核融合エネルギーの技術的実現性
計画の拡がりと裾野としての基礎研究
に関する報告書

 

 

 

 

平成12年5月17日

核融合会議開発戦略検討分科会


目次

はじめに

第1部 核融合エネルギーの技術的実現性

第1章 核融合エネルギーの将来像
 1.1 エネルギー事業を取り巻く環境と21世紀以後のエネルギー選択
 1.2 経営から見た核融合発電の商用化条件
  1.2.1 はじめに
  1.2.2 火力・原子力の比較と核融合炉に要請される仕様の考察
  1.2.3 商用核融合炉への仕様要求値のまとめ
 1.3 核融合発電炉と他のエネルギープラントとの比較
  1.3.1 資源量
   1.3.1.1 核融合炉に必要な資源量
   1.3.1.2 エネルギー資源量
  1.3.2 CO2排出と大気保全性
   1.3.2.1 地球温暖化問題
   1.3.2.2 CO2排出原単位
   1.3.2.3 火力発電のCO2回収による温暖化防止策
   1.3.2.4 原子力による温暖化防止策
   1.3.2.5 再生可能エネルギーによる温暖化防止策
  1.3.3 潜在的放射線リスク指数からみた安全性
   1.3.3.1 潜在的放射線リスク指数
   1.3.3.2 軽水炉、核融合炉、石炭火力における潜在的放射線リスク指数の比較
  1.3.4 廃棄物と環境適合性 
   1.3.4.1 放射性廃棄物の分類
   1.3.4.2 核融合炉及び軽水炉放射性廃棄物処分時の長期リスク
  1.3.5 プラント特性
   1.3.5.1 電源としての一般特性の比較
   1.3.5.2 核融合炉特有のプラント特性
  1.3.6 経済性
   1.3.6.1 核融合炉と競合するエネルギー源と発電単価
   1.3.6.2 核融合炉の経済性見通し
  1.3.7 電力以外への核融合エネルギーの利用形態
   1.3.7.1 熱源としての核融合炉の利用
   1.3.7.2 アクチニドの消滅処理
   1.3.7.3 放射性同位元素の生産
   1.3.7.4 多目的利用の展開
 1.4 総合的な分析
  1.4.1 未来のエネルギー源の有力な選択肢の提供
  1.4.2 バランスの取れたエネルギーとしての核融合

第2章 ITERを基調とした核融合エネルギー実現への開発戦略
 2.1 実用化のためのアプローチ
  2.1.1 核融合エネルギー実現に必要な研究開発
  2.1.2 開発のマスタープラン
  2.1.3 実験炉段階
  2.1.4 原型炉段階
  2.1.5 実用化段階
 2.2 実験炉としてのITERとその展開
  2.2.1 ITER
   2.2.1.1 ITERの目標
   2.2.1.2 目標を達成するための技術ガイドライン概要
   2.2.1.3 基本的設計思想
   2.2.1.4 プラズマ性能
   2.2.1.5 工学機器
  2.2.2 ITERで実現するも
   2.2.2.1 技術目標の達成
   2.2.2.2 大規模なエネルギー生成と総合技術実証
   2.2.2.3 ITERによる原型炉物理R&Dと工学試験
   2.2.2.4 実用化へのステップから見たITER
  2.2.3 国際協力としてのITER建設の分担理念と意義
   2.2.3.1 ITERの分担理念 - ITERへの投資を何でバランスをとるか -
   2.2.3.2 社会・経済・安全保障面からみた核融合国際協力の意義
  2.2.4 ITERの国内誘致の価値
   2.2.4.1 実験炉建設段階における国際協力と平等の原則について
   2.2.4.2 ITER国内誘致の利害得失
  2.2.5 ITERを支援するトカマク研究
   2.2.5.1 先進・補完研究の位置付け
   2.2.5.2 ITERを支援する研究の現状
   2.2.5.3 今後の重要な研究課題
   2.2.5.4 今後の展望
 2.3 ITERから核融合原型炉へ
  2.3.1 核融合原型炉の閉じ込め方式
  2.3.2 ITERの延長線上に考えられるトカマク型核融合原型炉
  2.3.3 核融合原型炉方式がトカマク方式以外となった場合のITERの有用性
 2.4 まとめー開発戦略におけるITERの位置付け

