| 資料(懇)6−2 |
| I.「社会的受容性」に関する論点について |
1.基本認識
(1)高レベル放射性廃棄物処分について国民の理解が不十分。
・処分について国民の認識が不足しているのではないか。
・処分の必要性について国民の理解が不十分なのではないか。
(2)国民自身が考えることが重要。
・国民自身が、処分についての正確で十分な情報に基づき、自
らの問題として考えた上で意思決定を行うことが重要ではな
いか。
・考えるきっかけとして、大きなインパクトのあるイベントが
必要ではないか。
(3)押し付け型の手法ではなく国民的合意を得て進めることが重要。
・計画決定後に国民、住民の理解を得る方式では受け入れが困
難ではないか。
2.目的
(1)社会的意思決定への基盤作り
1)「高レベル放射性廃棄物処分問題の存在を国民が認識すること。」
・高レベル放射性廃棄物が現に存在し、次世代に残さないため
にも、現世代において処分が必要であるということを国民が
認識する。
2)「高レベル放射性廃棄物処分問題を国民が自分に関わる問題として認
識すること。」
・この問題を単に知識として知るだけでなく、国民自身が次世
代に対して責任のあることを認識し、自分にかかわる問題で
あることを認識する。
3)「高レベル放射性廃棄物処分問題について国民が議論すること。」
・この問題について国民の中で広く議論が行われ、認識と理解
を深めること。
(2)社会的意思決定への環境整備
1)「国、事業者に対する信頼感を確保すること。」
・上記過程の基盤となる情報について、国、事業者から提供さ
れる情報への信頼感を確保すること。
3.現状の課題
(1)高レベル放射性廃棄物処分に関する情報の公開
1)公開情報の内容が十分でないのではないか
2)公開情報のわかりやすさが不足しているのではないか
3)公開情報へのアクセスが困難ではないか
4)公開された情報に対する信頼感が不足しているのではないか
(2)高レベル放射性廃棄物処分に関する積極的情報提供
1)国民が十分考えるだけの情報が不足していないか。
・従来通りの一方的な広報活動では効果が期待できない。
2)広報活動についての効果測定、評価が行われていないのではないか。
・広報活動が一方的、やりっぱなしになっており内容の妥当性、
有効性を判断することができない。
3)処分事業の安全性だけをPRしても信用されないのではないか。
・リスクについての開示が不足している。
・メリット、デメリットを比較することができなければ国民は
判断できない。
・推進側のPR色の強い情報については、かえって信頼性が得
られていない。
4)広報担当者教育が不十分ではないか。
・社会との最初のインターフェイスになる広報担当者の姿勢と
モラル。
5)放射性廃棄物を含め原子力に対するマイナスイメージが浸透していな
いか。
・放射性廃棄物を含め原子力に対して情緒的に反対することが
多い。
6)誤報に対する対応が不十分ではないか。
・誤報について訂正を求める場合でも対応が遅く、誤った情報
が定着してしまう。
7)次世代への働きかけが重要ではないか。
・長期的な国民的理解を得る上で、学校教育段階からの積み上
げが重要。
(3)その他
1)「社会的受容性(PA)」という用語の適否
2)実施主体のあり方等の制度や体制に対する信頼性
4.具体的方策
(1)高レベル放射性廃棄物処分に関する情報の公開
1)公開情報の内容、分かりやすさの改善
2)情報源情報の充実
(2)高レベル放射性廃棄物処分に関する積極的情報提供
1)長期的視野に立った広報プログラムの策定
2)広報における関係機関の役割分担の明確化
3)処分事業の安全性・メリットとリスクの明示
4)様々なメディアの活用、分かりやすい情報提供
5)第三者機関による誤報への対応
6)報道機関等への正確な知識・情報の浸透
7)次世代への働きかけ
(3)その他
1)高レベル放射性廃棄物について国民が十分に考えるだけの情報とは
2)疑問に対する理論に基いた対応(シミュレーションによる対応)
3)地下研究施設等現場訪問の促進
4)実施主体のあり方等の制度や体制に対する信頼性の確保方策
5)「安全」「リスク」を判断する基準についての検討
| 5.社会的受容性に係る方策 |
