資料132-3号

ITERに関する4極会合の結果について

平成11年6月30日
事  務  局

1.日 時   平成11年3月10日(水)、11日(木)

2.場 所   カダラッシュ原子力研究所(仏)

3.出席者
    (日本) 今村 努  科学技術庁長官官房審議官
         吉川 允二 日本原子力研究所顧問※
    (欧州) ラオッティ 欧州委員会第12総局長
         フィンチ  欧州委員会第12総局核融合部長
    (ロシア)ベリコフ  ロシア研究センター長※※
         ソコロフ  原子力省原子力科学局長
    (米国) デービス  エネルギー省エネルギー研究局核融合部長
                (注)※:共同議長、※※:議長

4.結果概要

(1)ITERの実現に向けた検討について
4極は、特別作業部会(SWG)において具体的な建設計画の検討を開始することに合意した。
今後のSWGについては、おおよそ2ヶ月に1回程度開催するとともに、第1回会合は5月中旬に東京で開催することとした。また、本年7月のPD会合(プログラムディレクター会合:我が国のPDは吉川原研顧問)にて中間報告を行い、本年末までに報告書を作成し、理事会に提出することを確認した。
SWGは、日本及びEUを共同議長(我が国は岸本原研理事、EUはピンカウ・マックスプランクプラズマ物理研究所所長)とし、各極の法律や調達の専門家など実務レベルのメンバー(各極から4名程度)により構成することとした。

(2)低コストITERに関する設計について
共同中央チーム所長より2つの設計案(従来の設計の約55%のコスト)が提案され、検討の結果、いずれの設計案もコストの低減化に関する技術ガイドラインを満たすものであることを確認した。
EUより、更なるコストの削減を図るための設計案(従来の設計の約40%)についても検討の要請があり、その可能性について検討を行うこととした。EUは、複数の設計オプションを保持することにより、EU域内における建設可能性を高めたいとの意向がある模様。
これらの設計案の絞り込みについては、共同中央チームとホームチームにより構成されるタスクフォース(リーダー:下村共同中央チーム首席副所長)において検討を行うこととした。
4極は、今後の作業計画として、本年7月のPD会合において、タスクフォースより検討状況を確認するとともに、本年中に概要設計を完了させることを確認した。

(3)今後の予定

  第1回SWG     5月中旬   東京
  第2回SWG     7月下旬   ガルヒンク(独)
  PD会合       7月下旬   ガルヒンク(独)
  第15回ITER理事会  来年1月中旬 東京