核不拡散と保障処置に関する検討結果
平成8年4月
核不拡散と保障処置に関する勉強会
=== 目 次 ===
はじめに
I. 核不拡散を巡る国際動向
1. 冷戦終結後の核不拡散の動き
(1)冷戦構造下の核軍備管理、核バランス
(2)冷戦終結後の核に対する懸念の拡大
(3)国連安保理首脳会議声明等の動き
(4)米国の新たな対応策
2. NPTの無期限延長
(1)NPTの役割
(2)再検討・延長会議
(3)再検討・延長会議に対する我が国の評価
3. 核軍縮の現状と課題
(1)STARTI、II及び旧ソ連での核軍縮
(2)CTBT交渉の早期完了
(3)カットオフ条約交渉の即時開始及び早期締結
(4)非核兵器地帯
4. 日本に対する海外の懸念と我が国の対応
II. 保障処置を巡る国際動向
1. 保障処置の役割と概要
(1)保障処置の役割と種類
(2)IAEA保障処置の変遷
(3)冷戦構造下の保障処置は一定の評価
2. IAEA保障処置の新展開
(1)冷戦終結後の状況変化
(2)核兵器国における保障処置の増加
(3)IAEAの資源の制約
(4)IAEA保障処置の強化計画
3. IAEA保障処置強化・効率化方策「93+2計画」
(1)IAEAの検討経緯
(2)「93+2計画」の概要
III. 我が国の今後の取り組みに対する提言
1. 全般的事項
(1)核不拡散問題の基本的理解
(2)原子力委員会への期待
(3)我が国の原子力平和利用政策の積極的表明
2. 核不拡散関連事項
(1)核不拡散は目的ではなく核軍縮に至る段階
(2)総合的安全保障政策の必要性
(3)北東アジア非核兵器地帯構想
(4)核不拡散国際研究センター機能
3. 核軍縮関連事項
(1)我が国の貢献への期待
(2)CTBTへの貢献
(3)カットオフ条約と保障処置技術
(4)解体核管理への適切な対応
4. 保障処置関連事項
(1)保障処置の意義、役割
(2)国際的観点からの保障処置
(3)我が国の保障処置のあり方
5. その他重要事項
6. 保障処置の強化・効率化計画「93+2計画」への対応
(1)我が国の基本的立場
(2)「93+2計画」第1部
(3)「93+2計画」第2部
本勉強会における検討経緯
核不拡散と保障処置に関する勉強会 構成員
参考資料
はじめに
- 昨年5月、核兵器の不拡散に関する条約(NPT)の再検討・延長会議がニューヨークの国連本部において開催され、同条約の無期限延長が決定されるとともに、今後の「再検討プロセスの強化」と「核不拡散と核軍縮のための原則と目標」が決定された。
- これら一連の決定において、核不拡散、核軍縮及び原子力平和利用に係る国際秩序、いわゆるNPT体制の今後の方向と重点事項が明らかにされており、原子力を平和利用に限り開発利用を進めている我が国にとっても極めて重要な政策課題として認識されているものである。
- 他方、核不拡散を技術的に検認する制度として定着している国際原子力機関(IAEA)の国際保障措置制度に関し、1991年、イラクが秘密裏に行っていた核開発計画が発覚したことを契機に、従来の保障措置制度、すなわち各国の申告に基づく核物質を対象とするIAEAの保障措置活動の限界が明らかになり、未申告施設、未申告活動の探知能力を向上する新しいIAEAの国際保障措置制度を構築する必要性が国際的に認識され、これに対応し、IAEAは1993年IAEA保障措置の強化・効率化の検討に着手し(「93+2計画」)、昨年3月のIAEA理事会において事務局案が出された。その後関係各国との協議が続けられ、一部の施策はすでに合意に至り、IAEAに追加的権限を必要とする施策については現在も協議が続けられている。
- 最近の核不拡散を巡るこれら国際情勢の急激な変化を踏まえ、原子力平和利用のみを目指す我が国として、これに適切に対応すると同時に、この分野における我が国の考え方、施策を国際的に発信していくことは、我が国の原子力開発利用の円滑な実施に不可欠な課題と理解される。
- NPT体制に係る諸課題は、政治、外交、軍事、科学技術等多方面に亘るものであり、各界各層の立場、役割からそれぞれ考察されるべき性格のものであるが、原子力平和利用を行う立場から、これら課題をどのように理解し、どのように取り組むことが我が国の国益を確保し、我が国の国際的役割を果たすことになるのかについて検討を行うため、本勉強会を開催した。
- 本検討結果は、基本的には学識経験者、専門家の御意見をまとめたものであるが、今後これらの貴重な御意見を踏まえ、行政上の諸施策の検討に資することとしている。
平成8年4月
核不拡散と保障措置に関する勉強会
T.核不拡散を巡る国際動向
1.冷戦終結後の核不拡散の動き
- (1) 冷戦構造下の核軍備管理、核バランス
- 世界の原子力開発の歴史は、その黎明期より、軍事利用がその半面を占めてきており、その基本は、米ソ両大国の対立を中心とした冷戦構造にあった。そして、その冷戦時代における外交においては、戦略兵器制限交渉(Strategic Arms Limitation Talks:SALT)に見られるように、東西両陣営の米国及びソ連の二極を中心とした核軍備管理及び核バランスが中心であった。
- (2) 冷戦終結後の核に対する懸念の拡大
- しかし、1991年12月のソ連崩壊により、戦後の国際社会の枠組みを形成してきた両大国の対立が終結した後は、米国−ロシア間の協調の進展という国際環境の中で、国際社会全体が大きな変革期を迎えている。二極構造が崩壊した結果、米国、ロシアが保有する大量の核兵器の存在価値が相対的に低下し、1991年7月に米ソが調印した第1次戦略兵器削減条約(Strategic Arms Reduction Treaty:START T)に続き、1993年1月、START Uが米ロ両国により調印され、二大国の核軍縮が進展している。一方で、冷戦構造下では表面化しなかった民族・部族対立や宗教的対立に根ざす新たな紛争が顕在化する危険性が高まっており、その結果、外交の中心が核不拡散に移ってきている。NPT締約国であるイラクの国際原子力機関(International Atomic Energy Agency:IAEA)保障措置体制下での核兵器開発、さらに北朝鮮での核開発疑惑とIAEAの特別査察要請は記憶に新しいところである。これらの出来事を背景に、国際的な核兵器の拡散に対する懸念は一層高まりつつある。
- (3) 国連安保理首脳会議声明等の動き
- これら冷戦終結後に生じた新たな懸念に対し、国際社会も動きを見せている。先ず1992年1月、国連で安全保障理事会首脳会議が開催された。これは、冷戦構造崩壊後の新しい世界秩序の構築を模索する中で、紛争の防止、平和維持のための国連の機能強化を目指したものであり、会議の結論として、大量破壊兵器の拡散が国際平和と安全に対する脅威となること、軍縮・軍備管理・大量破壊兵器の不拡散の責任体制の確立を図ることを始めとする一連の認識、施策が安保理議長声明(資料1)として発表された。さらに、1992年4月には、原子力供給国グループ(Nuclear Suppliers Group:NSG)ガイドラインに関し、従来のインドの核実験を契機に策定されたパート1(核物質、設備及び技術)に加え、イラク等を見据えたパート2(汎用品)が合意された。
- (4) 米国の新たな対応策
