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第302号 原子力委員会メールマガジン

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ No.302━━━━━
    @mieru(あっとみえる) 原子力委員会メールマガジン
             2020年10月23日号
   ☆★☆ めざせ! 信頼のプロフェッショナル!! ☆★☆

┏ 目次 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┣  委員からひとこと
┣ 会議情報
┃  (10月13日) 
┃  ・川内原子力発電所1号炉及び2号炉の発電用原子炉設置変更許可について
┃    (答申)
┃  ・過酷事故プラットフォームに係るヒアリングついて(JAEA)
┃  (10月20日) 
┃  ・令和3年度概算要求について(経済産業省・文部科学省)
┣ 原子力関係行政情報
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━・・・━━ 委員からひとこと ━━・・・━━・・・━━・・・━━・・・━━・
東京電力福島第一原発事故当時の記憶から
                             中西 友子

 福島の原発事故から10年が経過しようとしている。事故当時の様子を、私なりに
日記風に思い返してみると、当時私は国の委員会があって霞が関の文部科学省のビルの
中に居た。大きな揺れのため外に出ようとしたが、エレベータは止まっていて、地下の
駐車場への階段が分からなかった。そこで、一旦外に出て霞が関ビル前のテラスに行った
ものの、大きな揺れのため手すりにつかまって茫然と立ちすくんでいた。見回すと近くの
いくつもの大きなビルが、まるで巨人が手で押しているかのように、ゆらゆらと左右に
揺れていた。と同時に森などの大きな藪から多数の鳥が一斉に樹木から飛び立つ羽音の
ような何とも言えない大きなギシギシという音が周囲に響いていた。ビルの窓枠が
窓ガラスと擦れたのだろう、一斉に音を立てていたのである。ただ、窓ガラスはほとんど
落ちてはこなかった。次第にビルから次々に人が出てきて日比谷通りの道路の
中央分離帯は人であふれかえった。揺れは収まったが、会議は中止となり、私は大学に
帰った。夜は5-6時間かけて車で5㎞の道のりを運転し自宅に着いたのは午前2時すぎだった。

次の日に大学に行くと共同実験のため、来日していた
フランスCEA(原子力・代替エネルギー庁)の研究者が青い顔をしていた。急にフランス
大使館から連絡があり、本日夜の便でフランスに帰るようにとの指示を受け、その便も
決まったとのことであった。また、近くのスーパーに行った際、パンがひとつもない棚を
見て、日本で初めて見た光景だと非常に驚いていた。彼は前日から始めていた
アイソトープを用いた実験の結果を楽しみにしていたので当惑していたものの、結局
手早く荷物をまとめざるを得なかったので、彼を近くの駅まで送ることになった。車の窓
からサーベイメータで測定すると空気中の放射線量は、通常測定して得られていたバック
グラウンド値よりも高く、それが人体に無害だと分っていても、何が起こっているのか
不安であった。小さい時、浅間山の噴火による火山灰が東京の実家の庭にも降ってきて
驚いたことがあったが、似たようなものかなとも思った。

だが、テレビなどの放映でとても驚いたことがある。実際に汚染した場所にいる人たちが
防護服を着たまま家の中に居る様子が写ったのである。服の外側に付いた屋外での汚れを
家の中に持ち込んでいたからである。かつて低レベル放射能の測定をしている際、
外国での核実験のためフォールアウト(放射性降下物)が日本に飛んできて地面に降って
きており、外にいた際の、服や靴などにくっついた放射性物質を測定室に持ち込まない
よう、厳しく言われたことも思い出した。測定室に屋外の放射性物質を持ち込むと測定の
バックグラウンド値が高くなるため、測ろうとしている核種からの放射線ピークが隠れて
しまうからである。テレビなどの映像から、一般の人への放射性物質の扱いをきちんと
説明できる人がほとんど居ないことに気が付いた。放射性物質に対する教育はどこで
行われているのだろうか。希望すれば講義は聞ける。しかし実際に放射性物質を扱う基本
ノウハウは学生実験でも教えるべきではないだろうか。放射性物質を扱える施設は
どんどん少なくなってきており、教えられる先生が少なくなってきているという現状は
あるが。

