資料(専)22−7

平成11年4月21日
核燃料サイクル開発機構

 

FBRでのマイナーアクチニド(MA)蓄積量の低減効果について

 

 前回の原子力バックエンド対策専門部会(2月9日)で議論されたFBRの投入による我が国のマイナーアクチニド蓄積量の低減効果について、核燃料サイクル開発機構の試算結果を紹介する。

1.前提条件
(1)原子力総発電設備容量(図1参照)
   1990年度3165万kWe(実績値)
   2004年度5540万kWe(平成5年度電力施設計画)
   2005~2100年度100万kWe/年増大(想定)
(2)原子炉設備想定
   FBR投入は2030年に想定、投入ペースは図1参照
(3)原子炉寿命
   炉型に関係なく40年
(4)燃料、リサイクル関係

2.試算結果
 試算結果を、図2及び表1に示す。
 MAをFBRで燃焼した場合には、MAを燃焼しない場合に比べて、2100年時点で、MA蓄積量を80%低減できる。(MA量は70年間で5分の1に低減)

 尚、FBR投入後20年(2050年時点)で、MAの蓄積量は60〜70トンの値で平衡状態になり、2100年までこの値が維持される。

 MA量の低減効果については、前提条件(発電設備容量、再処理量、FBR投入時期、MA添加量等)により大きく変わるため、今後、パラメータ解析を実施し、FBRによるMA量削減効果について詳細に評価していく予定である。