| 資料6-1 |
(原子力委員)
伊原委員長代理、田畑委員、藤家委員
(委 員)
植松部会長、安委員、飯田委員、池亀委員、大山委員、草間委員、下山委員、
鈴木委員、手島委員、長岡委員、中西委員、ヒールシャー委員、真野委員、
三石委員、村田委員、山本委員、渡邊委員、
(科学技術庁)
中村原子力局調査国際協力課長
(外務省)
遠藤総合外交政策局科学原子力課長
(通商産業省)
長谷川資源エネルギー庁国際原子力企画官
○植松部会長による開会に引き続き配布資料の確認、前回議事録の承認についての確認が行われた。
(1)北朝鮮の原子力開発利用について
○中西委員より、資料5−7に基づき、最近の朝鮮半島情勢について説明があった。
○事務局より、資料5−2に基づき、朝鮮半島の原子力事情(北朝鮮(KEDO・IAEA関連))について説明があった。
○以上を踏まえて以下の通りの審議が行われた。
・KEDO関連で、西側諸国からの援助が北朝鮮内でどう使われているかコントロールできていないのではないかという意見に関して、事務局より、KEDOに関しては、黒鉛減速炉凍結の代替エネルギーとして第1基軽水炉完成までの間、重油を供給することとなっており供与された重油については、他への転用はない点を含めKEDO側で適正に把握しているとの説明があった。
・仮に援助をやめたらどれだけ危険性があるのかとの質問があった。これに対し、援助には人道的な支援とそれを越えるものがあるが、エネルギーはその線引きが非常に難しく、援助をしない場合のリスクを管理する手段については誰もわからず、援助をやめるというのは難しい、との意見があった。
・北朝鮮の潜水艦事件について、例えば、KEDOの協力を続けるためには、国連で事件を調査する委員会をつくって、そこで結果が出るまで援助を凍結するというのはあり得るのかとの意見があった。これに対し事務局より、米朝合意の着実な実施を通じた北朝鮮の核兵器開発問題の解決に向け、KEDOの活動を粛々と進めていくことが重要であると考えており、この点はKEDO理事国の間でも基本的に確認されているとの説明があった。
(2)中国等の原子力開発利用について
○事務局より資料5−3に基づき、中国等の原子力事情について説明があり、委員より概要以下の補足説明があった。
・東アジア(NIEs、ASEAN、中国)の経済成長は相当の高揚局面。特に90年代に入ってからは、この地域の成長パターンが劇的に変化。キーワードで言えば「脆弱な発展から強靱な発展へ」あるいは「従属的なパターンから自立的なパターンへ」と言える。
・以前は、米国や、80年代後半からは円高の日本も含めた域外のマーケットが東アジアの成長を支えた。また、その資金需要を満たしてきたのも米国、日本。この意味で「従属的」、「脆弱」と言われていたが、90年代に入って、このような体質がずいぶん変化。東アジアにとって、マーケットは現在東アジア域内。日米のマーケットは90年代になって縮小。投資資金についても同様で域内同士での投資が始まっている。中国の最大の投資者は香港、台湾、シンガポール、東南アジアの華人系の企業で、外の中国人による対中投資は中国が受け入れている投資額の約7.5割だと思う。また、ASEANに対する最大の投資者はNIEs。
・域外の大国の経済に左右される度合いがかつてに比べ非常に小さくなってきているという意味で、東アジアに新しい発展のメカニズムが生まれてきており、90年代に入って、そのメカニズムの中に中国(特に南の沿海部地域(広東、福建、海南、上海等)がはっきり組み込まれてきたということが、非常に大きな特徴。こうなると、このメカニズムの懐が深いものとなって、東アジアの成長は将来もかなり長く続くという見方が一方である。
・しかし、中国のマクロ経済が順調に成長すればという仮定が前提。中国は平均として高成長だが、細かくみれば激しい変動。一党支配ゆえ直接のコントロールは得意だが、財政政策、金融政策、税制を通じた間接的な市場経済のコントロールは不得手。中国で起こったことは、かつては中国だけの問題だったが、90年代に入ってからは東アジア諸国にも非常に大きい影響を及ぼすことになっている。
・中国は、93年か94年には石油の純輸入国になった。今後、モータリゼーションの到来と共に中国の石油輸入は爆発的に増えるだろう。供給源は中東しかないが、中国が中東へ支払う外貨能力には限界があるため、武器輸出により支払いを賄うのではないかという懸念が生じる。また、中東から中国へ続く長いシーレーンを中国が海軍力を増強して防衛しようとすると東南アジア諸国が反発するであろう。このようなシナリオを防ぐためには、中国の石油供給能力を向上させる必要あり。例えば、ウイグル自治区にある、深く掘削困難な油田の開発のための技術協力等がある。
・石炭についても、中国の石炭資源は圧倒的な量だが、環境の悪化は著しく、これ以上石炭に依存するのは厄介だ。そこで、原子力利用に進むかどうかということになるが、原子力を中国が安全にマネージメントできるようにすることが西側にとって重要ということだろう。
○以上を踏まえ、以下の通り審議が行われた。
・中国国内の原子力に対する反感等について、三峡ダムの際の住民移住にみられるように、一党支配ゆえあまり問題とはならないだろうとの意見があった。
・政治的安定性が経済成長に対応したものとなるかが課題であるとの意見が示されたのに対し、今の政治体制から大きな混乱は考えにくく、マクロ経済の不安定さがあるところ、崩れるとすれば逆に経済の方からではないかとの意見が示された。
・中国は市場経済化が進んでいるが、エネルギーは市場経済化から遅れており、省エネ、効率化エネルギー開発等のエネルギー関連の補助金も減らしていかなければならないし、WTO加盟とも併せてエネルギー価格は国際的に問題となるとの見方が示された。
・中国の原子力発電所の安全管理については一応体制は整っているとの見方が示され、武漢原子力安全研究所には全ての原子力発電所のデータがあって、ここで事故事例を仮想して指導していること、仏等安全面での支援が海外からあることも紹介された。
・エネルギーは政治的な影響が強いこと、欧州諸国は中国の問題は資金問題だと考えており、多国間でやらなければダメだと考えていること、日本の資金協力がかなり大きなファクターとなるとの意見が示された。
また、原子力の場合、その電力が日米で利用されるわけではなく、民間ではモチベーションがないため、政府レベルの多国間協力がないと協力は動かないとの意見が示され、KEDOにおいて、形としてはODA的な資金が多国間で動く形態をとっているとの考えが示された。
・中国の原子力分野の研究開発面については、軽水炉はかなりの技術を持っており、民生用再処理、高速炉、高温ガス炉、核融合などの研究開発を行っており、このような広範囲な研究を行っている国は日本以外には中国だけかも知れない。隣国でもあり、研究開発面における協力も重要であり、検討してほしい。中国との協力は、第一に安全確保のための人材育成。第二にもう少し先を見ると、研究開発協力が重要になってくるとの意見が示された。
(3)その他
○委員より資料5−5に基づき、アジア各国の電気料金比較について説明があった。
○事務局より、資料5−6に基づき、専門部会の公開等について説明があった。
○部会長より、資料5−4については、時間の都合上次回に議論を行うこと、次回はインド、パキスタンについて取り上げることが提案され、了承された。次回は11月25日(月)15:00〜17:00に開催することとし、閉会した。