そんな意味も含め、東京大学農学生命科学研究科では福島の原発事故の経験を取り入れた
放射線教育のカリキュラムを新たに作り、実際に講義や実習を進めている。また昨年から
赴任した星薬科大学では放射性物質を扱う施設をフルオープンし、学生への講義や実習が
きちんと行えるよう体制を整え始めたところである。特にこれから放射性医薬品は更に
広く利用される可能性があるからである。学生には良い面・悪い面も含め、放射性物質に
ついてきちんと知っていてほしいと願っている。

━・・・━━ 会議情報 ━━・・・━━・・・━━・・・━━・・・━━・

●原子力委員会の会議を傍聴にいらっしゃいませんか。会議は霞ヶ関周辺で開催しており、
どなたでも傍聴できます。開催案内や配布資料は、
すべて原子力委員会ウェブサイト(以下URL)で御覧いただけます。
http://www.aec.go.jp/jicst/NC/iinkai/teirei/index.htm

●10月13日(火)の会議の議題は以下の通りです。

【議題1】川内原子力発電所1号炉及び2号炉の発電用原子炉設置変更許可について(答申)

<主なやりとり等>
川内原子力発電所1号炉及び2号炉の発電用原子炉設置変更許可について事務局より説明を
行った。その後、委員との間で質疑を行い案の通り答申することとなった。

【議題2】過酷事故プラットフォームに係るヒアリングついて(JAEA)

<主なやりとり等>
過酷事故プラットフォームについてJAEAよりご説明いただき、その後、委員との間で質疑を
行った。

●10月20日(火)の会議の議題は以下の通りです。

【議題1】令和3年度概算要求について(経済産業省・文部科学省)

<主なやりとり等>
】令和3年度概算要求について文部科学省、経済産業省よりご説明いただき、その後、
委員との間で質疑を行った。


●次回の委員会開催については、以下の開催案内から御確認ください。
http://www.aec.go.jp/jicst/NC/topic/kaisai.htm

━・・・━━ 原子力関係行政情報 ━━・・・━━・・・━━・・・━━・・・━━・

原子力関係の他の行政における委員会等のリンク情報は以下のとおりです。

※URLが改行されてリンクが認識されない場合
URLはクリックせず、文字列全体をURL欄に Copy & Paste してください。

■首相官邸
┗原子力防災会議
(http://www.kantei.go.jp/jp/singi/genshiryoku_bousai/)
┗原子力災害対策本部会議
(http://www.kantei.go.jp/jp/singi/genshiryoku/)
┗原子力立地会議
(http://www.kantei.go.jp/jp/singi/index/gensiryoku/)

■内閣官房
┗原子力関係閣僚会議
(http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/genshiryoku_kakuryo_kaigi/)
┗最終処分関係閣僚会議
(http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/saisyu_syobun_kaigi/)
┗原子力損害賠償制度の見直しに関する副大臣等会議
(http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/genshiryoku_songaibaisho/index.html)
┗「もんじゅ」廃止措置推進チーム
(https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/monju/index.html)


■経済産業省
┣高速炉開発会議
(http://www.meti.go.jp/committee/kenkyukai/energy_environment.html)
┣エネルギー情勢懇談会
┣高速炉開発会議戦略ワーキンググループ
(http://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/kosokuro_kaihatsu/kosokuro_kaihatsu_wg/index.html)

