1.基本的考え方
○国際貢献の観点
- 「もんじゅ」は国際的にみて発電施設を有する貴重な大型高速増殖炉プラント。
(仏スーパーフェニックスは放棄決定、フェニックスは2004年以降の計画は不透明。)
- 「もんじゅ」における照射・燃焼データ等の運転データは海外における高速炉に係る研究開発に重要なデータとして期待。
- 研究開発は海外技術者に開かれた体制で進め、その成果を広く国内外に発信。
○国際資源の有効利用の観点
- 発電プラント技術の確立を確実かつ効率よく進めるために、国際協力を有効に活用。
- 仏フェニックス、露BN−600など海外先行炉の運転・保守経験及び研究開発から得られた技術を集約し「もんじゅ」へ反映。
- 高速増殖炉研究開発に携わってきた海外の技術者を「もんじゅ」での研究開発に有効に活用。
2.現 状
○国際協力の現状
- 「もんじゅ」は安全性、炉心、燃料、機器システムの設計、機器の実証試験など設計段階から欧米との国際協力(日欧高速炉協定のもと仏実験炉を用いた炉内試験、日米原子力協定のもと米実験炉による材料及び燃料照射試験など)を利用しプロジェクトを進めてきた。
- 最近では、技術者の相互派遣(仏フェニックス、スーパーフェニックス)を通じた情報交換などの協力を実施。
○協力体制の強化
- サイクル機構では、平成10年、敦賀地区に世界の高速増殖炉研究開発の拠点として国際協力、技術情報、運転員・保守員の教育訓練など幅広い業務を行うことを目的とした国際技術センターを設置し、海外に開かれた体制で「もんじゅ」の研究開発に臨むよう努めている。
- 平成6年に発足した国際特別研究員制度なども活用しつつ国際協力を強化するよう体制面での整備を図っている。(現在、米1名、英1名、独1名、デンマーク1名の技術者が国際技術センターに駐在。)
3.将来展開の考え方
○「もんじゅ」は、当面は「発電プラント技術の確立」が最重点目標であることを踏まえ、運転信頼性向上の観点から有効な共同研究等を行う。
- 運転・保守技術の向上に関する共同研究の実施。
-プラント監視・診断技術、構造健全性診断システム等の要素技術の共同開発
-効率的な定期検査計画、所内負荷率低減方策に関する共同研究
- 従来進めてきた先行炉の運転・保守経験を「もんじゅ」に反映していくための情報交換・技術交流を引続き推進。
○その後、経済性及び安全性向上に関する技術を実証する場として、海外の研究開発機関と積極的に協力。
- 運転コスト及び核燃料サイクルコスト低減に向けた高性能燃料開発に関する共同研究(燃料の高燃焼度化、制御棒の長寿命化など)。
- 実用化戦略調査研究で選択された技術の確証試験の実施(革新型蒸気発生器の開発、燃料取扱系の高度化に関する共同研究など)。
- 環境負荷低減化技術を追求するため、マイナーアクチニドや高次化プルトニウムの燃焼等の確証試験を行う。
(国際会議の開催)
- 敦賀地区を高速増殖炉に係る先端的研究開発の国際的発信基地として、海外の高速増殖炉技術者を集め、「もんじゅ」に係る研究開発成果を紹介する等の国際会議を定期的に開催していく。(サイクル機構は、昨年5月に国際エネルギーフォーラムを、11月に日仏露高速増殖炉情報交換会議を開催)。