1)今後の原子力開発とは一応無関係に、既に、現時点で、廃棄物処分場を我が国に選定する
ことが必要であることについての、適切な情報を国民に率直に提供することである。
・言い換えれば、今後の我が国の原子力政策とは別に、我が国の何処かに、高レベル放射性
廃棄物処分場を設置しなければならないという点について、国民に対する十分な情報の提
供が先行していることが必要である。
・これがないと、立地場所以外の国民は、問題を他人事視するか、賛成、反対いずれにせよ、
情緒的反応を示すこととになりかねない。
2)高レベル処分問題について、国民は殆ど知らないのが現状であり、まず、処分の必要性に
ついて国民的合意を得ることが必要であると考えられる。
3)なぜ原子力発電が必要か。なぜ高レベル放射性廃棄物処理が必要か。に関して、一般の人
々の理解を深める必要があり、これを十分議論する必要がある。この問題は将来のエネル
ギー問題に深く関係するので長期計画の議論とも深く関係する。
4)廃棄物処分の必要性や地層処分についての国民の理解が不十分であることから、PA活動
に積極的に取り組むべきである。関係者の総力を上げたPAが不可欠。危機感をもった
PAの積極的な再検討及びその見直しによる実行しかないと思う。
5)30%以上の電力が原子力発電で賄われているという現実を踏まえ、その安全性、更に万
一事故が起きた時の対策までも含めて、これを国民に納得できる形で示す必要がある。
6)原子力発電に関連する諸問題についての国民の最大の関心は、安全性の確保であり、高レ
ベル処分についても、その安全性に対する懸念が払拭されなければ、国民の合意を得るこ
とは難しく、処分場の選定にも困難が予想される。
7)万が一、事故が発生した場合の対処方法や責任の所在の明確化等についても、明らかにさ
れる必要がある。
8)技術的にも社会的にも、信頼される実施主体を設立し、責任の所在を明確にすることが大
前提。
9)国民をお客様にせず、共に解決策を探る方向づけをすること。
10)原子力発電に関する問題は、たまたまその立地対象となった地域の人々だけの問題とし
て捉える傾向があるが、国民一人一人が自らのくらしの問題として考える必要があり、政
府として考える必要があり、政府としても国民的課題として、国民に呼びかけることが必
要である。
11)すべての技術情報、政策措置を公開することにより、推進側は有利な情報しか公表しない
という不信感を払拭すること。すべての情報が公開されて初めて国民的な議論が可能にな
る。
12)基本的立場として、国民生活に密接な関わりをもつ原子力発電に関連する問題の解決につ
いては、国民の理解と納得を得て進めることが大前提。
・そのためには、情報公開と国民の意見の聴取、および国民合意に基づく決定が必要。巻町
の住民投票を見ても、もはや住民の意思は無視できないと考える。
13)全ての情報を公開して国民に考えさせること。原子力問題の難しさを訴えること。
14)SKBやスウェーデンの啓発システムについて、日本では国民レベルで現地を訪ねた人は
少ない。ぜひ委員会メンバーによるスウェーデン視察を提案する。机上の論理では現実に
対応する対策は生まれない。
・また、政策スタッフも現地を訪ね、専門の立場で深く知見を得ることが日本の財産となる。
15)日本の原子力の論じ方は暗い。啓発のアプローチの仕方を再検討すべき。スウェーデンに
は、負のイメージはない。国民がきちんと理解しているので、原子力を理性で論じること
ができる。日本の論じ方は感情が全面に出ている。これは国民の情報不足に起因する。
・スウェーデンではサイトは先端技術が集約される場所(Komputens)、文化が生まれる
(Kultur)場所、コミュニケーションが整備される(Kommunikation)つまり交通、下水、
環境などのインフラストラクチャーが整う場所という考え方が浸透している。これを3K
と呼び、マイナスイメージは強調されない。日本の3K(汚い、危険、きつい)とはKの
持つ意味が全く違っている。
16)原子力政策全体特に高レベル処分問題の最大の障害は、現在原子力関係者を含め国民全体
に広く抱かれている原子力関係者自身の意識や感情の改革がなければ何事も進まないので
はないか。
17)サイト選定が、上からないし外からの押しつけではなく、地元の意思・イニシアティブで