- 米国においては、1993年9月に出されたクリントン大統領の声明(資料2)において、大量破壊兵器の拡散防止が米国の外交上の最優先事項とされた。続いて1993年12月、当時のアスピン米国防長官は、核兵器の増加を防ぐ拡散防止(Non-proliferation)だけでなく、移動式のミサイルや、地下に格納された兵器への攻撃等、核兵器を開発、保有する能力を備えた施設への攻撃力を強化するといった、戦域ミサイル防衛(Theatre Missile Defen-ce:TMD)に見られるような、大量破壊兵器の拡散を前提としてこれへの軍事的な対応を行う拡散対抗(Counter-proliferation)という概念を打ち出した。
2.NPTの無期限延長
- (1) NPTの役割
- 核兵器の不拡散に関する条約(Treaty on the Non-Proliferation of Nuclear Weapons:NPT)は、核兵器の拡散防止を主目的とする国際的な枠組みであり、非核兵器国に対しては核兵器の受領、製造等を禁止する義務を課しこの義務の履行を確認するため、IAEAの保障措置の受け入れを義務付けている。一方、米国、ロシア、英国、フランス及び中国の5つの核兵器国(NPT上定義されている、1967年1月1日以前に核兵器等その他の核爆発装置を製造しかつ爆発させた国をいう)には核軍縮のための交渉を誠実に行うことを義務付けている。本条約には1995年12月現在182ヶ国が加入しており、今や核不拡散を図る上で極めて普遍性の高い国際的枠組みとなっている。(資料3 締結国一覧)
- (2) 再検討・延長会議
- 1) ニューヨークでの再検討・延長会議
- 本条約第10条第2項では、条約発効後の25年目に条約が無期限に効力を有するか追加の一定期間延長するかを決定する会議を開催することを規定しており、この再検討・延長会議は1995年4月から5月にかけてニューヨークの国連本部で開催された。
- 2) 無期限延長の決定
- 前述の通り、冷戦終結後の国際社会の状況は変化しつつある。二極構造が崩れた後、これまで表面化しなかった地域紛争の発生により、非同盟諸国にとっては、隣接国に対する核拡散が最大の懸念となってきた。これら流動化する国際情勢のため、NPTの延長についても、1993年までは確たる見通しは無かった。
- 1993年以降、当初は、延長会議では無期限延長支持が過半数を若干超える程度の票決がなされるとみられていた。しかし、実際は、延長会議の場で演説を行った116ヶ国のうち、無期限延長賛成は80ヶ国、反対20ヶ国、残り10数ヶ国が言及せずというスタンスだった。このように無期限延長を支持する国が増えた理由としては、主に冷戦終結後地域紛争が増加し、安全保障の枠組みが全地球規模から地域的問題に変化し、隣接国等への核拡散に対する懸念が高まったこと、核兵器国における核軍縮が進展したこと及び米国の各国に対する働きかけがあったことが考えられる。
- 3) 無期限の延長決定と付帯決定文書
- 付帯決定文書がNPTの無期限延長を決定する文書と別文書とされたが、これは、無期限延長支持国が、今回のNPTの無期限延長が条件付きで採択されたとの印象を避けるためである。最終的には、延長決定文書と付帯決定文書を一括採択することにより別文書であるが相互に関連した形式に落ちついた。
- 4) 付帯決定文書(資料4)
- 採択された付帯決定文書は、次のような「条約の再検討プロセス強化に関する決定」と「核不拡散と核軍縮のための原則と目標に関する決定」から成っている。
- (a)「条約の再検討プロセス強化に関する決定」
- 条約運用の再検討プロセスを強化
- 再検討会議を今後5年毎に開催(次回は西暦2000年)
- 次回の再検討会議に先立つ3年間、3つの主要委員会(核軍縮、核不拡散、原子力平和利用)による準備委員会会合を開催
- (b)「核不拡散と核軍縮のための原則と目標に関する決定」
- 核不拡散、核軍縮及び原子力平和利用における国際的協力を推進するとともに、成果や不足な点を評価するための原則及び目標を採択
- 普遍性、不拡散、核軍縮、保障措置、原子力の平和利用等の項目を列挙
- (3) 再検討・延長会議に対する我が国の評価
- 1) 外務大臣演説及び談話(資料5・6)
- 河野外務大臣は、NPT無期限延長決定を歓迎するとともに、核兵器の究極的廃絶と核不拡散、核軍縮、原子力平和利用の重要性が強調されていること、また再検討プロセスの強化等、核不拡散と軍縮に関する将来の道筋が示されたことを高く評価し、我が国は今後とも核不拡散及び核軍縮の推進に努力するという旨の談話を発表した。
- 2) 原子力委員長談話(資料7)
- 浦野原子力委員長は、NPTは、原子力平和利用と核不拡散を両立させる枢要な国際的枠組みであり、原子力平和利用の円滑な推進のためには、核不拡散体制の維持、強化が不可欠であることに鑑み、無期限延長を歓迎するとともに、以下の重要な点に留意し、今後とも原子力基本法の精神に則り、我が国の原子力開発利用を厳に平和目的に限って推進していくとともにNPT体制の維持、強化に貢献していくこと及びNPTの普遍性をより高めていくことが重要である旨の談話を発表した。
- NPTが締約国に対し、原子力平和利用による利益の享受を最大限保証するものであること。
- 核拡散防止のため、国際的な保障措置の適用の拡大とその一層効果的な実施を求めていること。
- 究極的核兵器廃絶に向けて、核兵器国の更なる核軍縮努力の具体的方向が示されていること。
3.核軍縮の現状と課題
- (1) STARTT、U及び旧ソ連での核軍縮
- 冷戦崩壊前後から、核兵器の大幅な削減が現実味を帯びている。戦略核の弾頭数及びその運搬手段の削減を内容とするSTART Tは、ソ連時代の1982年6月に米国とソ連の間で交渉が開始され、核弾頭を6,000発まで削減することで合意し、1991年7月にモスクワで調印された。その後、米国と独立国家共同体(Commonwealth of Independent States:CIS)4ヶ国は1994年12月までに批准書を交換し、同条約が発効した。また、1993年1月、米ロの核弾頭数を更に削減して、それぞれ現在戦力の約3分の1の3,000〜3,500発とするSTART Uが署名されたが、ロシアはまだ批准していない。
- ソ連時代の戦略核兵器は、ロシア以外に、ベラルーシ、カザフスタン、ウクライナに配備されていた。1991年末にソ連邦が解体し、これらの国は独立したが、保有する核兵器の管理実態が不明確であったことや、その後の旧ソ連全体の政情不安定等により、これらの国の核物質管理の実態について国際的に懸念が高まっていた。一方、各国としても核兵器は管理に膨大な経費がかかることや、核を放棄した方が国際援助を受けやすいという政治・経済的観点から、核兵器が配備されていたベラルーシ、カザフスタン、ウクライナの3ヶ国は核兵器の保有を放棄し、非核兵器国としてNPTに加入している。現在、これらの国の核兵器のロシアへの移転、さらにロシアの核兵器も含めたこれら核兵器の解体が進められているが、この解体の結果生じる高濃縮ウランやプルトニウムを適切に管理することが重要な課題になってきている。現在、我が国はこれらの国に対し、解体に伴う核物質の貯蔵管理、処理処分の適切な方法についての研究、核物質の計量管理制度の確立支援、環境汚染対策の分野で協力を進めている。他方、米国もロシアの核兵器解体から生じた核物質の保管、管理システムの構築への協力や、高濃縮ウランを軽水炉用に希釈したものを購入したり、両国の研究所間での核物質管理に関する協力を行っているなど、これら核物質が再び軍事利用されないよう、安全かつ確実に管理し、その一部を平和目的に利用するための国際的な協力を積極的に行っている。
- (2) CTBT交渉の早期完了
