HIVウイルスへの放射線照射について

○職 業   :その他

○年 齢   :51歳~55歳

○性 別   :女性

○御質問の内容:

 第11回原子力委員会定例会議・議事録を読み、放射線利用の現状等を知ることができ、とても勉強になりました。
 これから、この分野が増々発展することを期待しております。特にHIVウイルスへの放射線照射については、心のたかまりを覚えつつ読みました。技術的に可能であれば即刻治療を始めて頂きたいと思います。
 RCAの関連で外務省にも問い合せましたが、原子力委員会の見解も教えて頂けると嬉しいです。
 この技術が可能であれば、アジア諸国のニーズに沿い、最も喜ばれる放射線利用となるばかりでなく、人々の原子力に対する認識を飛躍的に発展させることに貢献するであろうと確信しております。それは薬害エイズ等で傷ついた我が国においても同様であろうと思います。

 さて質問ですが、
 ①技術への評価、現状と課題
 ②実現の見通しについて
 実現のために、国内及び国外において、どのような制度的・技術的、経済的な検討課題があるか、時間軸に沿って数値を含め具体的に教えて頂けると嬉しいです。
 以上 よろしくお願い致します

○回 答 :
 HIVウイルスへの放射線照射については、医療における放射線利用のアイデアとして、久保寺参与より、先日(3月12日)の原子力委員会で紹介されたものです。
 今回改めて久保寺参与に伺ったところ、現在はまだ臨床データがなく技術的な評価はされていない状況ですが、委員会の場で話したとおり、海外の協力を得て実験を行うことを考えているとのことでした。
 なお、原子力委員会は、大局的に放射線利用を含めた原子力政策を進めるために必要な企画、審議、及び決定を行う役割を担っており、こうした個別の事業について推進するものではありませんが、放射線の適切な利用により豊かな生活が実現されることを期待するという観点から、この研究についても注目しているところです。