資料第26-3号



基盤技術推進専門部会報告書案に関する御意見と回答(案)



平成10年3月30日
                   原子力委員会
                   基盤技術推進専門部会



 基盤技術推進専門部会報告書案に関しては、平成10年2月6日(金)から3月9日(月)まで国民の意見を求め、その結果3名より8件の意見が寄せられた。当該意見の概要及び回答は以下のとおりである。


Ⅰ.報告書案に反映して修文等すべき御意見

 意見番号:1

 報告書の内容が専門的である。カタカナ文字等意味が分からないものがある。
  [回答]
 本報告書は、原子力基盤クロスオーバー研究の今後の進め方について記載したもので、先端的な研究開発といった性格上、内容的に専門的にならざるを得ません。そこで、報告書の内容の理解を助けるために、報告書の中のトピック的な用語の解説を報告書の付録として付けさせていただくことにしました。


Ⅱ.論点について既に記述がある等、報告書案の記述でよいと考えられる 御意見

 意見番号:7

 原子力基盤クロスオーバー研究の研究テーマにリスク管理技術の研究を加えるべき。

  [回答]
 リスク管理技術の概念は幅広く、研究者によっても意見が分かれるところと考えますが、「社会的、経済的な妥当性までを含めたリスク(危険性)の管理を可能にするための方策」と「コンピュータネットワーク等を活用したリスク関係情報を効果的、広域的に提供できる情報インフラの構築・運用」に内容的に区別できるものと考えます。御指摘のリスク管理技術は、後者に当たるものと考えますが、これは、地震、火山、津波等の大規模自然災害と共通の問題で原子力災害固有の問題ではありません。従って、原子力基盤クロスオーバー研究の研究テーマとしてはふさわしくないものと考えます。
 なお、前者についても、原子力固有の問題とはいえず、また、判断の合理性、リスクの受容等の社会の意思決定システムの在り方そのものに関する検討課題であると考えられ、原子力基盤クロスオーバー研究の研究テーマとしてふさわしくないものと考えます。

Ⅲ.報告書の内容以外の事項に関する御意見

 意見番号:2,3,4

 原子力基盤クロスオーバー研究の成果等の具体例、波及効果はどのようなものがあるのか。

  [回答]
 本意見は原子力基盤クロスオーバー研究に対する御質問であり、本報告書の検討の対象外です。
 なお、現在の原子力基盤クロスオーバー研究は、平成10年度に終了しますが、その成果等は、その後実施される事後評価等を経て、公開していく方針です。

 意見番号:5

 原子力基盤クロスオーバー研究の研究予算はどのような研究開発に使用されたのか。また、どのような研究機関が参加しているのか。

  [回答]
 本意見は原子力基盤クロスオーバー研究に対する御質問であり、本報告書の検討の対象外です。
 なお、現在推進している原子力基盤クロスオーバー研究の研究内容については、報告書第2章1.に記載してあります。より詳しい研究内容につきましては、直接、日本原子力研究所、理化学研究所、放射線医学総合研究所等の研究機関にお問い合わせ下さい。

 意見番号:6

 基盤技術推進専門部会の構成者に原子力分野の専門家以外の者を任命し、第三者的視点を加えるべきではないか。

  [回答]
 本意見は基盤技術推進専門部会に対する御質問であり、本報告書の検討の対象外です。
 なお、基盤技術推進専門部会には、人文・社会科学の専門家等原子力分野以外の専門家が参画しております。また、今回のように専門部会の報告書の策定に際し、国民の皆様に御意見を求めることとしております。

 意見番号:8

 生命は 明るく 原子力と等しく 市民も 地球も 働いていきたい 明日の環境に ありまして

  [回答]
 本意見には具体的な修正が指摘されておらず、本報告書の検討の対象外です。