平成15年度原子力関係経費の要求方針について
(経済産業省)

1.基本方針
 我が国エネルギ−安定供給の確保から導入が図られてきた原子力発電は、発電過程で二酸化炭素を排出しないため、地球温暖化対策の観点からも重要な電源と地球温暖化対策推進大綱にも位置づけられている。政府として、原子力発電の推進を、安全性の確保を大前提として、エネルギー政策の観点のみならず地球温暖化対策の観点からも重要な課題と位置付け、今後、2010年度までの間に原子力発電電力量を2000年度と比較して約3割増加することを目指した取組を行うこととしている。
 経済産業省の今後の方向性については、平成14年6月にとりまとめられた、総合資源エネルギー調査会原子力安全・保安部会及び原子力部会報告で示された考え方に基づき、原子力関係予算を展開していく。また、「原子力の研究、開発及び利用に関する長期計画」を着実に推進する観点から、安全確保と防災、立地地域との共生、核燃料サイクル事業の確立、放射性廃棄物の適切な処理及び処分等に重点化した施策を引き続き講じていく。


2.平成15年度における具体的項目(括弧内は平成14年度予算額)

原子力安全関係
 (283億円)
(1)軽水炉分野 → 燃料挙動、高経年化対策に重点化
(2)核燃料サイクル分野 → 事業の進展に合わせ拡充
(3)原子力防災 → 東通原子力発電所の運開に向けたオフサイトセンターの建設
(4)安全規制支援の独立行政法人 → 設立の準備に必要な経費

原子力政策関係
(1)核燃料サイクル関係 [六ヶ所核燃料サイクル事業開始に向けた技術開発支援]

(17億円)
(@)ウラン濃縮 → 2010年頃の世界最高水準の遠心分離機実用化に向けて技術開発を継続、平成15年度中に基本仕様決定を目指す
(A)MOX燃料加工  → 009年の操業を目指し、平成15年度からMOX粉末混合工程に関する実規模試験開始を検討

(2)放射性廃棄物処分関係 (59億円)
(@)地層処分技術関連 → 高レベル放射性廃棄物等の地層処分技術の信頼性向上等のための技術開発を継続、最終処分地選定のための地質等調査技術開発への重点化
(A)管理型処分技術関連  → ウラン廃棄物、発電所廃棄物のうち比較的放射能レベルの高い放射性廃棄物については処分方技術等の調査を継続

(3)原子力技術開発の推進(70億円)
(@)将来の新たな原子力技術の開発 → 一定の予算手当を継続
(A)実用炉関係 → 民間中心に取り組むべき事項を整理し、一部は平成15年度で廃止
(B)廃止措置 → 東海発電所の廃止措置に間に合うよう平成15年度までに成果をとりまとめ
(C)全炉心MOX炉 → 大間原子力発電所の進捗を踏まえた技術開発の継続


(4)原子力立地関係 [個々の立地地域の実情・ニーズにきめ細かく対応]
 (1160億円の内数)  → 使用済燃料中間貯蔵施設の立地支援拡大等を検討

(5)原子力に対する国民理解の促進(92億円)

→ 昨年のプルサーマル連絡協議会中間取りまとめで示された方向性に沿った着実な事業の実施

(6)国際協力(1億円)

→ 昨年の見直しも踏まえ、一定の予算手当を継続


(文部科学省計上分)
核燃料サイクル開発機構・・・・深地層研究所の建設に伴う事業拡大、
もんじゅ改造工事の着手、LWTF建設等。