行われることが最大の方策。社会心理学的にいう効力感(efficacy)を満足させることが必
要・有効。
・国民ないし地元の人々の合意の形成を前提に推進することは非現実的であるとの認識の下
に、もっと焦点を・対象を絞った戦略的・戦術的な方策をとっていく必要性があろう。
・一つには、全員が処分施設の受け入れに合意することなど現実的にはありえないことは明
白。二つには、理解と合意を峻別しての認識・アプローチがなされなければならない。
・情報を公開し周知徹底を図り、PR活動や認識・理解を高める活動を行ったとしても、当
初から何が何でも反対という人々が存在し、全員合意はありえない。
・むしろ元々賛成/反対の意見を持ち、それを変えようとしない人々、どちらとも意見を決
めていない、あるいは情報提供や教育や働きかけによって意見を変える可能性のある人々、
各々のシェアを見極める。
・そして、広く全体として理解を求めていくだけではなく、この層の人々に積極的・重点
的に働きかけていく具体的戦略・戦術が、きめ細かく構想・実施されて行くべき。
・以前原子力発電に関して調査した結果では、アメリカは、絶対賛成と絶対反対が5%ずつ、
90%が働きかけによって変わりうる人々、ドイツは、絶対賛成と絶対反対が30%ない
し3分の1ずつ、残りの40%ないし3分の1が変わりうる人々と言われていた。
・日本は、アメリカとドイツの中間にあり、10%ずつが絶対賛成・絶対反対であり、残り
の80%が変わりうる人々ではないかという意見であった。これが処分施設についてはど
うなのかの、慎重な検討・調査も必要。
(2)具体的な方策
1)処分場が思ったよりはるかに安全で、魅力的な事業であることを全国の人に知ってもらう
こと。現地を見学してもらうだけでなく、ビデオも作り、駐車場や金庫業より、農業や工
場、スーパーマーケットの誘致より儲かるし、清潔な事業であることを知ってもらう。
・是非と名乗り出たくなるような魅力を全国に伝えること。
2)地下研究施設が完成すれば、受容性への寄与は大きい。
3)国民の信頼を得るには、理論で説得するのは無理。現場を見せることである。また、先進
国であるスウェーデンの担当者を招いてのシンポジウムを開催するのはどうか。
4)報告書の官庁用語を平易にするよう努めること。
5)国民の理解を促進するようなわかりやすく、且つ継続的な情報提供が求められ、形式的あ
るいは一方的な情報開示にならないよう留意が必要。
6)当懇談会でこのような論議がなされつつあることを、果たして国民(電気利用者)のうち
何%が認識しているのか。
・原子力関連では事故ばかりを取り上げるマスコミの報道姿勢にも問題があるかも知れない
が、原子力委員会は情報公開の姿勢を徹底するとともに、様々なメディアを活用していく
ことが重要ではないか。
・特にテレビの影響力は大きい。役所で作るビデオなどはどうしてもPR色が強く、観る側
も不信感をもって観てしまう傾向がある。
7)学校教育の段階からの積み上げではすでに時期を失っているので、より積極的にマスメデ
ィアを通じての情報提供策を考える必要がある。
8)国民に対して単に安全であると言った説明がもはや通じない時代になっていると思う。社
会的必要性とのバランスの上で判断する資料を示すことが望ましい。これに際しては、中
学、高等学校における理科教育まで考える必要があるのではないか。
9)技術的安全性を社会に早期にアピールできるように、動燃事業団等がデータを整備するこ
とが必要。
(3)施設の閉鎖後の措置
1)地層処分については、閉鎖後に制度的管理に依存しないことが国際的な考え方となってい
るが、社会的受容性の観点から、管理を全く行わない方法が日本でも適当か否かについて、
海外の動向も踏まえつつ、十分に検討する必要がある。
2)高レベル廃棄物の影響が超長期に及ぶことから、国民は不測の事態に対する不安を持って
いると考えられる。従って、制度的管理の要否とは別に、閉鎖後は国が直接の責任を負う
ことを法的に担保することなども検討していく必要がある。
3)制度的担保による社会的安心感を獲得することが必要。
4)処分という名称および考え方を変えない限り、社会的受容を得ることは困難。ほぼ永久的
