ストレステスト実施について

○年齢    :41歳〜45歳

○性別    :女性

○職業    :その他

○都道府県名 :茨城県


○御質問の内容:

ストレステストの実施は、まだ はやいのではないでしょうか。まだ、除染もされていないし、被害の全貌もわかっていないものにたいして、テストを行うのは はやすぎます。こんなに 危ないテストは すぐに行おうとするのに対して、一番命にかかわる除染や復興問題は まだ一歩もすすんでいません。いま、国民は誰一人ストレステストを望んでいません。いま、一番大切なことから すぐに実行してください。

また、ストレステストじたいが、人間の出来ることなのでしょうか?今回の地震も、人間の予想を 遥かにこえていました。実際、そのことでも わかるように、この地球上に ストレステストを出来る能力のある人は存在しません。いたとしたら、おおうそつきの人です。3/11から 茨城は 数えきれないほど余震がおこっています。そこでまた、原発のストレステストを始めようとするとは、全く被災地の気持ちを ふみにじっています。今日テレビでストレステストのニュースを見て、とても かなしく つらくなりました。どうぞ、これ以上、国民を苦しめないでください。それでも、ストレステストが必要だという理由が知りたいので、教えて下さい。

○回 答:

 原子力発電所の更なる安全性の向上と安全性についての国民・住民の方々の安心・信頼の確保のため、欧州諸国で導入されたストレステストを参考に、新たな手続き、ルールに基づく安全評価として、いわゆるストレステストが導入されました。
 このストレステストとは、一次評価と二次評価から構成されており、具体的にはそれぞれ以下のようなものです。
 一次評価:
定期検査中で起動準備の整った原子力発電所に対し、安全上重要な施設・機器等が、設計上の想定を超える事象に対してどの程度の安全裕度を有するかを評価
 二次評価:
欧州諸国のストレステストの実施状況、事故調査・検証委員会の検討状況も踏まえて、一次評価の対象となった発電所も含めた全ての原子力発電所を対象に、総合的な安全性を評価

 このストレステストは、コンピュータシミュレーションによる解析に基づく評価であり、この評価自体が危険なものではありません。詳しくは、経済産業省の以下のウェブサイト「東京電力株式会社福島第一原子力発電所における事故を踏まえた既設の発電用原子炉施設の安全性に関する総合評価の実施について」を御参照下さい。
 http://www.meti.go.jp/press/2011/07/20110722010/20110722010.html

 なお、平成24年9月に発足した原子力規制委員会では、運転再開を判断するに当たってストレステストの評価結果を審査するのではなく、新たに策定する安全基準(シビアアクシデント対策規制を含む)に基づいて審査することとしています。

 この新安全基準(シビアアクシデント対策規制を含む)の策定については、原子力規制委員会の「発電用軽水型原子炉の新安全基準に関する検討チーム」が検討を行っています。詳しくは、原子力規制委員会の以下のウェブサイト「原子力規制委員会 検討チーム等」を御参照下さい。
 http://www.nsr.go.jp/committee/yuushikisya/