もんじゅは『廃炉』以外の選択肢は無いと『第17回の資料&参考資料』を検討して改めて確信しました。

○氏名   :中村 融

○ご意見の内容:

 南岸低気圧で『冬晴れ』のはずが鬱陶しい天気で、旧年の台風ラッシュとも考え合わせて地球規模の変動が『天変地異』を引き起こしている様で暗澹とした気持ちにさせられます。策定会議の委員各位並びに近藤議長&事務局の皆様ご苦労様です。
 さて、第17回の資料&参考資料をつぶさに読み通しました。
 前に『もんじゅは廃炉以外の選択肢は無い』と言う意見をお送り致しましたが、改めて同じ想いを強く感じさせられています。
 資料は①が論点②が意義③現状④質問に付いて⑤第15回議事録⑥ご発言メモが在り、参考資料は①安全確保の中間取り纏め②核燃サイクルの投資効果改訂版③長計ご意見を聞く会④E基本計画における技術開発に付いての記述に付いての11のドラフトから成っています。この内、資料⑤参考資料①③は除外して資料⑥のご発言メモに沿って意見を述べたいと思います。
 児島委員の『あり方』は'05にフェーズⅡが出れば、この評価に基づいて、グランドデザインが描けるとされていて「出る前からフェーズⅡで良い評価が出る」との前提で述べられています。
 末長委員は発言要旨第17回に沿って述べられているが具体的根拠がいずれの場合にも示されていない。
 庭野委員は「意義と推進」を述べられているが、これも具体的な根拠が示されていない。
 伴委員の述べられている中では1994/11/2のアカハタの記事が指摘してる事実として「もんじゅの炉心反応度が設計と大きく食い違って」いて「今日まで、この事実に対して何等の反論も無い」と指摘されているのは具体的で重大な事実と受け止められました。
 これは炉心崩壊事故の可能性とも関連して極めて重大です。
 山名委員は2015年に実用化像を確定の予定に触れながらスケジュールの実現に危惧を滲まして居られます。
 ベルナール・タンチェリエ氏はフランスの原子力の展望を述べられ、FBR開発に付いて実証炉以降のFBR開発の役割と展望に触れられていますが確たる展望は述べられていません。軽水炉を40年と述べられているのは注目を引く見解です。
 吉岡委員は一般原則や審議の今からの倍速化、FBRの実用化に付いて費用対効果の観点から疑問を呈されてプロゼクトの廃止を滲ました意見なのが眼を引きます。
 参考資料の核燃サイクル機構のFBR開発の投資効果の記述は例えば、増殖と放射性廃棄物の毒性低減と言う炉心機能としては正反対の開発目標であるはずのものが前提無しに平行してが述べられていたりして、具体的な根拠に乏しいものです。
 参考資料④で述べられている内容は「もんじゅからのFBR開発」を肯定しているとは読めず、むしろ「否定している」と読み替え得るものと考えられました。
 もんじゅの増殖能は倍増年として90年とされていて実用化の見通しを立てるとすればこれが20年いや10年にならなれば、到底実用化は不可能な事は余りにも明らかなのに全資料を眼を皿にして探しましたが遂にこの事とに触れた記述は有りませんでした。
 放射性廃棄物の毒性低減が謳われていますが、これは増殖能の削減になるので、一体開発目的は何なのか?と思わされます。
 広い視野でとか、多様な目的とか、開発人材の確保等々が随所に謳われていますが、遂に増殖能の増加・向上と言う本当に真の目的であるはずの開発計画に付いての具体的な記述はあのませんでした。
 これでは増殖と言う目的を論外の事として「夢物語」が語られているだけであると言う他ありません。
 増殖は古川和男氏提唱のIAEAも第四世代炉として取上げている「溶融塩核エネルギー協働システム」の中にある倍増年10年以下と言う展望が見通せる「大電流加速器増殖炉」と言う道しかないものと言えるようです。以上