東京電力の事故隠蔽について

○職 業   :会社員

○年 齢   :41歳〜45歳

○性 別   :男性

○御質問の内容:

原子力発電所の管理運営に対して、どのような活動をされていますか?今回例えば事故を隠蔽していた施設に対して、何か指導はされましたか?


○回答:
原子力発電所の管理運営を含めた安全確保の第一の責任は、施設の設置者(原子力事業者)にあり、災害防止や核物質の防護の観点から国(経済産業省原子力安全・保安院)が規制を行い、施設が設置者により適切に建設、運転されていることを確認しております。

東京電力の原子力発電所における自主点検作業記録に係る不正等につきましては、現在、同社及び国(経済産業省原子力安全・保安院及び原子力安全委員会)におきまして、事実関係解明のための調査及び再発防止策の検討等を実施中です。

本件については、原子力委員会といたしましては、「核燃料サイクルの推進について」(平成14年9月19日 原子力委員会メッセージ)において申し述べましたとおり、原子力発電に対する国民の信頼を揺るがし、今後の核燃料サイクルの円滑な展開に少なからぬ影響を及ぼしていることは誠に遺憾であると考えています。

そこで、原子力安全委員会及び関係する機関と連携しつつ、国民の皆さまや立地地域をはじめとする各地域の方々と常に接し、様々な御意見を広くお聴きし、今後の施策に反映していく努力を行い、原子力に対する国民の信頼回復への努力を傾注いたして参ります。

本件に対する原子力委員会としての活動といたしましては、原子力委員会定例会議において、当事者である東京電力及び国として調査を行っている原子力安全・保安院より報告を受け、当委員会からは事実関係の徹底的な解明、再発防止、信頼回復に向け努力すること等を指導しております。また、今後も調査の進展に応じて適宜報告を受ける予定です。

特に、プルサーマルをはじめとする核燃料サイクル政策の全体像に関しましては、国民の皆さまの十分な信頼と理解を得るために、原子力委員会として、さらにわかりやすい説明を行って参ります。また、今回の問題を契機とする様々な課題について、どのような対策を採るべきか検討を進めます。