X.超高温分離処理

1.研究開発の現状
1)目的
 高レベル廃棄物(高レベル廃液)を分別処理し、有用元素の利用、廃棄物となる物の高減容化を図るものである。

2)処理対象

3)処理プロセス・システムの概要

4)特徴(メリット・デメリット)

5)目標及び設定根拠

6)これまでの成果
 @模擬高レベル廃液を用い、Csの気化分離、白金族元素の還元・分離、高減容固化体の成立性を確認した。後者については、kg規模での実験を行った。
 ACsの気化については、仮焼体の1000℃での加熱処理により、1時間で90%以上のCsが気化分離することを確認した(図5.2参照)(1)。
 B白金族元素の回収については、Ru、Rh、Pd共、90%以上 分離・回収出来ることを確認した(図5.3、図5.4参照) (1)
 Cアクチニド等は(希土類等を含む)は高減容固化体を形成することを確認した。その発生数は、800トン再処理工場のガラス固化体発生量(年間約1000本)に比し、約100本である。これは、高減容固化体の、密度、熱伝導率、膨張率、高温X線回折等の測定に基づき、確認したもである。

2.現状の分析
1)オメガ計画における位置づけとそれに対する進捗状況
 高レベル廃棄物中に存在する有用金属の回収技術の基礎的研究として位置づけられ、基礎的研究の段階はクリアーした。

2)技術的到達度
3.今後の見通し及び課題
1)実用化の見通し、及び、そのために解決すべき課題
2)当面重点をおくべき研究開発課題
 還元・溶融分離を工学的に実証するためのコールドクルーシブルの実用化である。

3)経済性についての見通し
 貯蔵・処分費用が大幅に低減できると予想される。
 炭素還元を実証し、Sr分離を実現することにより、処分費用を更に大幅に低減出来る。
 Srを分離出来れば、処分施設の設計において、岩体の温度制御課題から免れるからである。
即ち、地下施設の大幅な縮小が可能となる。

4.研究開発の進め方
1)関連する研究分野との協力

2)国内機関との協力
 上述と同じである。

3)国際協力

5.研究開発対象としていなかったがオメガ計画の主旨に照らして重要と考えられる技術
 Cs-137、Sr-90の減衰処理のための長期貯蔵技術の開発が重要である。


参考文献

  (1) 堀江水明;「最近の高レベル廃棄物処理研究・開発動向」
     PNC TN8420 94-019, p.3 (1994)