ディベートをしてみて思った事

○職 業   :学生

○年 齢   :20歳以下

○性 別   :女性

○御質問の内容:

数日前、『原子力発電』についてのディベートをしました。私は賛成側だったのですが、否定側から「原子力発電は危険なので、外国ではしなくなっているのに日本は増えている」という意見が出ました。日本でもいつかは原子力発電を廃止するのですか?もし廃止する場合、いつ頃になるのですか?あと、原子力発電が廃止すると、それまで原子力発電で補っていた分を何エネルギーで補うのですか?


○回答: 

 我が国のエネルギー政策において、最大限の省エネルギー努力を継続するとともに、エネルギー源を温室効果ガスの発生が少ない燃料や非化石エネルギーに転換していくことが重要とされています。非化石エネルギーである太陽光や風力等の新エネルギーは、分散して利用が可能であるという特徴を有しますが、エネルギー密度が小さく、経済性や供給安定性に課題があります。他方、原子力発電は、ウラン資源が政情の安定した国々に分散して賦存すること、地球温暖化対策に大きな役割を果たすこと、核燃料サイクルにより供給安定性を一層改善できること、さらに高速増殖炉の利用によるリサイクルによりウラン資源の利用効率の飛躍的な向上が可能であること等により、長期にわたってエネルギー安定供給と地球温暖化対策に貢献する有力な手段として期待できます。
したがって、我が国としては、省エネルギーを進め化石エネルギーの効率的利用に努めるとともに、太陽光や風力等といった新エネルギーと原子力とをそれぞれの特徴を生かしつつ最大限に活用していく方針、いわゆるエネルギー供給のベストミックスを採用するのが合理的と考えられます。
 このことを踏まえて、新計画策定会議における、『エネルギーと原子力発電について(論点の整理)』では、原子力発電は、「既に一般電力供給の約30%を担って」おり、「エネルギー安全保障の視点から、供給面で安定的で信頼できるエネルギー源」であるとともに、「地球温暖化防止のための大きな役割を期待」されるとしています。そして、我が国としては、今後の基本的方向としては、「今後とも原子力発電が発電電力量の30〜40%程度という現在の水準程度か、それ以上の役割を担うことを目指すのが適切」とされています。

参考
エネルギーと原子力発電について(論点の整理)
http://aec.jst.go.jp/jicst/NC/tyoki/sakutei2004/ronten/20050414.pdf
以上