資料第22-5号


原子力研究推進方策検討ワーキンググループ進捗状況について

原子力における基礎研究の推進について

1.現状認識
(1)我が国の原子力利用は、特にエネルギー分野において、技術導入によるキャッチアップ型の推進策により急速に発展。その後も、原子力利用に対する要請は、 高度化・多様化してきている。
(2)このような状況のなかで、真に新しい技術体系を構築し、また科学技術全般への波及効果をもたらすには、これまでの成果を踏まえ基盤技術開発のみならず、 より広範囲の基礎研究を推進する必要性が指摘されている。特に、基礎研究につ いては、個々の成果が相互に結合することにより新たな潮流を生み出すよう戦略 的・重点的な推進が必要となっている。
(3)なお最近、日本学術会議対外報告「原子力開発利用に係わる人材・学術基盤の充実について」(平成9年2月)が出され、今後大学において実施されるべき研 究課題の提示、省庁の壁を越えた研究協力の必要性、基礎研究を推進する上での 大学における原子力分野での人材育成、ポスドクの受入れのための方策等が提起 されており、これについても留意する必要がある。

2.基礎研究の位置づけ(現在での)

(1)基礎研究と基盤研究
①基礎研究について
・新たな現象の発見やその解明、新しい原理や理論の構築、独創的な新技術の創出等をもたらすことが期待される研究。
・基礎研究では、基本的には、研究者個人の自由な発想を尊重しつつ幅広い分野において進められるべきものであるが、特に原子力長計においては、今後重点的に推進すべき分野として、原子核・原子科学に関する研究、TRUや未知の超重元素に関する研究、各種ビームの発生と利用に関する研究が挙げられている。
②基盤研究について
・既存の技術にブレークスルーを引き起こし、基礎研究とプロジェクト開発とを結びつけていく技術開発。
・基盤研究について、原子力長計では、(イ)原子力ニーズの多様化・高度化に対応する、(ロ)新しい原子力技術体系を構築する、(ハ)科学技術全般への波及効果を期待する、という観点から原子力のフロンテイア領域を重視し、放射線生物影響分野、ビーム利用分野、原子力用材料技術分野、ソフト系科学技術分野及び計算科学技術分野等を当面の対象としている。
(2)これまでの原子力基礎研究(レビュー)
(イ)原子力において生まれた、あるいは、原子力がかってリードした基礎研究について、
   ①現在既に成熟化しているもの:
   (例)中性子核データ生産、放射化分析等
   ②なおリソースが豊富なもの:
   (例)重元素科学→消滅処理、
   放射場科学→中性子、SR、X線レーザー、ポジトロン等
   計算科学→プラズマ、放射性核種移行等のシミュレーション
(ロ)原子力以外の分野で生まれ、原子力分野で育った基礎研究
   (例)確率論→安全性理論解析、流動・伝熱工学→炉工学、計算科学→原子炉制御、炉物理
   ※(イ)と(ロ)は相互作用しながら進展してきてた。
(ハ)諸外国における原子力基礎研究の動向
   ・米、英の原子力基礎研究は、広く一般的基礎研究に同化してきている。

(3)これからの原子力基礎研究の方向
(イ)従来からの原子力における基礎研究
 ・基礎研究→応用開発研究という流れの下で、原子力開発に必要な基礎研究を推進
 ・総合科学技術としての原子力が影響を及ぼした基礎研究の発展の状況
(ロ)新たな戦略的原子力基礎研究
 ・原子力分野がポテンシャルを持ち、原子力分野が参加することによって進展する一般科学技術分野における基礎研究を推進
 ・原子力分野の協力によって進展した一般科学技術分野から、将来さらに原子力分野が受益することを期待
 ・このように一般科学技術と相互作用を及ぼしながら進展していくことが必要
 (逆に、一般科学技術の進展がなければ原子力に必要な基礎研究も進展せず)

