ITER理事会等の結果について

平成 9年 2月 
科学技術庁原子力局



1 ITER工学設計活動の現状について
  1)平成8年12月17日及び18日、東京で第11回理事会を開催
    ・主な内容 ○ITER詳細設計の報告
              ・ITER全体の製作過程も見通した設計
              ・組立手順
              ・安全解析
          ○理事会は、同報告書を受領し、各極に提示
          ○各極は、それぞれ評価を進め、次回理事会(平成9年7月、
           欧州)にて詳細設計を確定の予定
    ・我が国は、原子力委員会核融合会議において評価を実施
  2)平成10年1月に最終設計報告がなされ、同年7月にITER工学設計活動
    終了の予定

2 ITERの建設等に関する国際協議について
  1)ITERの建設、運転、利用等の段階について、ノンコミッタルベースで検
    討する建設等準備協議の第2回目が平成8年12月17日東京で開催され、
    ITER計画に関する各極の状況(別紙)、今後の進め方に関する意見交換
    等を実施
  2)建設等準備協議を平成9年末または10年始めまで実施することとし、この
    間
     ・国際協定の枠組み
     ・立地の提案の手順
     ・参加とコスト分担の考え方
    等に関し協議を進める。準備協議を踏まえ、ITERの立地、建設等に関す
    る合意を得るため、建設協議を開始
  3)現時点における今後の予定は以下の通り
          第3回  平成9年4月   欧州
          第4回      7月   欧州
          第5回    秋      場所未定
  4)建設協議
   ○平成10年初め頃から


各極の取り組み


 
ITERへの取り組み
核融合計画等
 米 国 ○97年度核融合予算は、前年とほぼ同じ同水準
(96年度244M$、97年度33M$)
○ITER設計評価を実施中
○エネルギー省により新核融合戦略策定
(平成8年8月)
 ・プラズマ科学の推進
 ・核融合サイエンスの追及が国内計画の
  中心
 ・核融合エネルギーは国際協力で実施
 欧 州 ○97年度欧州核融合予算は全体で約500
 MECU
○核融合エネルギーは将来のエネルギー源として
 必要な選択技であり、ITER実現はEU
 ととして重要との認識
○核融合研究評価委員会(バラバスキ委員会
 )でITERの域内建設を提言
○独・仏研究大臣の共同宣言、伊研究大
 臣の発言あり
○欧州委員会により5年毎に策定
○現在、時期計画(1999年〜2003年)
 策定のための作業中
  露  ○ITER計画は連邦政府レベルで取り組む優
 先度の高い計画
○建設に関して早期に具体的目途を立て
 ることが重要と認識
○ITER建設協議への参加の意思を表明
○1997年〜98年までのITER計画
 実施のための財政支出を連邦政府決定