資料第133−5号

平成11年11月4日
開発戦略検討分科会

核融合会議開発戦略検討分科会の審議経緯及び今後の日程

 

1.核融合会議開発戦略検討分科会の設置背景

 原子力委員会ITER計画懇談会「懇談会における論点の整理と今後の課題について」の「6章.結言と今後の検討」において、核融合界として検討すべき事項については、原子力委員会核融合会議において検討を行うこととされた。そこで、当該会議において、核融合エネルギー実現に向けての現状を把握し、今後の核融合研究開発の戦略シナリオについて明瞭かつわかりやすく示す事を目的として、「核融合会議開発戦略検討分科会」が設置された。

「懇談会における論点の整理と今後の課題についてからの抜粋」
(1)核融合エネルギーの技術的実現性
 安全で確実な供給源としての核融合エネルギーの実現可能性を、我が国が持つ潜在技術力、経営能力、産業構造の特性等から整理する。これを幅広く産業界の積極的参画を得て行う。

(2)計画の拡がりあるいは裾野としての基礎研究
 仮にITERの設置国に我が国がなったとき、ITER計画さらにはそれ以降の核融合炉開発を長期間にわたって支えることになるであろう先進炉方式や材料開発などの各種分野の基礎研究や教育、人材養成についての、大学や産業界の役割、これらとの連携体制がどのようになることが求められるかなど、核融合エネルギーの実現に向けての総合的な設計図を作成する。

2.検討概要

 本分科会は、現行第三段階核融合研究開発基本計画の考え方に従って、将来の核融合炉の実現に向けての総合的な戦略シナリオを明確化することを主な目的として検討を行なってきた。
 我が国の核融合研究開発においては、これまで基本計画の指針に従い、目標を段階的に設定し、これを着実に実現すべく計画的に研究開発を遂行してきた。そして、ほぼ予定通りの成果を挙げてきたが、ITER建設の適否を判断するためには、実験炉ITERを建設し得る技術的及び社会的背景とともに、ITERの延長線上に核融合エネルギー実現のシナリオが描けていることを対外的にわかりやすく示すことが求められている。このためには基本計画の考え方である実験炉、原型炉など各段階のミッションとその課題を明確化するとともにこれらの解決に必要な研究開発の方向性や経営能力、産業構造などを検討すること、また、核融合炉開発を長期にわたって支えることになるトカマク以外の閉じ込め方式や材料開発など各種分野の基礎研究や人材養成についての大学や産業界の役割、及び連携体制についても検討し、核融合開発戦略のシナリオを示している。

3.審議経緯と日程