『増殖炉開発』への提案

○氏名   :中村 融

○ご意見の内容:

 『エネルギーセキュリティの立場』からは『増殖炉開発』は必要と私も認めますが、それはもんじゅからでなくても良いし、高速炉でなくても良い。要は実用に成り得る『増殖炉』が開発出来れば良い訳である。
原発だけではウランの99.3%を占めるU238が利用出来ないのでエネルギーセキュリティの観点からは、原発は何の役にも立たない。
 どうしても増殖で99.3%を占めるU238を利用しなくてはならない。そして付け加えれば使用済み燃料の中に副成する高々2%だけのPu239を再処理で取り出してMOXとし原発で燃やすプル・サーマルなるものは、もう何のメリットも無く、馬鹿げたお願いとしかいえないもので、リサイクルなどとはとても言えない代物です。
自然エネルギー開発の可能性を最大限総一次エネルギー需要の10%と見込んだとして{過大過ぎると言う批判は有るでしようが}それでもエネルギー消費が素材産業が漸増、業務用と運輸が著増、車の台数はやはり著増と言う現状で環境税が棚上げと言う政策の現状では、日本での『京都議定書目標達成」は不可能と考えざるを得ないので増殖炉開発の必要性は積極的に認めざるを得ない。
出来るはずの無いもんじゅからの『増殖炉開発』の対案として兼ねてから古川氏が提唱され、第四世代炉としてIAEAで取上げられている『溶融塩核エネルギー協働システム』(「原発」革命、古川和男氏著、文春文庫参照)の中に詳細記述されており、増殖能力が倍増年10年と言う充分実用に成り得る、アメリカのオークリッジ研究所で増殖能が実証済みの『大電流陽子加速器増殖炉』を提起します。 いずれ策定会議で古川和男氏を参考人として招致されて、この話を聞く機会を設けて戴けるものと期待しています。