 大山 のぶ代 | 19 - 1 |
219 | 長期計画案については、放射性廃棄物問題の場合に比べて、広く国民の意見を聴く機会が少なく、その意味では扱いが軽いのではないか。 | 東京 | 西尾 漠 | 19 - 1 |
220 | 核燃料サイクルにそれぞれ必要な年数を明記してもらいたい。それによって、どのような物質が中間在庫としてあるのかを検討することができる。 | 東京 | 長島 彬 | 19 - 2 |
221 | 今度の長計には具体的な数値が書き込まれていない。具体的な数値を書き込まない、書き込めない事情や、解決できない問題があちこちにあるのではないか。 | 福井 | 中村 融 | 19 - 2 |
222 | 長計案では、原子力発電を「基幹電源として最大限活用する」という基本姿勢を示しているが、なぜ自信をもって計画が描けないのか。国民感情や世論を意識しすぎるあまり中途半端なわかりにくい長計案ではないか。 | 福井 | 北條 正 | 19 - 2 |
223 | 国として方向性や時期を明確にすること、選択肢の明記などが必要ではないか。 | 福井 | 北條 正 | 19 - 2 |
224 | 初期の原子力長計は戦略的であったと思うが、今の長計案には戦略性がない。原子力委員会は原子力政策のアクセル、安全委員会はブレーキの役割を担っているがアクセルの視点が欠けているのではないか。 | 福井 | 北條 正 | 19 - 2 |
225 | 今回の策定方針として理念と政策を示すことは理解できるが、核燃料サイクルについて目標数値が記載されなかったことにより、政策が変更されたりしないか。国の毅然たる姿勢での原子力政策推進を望む。 | 青森 | 蒔田 弘一 | 19 - 3 |
226 | 前回の長計以来、原子力のさまざまなほころびが目立ってきたにもかかわらず、何の見直しもされていない。 | 青森 | 井上 浩 | 19 - 4 |
227 | ATR実証炉は原子力委員会では推進する立場であったものの、事業者の方で中止することになった。この点について十分反省し、長計案に盛り込んで欲しい。 | 福井 | 吉村 清 | 19 - 4 |
228 | 安全性、エネルギーとしての原子力の位置付け、プルトニウム利用、放射性廃棄物問題、JCO事故等について長計案の記述には苦労の跡がみられるが、この方針を国民にいかに納得してもらえるかが重要である。 | 福井 | 菅野 幸雄 | 19 - 5 |
229 | 長計案は、原産会議の意向を強く反映されたメンバーによって作成されており、委員の選定についても各界・各層から広く選ばれているとは思えない。 | 福井 | 小木曽 美和子 | 19 - 6 |
230 | 意見を聴くならば、聴くことに徹して欲しい。 | 青森 | 平野 良一 | 19 - 8 |
231 | 意見を募集する前に、長計案について説明する場を設けるべきではないか。その後、国民からの意見を聞き、それを持ち帰って再度討論するべきではないか。 | 青森 | 平野 良一 | 19 - 8 |
232 | 長計案作成の最終段階のみで意見を聞くということでは、国民が意見を出す時期としてはとても遅い。また、3ヵ所でしか意見を聞かないのでは、国民の意見の聞き方としては不十分ではないか。また、この機会に述べられた意見はどのように策定会議で扱われるのか。きちんと取り扱われることを望む。 | 福井 | 小木曽 美和子 | 19 - 8 |
◯その他
No. | 意 見 概 要 | 開催 場所 | 発言者 | 集約 意見 番号 |
233 | 事務局についても民間企業に委託するのではなく、国に直接やっていただきたかった。 | 福井 | 粟野 明雄 | 19 - 13 |
234 | 長計案は、あまりに一般人の感覚とかけ離れている。現実を見据えるべきである。 | 東京 | 飯田 哲也 | 19 - 13 |
235 | 長計案などに携わった有識者は、自分達が提案した内容について知的な責任を果たすべき。 | 東京 | 飯田 哲也 | 19 - 13 |
236 | 長計に関心があるのは推進・反対あわせてもごく一部にすぎないため、原子力にまつわる問題は広がりを見せない。国は長計の報告書を作るだけでなく、表に立って進めてもらいたい。 | 福井 | 石黒 順二 | 19 - 13 |
237 | 一方、原子力を取り扱う人々は、一番大切な謙虚さを取り戻すべき。 | 東京 | 大山 のぶ代 | 19 - 13 |
238 | 長計案を策定会議で決定したら、政治の場に上げられるのか。 | 青森 | 小林 正平 | 19 - 13 |
239 | 長計はエネルギー政策の一環と位置付けられるので、エネ庁との連携を取って欲しい。 | 福井 | 中村 融 | 19 - 13 |
240 | そもそも「原子力長期計画」は不要。仮に作るとしても、国の施策についてのみ計画をまとめ、民間の計画に言及する必要はない。 | 東京 | 西尾 漠 | 19 - 13 |
241 | 「国民・社会や国際社会に向けたメッセージ」を長期計画策定会議が発することができるのか疑問。メッセージを必要とする者が自らの責任と費用で行えば良い。 | 東京 | 西尾 漠 | 19 - 13 |
242 | 国策であることは理解するが、その遂行はどうするのかを長計案でも扱えるのではないか。 | 青森 | 平野 良一 | 19 - 13 |
243 | この場で議論した内容はどのように長計に反映されるのか。 | 青森 | 福澤 定岳 | 19 - 13 |
244 | 長計案のキーワードは「柔軟な対応」であると思われる。 | 青森 | 福澤 定岳 | 19 - 13 |
245 | これまでの長計は、原子力発電の安定供給により石油問題などのエネルギー危機の回避、技術開発、産業の発展などに大きな影響を与えてきた。今回の長計案を見ると原子力長期計画の意味合いが薄れてきたことを痛切に感じさせられた。 | 福井 | 北條 正 | 19 - 13 |
246 | 今回の長計案では、これまでを反省し、専門家だけでなく、多様な意見が集まった反面、骨太の政策と実現に対する情熱が失われ、また欧米の動向を参考にするといった「調整型」の案になっており、分かりにくく、明確な戦略性は読み取れない。 | 福井 | 北條 正 | 19 - 13 |
247 | 長計案の策定のために、賛成派、反対派も入って公開の場で議論をし、国の責務等を示したこと、また、今後のあり方について方向性を取りまとめ、核燃料サイクル政策に変わりがないことを確認したことは評価できる。 | 青森 | 蒔田 弘一 | 19 - 13 |