「もんじゅ」1次主冷却系配管温度計の取付け延長管の曲がりと「常陽」の運転について


動力炉・核燃料開発事業団


「もんじゅ」1次主冷却系配管温度計取付け延長管の曲がりについて


1.曲がりの状況
 平成9年3月31日、1次主冷却系配管の温度計さや(13本/ループ:計39本)の超音波探傷検査を実施するために検出器の挿入性の確認を行ったところ、Aループの温度計のうちの1本に挿入できないことが分かり、温度計取付け延長管に曲がり(先端で上方に約20mmの偏心)があることが確認されました。
 曲がりの状況を添付資料に示します。

2.推定原因
 当該温度計は、平成2年11月15日に温度計据付後の社内検査において異常がないことを確認し、平成3年2月28日に保温材取付工事を終了しました。
 当該部の保温材取り外しは今回が最初であり、取り外し前の保温材外装板には外力による変形等は見られませんでした。
 従って、取付け延長管に曲がりが生じた時期は、平成2年11月16日から平成3年2月28日の間であると推定されます。この期間中には、保温材取付工事のほか、温度計の上方に設けたハッチを使用して工事用の残材及び足場材等の搬出入作業を行っていたことから、この資材搬出時に引っかけた可能性が考えられますが、現在では特定できていません。

3.対策
 この取付け延長管は、温度計の取付、取外しを保温材の外側からできるようにする為の延長管であり、今回の曲がりによって温度計さや管や配管の取付部の健全性に影響がないことを応力解析及び探傷検査により判断しましたが、超音波探傷検査用の検出器の挿入性の観点からこの取付け延長管を新規のものと取り替えることにしました。



「常陽」の運転について


 「常陽」は、平成9年3月24日から高性能燃料・材料の開発を目的とした照射試験を行うために第30サイクル運転に入り、現在熱出力100MWで順調に運転を継続しています。第30サイクル運転は5月20日に終了し、燃料交換等のために5月21日から約40日間の計画停止を予定しています。