カットオフ条約について

1. 概要
(1) 「カットオフ」の概念
 「核兵器その他の核爆発装置のための核分裂性物質(高濃縮ウラン及びプルトニウム)の生産禁止)」のこと。
(2) 条約の主目的
核兵器及びNPT非締約国(特にインド、パキスタン、イスラエル等)の核能力の凍結。
(3) 元来想定されている条約上の義務
@核爆発装置の研究・製造・使用のための高濃縮ウラン及びプルトニウムの生産禁止
A右目的のための高濃縮ウラン及びプルトニウム生産に対する他国による援助の禁止
B条約遵守を検証する装置(おそらくはIAEA保障措置)の受入れ等。NPT締約国である非核兵器国については、既にIAEAの包括的保障措置を受け入れているので、カットオフ条約によって新たな義務は生じないが、核兵器国及NPT非締約国については、検証措置を新たに受け入れる義務が生ずる。

2.これまでの経緯
1993年9月、クリントン米大統領の国連総会演説の中で提案され、その後の協議を通じ、1995年3月、ジュネーブ軍縮会議(CD)にカットオフ特別委員会が設置。
しかしながら、その後非同盟諸国は、核軍縮に関する特別委員会の設置を要求し、これが認められない限りカットオフ条約交渉を開始しないと主張。米、英、仏はかかる条件に強く反対している。こうした状況の中で、現在までのカットオフ条約交渉は開始に至っていない。
我が国は、かかる状況を打破するために、カットオフ条約以外でCDにおいて交渉することが適当な核軍縮関連事項を見極めるために、特別調整者を任命すること、及び、まず本条約の技術的側面に関する検証を開始することを提案しているところ。

3.1998年5月、我が国はカットオフ条約の技術的問題の検討を行うことを目的とし、国際会合を主催した。