ITER計画に係る最近の国際的な話し合いの状況等について


平成10年1月22日
科学技術庁核融合開発室


1.第5回建設等準備協議等において表明された各極の状況等
  (1)日本
ITER計画懇談会の状況及び98年度予算の概算要求の状況を説明。また、延長期間への移行を円滑に行うとともに、延長期間のEDAを成功裡に実施することへの期待を表明。

  (2)米国
98年度予算状況の紹介がなされるとともに、99年度予算については、現在政府部内で作業中であるが、本年2月には大統領から議会に大統領予算教書として提出、公表される予定である旨の説明があった。
また、大統領科学諮問委員会(PCAST)の報告書及びエネルギー省核融合エネルギー科学諮問委員会(FESAC)の中間報告書が公表されたことを紹介しつつ、ITERの実現のためにはコスト低減が重要であるとの考えが示された。

  (3)EU
第5次研究開発フレームワークプログラム(1998〜2003年)について、昨年11月に開催されたEU研究相理事会においては、ITERは従前のとおりEUの核融合計画の中心的な事項であり、建設決定のための準備を行うことを決める等ポジティブな結論が得られたことの説明がなされた。
また、伊からサンプル・サイトを提案する旨の表明がなされていること、近く加も連邦レベルまで話が上がる予定であることから同様の提案が行われていることを期待している旨の紹介があった。

  (4)ロシア
EDAが延長されるとの確証をできるだけ早く得ることが重要である旨の要望が表明された。


2.第5回建設等準備協議について
  (1)
工学設計活動を3年間延長することが各極間で改めて確認されるとともに、延長に係る手続きについて確認を行った。

  (2)
今後の予定
ITER第6回建設等準備協議及び第13回理事会(本年2月予定)

EDA協定延長に係る協議を経て署名(本年7月の現行協定終了まで)

ITER第14回理事会(本年7月予定)