- 東西冷戦の終焉後、米国及び旧ソ連において大規模な核軍縮の動きが進展している。1994年1月ジュネーブにおいて全面核実験禁止条約(Comprehensive Test-Ban Treaty:CTBT)に関する交渉が開始された。NPT延長会議の付帯決定文書中には、このCTBT交渉を1996年までに完了し、それまでの間の核実験を抑制することが盛り込まれている。
- この条約は、核実験を全面禁止することで核兵器の新規開発を困難にすることを目的としており、核不拡散のみならず核軍縮の面でも大きな意義を有し、国際的にも高い評価がなされているものであり、本年中の合意を目指し交渉が行われているが、早期完了が期待される。
- (3) カットオフ条約交渉の即時開始及び早期締結
- 米国クリントン大統領が1993年9月の国連総会で、核兵器用の核分裂性物質の生産を禁止することを提案した。これはNPT延長会議の付帯決定文書中にも、核兵器その他核爆発装置用核分裂性物質の生産禁止(カットオフ)条約交渉の即時開始と早期締結の形で盛り込まれている。
- 本条約は、核兵器用の高濃縮ウラン及びプルトニウムの生産を禁止するものであり、核兵器国及びNPT非加盟国の核兵器生産能力の凍結を主目的としている。本条約は未だ本格的交渉に入っていないが、その交渉開始及び早期締結を目指し条約案が検討されている。現在、兵器用核分裂性物質の生産を禁止するだけでなく、既に所有しているものの廃棄も対象とすべきといった意見があり、これに賛成する非核兵器国と、生産の禁止のみを優先させるべきとする米国、さらにはインド等のNPT非加盟国の立場もあり、それぞれの立場から議論が展開されている。
- (4) 非核兵器地帯
- 1) 非核兵器地帯の構想
- 非核兵器地帯とは、ある一定地域内の諸国は、核兵器の実験・製造・取得をせず、また他国にも核兵器を配備させないこと、同時に域外の核保有国もこの地域で核兵器の実験・配備・使用をしないことを内容としている。1950年代後半にソ連やポーランドによって提案された北欧及び中部欧州非核兵器地帯構想に端を発する。
- 2) 中南米、南太平洋、アフリカ、東南アジアでの非核兵器地帯設置の動き
- 1962年10月のキューバ危機を契機に、中南米諸国で非核兵器化の動きが高まり、1967年2月、中南米14ヶ国がラテンアメリカ非核兵器地帯条約(トラテロルコ条約)に調印、1968年4月に発効し、ほとんどのラテンアメリカ諸国が参加した。
- 1985年8月には、南太平洋諸国がクック諸島ラロトンガで第16回南太平洋諸国会議を開き、南太平洋非核地帯条約(ラロトンガ条約)を採択した。核兵器国のうち、当初はソ連、中国のみが議定書に署名していたが、1996年3月には残りの核兵器国である米、英、仏が議定書に署名し、より効果の高いものとなった。
- また、冷戦終結後においても、核兵器を保有する意義、役割が低下していることから非核兵器地帯設置の動きが更に進んでいる。
- まず1995年6月、アフリカ統一機構第31回首脳会議において、アフリカ大陸非核兵器地帯条約(ペリンダバ条約)が採択、1996年4月にカイロで調印された。
- さらに、1995年12月、ASEAN諸国にミャンマー、カンボジア、ラオスの3ヶ国を加えた東南アジア10ヶ国の首脳会議がバンコクで開催され、東南アジア非核兵器地帯条約が調印された。
- (ラロトンガ条約においては、放射性廃棄物の海洋投棄を禁止する規定もあり、非核兵器地帯ではなく非核地帯との名称であるが、その後、ベリンダバ条約及び東南アジア非核兵器地帯条約においても同様の海洋投棄を禁止する規定が盛り込まれている。)
- 3) 朝鮮半島非核化に関する共同宣言
- 一方、朝鮮半島でも非核兵器地帯設定の動きがあった。1991年12月、韓国と北朝鮮は板門店の代表者接触で朝鮮半島の非核化に関する共同宣言に最終合意し、翌92年2月、平壌での第6回首脳会談で署名文書を交換、発効させた。主な内容は、南北の核兵器試験、製造、保有、配備及び使用の禁止、原子力を平和目的の利用に限定、再処理施設とウラン濃縮施設の不保持、非核化検証のため双方が合意した施設への査察実施などである。これは、1991年11月8日韓国の盧泰愚大統領が朝鮮半島の非核化と平和構築のための宣言を発表し、12月18日には韓国内の核不在宣言を行う等の動きにより交渉が妥結したものであるが、その後北朝鮮が核の交渉相手はアメリカのみとの態度をとっており、現在、本共同宣言の具体策は進展していない。
4.日本に対する海外の懸念と我が国の対応
- 1) 我が国の原子力開発利用に対する海外の懸念
- 我が国の原子力開発利用は平和の目的に限り行うとする原子力基本法に定める基本方針の下に、当初より一貫して平和目的の開発利用を行ってきたところであり、唯一の被ばく体験国である我が国は、国としても、国民意識においても、我が国が核兵器を保有することはあり得ないものである。この点は、我が国の非核三原則として内外に表明しているところである。
- しかしながら、このような我が国の平和利用の方針、考えが国際的認識として海外においても十分共有されているとは必ずしも言えず、折に触れ、我が国が核兵器を保有する可能性や、我が国の核武装への影響について、海外の政治家、学者、ジャーナリスト等が発言、コメントをしている。
- この種の海外の反応の代表的例は、以下の通りである。
- 日本のプルトニウム開発利用計画に関し、その正当性、妥当性が十分な説得力を持たず、日本がプルトニウムを保有すること自体、日本の技術力、産業力を考慮すれば、日本が常に潜在的核兵器保有国であり続けることに対する懸念。
- 日本の原子力平和利用の政策は、近隣諸国の政治情勢の変化に反応し、変わり得るものである。特に、北朝鮮の核兵器開発プログラム、核兵器保有が仮に現実問題となれば、その状況下においても日本の平和利用の政策が不変であるとの保証はないとする懸念。
- 日本が再処理、濃縮等を平和利用を目的として行うこと自体問題はないとしても、これが他国が同種の開発利用を行う際の前例、理由付けになり得るものであり、国際的な核不拡散の観点からみれば核兵器開発の潜在性を増加させ得るとする懸念。
- 2) 海外の懸念に対する我が国の対応
- 国内においては、大多数の国民意識として、我が国の原子力開発利用に対する上述の海外の懸念は現実感に乏しい根拠のないものと感じるところも多いが、そのような懸念が海外に存在することも事実であり、我が国としては何故そのような懸念が生じるのかについて真剣に分析、認識することが重要であり、国内の認識と海外の懸念がすれ違いの議論にならないように注意すべきである。
- これらの問題は政治的側面を有することは否定できないところであり、例えば、北東アジア非核兵器地帯の設置や、非核三原則の位置付け等について政治的考察を行うという考えもあるが、原子力開発利用を担当する立場から我が国として、まず下記の立場、考え方で対応していくことが重要と考えている。
- 我が国の原子力平和利用に係る方針、政策をあらゆる機会を通じ、また、その状況に応じ適切に説明する努力を継続すること。
- 我が国の原子力開発利用に係る活動状況を、情報としてより多く海外に発信すると同時に、透明性の向上に引き続き努力すること。
- 我が国の原子力開発利用に係る諸施策、特に、核不拡散に係る全面核実験禁止条約締結に向けた積極的貢献、IAEA保障措置に対応する積極的取り組み、プルトニウム利用の透明性の向上、旧ソ連邦諸国に対する技術的協力等、現在行っている諸施策はもとより、第V章で提言される更に新しい積極的、具体的イニシアチブを国際社会に発信することに努力すること。
