参考資料2


米国核融合エネルギー科学諮問委員会(FESAC)の開催について


平成10年2月10日
事  務  局


 1月22日にFESACが開催され、エネルギー省(DOE)から提出された「核融合科学技術研究における国際協力戦略計画(案)」(別紙1参照)及びITERパネルから提出された「米国のITER活動への参加レベルについての報告書」(別紙2参照)について、レビューが行われた。提出された報告書案の概要はそれぞれ以下のとおり。


1.核融合科学技術研究における国際協力戦略計画(案)の概要

  ○
米国は1958年に磁場核融合エネルギー研究計画を機密からはずして  以来、国際協力を主要な戦略要素として採用してきた。

  ○
国際協力は我々に核融合計画のゴールに達するのに可能なうちで最も効  果的な道具である。

  ○
次の3年間の国際協力戦略は、
 国外の対応するパートナーと協力する機会を活かし、世界の核融合研究者と施設の特徴ある能力を活用して核融合計画のゴールを達成するように努めること
である。

  ○
次の3年〜5年の間にこの戦略を支持する主要な要素は以下のとおり。
   (1) 燃焼プラズマ物理とトカマク性能
JET及びJTー60との協力の可能性の検討、並びにマシンの大きさとエネルギーの閉じ込め量との関係、パワーと粒子の制御及び長時間パルス運転等に係る国際協力の推進
   (2) 革新的概念の開発
球型トーラスに係る国際協力計画の策定及び日や独の計画を通じてのステラレータに係る協力の可能性の追求。また、慣性核融合に関する二国間協力の拡大及び既存のIEA協力への慣性核融合の取り込み。
   (3) 核融合工学と材料開発
世界の核融合実験に米国の技術を有効に活用していく方策の探索。また、世界の核融合施設を用いての中性子照射効果などの核融合技術と材料課題についての共同開発実施の追求。

  ○
これらに加え、エネルギー省(DOE)は、広範な分野における人材交  流と幅広い分野での共同実験や理論研究への参加を支援するとともに、核融合が直面する重要な科学的、技術的な問題及びITERの建設に関する物理専門家グループや他の非公式な国際的グループへの専門家グループの利用を推進する。

2.米国のITER活動への参加レベルについての報告書について
 1998年以降のITER活動に対する米国の取り組みについて、ITERパネルから最終報告書(昨年10月の中間報告からの変更はほとんどない)が提出された。レビューにおいて、EDAの延長期間中に低コスト概念を他極と検討すべき必要性が指摘され、その旨も含めてFESACからDOEに最終的な報告がなされる見込み。

3.その他
 本年1月14日付けDOEからFESACに対して、5月15日までに材料研究計画についてレビューするよう諮問がなされた。