資料(懇)13-4


報告書とりまとめにあたっての
処分懇談会委員の意見の概要



※この資料は、高レベル放射性廃棄物処分懇談会報告書案に
 対して地域意見交換会及び国民の方々から寄せられた意見
 を踏まえ、処分懇談会委員からの意見を報告書案の構成に
 従って事務局で整理したものです。





はじめに

第一部 総論
T.なぜ、いま、高レベル放射性廃棄物処分問題を議論するのか

U.高レベル放射性廃棄物処分とは

  A 地層処分の位置づけ

a)地層処分か海洋処分か、処分か貯蔵か等の考え方が長年国際的に議論され、現在のコンセプトになっていることを説明することが重要。
b)なぜ地層処分が選択されたかを記述する。
c)処分概念とそのための体制づくりの基盤となる条件を明示することが必要。処分の概念が、社会的な考え方の変化だけで容易に変更することができると受け取られないようにすることが重要。
d)地層処分が現時点で最善であり、信頼性が十分にあるとの考え方を前提に議論すべきであることを説明すべき。
e)国民から寄せられた意見にある使用済燃料の直接処分、地上での永久貯蔵管理にも言及した上で、現時点で地層処分が妥当との根拠を説明すべき。
  B その他
a)原子力の基本政策の変更は、処分懇談会の任務外なので言及は不要。原子力委員会に委ねるべき。
b)本懇談会での議論を踏まえて行政レベルで具体的な取組みが進んでいるのだから、例えば「本懇談会での議論を踏まえて、資金の確保を開始する」というような前向きな表現にすべき。


第二部 各論

第一章 廃棄物処分について社会的な理解を得るために

 1.広汎に議論を行うために

a)意見交換会の開催は、総じて良い評価であった。原子力委員会として今後も前向きに取り組むべき。
 2.透明性確保と情報公開

 3.教育・学習

a)エネルギー、原子力、廃棄物等について初等教育から充実させることが必要。
b)教育者・技術者の幅広い養成を図る必要性について追記すべき。
c)エネルギー教育、大学の教職課程や教員養成が重要。
第二章 処分の技術と制度について

 1.処分技術への理解と信頼を得るために

a)地層処分に関して必要なわが国独自の地層条件等に関する研究をより進めなければいけない。そのための研究施設はこれまでの研究の傍証やさらなる技術の進展のためにも必要。
b)地下研究施設と最終処分場との区別・両者の関係の整理が必要。
c)処分坑道の掘削などは、既存技術で対応できる。処分の安全性は適当な地層の選定に依存する部分が大きいので、候補地選定〜予備調査〜詳細調査まで早急に進めることが必要。
d)廃棄物の有効利用、減量化、核種分離・消滅処理の基礎的研究は進めるべきだが、地層処分の代案ではなく、地層処分の安全性、効率性を向上させるものとの位置付けで言及すべき。
e)地層処分事業の具体化に加えて、消滅処理等に関する基礎的研究を進め、数年に一度進捗の確認を行う。
f)将来、技術の飛躍的な進歩があった場合、これを採り入れる柔軟性を確保しておくべき。
 2.事業資金の確保
a)早急な資金確保の開始が必要。
b)処分費用の確保について開始時期を示す等の前進を図るべき。
c)資金は電気料金の原価に算入し非課税扱いとすることが必要。
d)電気料金による徴収額等について国民に分かりやすい説明が必要。
 3.実施主体
a)国の役割について、監督の側面だけでなく立地の際の役割、支援策の明確化が必要。
b)電気事業者が廃棄物の発生者として、実施主体と一丸となって事業を推進するための役割を明確にすべき。
c)実施主体について「民間を主体とした事業」の表現は株式会社に決めつけられる恐れがあり、国の担保が得られる組織にすべき。
d)実施主体には長期にわたる社会的信頼性が求められるため、国の積極的な関与が必要。
e)実施主体について「民間を主体とした事業」の表現は国が直接事業を行わないという趣旨。実施主体の形態についてのそれ以上細かい議論は立法の技術的な問題であって、懇談会としては実施主体の持つべき要件を決めておくことが重要。
f)実施主体の法人形態については、後日の立法論議に任せるべき。何らかの説明は必要か。
 4.諸制度の整備
a)特別法により、国・電気事業者・実施主体の役割、費用確保、処分地選定プロセスや地域振興策を明確にすべき。
b)国民の理解と社会的合意が強調されるあまり、「根本的な安全性」、「安全基準とは何か」が説明されていない。安全と安心が混在。安全基準をなるべく具体的に提示することが必要。その中で、地層処分が合理的なものであることを分かるようにする。


第三章 立地地域との共生

a)従来の電源三法的な考え方ではなく、地域要請・参加型の方策が重要。
b)「共生」という言葉で懇談会が表現したかったニュアンスは、全ての人々が共に参加して地域を創り上げていく参加型。COP3では「共創」という言葉が初めて使われた。
c)共生に関する記述を厚くする。

第四章 処分地選定プロセス

  A 関係機関の役割について

a)処分地選定にあたって国、電気事業者、実施主体が緊密な連携をとることが必要。
b)処分地選定への国の積極的な関与が重要。
c)国の確認、公正な第三者レビューが新たに提唱されたことは評価しているが、中身の具体化が必要。
  B 評価・検討機関について
a)国レベルでの評価・検討機関として学術会議等科学者や大学への呼びかけを行ってはどうか。
  C 立地対象について
a)人間の居住していない地域における立地等も考慮すべき。
さいごに
a)本とりまとめが今後どのように政策に反映されるのかという方向性を同時に示すことが必要。今後の長計の見直し、原子力部会での審議との関係、関係省庁の総合的な政策の中で具体化の必要。


その他表現振り等
a)「国民に十分な情報が提供されなかった原因」を記述すべき。
b)海外等の状況を最新のものに修正すべき。
c)「処分事業の開始」、「処分の開始」等の用語の統一必要。
d)地下研究施設は建設開始年よりも完成年を書く方がよい。
e)「国民に周知し」という表現は不可。
f)「無関心」(P.2,12行目)という表現は不適当。
g)「連携」(P.3,8行目)という表現を「意思疎通」に変更すべき。
h)P.17(2)@「処分坑道埋め戻し後、主坑の埋め戻し(処分場の閉鎖までの期間の設定」という見だしについて、内容が後世代が選択する問題なので、例えば「処分場の閉鎖段階と閉鎖後段階の管理」としてはどうか。
i)「重要である」等の表現を「するべきである」等に。
j)「必要である」の表現を「最も大切である」に。
k)なるべく普通の表現で正確に記述。
参考資料(案)

a)「地下水が放射性物質を分散・希釈する」(P.17)という表現について、誤解を与えないような説明が必要。
b)仏「2006年議会が処分方法について決定」を追記すべき。