- 核不拡散に係る政策研究を充実し、単に原子力関係者のみならず、官民がそれぞれの立場で我が国の原子力平和利用を希求する立場、考えをより具体的提案、政策にした上で国際的にアピールすることに努力すること。
U.保障措置を巡る国際動向
1.保障措置の役割と概要
- (1) 保障措置の役割と種類
- 保障措置(Safeguards:SG)とは核物質等の平和利用から軍事利用・核兵器への転用を抑止・防止する手段であり、水平的な核拡散を防止するための技術的手段であり、IAEAが各国との協定を締結し、適用している国際保障措置と、各国若しくは複数国が自ら実施している国内若しくは地域保障措置がある。
- 1) 国際保障措置
- IAEAが行っている国際保障措置は、大別して3種類ある。
- NPT加盟の非核兵器国に適用されるフルスコープ保障措置(INFCIRC/153型:その国内にある全ての核物質が対象)
- 核兵器国に適用しているボランタリーオファー保障措置(その国が提出した平和利用の原子力施設のリストのうち、IAEAが選定した施設の核物質が対象)
- NPT非加盟国が受けている特定資機材に関する保障措置(INFCIRC/66型:二国間原子力協力協定に基づき供給された資機材が対象)
- 2) 国内又は地域保障措置
- 下記に示すこれら保障措置は、それぞれの国、地域が受けているIAEAの国際保障措置に基本的に対応し、相互の調整、協力を図りつつ実施しているが、考え方としては、独立した保障措置である。なお、IAEAのフルスコープ保障措置においては、その協定中で各国、地域が計量管理制度(SSACやEURATOM計量管理)を設置することが明記されている。
- 欧州原子力共同体(European Atomic Energy Community:EURATOM)が行っているRegional SG
- ブラジル−アルゼンチン間の核物質計量管理機関(Brazilian-Argentine Agency for Accounting and Control of Nuclear Materials:ABACC)や、現在未成立の南北朝鮮間の協定、更には二国間原子力協力協定に基づき実施されることになっているBilateral SG
- 核物質の国内計量管理制度(State's System of Accounting For and Control of Nuclear Material:SSAC)に基づいて行うUnilateral SG
- (2) IAEA保障措置の変遷
- IAEA憲章においては、保障措置の目的として、第3条で核物質の軍事利用全般への転用防止を規定し、保障措置の対象は、核物質の他に、重水、黒鉛、設備、容器等の物資や、情報まで含まれている。この目的のための保障措置実施の技術的な文書として、IAEAはモデル協定INFCIRC/66/Rev.2を作成した。NPT発効以前は、日本を始めとする各国で二国間協定等に基づき行われていたこのタイプの保障措置が主流であった。現在でも、一部NPT非加盟国等においてはIAEAとこの型の協定を結んでいる。
- その後、NPT発効に伴い、この条約に基づいた新しいIAEA保障措置モデル協定(INFCIRC/153)が1971年に作成され、我が国もNPT加盟後(1976年)はこのタイプの保障措置に移行するとともに、我が国の国内保障措置体制の整備が図られ現在に至っている。この保障措置の対象は核物質に限定され、核物質の利用状況を量的視点及び適時性の観点から評価し、核兵器等への転用がないことを検認している。
- (3) 冷戦構造下のIAEA保障措置は一定の評価
- IAEAの保障措置システムは、世界が冷戦構造にあった時に作成され運用されたシステムであり、冷戦が終了するまでは、核物質の軍事転用を抑止することで一定の評価を得てきた。しかし、核兵器開発の疑惑が持たれていたインド、パキスタン、イスラエル、南アフリカ等はIAEA保障措置の対象下にないという問題は残されていた。(その後、南アフリカは、保有していた核兵器を放棄し、NPTに加盟するとともに、現在はIAEA保障措置の適用を受けている。)
2.IAEA保障措置の新展開
- (1) 冷戦終結後の状況変化
- 冷戦終結後の新しい国際状況下において、現在、世界は冷戦後の新しい秩序を模索しているが、地域的・エスニックな紛争が多発している。NPT成立当初と比べ、核拡散のリスクはむしろ増大し、イラクの秘密核兵器開発計画の露呈に見られる通り、国際社会で核兵器開発を行う可能性があるとみられる国が、原子力先進国からイラク、北朝鮮等へと変化してきた。また、核拡散のシナリオも、従来の申告された商業用核燃料サイクルからの転用から、例えば秘密の施設、独自の核兵器用燃料サイクル施設による核兵器の製造や核密輸等へと変化してきている。さらに、原子力産業もその間変化し、大規模商業施設の運転や建設、施設の運転技術の高度化、自動化が進んでいる。これらの状況から、査察技術の高度化が必要となってきている。
- (2) 核兵器国における保障措置の増加
- 核兵器国への保障措置の適用についてみると、5核兵器国全てに何らかの形で当事国のボランタリーオファーに基づくIAEAの保障措置が部分的に適用されてはいるが、国によってその対象等が大幅に異なり、査察量もそれほど多くはない。しかしながら最近では、冷戦終結による米国の核兵器解体からのプルトニウムが、IAEAの保障措置の下に置かれはじめた。今後、カットオフ条約が発効すれば、条約遵守を検証する措置として、核兵器国に対してIAEA保障措置が適用される可能性が高く、適用されることとなれば、現在に比べ核兵器国に対する保障措置の適用が大幅に増加すると見込まれている。
- (3) IAEAの資源の制約
- IAEAにおいて、前述のボランタリーオファー保障措置やプログラム93+2計画の実施により、効率化を図るとしても、全体的には業務は増大しつつあるが、IAEAの財政や職員数、即ち資源の増加が見込まれていないという問題がある。国際機関は、各国からの拠出金で運営されているが、その多くが厳しい財政事情を強いられている。米国では国際機関に対する拠出金減額も検討されており、今後IAEA予算の増加は見込めないと思われ、人的にも限られた人数で対処せざるを得ないのが現状にある。したがってIAEA予算全体の3分の1を占める保障措置業務について、効率化が不可欠の課題となっている。
- なお、我が国は、資金的貢献として、世界第2位の通常拠出金以外にも、特別拠出を行うとともに、人的貢献として、コストフリーエキスパートの派遣等を行っているところである。
- (4) IAEA保障措置の強化計画
- 1991年の湾岸戦争の事後処理の中で、様々なイラクの核兵器開発計画の事実が明らかにされてきた。湾岸戦争以前に、NPT締約国であるイラクの申告を基に行われたIAEA保障措置では、申告された範囲の原子力活動には問題がなく、異常は認められないとの結論がIAEAにより下されていた。それが国連安全保障理事会決議の下に実施されたIAEAの特別チームによる査察の結果、IAEAに申告せずに実施していた核兵器開発に結びつく原子力活動が発覚したものである。
- また、北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)においても未申告活動の疑惑が生じている。北朝鮮は1985年12月にNPTに加盟したが、IAEAとの保障措置協定はNPTに規定された期限(18ヶ月)を過ぎて1991年締結された。締結後、北朝鮮は国内の原子力施設等に関する冒頭報告を行い、これに基づきIAEAが特定査察を実施したが、NPT加盟後、査察が実施されるまでの間の原子力活動に関し、北朝鮮から申告された情報に矛盾があり、IAEAは北朝鮮に対し特別査察を要求したが、北朝鮮はこれを拒否し、現在もIAEAと北朝鮮の交渉が続けられている。