に、モニタリングに基づく管理のシステムを組み込むという姿勢なり方策が不可欠。
5)閉鎖後の管理は社会的にみて必要。閉鎖後の事業は、国による継承が望ましい。
2.議論の進め方
1)社会的不安の分析と制度的担保の在り方の検討。
・PAにおける関係機関の役割分担とツールの検討。
・制度的担保方策の検討(閉鎖後管理(方法、期間)、国による継承の方法(国有地化等)、
鉱区禁止区域の設定、等)。
2)海外での動向は説明があったが、再度このテーマに絞って整理してほしい。特にスウェー
デンのプログラムについて、詳しい説明を聞き、参考にしてはどうか。
3)スウェーデンのような地下研究施設(HRL)を日本にも一日も早く作るべきである。
・その投資をし、国民に現場を見せなければ、国民はいつまでもかたくなに反対しか言えな
い。国民は日本の場合、感情で理解をし、原子力を理性でとらえきれていない。
4)広告、宣伝の専門家、実務家を主体に、原子力立地の専門家と素人で小委員会を構成する。
| II.「サイト選定プロセス・立地地域との共生」に論点について |
II−0.総論
1)国民の理解と納得を得られる選定プロセスの明確化
2)立地地域との共生
| II−1.サイト選定プロセス |
1.基本的考え方
(1)情報公開と透明性の確保
1)選定プロセスの明確化
2)選定根拠の明確化
3)環境影響評価のあり方
(2)住民関与の位置づけ
1)住民の範囲
(3)国、自治体、実施主体の役割の明確化
1)国の役割
・政策決定
・国民及び住民関与(意見聴取)プロセスの策定
2)自治体の役割
3)実施主体の役割
2.各段階における検討課題
(1)候補地選定過程
1)候補地選定の方式
・処分概念の示し方
・公募方式、申入方式等
2)技術的に処分場立地可能な地点(地域)の示し方
3)選定理由の公開方法
(2)予備的調査段階
1)調査結果の公開方法
2)調査結果の評価方法
・第三者評価機関の要否
(3)予定地選定段階
1)合意対象者、合意事項、合意内容の決め方、合意の確認方法
2)選定理由の公開方法
3)調停機関設置の可能性
(4)サイト特性調査段階
1)調査結果の公開方法
2)調査結果の評価方法
(5)処分場の建設・操業計画、事業申請、安全審査
(6)処分場建設段階
(7)処分場操業段階
(8)処分場の埋め戻し段階
(9)処分場の埋め戻し完了後
| II−2.立地地域との共生 |
1.基本的考え方
(1)「共生」の考え方
1)立地地域と事業者の双方に利益をもたらすとの視点
2)立地地域と電力消費地との連帯の視点
(2)地域振興策の考え方
1)処分場は「迷惑施設」であるという考え方の適否
2)国民全体の利益の地域への還元という視点
(3)地域が望む共生方策
1)共生方策策定時の地域の役割
2)共生方策策定の支援体制
3)処分場施設の多目的利用の可能性
4)地域の社会経済的変化への対応
(4)既存の地域振興策との関係
1)電源三法等との関係
2)長期にわたる事業に対応した地域共生策の検討の要否
2.地域共生策の検討課題
(1)制度
1)立地地域と事業者との協議制度
2)地域事業への支援制度
3)事業の各段階、地域特性に応じた振興策
(2)具体的オプション
・研究機関、教育機関、実施主体等
| 1.サイト設定プロセス |
1.意見
(1) 基本的考え方
1)高レベル処分においては、立地問題が事業の成否に関わる重要課題であるが、サイトの
選定には大きな困難が伴うものと予想される。従って従来にない地域振興方策や選定プロ
セスを検討するとともに、国、民間が総力を挙げて取り組まなければ問題は解決できない。
2)国民の不安を解消し、理解を得つつ立地を進めるためには、サイト選定プロセスの段階を
明確に示し、なし崩し的に立地が進められるといった印象を払拭する必要がある。
3)立地条件の良い場所を選ぶのは本質的なことであろう。問題として重要なのは、その対策
となる場所に居住する人々の合意が得られるかということになる。
・高レベル廃棄物の処分に対して、まず国民の理解が必要。これには原子力発電の必要性の
認識が必要になる。我が国のエネルギー問題をより明確な形で人々が理解するように努力
する必要がある。
・地域振興施策は選定プロセスの中で必要であろうが、これで住民を説き伏せるという形は
