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第3期原子力基盤クロスオーバー研究検討ワーキング・グループの設置について


平成9年11月4日

 原子力基盤クロスオーバー研究に関しては、現在第2期の研究が、平成6年度から5ヶ年計画で行われているところであるが、今後の原子力基盤クロスオーバー研究のあり方に関し、基盤技術推進専門部会における審議を効率的に行うために必要な材料を提供するため、本専門部会の下に、「第3期原子力基盤クロスオーバー研究検討ワーキング・グループ」を設置する。当ワーキング・グループは、下記の検討事項について論点の整理・集約を行い、その結果を専門部会に報告する、

1.スケジュール
  来年初頭を目途に論点整理・集約を行い、その結果を専門部会に報告する。

2.論点整理・集約事項
 ① 現段階における第2期原子力基盤クロスオーバー研究の評価。
 ② ①を踏まえた第3期原子力基盤クロスオーバー研究の計画とその推進のあり方。

3.構成員

主査岩田 修一(東京大学教授)
飯泉 仁(日本原子力研究所理事)
岡田 雅年(科学技術庁金属材料技術研究所長)
岡本 眞實 (東北大学教授)
吉良 爽 (理化学研究所理事)
佐々木康人(科学技術庁放射線医学総合研究所長)
笹谷 勇(動力炉・核燃料開発事業団理事)
澤岡 昭(東京工業大学教授)
田村 浩一郎(通商産業省工業技術院電子技術総合研究所長)
堤  佳辰(静岡産業大学教授)

注)上記構成員は、部会長及び座長の判断により、必要に応じ追加できるものとする。




第3期原子力基盤クロスオーバー研究の基本的な考え方


 第3期原子力基盤クロスオーバー研究WG設置に先立ち、WG準備会(主査:澤岡部会長、委員:岩田東大教授、飯泉原研理事、吉良理研理事)において検討した結果、次期クロスオーバー研究の基本的な考え方について次のような結論を得た。

 平成元年にスタートしたクロスオーバー研究は所期の目標を達成しつつある。最近外部有識者を加えて行われた第2期研究中間評価においておおむね優れた研究成果を挙げつつあり、十分な寄与をしているとの評価を受けている。このような背景をもとに基盤クロスオーバー研究を積極的に推進することが適当である。

1.第1期及び第2期原子力基盤クロスオーバー研究は、日本原子力研究所、理化学研究所、動力炉・核燃料開発事業団、国立研究機関等が協力することによる相乗効果によって原子力基盤研究を効率的に推進することと、原子力の分野で開発された基盤技術研究成果を産業や社会を含めた他分野に波及することを目的に推進されてきた。

2.第3期は第2期の研究成果をも踏まえて、相乗効果を目指すことはもちろんであるが、テーマによる違いはあるものの、相当程度長期間にわたって研究が継続される場合があることも考慮し、波及効果にも重点を置いて研究計画を推進することが適当である。基盤技術開発全般についても見直すべき時期にあることを踏まえて、第3期の研究期間は5年間とするものの、中間評価が行われる3年程度である程度明確な目標が立てられるテーマあるいは内容に絞り込むのが望ましい。

3.第3期の計画は、第2期原子力基盤技術クロスオーバー研究推進委員会、同交流委員会及び参加機関の意見を参考にWGが計画案を作成する。WGは基盤技術推進専門部会委員を中心に数名の有識者により構成される。ただし本専門部会委員である場合を除き、クロスオーバー研究推進委員会、同交流委員会、研究担当者はWGの構成員とはしない。また、議論の過程で専門的、技術的事項に関する情報が必要と判断される場合は、必要に応じ専門家等から聴取する。

4.基盤技術推進専門部会はWG案に基づいて作成した研究計画を公開し、参加機関の募集を行い、事前評価を行う。

5.第3期研究計画決定後の具体的な推進は第3期原子力基盤クロスオーバー研究推進委員会が行う。