- このような背景から、これまでの申告された核物質を対象とした検認活動に加えて、未申告の核物質及び原子力活動が当事国内に存在しないことを検証する必要性が国際的に強く認識され、この観点からIAEA保障措置機能の強化が求められるようになった。
3.IAEA保障措置強化・効率化方策「93+2計画」
- (1)IAEAの検討経緯
- IAEA事務局は、1993年の理事会において、未申告の核物質の存在を探知するための保障措置の強化方策や新たな技術の導入等による保障措置の効率化方策を同年より2ヶ年にわたり検討するとした「93+2計画」を提示した。その後2年間の検討を行った結果、IAEA事務局は、1995年3月、具体的な保障措置の強化・効率化方策を「93+2計画」の成果として理事会に提出した。
- 理事会での議論を踏まえ、IAEA事務局は、検討結果に基づく強化・効率化方策を現行のIAEA保障措置協定に基づくIAEAの権限の範囲内で実施可能な方策と考えるものを第1部に、IAEAに対する新たな権限の追加が必要と考える方策を第2部として区分し、同年6月の理事会に再提案した。
- このうち第1部については、同理事会において、我が国も含め合意が得られ、本年より順次実施される予定である。
- また、第2部の方策について、特定の原子力資機材の生産活動に関する情報の提供を始めとする従来の保障措置の考え方と異なるところが多く、IAEA事務局は引き続き内容の検討と各国との協議を進めることとされたが、本年6月のIAEA理事会における合意形成を目指し作業を進めている。理事会での合意が得られれば、IAEAは各国と実施に向け議定書の締結等の具体的な協議が開始されることとなる。
- (2)「93+2計画」の概要
- 1) 第1部(現行のIAEA保障措置協定の権限内で実施可能な方策)
- 1.情報提供の拡大
- 全ての核物質に係る情報に加え、過去と将来も含む国全体の原子力活動に関する情報(国内核燃料サイクル)等を提供し、これをIAEAが分析することにより未申告活動を探知しようとするもの。
- 2.環境サンプリングの実施
- 核物質の使用過程で環境等に放出される極僅かな量の核物質を、原子力施設内での拭き取りサンプル(スミア)の分析により検知し、未申告活動(ウラン高濃縮、未申告のプルトニウム抽出等)を探知しようとするもの。
- 3.無通告査察の拡大実施
- 時期、場所等についての事前通告を行わない、査察を拡大して実施することにより、未申告活動を探知する能力を向上させるとともに、転用に対する抑止効果を与えようとするもの。
- 4.新技術の導入、国内保障措置との連携強化
- 自動化等最近の技術開発成果に基づく新しい保障措置機器の導入や、国とIAEAの保障措置機器の共同利用等の国内保障措置との連携強化を図ることにより、IAEA査察の合理化を目指すもの。
- 2) 第2部(IAEAに対し新たな権限付与が必要な方策)
- 1.情報提供の拡大
- 第1部の情報提供に加えて、現行協定では申告対象となっていない、核物質を用いない原子力関連活動(R&D、特定の原子力資機材の生産活動)等に関する情報を提供し、その他の情報と併せてIAEAが分析することにより、未申告活動を探知しようとするもの。
- 2.環境サンプリングの実施
- 情報提供の拡大で申告した場所その他国がIAEAの立入りを提供できる場所において、水、植物、土壌等のサンプルを採取し、分析することによって未申告活動を探知しようとするもの。
- 3.補完的立入の実施(原子力施設以外の関連場所等への立入り)
- 国が申告した情報や、環境サンプリングのデータをIAEAが分析した結果、その国の原子力活動に矛盾、不一致が生じた場合などに対応し、その疑義の解消のために、情報提供の拡大により申告された場所にIAEAが立入るもの。ただし国は所有権、機微情報保護等のため立入りの管理が可能。
- また、その他疑義の解消のために、国はIAEAが保障措置に関連すると見なす場所にIAEAを立ち入らせることが出来る。
V.我が国の今後の取り組みに関する提言
1.全般的事項
- (1) 核不拡散問題の基本的理解
- 核不拡散問題は、政治、外交、軍事、技術等一連の幅広い様々な施策が相互に関連することから、これらを有機的にとらえ、包括的な総合戦略を立てた上で対応していくことが重要である。特に我が国は、広島、長崎での被ばく体験を有し、核廃絶が国民的悲願となっており、同時に資源に恵まれない我が国は、非核兵器国の中でプルトニウム利用を含む本格的な核燃料サイクルの構築を目指していることから、NPT体制を堅持し、拡充させていくことの重要性について国内的にも常にコンセンサスをとりつつ核不拡散、軍縮、保障措置等の分野において、我が国が国際的環境の中で積極的なイニシアチブを発揮していくことが必要不可欠である。
- (2) 原子力委員会への期待
- 我が国の核不拡散、保障措置に係る施策は相互に関連し、国としての政策形成、基本施策の作成等を通じ包括的な総合戦略をたてる必要があり、このためには、我が国の原子力利用政策を決定する原子力委員会が、その立場、役割の範囲において不拡散政策に関し、政策立案、調整機能が期待される。具体的には、原子力委員会の下に本件問題を調査審議する専門部会若しくは懇談会を設けることが期待される。
- (3) 我が国の原子力平和利用政策の積極的表明
- 核不拡散体制を支える国際機関や国際的な枠組を積極的に支援するとともに、原子力の開発利用は厳しく平和目的に限っているという日本の基本的立場を国内はもとより、海外に対してもあらゆる機会をとらえて標榜していく必要がある。言葉のハンディ、文化の違い等の理由もあり、日本の意図が誤解されることもあり、また、米国、近隣諸国等の我が国の原子力平和利用に対する懸念への対応も考慮し、日本の原子力開発利用の透明性を高めるとともに日本が核不拡散分野において積極的イニシアチブを国際的に展開することが重要である。その際には、インターネット等を活用して日本からの情報発信機能を高める必要があり、特に海外のジャーナリストに日本の実態をより正確に理解してもらうことも重要である。
2.核不拡散関連事項
- (1) 核不拡散は目的ではなく核軍縮に至る段階
- 核不拡散と核軍縮については、核不拡散それ自体が国際的平和と安全にとって極めて有益な措置であるとしても、それ自体は目的ではなく、核兵器国の核軍縮の前提または究極的な核兵器廃絶に至る道筋の一つの段階として認識する必要がある。
- (2) 総合的安全保障政策の必要性
- 安全保障に対する国際的感覚をも踏まえ、ポスト冷戦期における核兵器の役割、核抑止力の意味、又は日米安全保障条約や核の傘の信頼性とその意味を十分評価、検討した上で、核不拡散や核軍縮への「実践的」な提案を行うため、我が国として広島、長崎の経験を踏まえた上で、更に一歩踏み出した安全保障政策の総合的研究の必要がある。
- (3) 北東アジア非核兵器地帯構想
- 1992年の朝鮮半島非核化宣言、1995年のアフリカ非核兵器地帯条約、東南アジア非核兵器地帯条約等、非核兵器地帯の拡大の動きの中で、北東アジア非核兵器地帯構想について我が国の安全と国際的な核不拡散の観点からの評価、検討が必要である。
- (4) 核不拡散国際研究センター機能