絶対に避けるべき。
4)最も重要かつ成否の鍵となる課題と認識。
・従来とは発想を変えた方法も検討すべき。
5)候補地の選定に際しては、できるだけ、客観的要素の積み上げを基礎とするものとするが、
その際、地域住民の意見を聞くことが必須の要件である。
・選定過程のどの段階で、情報を広く公開し、住民の意見をきくこととするか、その範囲を
どうするかについては、日本における過去の公共施設(とりわけ、地域住民に直接利益を
もたらさない施設)立地の経験について調査を重ねる必要がある。
・現在制定の準備が進められている情報公開法との関連についても、留意する必要がある。
(2) プロセスの明確化
1)情報公開の観点からは、実施主体が候補地を探す(申し入れ方式)だけでなく、予め処分
計画(地域振興策を含む)を国民に開示した上で、候補地を公募する方式も考えられる。
2)公募方式を基本に、申し入れ方式を併用が妥当。
3)サイトの処分コンセプトを作り、検討会にかけ、候補サイトの選定に入る。処分コンセプ
トには技術基準のほかに、メリット、デメリットも併記し、メリットとしては、設備は実
施主体が建設するが、倉庫料に相当する額が幾らか、地域振興策も含める。
・自治体からの立候補を求めるが、応募がない場合には、国が自治体に予備的調査を求める。
4)サイト選定にあたっては、立地のための最低条件(岩盤、断層の有無等)を明示した上で、
まず自治体からの立候補を募ってはどうか。
・立候補がない場合には、立地可能な地点を全てリストアップした上で、環境面・経済面を
考慮して最適な地点をオープンな場で議論し、国会でも議論すべきではないか。
5)国や電力会社等がまず立地点を選定し、アナウンスして受入れを求める"decide-announce
-accept"といった従来の方式を抜本的に変えることはできないか。迷惑施設だから手厚い
地域振興方策を手段として、何とか受け入れてもらおうという発想・態度も変えてみては
どうか。
・上記トップダウン型の上からの押しつけ方式ではなく、基本的には、サイトとしての適正
条件等を明確化した上で、アナウンスメントを行い、地元側が自ら進んでサイトを申し出
るボトムアップ型、すなわちそれぞれの地点で自らが討議し、決定が行われる方式
"announce-discuss-decide型"は可能か。
・サイトについて自分達が決定して受け入れるということが、何より不可欠。自由な意思を
尊重し、ある程度競争メカニズムを導入していくことを、究極的には目指すべき。
6)サイト選定に、改めて立候補(名乗り上げる)する方法も考えていいのではないか。最初
から「困難」、「無理」の意識で選定プロセスを検討するのではなく、この際、はっきり
とサイト立地の条件と、そのための優遇措置(法制度の整備を含め)を提示し、立候補を
呼びかける声を上げてみていいように思う。
7)サイト選定の手順としては、
・科学的、技術的観点に立った立地条件の明確化。
・適正の高いと思われる幾つかの場所における調査と予想との一致の検証。
・地方自治体を通しての候補地の選定。その際、実施主体、事業計画等が明確になっている
ことが必要。曖昧さは不信感の基。
8)処分予定地の決定について、第三者機関において社会的、技術的条件の審査を受ける等、
国民の理解を得るための方策を検討する必要がある。
(3) プロセスの制度化
1)高レベル事業推進準備会「中間とりまとめ(平成7年度)」は、地元の「了承を得た上で」、
実施主体が処分予定地を決定し、国が「その選定結果を確認する」こととしており、地元の
了承がなければ立地手続きは一切、先に進まない仕組みである。高レベル廃棄物については
処分問題を先送りする訳にいかないのであるから地元の了承を前提とする方法では問題の解
決にならない。
・高レベル廃棄物は国策中の国策であるから処分予定地は内閣または内閣総理大臣が決定し、
国会がこれを承認するという基本方針とし、この手続きは法律をもって制度化すべきである
。我が国では国権の最高機関は国会であり、国民の代表者で構成される国会こそが処分場の
最終の決定者に相応しい。また上記の法律の中には内閣または内閣総理大臣の決定に対する
地元自治体等の異議申立は国会が上記手続きの中で審議、判断すべきである。
