資料「風力発電の現状と将来展望」(作成:関和市氏,東海大学教授)の概要
                        (本紙は事務局作成)

現状導入量:5万kW(1999年7月現在)
2010年目標:30万kW(1998年長期エネルギー需給見通し)

○風エネルギー利用は、資源量は極めて大きく、更新性があり、クリーン。しかし、エネルギー密度が低いことや変動が大きく不安定な性質。従って、地域において分散的利用を図り、地域に密着したエネルギー源として利用することが望ましい。

○長所と短所等

・長所無尽蔵な資源/環境汚染がない/いかなる地点にも設置可能/既得権益との調整や対立が少ない/採掘・輸送・貯蔵に伴う環境インパクトがない
・短所エネルギー密度が低い/気象条件に左右される(風の乱れによる変動、風エネルギーは風速の3乗に比例して変動するため)
・風車の大型化・高性能化に伴い、空気力学的構造機能へのより高度な要求及び耐震性。また、騒音、環境美観上の影響、電波障害の影響などにも考慮が必要。

○欧州との違いも踏まえて日本の状況に則した技術的検討が必要
・出力の大型化(単基容量1000kW〜1500kW)に伴う発電の効率化
・技術革新による高耐久性、低騒音
・コストダウン
(欧州では、出力1000kW〜1500kWで、12万円/kW・7円/kWh程度のコストに近づいている)
・電力品質の向上

○導入について(NEDOの試算)
設置可能台数設備容量年間発電量(条件設定)
 70,481台 3524万kW 341億kWh風速5.0m/s以上、標高500m以下、傾斜5度以下等
 13,473台 687万kW 65億kWh風速5.0m/s以上、標高200m以下、傾斜3度以下等
・オフショア(海岸線から1km幅)での発電量では以下の試算もある。
 136,500台 6825万kW 932億kWh(500kW風車の配置を仮定)
・既に欧米は商業運転。世界の総設備容量は1128.5万kW。日本は5万kWで0.4%程度。
○今後について
・風力発電は主要なエネルギー供給源になるとはいえないが、国によっては電力消費量の数%〜数十%を賄おうとしている例も。
・今後は大型化による系統連繋が促進すると考えられる。
・第一に要求されるのは安全性、次に経済性、さらに安定性、信頼性、フェールセーフなどについての要求を満足する必要。
・風力利用開発の推進は利用形態の分析、合理的利用システムの開発が望ましい。

(注)本概要は、関氏の了解を得て、長計第2分科会事務局が作成したもの。