基盤技術推進専門部会における原子力基盤技術開発に関する研究評価の進め方について(平成10年3月30日原子力委員会基盤技術推進専門部会決定)の概要

1.経緯
 (1)「原子力基盤技術の推進について」(昭和63年7月基盤部会)
 (2)「原子力基盤技術開発の研究評価について」(平成3年10月基盤部会)
「国の研究開発全般に共通する評価の実施方法の在り方についての大綱的指針」(平成9年8月)に沿って「原子力基盤技術開発の研究評価について」の見直し
 (3)「原子力基盤技術開発に関する研究評価の進め方について(平成10年3月30日基盤部会)

2.研究評価実施要領
 (1)基本的考え方

① 国際的な先導性の観点に立って、技術のブレークスルーや創造的技術の創出に繋がる優れた研究の創成
② 厳しい財政事情のもと、限られた財政資金の重点的、効率的配分
③ 研究者の創造性が十分発揮されるような、柔軟かつ競争的で開かれた研究開発環境の実現
④ 国民に研究開発の実体を公開し、研究開発に関する国費の投入についての国民の支持と理解を得る

 (2)評価の実施方法
① 評価対象
原子力基盤技術に係る全ての研究課題
② ワーキンググループの設置と技術領域の区分
広範な技術領域を有しているため、効率的な評価を実施するため、ワーキンググループの設置が適当。また、いくつかの技術領域に分けて評価を実施。

 (3)評価の時期
 原則として事前・事後の各時期に実施。中間評価は、当該研究課題の研究期間・内容・性格等も考慮しつつ、必要に応じて実施。

 (4)評価の判断材料
 研究計画、研究成果等を記載した書類と被評価者からのヒアリングの両方を用いて評価を実施。書類については、均一性を保つため統一された様式を使用。

 (5)評価者の選任、体制、任期
 評価はいくつかの技術領域に分けたワーキンググループにおいて実施。各ワーキンググループは5~10名。任期は2年。再任にあたって必要性を検討。

 (6)評価手続き
 研究実施者(被評価者)が作成した自己評価結果、研究実施者が所属する機関が実施した評価結果、研究実施者からの意見聴取、研究実施状況報告書等に基づき評価を実施。
 ワーキンググループでは委員の中から主査及び副主査の指名。
 各研究課題毎に、各委員の評価結果を参考にして、主査が、ワーキンググループの評価結果をとりまとめ、基盤部会に報告。
 ワーキンググループからの報告に基づき、基盤部会としての評価結果のとりまとめ。
 (7)評価結果の公開
 評価の透明性・公正さを確保するため、基盤部会がとりまとめた評価結果をインターネット等を利用して一般に公開。

 (8)評価結果の活用
 評価結果は研究開発資源の重点的・効率的配分、研究開発計画の見直し等に適切に反映。

 (9)留意すべき事項
① 評価の客観性を保つこと
② 評価者と被評価者との間での十分なコミュニケーションを図ること
③ 評価に伴う作業が過重なものとなり研究開発活動に支障が生じることにならないよう、十分な注意が必要
④ 国民の研究開発に対する理解を深めるため研究成果の積極的な公表を被評価者は進めることが必要

 (統一様式添付)
  • 原子力試験研究事前評価 共通調査票
  • 原子力試験研究中間評価   〃
  • 原子力試験研究事後評価   〃
  • 事前評価 共通チェックシート
  • 中間評価     〃
  • 事後評価     〃
  • 事前評価 総合所見共通フォーマット
  • 中間評価      〃
  • 事後評価      〃

    (以 上)