資料市懇第5-2号

原子力政策の策定プロセスにおける市民参加の全体イメージ
(検討用ペーパー)

1.各プロセスについて

 (1)「市民との懇談の場」のあり方

また、「市民参加懇談会in東京」で実施したアンケートには、以下の意見があった。
①もっと議論、対話を行った方がよい。
②テーマを絞った方がよい。
③参加市民との対話に時間を割くべきである。
④団体の代表者では本音が聴けないのではないか。

以上のうち、特に①、②を次回開催に反映してはどうか。

 (2)市民参加懇談会コアメンバー会議における討議のあり方
①コアメンバー会議での議論
まず、うかがった意見について、以下の点に着目し、コアメンバー会議で議論を行う。

 着目する点の例:

 留意する点:
②懇談会としての報告・提言
 議論を踏まえ、行政への反映(例えば、広報など窓口の対応などに対する意見)などの課題や、原子力長期計画など政策への反映を目指す課題など、内容によって課題を整理し、報告・提言してはどうか。

 (3)原子力委員会における討議のあり方
市民参加懇談会の報告・提言の際には、原子力委員会と市民参加懇談会コアメンバーとの双方向コミュニケーションをはかるため、同じテーブルで対話・懇談してはどうか。
報告・提言の実現方策については、原子力委員会が原子力政策の責任者として検討する。検討に際しては、常に市民の方々に見える形で行う。

 (4)討議結果のフィードバックのあり方
「市民参加懇談会コアメンバー会議」と「市民」

「市民との懇談の場」において、懇談会開催地への報告と同時に意見を市民の方々からうかがう。(同一地域での複数開催によりフィードバック)

「市民参加懇談会コアメンバー会議」と「原子力委員会」

市民参加懇談会の報告・提言の際、同じテーブルで対話・懇談する。また、原子力委員会の検討結果についても同様の形で行うことによりフィードバックを図る。

「原子力委員会」と「市民」

原子力政策への反映、原子力行政システムへの反映についての討議は、定例会など公開の場で行うことにより「見える」形で進めていく。また、委員会に対していただくご意見に対しても、定例会やホームページなどで明らかにしていくことによりフィードバックを図る。

これらに繰り返し取り組むことで、市民参加の拡大を図ることが可能ではないか。

2.プロセス全体の具体的な進め方
引き続き、年4回程度を目処に「市民との懇談会」を開催する。
おおよそ年度毎に「市民との懇談会」で伺った意見などを取りまとめ、原子力委員会に報告・提案する。
(ⅰ)行政への反映課題
(原子力関係者の活動に対する「外部評価」としての側面)

原子力委員会を通して関係行政機関に対応を求めていく内容を、検討していく。

(ⅱ)政策への反映課題
(原子力政策策定プロセスにおける市民参加の側面)

原子力長期計画への提案を目標に、具体的に提案すべき内容を検討していく。その際、現行長期計画の以下の項目への反映のあり方を念頭においてはどうか。

項目の例:(現行長期計画より)
国民・社会と原子力
-安全確保と防災
-信頼の確保

  • 情報公開
     国民の一層の信頼が得られるような情報公開のあり方  など
  • 政策決定過程への国民参加
  • 国民の理解のための環境整備
     分かりやすい情報の提供、エネルギーや原子力問題に関する学習のあり方 など
  • 立地地域との共生
     エネルギー消費地域と立地地域のあり方  など
原子力委員会は報告・提案に基づき、原子力行政システムへの反映、原子力政策への反映を行う。