8 ITERのコスト並びに工程
コスト
8.1 中間設計報告書に示されたITERのコスト評価に対して、その後の設計変更や
新たに入手できたコスト関連情報を勘案して、従来と同様の手法並びにユニット
毎のコストデータ等の基本的なコスト算術要素に基づいた更新が行われ、共同中
央チームによるIUA(ITER評価単位)表示の評価が行われた。設計変更は、
「コストを意識した設計」の手法によるレビュー及び改良を行なった結果である
ため、コストの見直しは中間設計報告書の数値を暫定的に調整した限定的なもの
であり、再度見直される必要がある。エンジニアリング費、運転費、解体費につ
いての新たな評価は行われていない。全体のコスト再評価は、詳細設計及び製作
過程の経験を踏まえた業界からの新たな情報入力に基づいて、最終設計報告書に
記述される。
8.2 作業構成単位の半分以上が、中間設計報告書からの設計の進展によってある程度
の影響を受け、結果としてコストへの影響をもたらす。コスト評価の調整は、個々
のシステムの変更された部分についてのみ行われたが、殆どの場合それはシステ
ム全体のコストの比較的小さな割合でしかない。さらに、コスト調整をもたらす
設計変更は、「コストを意識した設計」の手法によるレビューを経る必要がある。
8.3 実際のところ設計の進展の基づくコストの見直しは、見積の調整を上方にも
下方にも導く。以前には未確定であったいくつかの要素についてコストが明確化
され、従って未確定要素のための裕度は狭められた。全体として中間設計報告書
に示された見積もりに実質的な変更がないことは明らかである。全体のコスト評
価については一部変更が生じてもすぐにもとに戻ることができるとの確信を持つ
ことが出来る。
工程
8.4 ITER建設の全体計画工程は中間設計報告書に示された分析に基づいているが、
予見される製作過程の変更並びにいくつかの重要な調達の分割による若干の見直
しが加えられた。結果として、全体建設計画のうち早期発注の期限はやや緩やか
になったが、ファーストプラズマの目標は守られている。但し、これは、超伝導
素線の最初の発注が建設決定後直ちに行われることを条件としている。その他の
工程の前提となる初期段階の主要な仮定は以下のとおりである。
8.5 上述の初期的条件が満たされた上で、技術的に重要なことは以下のとおりである。
8.6 更新された全体工程を第5図に示す。EDAから建設への移行が円滑に行われ、
上述の条件が守られれば、ファーストプラズマは中間設計報告書に記述したとお
り2008年の終わり頃に達成できる。