- 我が国の核不拡散体制は必ずしも系統的に検討されておらず、より包括的な総合戦略を立てたうえで国際的に対応していく必要があると考えられることから、核不拡散を巡る諸課題に関し総合的に検討し、核不拡散政策の展開に反映させるため、これらの問題を総合的に検討する場として国際研究センター機能を我が国に設けることが重要である。その際は、外国からの招へい研究者も含めた様々な分野の研究者が必ずしも政府の活動にとどまらず、自主的活動もできる性格を有する機能とすることが重要な視点である
3.核軍縮関連事項
- (1) 我が国の貢献への期待
- 我が国は核軍縮努力への貢献に留意すべきである。START T及びU以降の米国、ロシアにおける核軍縮、更にはその他の核兵器国も参加した広範な核軍縮の実施に向けて、我が国の政治的、外交的努力を期待するとともに、当面の軍縮政策としてのCTBT交渉の早期完了、カットオフ条約交渉の進展に向けても我が国の努力を期待する。
- (2) CTBTへの貢献
- CTBTは核兵器国における核兵器の更なる開発、製造を抑止する重要な措置であり、核兵器廃絶という我が国の政策とも合致することから、その実現、実施においては我が国が精力的、具体的貢献をしていくことが重要である。核実験の実施という条約違反を地球規模で監視するための検証システムとして、爆発の衝撃による地震、水中音響、微気圧変動、さらに核分裂生成物である放射性核種の探知を活用することが現在検討されている。我が国もこれらのシステムの検討に当たっては、これまでの経験と知見を生かし、積極的に参加することが重要である。特に、放射性核種探知については、我が国の技術を生かし、条約に基づいた放射性核種観測ステーション、分析所等の整備を行っていくことが重要である。
- (3)カットオフ条約と保障措置技術
- カットオフ条約は、今後国際的に本格的交渉が開始されるものと期待されるが、条約の遵守を検認する措置として保障措置技術の適用が考えられることに留意する必要がある。即ち、保障措置が従来NPTでは非核兵器が受け入れ義務を負ってきたものであるが、カットオフ条約の検証を考慮すれば、核兵器国等がその対象になるため、我が国としてその点も十分留意し、保障措置技術及び経験を蓄積していくことが重要である。
- (4) 解体核管理への適切な対応
- 核軍縮の過程において、核兵器の解体の結果生じるプルトニウムや高濃縮ウランについては、発生国が自らの問題として適切に対処していくべきではあるが、これら物質に関し、適切な管理及び再び核兵器に利用されないよう措置されることが重要である。NPT再検討・延長会議における付帯決定文書のうち、「核不拡散と核軍縮のための原則と目標に関する決定」中には、軍事目的から平和利用に転換された核分裂性物質はIAEA保障措置の下に置かれるべき旨がある。この決定にあるように、米国は、これら核物質のうち軍事用にもはや必要としないものはIAEAの保障措置の下に置く旨宣言している。
- また、旧ソ連邦諸国の核兵器の解体から生じる核物質については、その管理上の懸念がある。現在、我が国はこれらの国に対し、解体に伴う核物質の貯蔵管理、処理処分の適切な方法についての研究、核物質の計量管理制度の確立支援、環境汚染対策の分野で協力を進めている。他方、米国もロシアの核兵器解体から生じた核物質の保管、管理システムの構築への協力や、高濃縮ウランを軽水炉用に希釈したものを購入したり、両国の研究所間での核物質管理に関する協力を行っている。今後、我が国としても引き続き諸外国や国際機関と協調し、財政的観点を考慮しつつも解体核問題への長期的な解決方策へ取り組んでいくことが重要である。
4.保障措置関連事項
- (1) 保障措置の意義、役割
- 1) 位置付け
- NPT体制は、原子力平和利用と核不拡散を両立させる枢要な国際的枠組みであり、原子力平和利用の円滑な推進のためには、本枠組みの維持、強化が不可欠であると認識されるが、これを技術的に支える重要な制度として、IAEAの国際保障措置制度が位置付けられる。
- 2) 意義及び役割
- 保障措置は、ある国が国際約束に違反して核物質を核兵器に転用していないことを可能な限り技術的に高い信頼性をもって検証するものであり、完全性、完璧性を求めることは出来ないものの、核不拡散を担保するための有力かつ効果的な手段であり、各国がこの制度に参加することにより、その国が核兵器の開発をしていないことについて国際的信用を高め得るものである。
- 3)我が国にとっての意義
- 本格的な原子力開発利用計画を有する我が国として、国内の核物質計量管理制度を構築し、IAEAの国際保障措置制度に積極的に参加することは、我が国の原子力平和利用が国際的に検認されると同時に国際的な信頼醸成措置としての意義も大きく、同時に原子力平和利用と核不拡散が保障措置という技術的手段を通じて両立し得るものであることを国際的に実証するという意義も大きい。
- (2)国際的視点からの保障措置
- 1) 受動的・微視的発想から主体的・巨視的発想への転換
- 核燃料リサイクルが大きな進展を見せ、IAEA保障措置業務量のかなりの部分を受けている我が国は、保障措置を受動的・微視的発想でとらえることになりがちであるが、我が国が世界の核不拡散の維持・強化に真に積極的な貢献を行うためには、主体的・巨視的、つまり全地球的発想に転換することが重要である。
- 2) IAEAに対する支援、貢献の強化
- IAEAは、核不拡散を技術的に検認する保障措置の分野において、これまで重要な役割を果たしてきたが、今後ともより一層幅広い分野でその役割を果たすことが国際的に期待されている。我が国としては、従来から、資金面、人材面、技術面で様々な貢献をしてきているところであるが、今後ともその効率的、効果的な支援、協力に配慮しつつ、特に人材及び技術面でより一層具体的貢献を行っていくことが重要である。これら支援、協力は、我が国の核不拡散、保障措置の分野での積極性の意思表示として、我が国に対する国際的評価を高めることになる。
- 3) 東アジアにおける我が国の取り組み
- 東アジア地域においては、今後も飛躍的な経済発展が予想されており、それに伴い原子力利用も増大するものと思われる。我が国は、アジアの一員として、これらの国々と歴史的にも地理的にも密接な関係を持っており、これらの国々から、原子力平和利用先進国としての我が国への期待は大きなものがある。核不拡散や保障措置の分野に関しても、地球的見地と同時に地理的見地からも、特にこれらの地域の保障措置体制の構築に資するため、これら地域への協力の充実、強化を図り、他の先進国とも協力しつつ、相互に核不拡散への意識向上を図る努力が重要である。
- 4) 国際保障措置制度に係る留意点
- 現行保障措置は、計量管理、報告、検証という基本システムに参加することによって、ほぼ完全に自国の平和利用の意志が証明されるようなシステムとすることが重要であり、同時に小規模の転用を技術的に100%確実に検知することの困難性を考えれば、例えば一定条件におけるチャレンジ査察のような、具体的疑惑が生じた場合に、その効率的、効果的な査察が実施し得るような別の手段を考えていくことも重要である。現在の保障措置活動には、基本的に原子力開発利用の規模に比例し、保障措置に積極的に対応すればむしろ負担が増大する傾向があるが、IAEAは、国際保障措置制度を適用するにあたっては、加盟国の平和利用に対する熱意と実績、加盟国の政治的安定度と国の計量管理制度の充実と実績、IAEAへの貢献度等も考慮するといった方策を通じ、小国においても効果的な保障措置にしていくことが重要である。
