資料第5−5−2号


高度画像診断研究の推進



高度画像診断推進センターの整備


<核医学を用いた高度かつ広範な診断技術の展開>
−高齢化社会に対応し、がんや血管 障害等の早期発見・治療を目指す−


1.趣旨
(1)
アイソトープを利用した核医学的手法を中心として、体内の機能や形態を画像により観察・診断することにより、がんや血管障害等について、従来法では発見することの不可能であった小病巣についても発見することが可能になる。
(2)
診断と治療は車の両輪であり、高精度な診断を行うことによって、病巣の正確な位置や病気の進行度などの状態を知ることができ、これらの診断結果を頼りにして、正確かつ適切な治療を行うことができる。
(3)
これらの高度画像診断技術について、その技術の一層の高度化を図るとともに、全国的な普及を促進していくため、全国の研究機関、病院とネットワーク化を進めるとともに、医療関係者に対する研修を行う体制を整備する。


2.高度画像診断推進センター(仮称)の整備
(1)
画像診断技術の高度化
 核医学的手法を中心とした生体画像診断技術の一層の高度化を図るため、PET(陽電子放出画像診断)等の診断装置の高精度化、診断技術の利用法の拡大に関する開発等を行う。
(2)
地域との共同研究・研修の実施
 高度画像診断技術を利用する各地域との共同研究を実施。また、地域の医療関係者に対して、高度画像診断技術の修得のための研修を実施。
(3)
診断情報の発信・集積
 地域とのネットワーク化を図ることにより、国内外の関係機関との高度画像診断技術に関する研究成果の発信・交換が可能になる。また、移動診療や非常時における診断に資するため、車載型診療装置によるデータ収集、関連技術の確立を図る。
(4)
交流施設の整備
 高度画像診断に関する共同実験者、研修者の交流を促進するとともに、そのための交流施設の整備を行う。

 このため、平成9年度より、高齢化社会への対応を目指し、核医学の進展に資するため、放射線医学総合研究所において「高度画像診断推進センター(仮称)」を整備する。

3.予算(平成9年度政府原案)
・高度画像診断推進センター(仮称)の整備      5億円
                       債 26億円