(4)基礎研究と基盤研究のあり方
・新たな基礎研究を前提に、これら基礎研究と応用開発研究とを結びつける基盤研究の領域とその進め方についても要検討

3.今後期待される新たな原子力基礎研究分野の例
上記 2(3)の考え方に基づき、新たな原子力基礎分野の例として現在までに次のようなものが提案されている。

(1)超重元素物質科学:
新物性の発見とその解明等(ウラン等を用いた超電導物質による新たな現象の解明)
(2)先端核科学:
素粒子物理と原子核物理を統一的に理解するための研究。クオークレベルでの原子核構造の観測、不安定核の構造解明、新同位体元素の発見、宇宙での元素起源の解明等
(3)医学・生物科学:核医学、画像医学診断、脳研究(脳機能イメージング)、生体制御、ゲノム解析等
(4)ビーム科学:
電子、X線、陽子、イオン、陽電子、中性子等、既存のビームによる先端的手法を用いた研究、及び、RIビーム、ミューオン、中間子 、ニュートリノ等の新しいビームの生成、新しい原理・現象の発見とその利用に関する研究
①超短パルスビーム科学:
②中性子科学:核種変換・消滅処理技術等
③重イオン科学:
④RIビーム科学:
⑤陽電子科学:
(5)光量子科学:
短波長高輝度光ビーム(放射光)の発生と利用、レーザー科学、医用 SOR開発等
(6)エネルギー科学:群分離・消滅処理技術に関する研究(オメガ計画)等
(7)高度計算科学:
複雑現象の解析、数値トカマク計画、並列計算法の開発、地球シミュレータ、等

※補 足
上記分野の他、科学技術の適用範囲の拡大、技術社会の高度化等にともない、既成の学問分野における知見を「複雑系」の視点で見直す必要性や人間、機械、環境、資源等の相互の関わり合いを対象とする研究の必要性から、今後これらに対応した新たな基礎研究分野についても要検討。


ヒ ア リ ン グ ゲ ス ト 一 覧
(敬称略)
開催日 ゲスト名 所 属 講演題目
第2回
H8/6/6
藤家 洋一
伊達 宗行
馬場 靖憲
高田 祥三
原子力委員
日本原子力研究所先端基礎研究センター長
東京大学人工物工学研究センター助教授
早稲田大学理工学部経営システム工学科教授
21世紀へ向けた原子力研究開発のあり方
これからの原子力
原子力におけるアクテイブ・メンテナンス
設備ライフサイクルマネジメント
第3回
H8/7/1
宮沢 竜雄
木口 高志
(株)東芝 原子力技術研究所長
(株)日立製作所 電力・電機開発本部副本部長
原子力における大学・国立研究機関への要望 -メーカーの立場から-
原子力基盤技術と他分野への応用展開 -事例の紹介-
第4回
H8/9/9
近藤 駿介
出澤 正人
金氏 顕
東京大学工学部システム量子工学科教授
東京電力(株)原子力研究所長
三菱重工(株)原子力事業本部軽水炉プロジェクト部長
「原子力における基礎研究の推進方策について」へのコメント
原子力研究における国の研究開発に関する要望
原子力研究における問題点と将来展望、要望について
第6回
H8/12/10
飯泉 仁 日本原子力研究所 理事 日本原子力研究所における基礎研究について
第7回
H9/ 1/30
稲葉 次郎 放射線医学総合研究所 科学研究官 放射線医学総合研究所におけるいくつかの『基礎研究』について
第8回
H9/ 2/25
島崎 善広
佐藤 一雄
動力炉・核燃料開発事業団 核燃料サイクル技術開発部 フロンテイア研究推進室長
同 技術協力部 情報システム室長
動力炉・核燃料開発事業団における基盤研究について