・地方自治体の首長は選挙によって公選されるために、政治的要素が入り、政策の継続性、一
体性について必ずしも一律ではない。
・更に近時、原子力発電所の建設や米軍基地の問題等で出てきている条例制度との関係では、
首長は条例に拘束されるからこの点でも首長の同意を立地の条件とすることには問題がある。
2)選定プロセスを法律上、予め明確にしておくことが望ましい。
3)高レベル処分には国の関与が不可欠(特に、法律、サイト選定、超長期の責任)。
基本的事項(1.サイト選定プロセス、2.実施主体、3.事業資金、4.立地地域への対
応、5.地域振興に係る方策、6.その他)を盛り込んだ特別法の制定が望ましい。
2.議論の進め方
1)地元に受け入れられる条件の検討。
・選定プロセスの検討(予定地選定、国による確認、広告縦覧、サイト特性調査、第三者機関
審査等)。
2)候補地が客観的にみても複数あり得るときには、複数あることを前提としたうえで、住民の
意見聴取を含めた選定作業をすすめることが望ましい。
3)小委員会を設けてたたき台を作る。専門家だけでなく素人を入れる。
4)考えられるサイト選定のプロセスを整理してはどうか。
| 4.立地地域への対応 |
(参考)
1.検討の進め方
(1)社会的受容性に関する特別会合
第1回
議 題:「社会心理学からのアプローチ」
日 時:平成8年12月17日 17:00〜19:00
出席委員:森嶌主査、小西委員、竹本委員、中村委員、松田委員、南委員
近藤懇談会座長、加藤懇談会委員、木元懇談会委員
講 師:土田昭司氏(明治大学文学部助教授)
第2回
議 題:「広報理論からのアプローチ」
日 時:平成8年12月26日 10:00〜12:00
出席委員:森嶌主査、竹本委員、鳥井委員、中村委員、深海委員、松田委員、
南委員
近藤懇談会座長、粟屋懇談会委員、木村懇談会委員、木元懇談会
委員、下邨懇談会委員
説明員 :土田昭司氏(明治大学文学部助教授)
講 師:田中正博氏((社)日本パブリックリレーションズ協会教育研修委員会代表幹事)
第3回
議 題:「現状認識と問題点の明確化」
日 時:平成9年1月14日 15:00〜17:00
出席委員:森嶌主査、小西委員、鳥井委員、松田委員、南委員
近藤懇談会座長、木元懇談会委員、下邨懇談会委員
説明員 :土田昭司氏(明治大学文学部助教授)
講 師:根本和泰氏((株)アイ・イー・エー・ジャパン・エネルギー・環境研究部長)
(2)サイト選定プロセス・立地地域への対応に関する特別会合
第1回
議 題:「ダム建設事例の検討」
日 時:平成8年12月25日 10:00〜12:00
出席委員:森嶌主査、石橋委員、木元委員、塩野委員、中村委員、深海委員
近藤懇談会座長、粟谷懇談会委員、加藤懇談会委員、川上懇談会
委員、下邨懇談会委員、松田懇談会委員
講 師:宇賀克也氏(東京大学法学部教授)
第2回
議 題:「地域共生事例の検討」
日 時:平成9年1月9日 10:00〜12:00
出席委員:森嶌主査、石橋委員、木元委員、塩野委員、田中委員(講師)、
深海委員
下邨懇談会委員、南委員
第3回
議 題:「地域共生方策の検討」
日 時:平成9年1月24日 13:00〜15:00
出席委員:森嶌主査、石橋委員、塩野委員、中村委員、深海委員
近藤懇談会座長、粟谷懇談会委員、加藤懇談会委員、川上懇談会
委員、下邨懇談会委員
3.構成員の追加について
下記の通り、特別会合の構成員を追加する。
(1)社会的受容性に関する特別会合
土田昭司氏(明治大学文学部助教授)
(2)サイト選定プロセス・立地地域への対応に関する特別会合
宇賀克也氏(東京大学法学部教授)
| 資料(懇)5-3 |
(2)サイト選定プロセス・立地地域への対応に関する特別会合
(主 査)森嶌 昭夫 上智大学教授(法学部)
石橋 忠雄 弁護士
木元 教子 評論家
塩野 宏 成蹊大学教授(法学部)
中村 政雄 前読売新聞論説委員
野口 敞也 日本労働組合総連合会総合政策局長
深海 博明 慶応義塾大学教授(経済学部)
バックエンド専門部会から
田中 靖政 学習院大学教授(法学部)
(参考)
1.上記構成員については必要に応じ追加できるものとする。
2.高レベル放射性廃棄物処分懇談会の各委員は、本特別会合に適宜参加できるものとする。