資料第28−3号

基盤技術推進専門部会(第27回)議事要旨(案)

 

1.日 時 : 平成10年5月19日(火)15:00〜17:00

2.場 所 : 通産省別館9階  第7会議室

3.出席者 :
(原子力委員) 藤家委員長代理、遠藤委員
(専門委員 ) 澤岡部会長、井澤委員、猪股委員、梶村委員、吉良委員、斉藤委員
        佐々木委員、鷲見委員、武部委員、堤委員、永井委員、藤田委員
        星委員、森委員
(事 務 局) 中村原子力局研究技術課長

4.議 題
(1)「基盤技術推進専門部会報告書案に関する御意見と回答」について
(2)原子力基盤クロスオーバー研究の活動状況について
(3)研究評価ワーキンググループの設置について
(4)SPring-8の現状について
(5)その他

5.配付資料
  資料第27−1号   「原子力委員会専門委員の変更について」
  資料第27−2号   「原子力委員会 基盤技術推進専門部会専門委員名簿」
  資料第27−3号   「基盤技術推進専門部会(第25回)議事要旨(案)」
  資料第27−4号   「基盤技術推進専門部会(第26回)議事要旨(案)」
  資料第27−5号   「基盤技術推進専門部会報告書案に関する御意見と回答」
  資料第27−6−1号 「原子力基盤クロスオーバー研究の活動状況について」
  資料第27−6−2号 「原子力基盤クロスオーバー研究各分野の活動状況について」
  資料第27−6−3号 「自由電子レーザー発振の最新の成果について」
  資料第27−7号   「研究評価ワーキンググループの設置について(案)」
  資料第27−8号   「基盤技術推進専門部会における原子力基盤技術開発に関する研究評価の進め方について」
  資料第27−9号   「SPring-8の現状について」

6.議事概要
 (1) 事務局より資料第27-1号、及び同27-2号に基づき、新委員として星記男委員、梶村皓二委員、猪股吉三委員の紹介が行われた。

 (2) 事務局より資料第27-3号に基づき前々回(第25回)議事要旨(案)の説明があり、承認された。

 (3) 事務局より資料第27-4号に基づき前回(第26回)議事要旨(案)の説明があり、承認された。

 (4) 事務局より資料第27-5号に基づき、前回の部会における報告書「基盤技術推進専門部会報告書案に関する御意見と回答」について、回答文を紋切り型にならぬよう分かりやすい表現改めたこと、また、寄せられた意見を前向きに評価する記述を行ったこと、さらに個々の意見に対し個別に手紙で対応したことが報告された。また、同報告書については、澤岡部会長により原子力委員会に報告された旨説明があった。

 (5) 北村正晴クロスオーバー推進委員より資料第27-6-1号に基づき、原子力基盤クロスオーバー研究の最近の活動状況について、クロスオーバー推進委員会での各交流委員会の報告をもとに説明があった。具体的には、6交流委員会のうち、前回のクロスオーバー推進委員会で報告があった、原子力用材料、原子力用人工知能・知的活動支援、原子力用レーザー、放射線リスク評価・低減化の各交流委員会で扱われている研究分野につき、各研究機関ごとに成果・進捗状況が説明された。また、原子力用人工知能・知的活動支援の分野では、原子力プラントの機能高度化と安全性、人間親和性の向上を目指した国際シンポジウム「AIR & IHAS '97」が開催されたことが報告された。

 (6) 日本原子力研究所関西研究所光量子科学センター自由電子レーザー研究グループ峰原英介グループリーダーより資料第27-6-2号に基づき、クロスオーバー研究の活動状況の報告のひとつとして、原子力用レーザーの分野で特に成果のあった自由電子レーザー発振の研究について紹介があった。従来の100倍の出力での発振が数時間のオーダーで安定に可能になったことを中心に、開発の経緯、装置の性能について説明があった。

 (7) 澤岡部会長より、前回部会で了承された報告書「基盤技術推進専門部会における原子力基盤技術開発に関する研究評価の進め方について」(資料第27-8号)にもとづき、クロスオーバー研究第3期を開始するに当たって、新たに再編された研究評価ワーキンググループが設置されたことの報告、及びその経緯、趣旨についての説明があった。

 (8) 事務局より資料第27-7号、及び同27-8号に基づき、研究評価ワーキンググループの機能、構成員について説明があった。特に、評価委員の補充、評価用チェックシートの様式などに関しては、各評価ワーキンググループの自主的判断に委ねられていることが説明された。澤岡部会長より、評価委員の人数が分野によってばらつきがあることが指摘されたが、事務局からは、分野によって違いがある研究領域の範囲に対応するためである、との回答があった。また、中村研究技術課長からは、新設の評価ワーキンググループは、以前からクロスオーバー研究の評価に携わってきた委員を中心に人選がなされたこと、特に産業界からも委員を選出したことが付け加えられた。

 (9) 科学技術庁大型放射光施設利用推進室の寺岡室長から、SPring-8の運用・予算・施設の現状について紹介があった。特に昨年10月より運用を始めたこと、開かれた施設として、(財)高輝度光科学研究センターが管理していること、成果を公表する場合には使用量を徴収しないことなどが説明された。

 (10)(財)高輝度光科学研究センター利用促進部門植木龍夫部門長から、 SPring-8の建設状況・利用状況について説明があった。特に、太陽や月の潮汐力による数十ミクロンのリングのひずみが検出できるほど、高性能な放射光が得られていること、また、最近の成果として、タンパク質の結晶構造解析において、含有金属元素の電子密度分布が短時間で解析できる目途がついたこと、及びX線イメージングにおいて、造影剤を使わずに内部構造が可視化できる屈折コントラスト法が開発されたことのなどが紹介された。

 (11)次回部会の日程については、研究評価ワーキンググループによるヒアリング終了後で評価報告がまとまった時点ということで、事務局が調整して決める旨了承された。