原子力研究推進方策検討WGヒアリング
分 類
講演名 21世紀へ向けた原子力研究開発のあり方
氏 名
所 属
藤家 洋一
原子力委員
開催日 H8/6/6 (第2回)
概 要 1.原子力の認識と特徴
・原子力の定義:(広義)放射線と原子核の相互作用(反応)をベースとした総合科学技術
・研究開発の理念:利用から自然、人類社会との調和(コミュニテイ形成)へ
・原子力は、再びサイエンスに立ち戻って思考すべき時期、文明論的検証が求められる
2.長期展望
 2.1.原子力エネルギーの開発
 ・「自ら整合性のある原子力システム」の概念:①エネルギー生産、②燃料生産、③放射能消滅、④安全確保 を同時に満足
 ・整合性達成の科学的可能性と技術的実証
 2.2. サイエンスとしての原子力、技術としての原子力
 ・ビッグバン宇宙、元素創生の解明
 ・医学・バイオ領域への発展(放射線応用)
 ・先端核科学、基盤技術の推進
 2.3. 総合科学技術としての発展:TO-IN-FROM
3. 現状認識と当面する課題
①エネルギー開発、②プルトニウム問題、③原子力の多目的応用、放射線の応用、④地域コミュニテイ形成と原子力、⑤不安のない原子力⑥地域環境問題への貢献
備 考

原子力研究推進方策検討方策WGヒアリング
分 類
講演名 これからの原子力
氏 名
所 属
伊達 宗之
日本原子力研究所先端基礎研究センター長
開催日 H8/6/6 (第2回)
概 要 1.基礎科学の性格と原子力の不幸
2.“間氷期”に基礎研究を:原子力周辺の基礎科学を徹底的に追求し、原子力を巡るあらゆる現象に精通して、これを社会に安全に提供する準備が必要
3.どんな研究が欠けているか
・U,Pu等の重元素を含む物質の研究
・放射線利用科学(高レベル放射性廃棄物を宝の山に)
4.重視すべき研究方向
・アクチノイド科学:新元素探索、核物質科学、物性科学、分離化学、機能素子開発
・エネルギー変換学:放射過程制御、分裂・融合制御、エネルギー分離科学
・中 性 子 科 学 :中性子制御、構造生物学、中性子考古学、中性子CT
5.23世紀までを見る:長期展望をもって原子力基礎科学を考える
・中間子の利用と実用化
・ニュートリノ の制御と利用
・重力波の観測とその実用化
備 考

原子力研究推進方策検討方策WGヒアリング
分 類
講演名 原子力におけるアクテイブ・メンテナンス
氏 名
所 属
馬場 靖憲
東京大学人工物工学研究センター 助教授
開催日 H8/6/6 (第2回)
概 要 ・原子力分野は、トップダウンで技術の骨格を定めるため、技術体系が固定化している
・現実の基礎研究の生まれ方:
(従来の米国の発想)
 純粋な科学的知見から開発技術が生まれ、生産に結びつく
(最近の米国の発想)
 基礎研究から戦略的基礎研究への転換
 厳しい企業の市場において、潜在的ニーズを顕在化する中で発生する技術的問題を解くために基礎研究が生まれる
 ・半導体分野でのイノベーション:多数の産業分野の参入と現場での研究競争圧力が原動力
 ・アクターの数が少なく、アクターの研究のベクトルの向きが一カ所的では、イノベーションが起こりにくく、活力も生まれない
 ・原子力分野における今後の課題:①原子力エネルギーにおける社会ニーズを誰が吸い上げていくか、②どういう研究体制を作っていくのか
備 考

原子力研究推進方策検討方策WGヒアリング
分 類
講演名 設備ライフサイクルマネジメント
氏 名
所 属
高田 祥三
早稲田大学理工学部経営システム工学科教授
開催日 H8/6/6 (第2回)
概 要 原子力と庶民とのインターフェイスに原子力設備がある
1.現在の設備管理の問題点
・機能中心主義、100%設計依存の思想、管理技術と固有技術の遊離
2.問題解決の方向→設備ライフサイクル・マネジメント(設備の効率的運用、信頼性、安全性の確保が重要)
3.ライフサイクル・マネジメントのための技術課題
・インフラストラクチャの整備、ライフサイクルシミュレーション、劣化・故障予測に基づく適応的設備管理
4.固有技術に立脚した統合管理技術の確立を図ることが必要
備 考

原子力研究推進方策検討方策WGヒアリング
分 類
講演名 原子力における大学・国立研究機関への要望 -メーカーの立場から-
氏 名
所 属
宮沢 竜雄
(株)東芝 原子力技術研究所長
開催日 H8/7/1 (第3回)
概 要 1.メーカーの変革
普通電源化、グローバル化、技術の成熟化
人材育成の変革:問題解決型からコンセプト提起型技術者へ、国内産業対応からグローバル化対応技術者へ、No.1指向技術者へ