- (3) 我が国の保障措置のあり方
- 1) 「ユーラトム並」の規定
- 我が国の保障措置体制については、1977年のIAEAとの協定締結に際し議定書として、
- 協定に規定する措置の適用にあたっての協力が、国内制度に基づく活動との不必要な重複を避けるような方法で実施されること
- 国内制度の機能的独立及び技術的実効性の程度が他の国又は一群の国におけるものと同等の程度に達していることを条件に、それらに与える待遇より不利でない待遇とすること
- 個々の施設に対する機関の査察の実際の回数、程度、期間、時期及び態様を決定するにあたっては、日本国政府により実施される査察活動を考慮すること
- 上記了解は、日本の保障措置制度が機能的に独立し、一定の技術レベルに達している場合は、IAEAの査察は国内査察の実施を前提に原則その活動態様が規定されるとの考え方(いわゆる「ユーラトム並」)となっている。
- 2) 「93+2計画」対応
- IAEA保障措置強化・効率化方策「93+2計画」が今後国内で実施されることとなった場合、我が国の自主的な保障措置体制への依存度の増加や、IAEAに提供が義務付けられる情報の拡大に対処するため、国内査察体制の変更が必要になる可能性がある。また、現行のIAEAの権限を超える方策である第2部が実施に移された場合、今後の進展状況によっては我が国の法体系の整備が必要になることも考慮しておく必要がある。
- 3) 国内保障措置体制の再構築
- 我が国の国内保障措置制度は、1977年IAEAとフルスコープ保障措置協定を締結した際に整備されているが、その後我が国原子力開発利用が着実に発展し、その規模、多様性等が増大しているのに比較し、体制的、技術的に成長を遂げているとは必ずしもいえず、IAEA、ユーラトムの査察活動に比べ相対的に力不足である感は否めない。さらに、最近の核不拡散を巡る国際情勢の変化や、「93+2計画」に代表されるIAEA保障措置の今後の方向を考慮すれば、我が国もNPT批准20周年を迎えたこの時期、これら情勢変化に柔軟に対応するため、国内保障措置制度を再構築すべき時期にきていると考えられる。
- 4) 新しい効率的、効果的体制への再編成
- 我が国の査察活動は、基本的にIAEAに一本化するとの考え方もあり得るが、核物質管理は基本的には自ら適切に行うべきものであり、また、「93+2計画」において各国の国内保障措置制度の構築、整備が期待されていること、更には、二国間協定の遵守や国際貢献、国際協力を行うことの必要性をも考慮すれば、当初の考え方に立脚し、合理性を有する新しい効率的、効果的体制に再編成していくことが重要であると理解される。
- その際、基本的考え方は、以下の通り。
- 保障措置が核不拡散問題の重要な構成要素であることを考慮すれば、核不拡散を巡る国際動向や我が国の政策を踏まえたうえで保障措置戦略を考える必要があり、そのための機能を強化すること。
- IAEAとの協力は今後益々増大すると見込まれるが、我が国として、特に政策面、技術面からIAEAとの交渉能力を高めること。
- 国の業務を政策中心にシフトさせることを考慮すれば、保障措置業務の充実、増加に対応するためには、ルーチン的業務に関し、国の業務を代行する制度の導入が不可欠である。
- また、保障措置技術開発に関し、我が国全体の保障措置に関する研究開発を計画的、効率的に遂行できるように、原子力安全委員会による原子力安全研究年次計画策定の様に、権威ある機関(例えば原子力委員会)により我が国の保障措置研究開発計画を策定することを検討すべきである。
- 5) 今後の各種技術開発
- 今後の保障措置技術において考慮すべき事項としては、先ず、核燃料リサイクルの進展に伴い、今後各種業務が増大する中で、バルク施設であるために保障措置上重要で査察業務量が多い商業用再処理施設やMOX加工施設等大型核燃料施設に対する保障措置システムや技術の開発、導入を進める。
- また、これら施設のみならず他の施設においても、査察の効率化と業務量低減を目的とする、非立会モードの機器や画像データの遠隔送信技術(リモートモニタリング計画)の開発、導入を行う。
- 一方で、未申告活動等を探知するための有力な手法である環境サンプリング技術(クリーンルームラボラトリー計画)の開発、導入を行う。なお、我が国の計画は国際ネットワークの一環として実施する。
- 6) 保障措置における共通的、基盤的研究センターの確立
- 保障措置分野における諸方策、戦略に関して、諸外国や国際機関との交渉等を経て、国際社会に受け入られるものを実現していくためには、それを支える技術的基盤が不可欠である。このため、我が国の保障措置制度の再構築の一環として、研究、技術開発能力を向上するため、研究開発センター機能を充実する。
- 7) 保障措置の新しい方向
- 今後、我が国の保障措置技術基準の整備、充実を行い、国として保障措置をより客観的に評価できる制度を整えることが重要ある。また、保障措置効率化の観点から、それぞれの原子力施設を考慮して保障措置活動にプライオリティ付けや重点化を行ったりすることが考えられる。さらに、事業者の査察対応業務の増大に対処するため、棚卸し検認以外はシステム監査方式にするといった核拡散低リスク施設への査察の簡素化、定量的な評価から定性的に評価するシステムの導入の可能性を探るといった保障措置システムの革新が考えられる。なお、事業者の負担軽減の観点から、核物質の移動や管理報告の簡素化のような少量国際規制物資の保障措置の見直し、事業者の管理事務の煩雑化を招いている二国間協定に伴う国籍管理の負担軽減等も考慮すべき事項である。
- 8) 諸外国、機関との協力
- コストの効率化を図る面から、我が国とIAEAの非破壊分析器や封じ込め・監視用機器といった査察用機器の共同利用や機器手法の開発といった、我が国とIAEAとの協力強化、分担促進が考えられる。また、例えば、国内保障措置制度の創設、査察用機器の使用法に関し、アジア地域の保障措置担当者の研修受け入れのための中核的組織の設置や我が国保障措置担当者のアジア地域派遣事業を通じた指導等人的交流の検討のような、近隣アジア諸国との協力やその保障措置の枠組み形成への貢献策も考慮する点である。
- 9) 人材育成
- 大学や民間企業等との連携を図り、大学教育の一環として保障措置技術やその背景となる核不拡散に関する内容を取り組むことや、民間企業による査察機器開発への参入等を積極的に奨励することにより、この分野での研究者、技術者及び実際の査察担当者の人材育成、確保を行うことが重要である。
5.その他重要事項
- 1) プルトニウム国際管理枠組みの構築
- 現在、旧ソ連崩壊による解体核兵器からのプルトニウム発生等により、プルトニウムに対し国際的な関心が高まっている。このため、プルトニウム利用・管理の透明性向上のための国際的枠組みが日・米・英・仏・露・中・独・ベルギー・スイスの9ヶ国間で協議されており、各国の民生用プルトニウムの管理状況として、施設区分毎のプルトニウムの量の公表が合意されている。本枠組みは、我が国が進めているプルトニウム利用に関し、透明性の向上に大きく寄与するという観点から意義深いものであり、可能な限り早期に参加国が合意、実現が図られるよう、公表の仕組みやプルトニウム管理に関する基本的な原則等のとりまとめに引き続き我が国が積極的に貢献していくことが重要である。
- 2) 核不拡散性に配慮した核燃料リサイクル技術の研究開発
