プルサーマル計画に関わる国際的視点
平成13年8月31日
資源エネルギー庁
原 子 力 政 策 課
1.各国のプルサーマルの実績及び現状
2.プルサーマル実施に関する国際的理解の促進(プルトニウム利用の透明性の向上)
- プルトニウムをMOX(混合酸化物)燃料として軽水炉で利用するプルサーマル計画は、世界的に1960年代から開始され、現時点では最も確実なプルトニウム利用方法として世界的に受け入れられている。
- 海外では、1980年代から利用が本格化し、2000年末現在、全世界の軽水炉でのプルサーマル実績は、2000年末までに10カ国、累積装荷体数は3000体以上に達する。
- 現在、フランス、ドイツ、スイス、ベルギー、インドの5カ国の合計35基の原子炉でプルサーマルを実施中。
- 米国、ロシアとも現在プルサーマルを行っていないが、米国は2000年6月に合意(9月に署名)した米露協定の対象となる余剰兵器から得られたプルトニウム34トンの一部を、ロシアは34トン全量をMOX燃料に加工し原子炉で消費する意向。
- ドイツでは2001年6月、連邦政府と電力業界は、既存原子力発電所の運転期間の制限等を内容とする協定に最終合意した。その合意の中で、2005年6月末まで再処理のための国外への輸送を認めるが、再処理されて返還されるMOX燃料についてドイツ国内で消費すること(プルサーマルの実施)が定められている。
- 我が国では、2010年までに累計16〜18基において順次実施していくことを計画。
3.MOX燃料国際輸送の円滑な実施
- IAEA総会における日本政府代表演説等において「利用目的のない余剰プルトニウムは持たない」との原則を対外的に表明してきており、プルトニウム利用の透明性向上を図っている。
- 国際プルトニウム指針(注)に基づく、プルトニウム保有量の公表により、プルトニウム利用の透明性向上を図っている。
- (注)プルトニウム管理に係る基本的な原則を示すとともに、その透明性の向上のため、参加国が保有するプルトニウム(平和利用のプルトニウム及び軍事目的によって不要となったプルトニウム)の量を毎年公表すること等を内容として、関係国が協議の上策定した指針。
4.その他
- これまでの海外再処理委託契約に基づいて回収されるプルトニウムは、累計で約30トンであり、その有効活用のためにプルサーマル用のMOX燃料に加工。日本への円滑な輸送の実施が重要な課題。
- 日米原子力協定などの二国間協定、核物質防護条約等の遵守
- MOX燃料の輸送に係る輸送ルート沿岸国への理解促進のための働きかけ
- MOX燃料輸送の実績
第1回 平成11年7月〜10月 東電福島第一原子力発電所、関電高浜発電所
第2回 平成13年1年〜3月 東電柏崎刈羽原子力発電所
- 返還輸送
第1回のMOX燃料輸送において輸送されたMOX燃料の品質管理データに不正があり、昨年7月、我が国から英国へ返還するとの関西電力鰍ニBNFL間の合意を日英政府間で確認。その後、関係者間で返還輸送の具体化に向けた準備を進め、今月、この返還輸送について、日米原子力協定に基づく事前同意を求めるための対米手続きを開始したところ。
以 上