佐藤福島県知事からのヒアリングに関連して

○氏名   :中村 融

○ご意見の内容:

 此処阪神間では快晴で『陽春』とも呼ばれる『光の春』が春の気配をさえ匂わせていますが、シンシンと降りしきる豪雪に命の危険まで感じて居られる沢山の方々が居られる事に思い及べば胸が痛みます。そして常に思いを広く、固定観念や既成意識に囚われずに基本から考えを深めなければならないと思わずにはいられません。
 佐藤福島県知事は『三位一体改革の取り纏め』に全国知事会副会長として、鋭意奔走なさっている最中にも拘らず『県民の安全』が『このままでは原子力関連の事故が現実に起こって保障されない』と言う止むに止まれぬ切実な想いから、ヒアリングに応じられ、県民への想いを込めて、その危惧を、前以て近藤原子力委員長に会われて、原子力委員長がシステムとして保障されている原子力の分野でのある意味で『総理にも匹敵する権限』で、佐藤知事の訴えを受け止めて、納得できる対応を計らって貰えるとの期待を込めて切々と訴えられています。
 要点だけから言えば『原発配管の減肉への対応』『安全保安院の経産省からの独立』『長計の決定の重大性を前提にして美浜事故の責任と関連して事故の責任者が策定委員として発言していることの藤委員の不適格性』を訴えられました。
 このヒアリングの内容に対応した審議と決定とが期待されたのですが『議事録をトレースした限り』では、全くの期待外れで有るだけでは無くて、自らの既成概念に囚われて『地方自治体と我々の決定が齟齬を来たす事態』は『どうしたら予めの対応で避けられるか?』と言う論議さえ為されました。
 まことに遺憾至極と言うべきで、長い歴史の経過の中からはぐくまれて来て、漸く今その緒に付いた『三位一体改革』の精神が全く判らない『傲慢なあり方』にもう、怒りを通り越して『呆れる』ばかりです。
 『それはチョツト差支えがあるらーーー』と言わんばかりの『自治体との違いが生じるのは云々』と言う対応は有りましたが『この自治体との齟齬』を当然の事として真正面から自治体の危惧を受け止めて、具体的に佐藤知事の提起された重大な課題を『何とかしたい』と言う論議か一切無かった事にも『あきれ果て』ました。
 策定会議と近藤議長の猛省を促さずにいられません。私は今、この事態への対応が考えられない位ですが、この事態の重大性には是非想いを深めて戴ける様に取り敢えず皆様にお願い致します。敬具。