- 核不拡散性向上を目指す観点から、保障措置技術あるいは計量管理技術等の保障措置に係る技術開発を進め、保障措置の信頼性及び効率性の向上を図っていくことが重要であるが、同時に、経済性及び安全性の一層の向上あるいは環境負荷の低減とともに、核不拡散性にも配慮した核燃料リサイクル技術の研究開発に柔軟に取り組んでいくことも今後不可欠と考えられる。特に、将来のリサイクルシステムとして、再処理において不純物を必ずしも高い分離効率で除去せず、核兵器転用に対する抵抗性が高い、低除染プルトニウム等を用いたリサイクルシステムの構築を目指していくことが、リサイクル技術の普遍性を高める観点から意義深く、このための研究開発を長期的な観点から進めていくことが重要である。
- 3) 核物質防護、輸出管理の重要性
- 核不拡散要素としては、保障措置の的確な実施とともに、核物質防護も重要である。1994年夏以降、ドイツ等で核物質密輸の摘発が相次いだが、核物質の不法な移転等を防止する観点から、それぞれの国において核物質防護体制が整備されることが必要である。また、我が国の核物質防護措置については、想定される脅威に対して定量的に評価を行い、現在の核物質防護措置を技術的裏付けを持ったものとすることや、核物質防護上の情報管理の要請と原子力開発利用の透明性向上との兼ね合いからの適切な情報公開等が重要である。
- また、インドが、輸入した資機材を用いて核実験を行ったことからも分かるように、核燃料物質又は、これを処理、利用もしくは生産のために特に設計され、もしくは製造された設備、もしくは資材について、国際的に輸出管理を行うことは核不拡散上重要な制度である。この場合、貿易のグローバル性から、特定の国の輸出ではなく全世界的に輸出の管理を行うことが必要である。
- 4) 透明性向上
- 社会的アクセプタンス、国際的信頼を得る上で我が国の原子力開発利用の計画、実態等についてより一層透明性を向上することが重要である。このため、現在原子力白書において行っている核燃料物質の在庫・移動、プルトニウム等の保有量等の公表に類したことが核不拡散に関し、国際的な信頼醸成を図る上で重要である。
- 5) 広報活動
- 現在原子力分野内でも意識の低い核不拡散、保障措置に関し、国内の認識と海外の懸念にすれ違いが生じないよう原子力関係者はもとより一般の方々にも理解してもらうべく、各種媒体、例えばインターネット等を利用した広報活動を充実させていくことが必要である。
6.保障措置の強化v画(「93+2計画」)への対応
- (1) 我が国の基本的立場
- イラクにおける核開発問題、北朝鮮における核開発疑惑等を契機とし、未申告活動、未申告施設に対する検知能力の向上が喫緊の課題となり、このためにIAEA国際保障措置の強化総Iな要請となっているところ、我が国としては、IAEAの厳しい財政状況の中、この目的達成のためには限られた資源を最大限に活用して、効果的、効率的に保障措置を実施することが重要であり、この観点から、「93+2計画」の全体的方向性は支持する。
- (2) 「93+2計画」第1部
- 現行保障措置協定の権限内で実施可能な第1部の諸方策については、昨年6月のIAEA理事会で既に合意を見たところであり、本年各施策の順次実施に向けてIAEA事務局との実施方策に関する協議を進める。特に、IAEAの保障措置活動を効果的かつ効率化する観点から、国内保障措置制度との連携強化、新しい技術の開発利用等の分野で積極的に貢献することが重要と考えられ、これらの施策を具体的に実施していくために、我が国の保障措置体制等の整備が不可欠である。
- (3) 「93+2計画」第2部
- 現行保障措置協定の権限を超える第2部の諸方策については、IAEA事務局のこれまでの努力を評価するものの、核物質を取り扱わない原子力関連活動に関する情報提供及びアクセスも対象としており、従来の保障措置と質的に異なる内容が含まれていることから、我が国の原子力開発利用活動への影響の程度等も十分勘案し、慎重な対応が望まれる。ただし、未申告活動等の検知能力を向上させるためには、申告された核物質のみに着目する従来の保障措置の限界も国際的に認識されていることから、我が国としては基本的方向や考え方は支持しつつ、今後、その具体的内容等に関し、費用対効果、実務上の障害等を勘案しつつ、より適切な施策になるようIAEA事務局と引き続き協議する必要がある。
(参考)
本勉強会における討議経緯
- 第1回 平成7年9月28日(木) 科学技術庁第8会議室
- 核不拡散を巡る国際情勢
- 黒沢 満 大阪大学大学院国際公共政策研究科教授
- NPT延長会議で採択された二つの付帯決定について
- 浅田正彦 岡山大学法学部助教授 (現 同大学法学部教授)
- 第2回 平成7年10月24日(火) 科学技術庁第8会議室
- 保障措置の経緯、現状及び今後の課題
- 栗原弘善 (財)核物質管理センター専務理事
- IAEAの保障措置強化・合理化策 −93+2計画−
- 小山謹二 SAGSI(IAEA保障措置実施諮問委員会)委員
- 第3回 平成7年12月5日(火) 科学技術庁第8会議室
- 核不拡散と核軍縮を巡る諸問題
- 今井隆吉 元軍縮大使
- 動力炉・核燃料開発「核不拡散国際フォーラム」の結果について
- IAEA保障措置の強化・合理化計画「93+2計画」第2部について
- 第4回 平成8年1月31日(水) 国立教育会館 504会議室
- 我が国の核不拡散と保障措置の進め方(メンバーからの御提言)
- 第5回 平成8年3月1日(金) 国立教育会館 504会議室
- IAEA保障措置の強化・合理化計画「93+2計画」第2部について
- 核不拡散と保障措置に関する意見交換
- 第6回 平成8年4月9日(火) 科学技術庁第8会議室
- 核不拡散と保障措置に関する検討結果のまとめ
核不拡散と保障措置に関する勉強会 構成員
(平成8年4月9日現在)
- [構成員]
- 浅田正彦 岡山大学法学部教授
- 打越 肇 三菱原子燃料(株)顧問
- 興 直孝 科学技術庁長官官房審議官(原子力局担当)
- 長部 猛 科学技術庁保障措置参与(日本ニユクリア・フユエル(株)
- 環境安全部調査役)
- 栗原弘善 (財)核物質管理センター専務理事
- 黒沢 満 大阪大学大学院国際公共政策研究科教授
- 小佐古敏荘 東京大学原子力研究総合センター助教授
- 小山謹二 SAGSI委員
- (座長)近藤隆彦 科学技術庁原子力安全局次長
- 佐竹宏文 日本原子力研究所理事
- 高原孝生 明治学院大学国際学部助教授
- 丹下 理 日本原燃(株)専務取締役
- 鳥井弘之 日本経済新聞社論説委員
- 内藤 香 日本原子力研究所総括調査室長
- 中込良廣 京都大学原子炉実験所助教授
- 中野啓昌 動力炉・核燃料開発事業団理事
- 森 一久 (社)日本原子力産業会議専務理事
- 山崎吉秀 関西電力(株)取締役
- 山内康英 国際大学助教授
- 山元順雄 (株)三菱総合研究所研究理事
- [科学技術庁関係者]
- 永野 博 原子力局調査国際協力課長
- 泉 紳一郎 原子力局核燃料課長
- 大森勝良 原子力安全局原子力安全課長
- 瀬山賢治 原子力安全局保障措置課長
- 大窪道章 原子力安全局保障措置課査察管理官
- [事務担当課] 原子力安全局保障措置課及び関係課*
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*原子力局政策課、原子力局調査国際協力課、原子力局核燃料課、
原子力安全局原子力安全課、原子力安全局核燃料規制課
参考資料
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