2.大学・国立研究所の役割
・大学への要望:人材の育成と基礎研究の推進
大学教育カリキュラムへの要望:従来の専門知識に先端技術の知識と人文科学の知識を加える、実験・実習の充実(機器・装置の特性・健全性評価、設計・製造、運転・保修等の体験)
基礎研究についての要望:科学から技術へのパラダイムシフトの原動力、夢を与えるシーズ、世界的・独創的なシーズ
・国研への要望
大型先端プロジェクトの推進と技術移転:核融合炉、消滅炉/加速器、大型加速器、新型炉
長期的基盤研究の推進と技術移転:高温・高耐食性、低放射化金属材料探索、高性能光ファイバー/セラミックス開発、計算科学、知能ロボット、マルチメデイア応用システム
共同利用施設の保有と運営:原子炉、加速器、先端レーザー機器、冷却材評価ループ、大型加振台

備 考

原子力研究推進方策検討方策WGヒアリング
分 類
講演名 原子力基盤技術と他分野への応用展開 -事例の紹介-
氏 名
所 属
木口 高志
(株)日立製作所 電力・電機開発本部副本部長
開催日 H8/6/6(第3回)
概 要 1.大学・国研に望むこと
・夢のある研究(新しい概念、新しい技術潮流)
・基盤技術開発の先導
・研究・開発プロセスの革新
・他分野への応用展開と技術の還元
・社会との係わりに関する学問
2.原子力基盤技術と他分野への応用展開 -事例の紹介-
・計算科学
・計装制御、システム技術
・プラント統合CAEシステム
・検査・診断技術
・ロボテイクス
備 考

原子力研究推進方策検討方策WGヒアリング
分 類
講演名 「原子力における基礎研究の推進方策について」へのコメント
氏 名
所 属
近藤 駿介
東京大学工学部システム量子工学科教授、原子力委員会基盤技術推進専門部会委
開催日 H8/9/9(第4回)
概 要 1.原子力における基礎研究の支援について
 1.1.原子力研究の定義:
 ①原子力技術(原子炉や放射線発生装置)の実現のための研究活動
 ②原子力技術を利用した研究活動
 ③原子力学の知見を通して人類の福祉向上のための課題の解決に貢献する研究
 1.2.原子力に関連する基礎研究 (3つのタイプ)
 ①原子力技術の実用化のための研究開発上のニーズが要請する様々な基礎科学分野の知見を探求するもの
 ②原子力を通じて人類の福祉に貢献する際に必要な知見を探求するもの
 ③知的好奇心に基づく探求と表現される研究のうち、原子力技術開発あるいは原子力学の応用の観点から興味あるもの
 1.3.大学の原子力学の現状と対策
 ①工学部における原子力学が発電炉技術体系によっていたため、この技術の成熟とともに使命がぼやけつつある
 ②研究施設の整備、更新が不十分なため原子力学の根拠の腐食が進む
 ③カンフル注射が必要(設備の更新、計算情報処理環境の整備等)
 ④加速器、プラズマ放射線応用、量子物性関係の重点整備
 ⑤既成の学問分野における過去の知見を「複雑系」の視点で見直す
 ⑥原子力を「新しい技術文明の視点」、「人類の福祉への貢献の視点」だけでなく、「人間性、感性、文化等」との関わりでとらえる研究も必要
備 考

