資料第140-2号

平成13年3月6日

 

ITER最終設計報告書案の概要

 

ITER国際共同設計チーム

下村安夫首席副所長



 平成12年1月のITER会合に、「ITER-FEATの概要設計報告書案」(ITER-FEAT Outline Design Report)を提出し、各極の審議を経て平成12年7月にITER-FEATの概要設計報告書として承認された。
 この結果及びITER技術諮問委員会からの勧告等を踏まえて、ITER共同設計チームは各国内チームの協力を得て、平成13年1月に「ITER最終設計報告書案」をITER技術諮問委員に配布した。本報告書案は、以下の書類から構成される。

1)プラント設計仕様(Plant Design Specification):
 最上流の図書であり、技術目標等の外部から課せられた主に設計に依存しない最高レベルの要求事項が記述される。また安全の方針と基準も含まれる。

2)プラント記述図書(Plant Description Document):
 トカマク本体を含む全体的なプラントの記述書。設計の要約、複数のシステムにまたがる主なプラントのプロセス、プラントレベルでの評価の要約、および全体計画が記述される。

3)設計要求と指針1(Design Requirements and Guidelines 1):
 システム全体の運転シナリオや各システムが満たすべき運転条件など、システムレベルより上位の要求事項と基本仕様を取り扱う。そのシステム全体にわたる要求事項のみならず、関連するシステムとの取り合いやその仕様についても記述される。

4)設計要求と指針2(Design Requirements and Guidelines 2):
 システム毎の境界条件とシステムレベルでの詳細な機能、要求事項、基本仕様が記述される。

 報告書案は、平成13年2月19日-22日に開催されたITER技術諮問委員会で審議が行われた。
 その後、平成13年2月27、28日に行われたITER理事会に上記文書の概要をまとめた「ITER-FEAT最終設計報告書(2001年7月)概要、ドラフト」(Draft, Summary ITER Final Design Report (July 2001))を提出した。

 添付資料として、ITER最終設計報告書案の主要な内容を示す。