■資源エネルギー庁
┣総合資源エネルギー調査会電力・ガス事業分科会
(http://www.meti.go.jp/committee/gizi_8/21.html)
┗原子力小委員会
(http://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/denryoku_gas/genshiryoku/index.html)
┣自主的安全性向上・技術・人材WG
┣放射性廃棄物WG
┣地層処分技術WG
┗原子力事業環境整備検討専門WG
┗電力基本政策小委員会
┣総合資源エネルギー調査会基本政策分科会
(http://www.enecho.meti.go.jp/committee/council/basic_policy_subcommittee/)
┣長期エネルギー需給見通し小委員会
┣発電コスト検証WG
┗電力需給検証小委員会
(http://www.meti.go.jp/committee/gizi_8/18.html#denryoku_jukyu)
┗電力システム改革貫徹のための政策小委員会
(http://www.meti.go.jp/committee/sougouenergy/kihonseisaku/denryoku_system_kaikaku/001_haifu.html)
┗エネルギー情勢懇談会
(http://www.enecho.meti.go.jp/committee/studygroup/#ene_situation)
┗使用済燃料対策推進会議
(http://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/shiyozumi_nenryo/index.html)

■原子力規制委員会
(https://www.nsr.go.jp/)
┗原子力規制委員会
(https://www.nsr.go.jp/disclosure/committee/kisei/index.html)
┣原子炉安全専門審査会・核燃料安全専門審査会
(https://www.nsr.go.jp/disclosure/committee/roanshin_kakunen/index.html)
┣放射線審議会
(https://www.nsr.go.jp/disclosure/committee/houshasen/index.html)
┣国立研究開発法人審議会
(https://www.nsr.go.jp/disclosure/committee/nrda/nrda/index.html)
┣量子科学技術研究開発機構部会
(https://www.nsr.go.jp/disclosure/committee/nrda/nirs/index.html)
┣日本原子力研究開発機構部会
(https://www.nsr.go.jp/disclosure/committee/nrda/jaea/index.html)
┣原子力規制委員会政策評価懇談会
(https://www.nsr.go.jp/disclosure/committee/yuushikisya/seihyou_kondan/index.html)
┗原子力規制委員会行政事業レビューに係る外部有識者会合・公開プロセス
(https://www.nsr.go.jp/disclosure/committee/yuushikisya/gyousei_gaibu/index.html)
┗原子炉安全専門審査会 原子炉火山部会
(https://www.nsr.go.jp/disclosure/committee/roanshin_kazan/00000002.html)

■文部科学省
┗原子力科学技術委員会
(http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu2/055/index.htm)
┣原子力人材育成作業部会
(http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu2/079/index.htm)
┣原子力研究開発・基盤・人材作業部会
(https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu2/099/index.htm)
┣核融合研究作業部会
(http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu2/056/index.htm)
┣核不拡散・核セキュリティ作業部会
(http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu2/076/index.htm)
┣原子力バックエンド作業部会
(http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu2/099/index.htm)
┗核融合科学技術委員会
(http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu2/074/index.htm)
┗原型炉開発総合戦略タスクフォース
(http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu2/078/index.htm)
┗調査研究協力者会議等(研究開発)
┗「もんじゅ」廃止措置評価専門家会合
(http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/kaihatu/022/index.htm)

■復興庁
┣福島12市町村の将来像に関する有識者検討会
(http://www.reconstruction.go.jp/topics/main-cat1/sub-cat1-4/20141226184251.html)
┗原子力災害からの福島復興再生協議会
(http://www.reconstruction.go.jp/topics/000818.html)

■環境省
┗東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う住民の健康管理のあり方に関す る専門家会議
(https://www.env.go.jp/chemi/rhm/conf/conf01.html)

■厚生労働省
┗薬事・食品衛生審議会(食品衛生分科会放射性物質対策部会)
(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-yakuji.html?tid=127896)


●次号配信は、2020年11月6日(金)午後の予定です。
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発行者:内閣府原子力政策担当室(原子力委員会事務局)
原子力委員会:岡 芳明委員長、佐野 利男委員、中西 友子委員
○メルマガへの御意見・御感想はこちらへ(お寄せいただいた御意見に対しては、
原則として回答致しませんが、今後の原子力委員会の業務の参考とさせていただきます。)
https://form.cao.go.jp/aec/opinion-0017.html
○配信希望、アドレス変更、配信停止などはこちらへ
 http://www.aec.go.jp/jicst/NC/melmaga/index.htm
○原子力委員会ホームページ  http://www.aec.go.jp/
○このメールアドレスは発信専用のため、御返信いただけません。
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