原子力研究推進方策検討方策WGヒアリング
分 類
講演名 原子力研究における国の研究開発に関する要望
氏 名
所 属
出澤 正人
東京電力(株)原子力研究所長
開催日 H8/9/9(第4回)
概 要 1.国の研究開発に関する要望
 1.1.官民の役割分担
(国)  ・原型プラントまでの研究
    ・基礎技術、安全規制に係る技術及び基準化に関する技術の開発
    ・安全基準研究、国民的合意形成のための実証試験並びに大規模試験研究等
(民間)・実証段階以降に重点を置いた技術開発
    ・原型プラントまでの研究段階における民間の役割は補完的
    ・事業化に備えたフィージビリテイスタデイ、設計研究
 1.2.国の研究開発に関する要望
 ・電力が国に要望する研究については、優先順位を明確にし厳選する
 ・実証試験についても技術開発要素を持ったものとし、電力が実施している研究との重複を避ける
2. 大学への要望
 2.1.教育
 ・カリキュラムは原子力関連に限定せず、社会科学を幅広い分野をカバーし、他学科においても原子力工学教育を積極的に推進する
 ・初等中学教育において、自然科学及び原子力の理解が得られる方策の検討をする
 2.2.研究
 ・整合性のとれた研究体制の構築とCOE化
 ・大学と企業の交流の活発化、大学と企業のシーズの整合性
 ・特色ある小規模な自前の研究設備の充実
備 考

原子力研究推進方策検討方策WGヒアリング
分 類
講演名 日本原子力研究所における基礎研究について
氏 名
所 属
飯泉 仁
日本原子力研究所理事
開催日 H8年12月10日(第6回)
概 要 1.原研における基礎研究のあり方
・原研の研究に根を持ち、原研の研究ポテンシャルを活用でき、先端的科学技術としての発展ができ、長期的には原子力への回帰が期待できる研究
2.原研において推進する基礎研究
・先端的基礎研究:重元素科学、放射場科学、基礎原子科学、黎明研究等
・光量子科学:短波長高輝度光ビーの発生と利用
・中性子科学:超伝導陽子加速空洞開発、消滅処理技術の研究
・イオン・ポジトロン科学:微細構造解析・制御
・高度計算科学:並列計算法の開発、複雑現象の解明、数値トカマク計画等
備 考

原子力研究推進方策検討方策WGヒアリング
分 類
講演名 放射線医学総合研究所におけるいくつかの『基礎研究』について
氏 名
所 属
稲葉 次郎
放射線医学総合研究所 科学研究官
開催日 H9年 1月30日(第7回)
基礎研究例
1.放射線の医学利用、影響、防護に関する計測システムの基礎研究:
・重イオン核反応理論
・人体の各種放射と信号計測による特殊機能解析
2.脳研究プロジェクト:放射線医学・生物学的アプローチによる脳機能障害 の解明と脳機能イメージングに関する総合的研究
3.バイオデイフェンス研究:生体防御研究をゲノムから固体にいたるレベルににおいてに総合的に実施
・生体防御機能研究
・生体機能修復研究
・ストレス誘発疾患の解明および防御研究
4.宇宙放射の計測・防御研究、および、粒子線の生体影響解明の研究
備 考

原子力研究推進方策検討方策WGヒアリング
分 類
講演名 動力炉・核燃料開発事業団における基盤研究について
氏 名
所 属
島崎 善広 / 佐藤 一雄
動力炉・核燃料開発事業団 フロンテイア研究推進室長 / 情報システム室長
開催日 H9年 2月25日(第8回)
概 要 1.「フロンテイア研究」の考え方
 ・従来の研究開発によって蓄積された技術基盤に立脚し、より一層の実用化を図ることを目的とした、創造的・革新的研究開発
2.フロンテイア研究の範囲
 (1)新概念創出に係わる研究:新しい概念の原子力システムに関する研究
  (例)核種分離・消滅処理研究、新概念高速炉研究
 (2)基盤研究:将来のプロジェクトになる可能性、技術的ブレイクスルーを生む可能性、ポテンシャル向上になる可能性のある研究、および、原子力基盤技術総合的研究・個別研究(材料、人工知能・知的支援、放射線リスク評価・低減化 、計算科学、放射線ビーム利用)
3.フロンテイア研究の推進の主旨
 ・プロジェクトの実用化に向けたブレイクスルーの追求
 ・長期的視点・展望
 ・他分野への波及
4.地球シミュレータの開発
 ・計算機シミュレーションによる地球科学研究開発
 (例)気候変動、地震予測等のシミュレーション
 ・高速計算機性能の向上
備 考