第3章 トカマク方式による核融合エネルギー実現の技術課題と見通し
 3.1 トカマク型炉心プラズマ技術の現状と今後の課題
  3.1.1 トカマク方式による閉じ込め性能の向上
  3.1.2 JT-60による研究の進展
  3.1.3 今後の炉心プラズマパラメータの進展と開発課題
  3.1.4 閉じ込め性能に関する課題と見通し
  3.1.5 定常運転にむけた課題と見通し
  3.1.6 定常核融合炉のプラズマ制御
  3.1.7 先進材料・プラズマ相互作用
 3.2 工学要素技術の現状と今後の課題
  3.2.1 トカマク型核融合炉の工学要素技術開発項目
  3.2.2 炉工学技術開発の段階的統合化
  3.2.3 実験炉、原型炉の各段階に要求される炉工学技術開発項目の概要と現状
 3.3 ブランケット・材料技術の現状と今後の課題
  3.3.1 ブランケット開発の現状と課題
  3.3.2 材料技術の現状と今後の課題
 3.4 安全技術の現状と今後の課題
  3 4.1 核融合炉の安全上の特徴
  3.4.2 安全確保の課題
   3.4.2.1 トリチウム等の放射性物質の炉内分布
   3.4.2.2 トカマク型核融合装置に固有の熱及び磁気エネルギー
   3.4.2.3 ITERにおける放射性物質の閉じ込め
   3.4.2.4 ITERにおける安全解析
  3.4.3 ITERにおける安全研究の現状
  3.4.4 原型炉以降の安全性関連研究課題
 3.5 運転・保守技術の現状と今後の課題
  3.5.1 レファレンスとしての商用軽水炉運転保守条件
  3.5.2 核融合炉で想定される運転保守条件の実現可能性
  3.5.3 核融合炉運転保守の実現可能性評価
 3.6 製造業から見た技術課題
 3.7 市場競争力の獲得の課題
  3.7.1 発電単価に影響を及ぼす主な要因
  3.7.2 核融合炉の小型化への課題
  3.7.3 工学技術革新による、より魅力的な核融合炉概念の追求
  3.7.4 核融合炉の予想発電原価
 3.8 まとめ−核融合エネルギーの技術見通し

第2部 計画の拡がりと裾野としての基礎研究

第4章 計画の拡がりと裾野としての基礎研究
 4.1 ITER によるプラズマ物理学研究の学術的価値
 4.2 ITERの科学的・技術的波及効果
  4.2.1 核融合研究とITERの科学技術的な位置づけ
  4.2.2 ITER建設の波及効果
 4.3 先進炉方式の研究及び材料、炉工学の基礎研究
  4.3.1 先進炉方式の研究の意義・位置付け
   4.3.1.1 はじめに
   4.3.1.2 大学における今後の核融合研究の展開についての議論
  4.3.2 先進炉方式の現状と核融合炉への見通し
   4.3.2.1 ヘリカル方式
   4.3.2.2 慣性核融合方式
   4.3.2.3 ミラー方式
   4.3.2.4 逆磁場ピンチ方式
   4.3.2.5 球状トーラス
   4.3.2.6 コンパクトトーラス
   4.3.2.7 内部導体装置
  4.3.3 材料・炉工学の基礎研究
   4.3.3.1 はじめに
   4.3.3.2 炉工学の研究課題
   4.3.3.3 核融合炉材料の研究
 4.4 人材の育成と連携体制
  4.4.1 ITERに求められる人材
  4.4.2 大学における人材育成について
   4.4.2.1 1970―80年代における動向
   4.4.2.2 1990年代における動向
   4.4.2.3 まとめ
  4.4.3 大学や研究機関間の連携体制について
  4.4.4 産業界の視点から
 4.5 国際協力について
  4.5.1 これまでの国際協力
  4.5.2 ITER計画と国際協力
 4.6 計画の拡がりと裾野としての基礎研究のまとめ

第3部 まとめ

第5章 まとめ
 5.1 21世紀のエネルギー問題と核融合発電の位置づけ
 5.2 核融合エネルギーの特徴
 5.3 核融合エネルギー実現へ向けての段階的開発計画
 5.4 ITERで取り組む燃焼プラズマ制御と工学技術
 5.5 ITER計画の経緯と現状
 5.6 ITER計画への取り組み
 5.7 先進炉方式及び炉工学の研究
 5.8 ITERから核融合発電実用化まで
 5.9 第一部の結論
 5.10 大学等における核融合研究の意義
 5.11 核融合研究開発組織の拡がりと人材養成
 5.12 核融合開発の学術的側面
 5.13 核融合技術の波及効果
 5.14 核融合研究開発における国際協力
 5.15 第二部の結論

別紙