第14回策定会議に向けての要請書

○氏名: 中村 融

○ご意見の内容:

策定会議委員各位並びに近藤議長、事務局の皆さんご苦労様です。
「中間取り纏め」はあくまで『中間的な取り纏め』で「最終取り纏め」で見直しも有り得ると言う立場から以下の意見を第14回策定会議に向けて届けますので、宜しくお願いします。
現行の原子力政策は以下に述べるように基本的に根本的な転換がなされなくては成らないものと考えます。
①現在のウラン・プルトニウムサイクルによる原子力平和利用は、原理的・技術的に核兵器利用と表裏一体のもので,原爆の被爆国である我国としてはプルトニウムを利用する原子力利用とは手を切るべきで、国際公約に反して既に40トン余もの余剰Puを保有してしまっている現状から液体燃料によるトリウム利用による『溶融塩炉』の実用化によって、この余剰Puのみならず核兵器廃棄から出てくるPuも含めて燃料として利用しながら世界的に消滅させて核廃絶への道筋をつけるべきである。
②万に一つのケースとしては『チェルノブイル事故』のような取り返しの付かない環境を放射能で汚染する可能性を100%は否定出来ない軽水炉ではなくて、事故は起こってもその様な事故は100%起こらない固有安全炉である「溶融塩炉」の実用化によって都市部コ・ゼネで利用出来る原子力利用に転換するべきである。
③地層処分等と言う万年に及ぶ高レベル放射性廃棄物の処理・処分と言う『絵空事』から訣別して「溶融塩炉」に溶かし込んで燃料として利用しながら消滅させる方法に転換するべきである。
④使用済み燃料の再処理に付いては軍事利用として安全性・経済的コストを二の次にして開発されたビュレツクス法ではなくて安全性もはるかに高く、コストも1/10と言う既に開発済みのフリーゲート法に転換して出来るPuは溶融塩炉で利用するべきである
⑤もんじゅは既にFBR開発には全く役に立たない炉であることが明らかになり、安全性も経済性も増殖能力もまるで役に立たない炉である。従って核燃サイクル実現の悲願はもんじゅではなくて「溶融塩増殖発電炉」の実用化によって増殖倍増年10年と言う驚異的な増殖能を実現してその展望を見込むべきである。
この様に現原子力政策の挫折をスムーズに転換出来る対案がある訳であるから是非検討を御願いしたい。では、どうか宜しく。敬具。