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第272号 原子力委員会メールマガジン

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ No.272 ━━━━━
    @mieru(あっとみえる) 原子力委員会メールマガジン
             2019年7月12日号
   ☆★☆ めざせ! 信頼のプロフェッショナル!! ☆★☆

┏ 目次 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┣委員からひとこと
┣ 会議情報
┃  (6月26日) 
┃  ・関西電力株式会社高浜発電所の発電用原子炉の設置変更許可(1号、
┃   2号、3号及び4 号炉発電用原子炉施設の変更)について(諮問)
┃  (7月2日) 
┃  ・関西電力株式会社高浜発電所の発電用原子炉の設置変更許可(1号、
┃   2号、3号及び4 号炉発電用原子炉施設の変更)について(答申)
┃  (7月9日) 
┃  ・関西電力株式会社高浜発電所の発電用原子炉の設置変更許可(1号、
┃   2号、3号及び4号炉発電用原子炉施設の変更)並びに日本原子力
┃   発電株式会社東海第二発電所の発電用原子炉設置変更許可
┃   (発電用原子炉施設の変更)について(諮問)(原子力規制庁)
┣ 原子力関係行政情報
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━・・・━━ 委員からひとこと ━━・・・━━・・・━━・・・━━・・
人材育成について―ひとつの試み―
                            中西 友子

現在、科学技術のどの分野においても次の世代の人材育成の重要性が指摘されて
おり、原子力分野でも人材育成は重要な課題のひとつとして継続した議論が
行われている。しかしながら、どの分野においても人材育成はとても困難な
課題である。特に大学の場合、大学院で研究を志す若手研究者は自分の研究の
継続・発展性や経済的自立、就職など、様々な問題を抱えている。具体的な
人材育成の方法に関しては、大学や研究所に関わらずいろいろな研究機関で
様々な方策が考えられているが、京都大学が10年前にはじめたユニークな若手
研究者の人材育成の方法として、「白眉プロジェクト」というプログラムが
あり、私が関わった経験があるので紹介してみたい。

このプロジェクトは2009年から松本前京大総長が始められたものであるが、
現在の山極総長にも引き継がれ、若い研究者の登竜門としてその地位を確立
してきている。当初は、大学内の各学部がその獲得に最も凌ぎを削っている
「研究者ポスト」と「予算」を、このプロジェクトを立ち上げるために集めて
くるという大変な苦労があり、やっと本プロジェクトが始められるようになった
と伺っている。

この白眉プロジェクトがどんなものか少し紹介する。これは、世界のトップ
レベルの研究者として次世代を担う優秀な若手研究者を支援するため、新しい
研究分野を開拓して世界で活躍する研究者を育てようとするプロジェクトである。
人文学、社会科学、自然科学の全ての分野を対象に白眉研究者を国際公募する。
このプロジェクトに選抜されると、若い研究者は助教または准教授として、
自分が希望する京都大学の研究室に所属し、5年間自由に研究ができる。しかも
その間、研究費も研究内容によって異なるものの研究進展に遜色のない額が支給
される。ひとつ、要望としては、選抜されてきた白眉研究者たちが時折集まって
情報交換をしてほしいということがあるが、殆どの白眉研究者が、この他分野の
研究者との交流会を高く評価してきている。当初、20人(理系と文系の選抜者数は
半々)の選抜に対し国内外から600人以上の応募者が殺到した。現在は10人を選抜
することとなったが、それでも300人ほどの応募者がある。選考ではまず書類選考
で応募者を定員の数倍ほどに絞り、その後は面接を経て選抜者を決定する。 

最近はこの面接に選ばれるだけで研究者は大いに評価されていると受け止めら
れるようになった。京都大学では5年間の研究の後、優秀な研究者を京大に
囲い込むことはせず、国の内外に飛び立って日本の科学技術の向上に役立って
ほしいとしている。実際、このプロジェクトには実に優秀かつユニークな研究者
が選ばれており、5年を待たずして安定な職に就く人も多い。また、音楽史など
一般の競争的資金では研究費を得ることが困難な分野の研究者も育成している。

ただ、このプロジェクトに限らないが問題点もある。それは膨大な人数の応募者
の書類選考や面接を行う審査側の研究者の負担である。これは京都大学で始まった
プロジェクトであるが、国などが行っている競争的資金の選抜にも、当然ながら
非常に多くの研究者が関わっている。特に最近は複数の海外研究者との連携が
求められることが多く、研究者はひとりで研究をじっくり行うよりも、次世代
研究者の人選や育成、プロジェクトのマネジメントに時間を割かざるを得ない
状況である。 
研究プロジェクトをいかに組み立てるのか、研究コーディネータをいかに育て
るのかは全てシステムの問題である。研究者そのものを育ててユニークな研究
の発展を図るためには、個々の研究者が研究に没頭できる環境が非常に大切で
ある。その上で必要があれば、例えば国内外での共同研究が行われるのであり
、最初から共同研究が前提となるわけではない。
 
白眉プロジェクトで面接を受けた若手研究者に対し、何故応募したのかの問い
に、「何も考えずに5年間、研究に没頭できる環境だから」と答えたのがずっと
印象的に残っている。

━・・・━━ 会議情報 ━━・・・━━・・・━━・・・━━・・・━━・

●原子力委員会の会議を傍聴にいらっしゃいませんか。会議は霞ヶ関周辺で開催
しており、どなたでも傍聴できます。開催案内や配布資料は、すべて原子力
委員会ウェブサイト(以下URL)で御覧いただけます。
http://www.aec.go.jp/jicst/NC/iinkai/teirei/index.htm

●6月26日(水)の会議の概要は以下のとおりです。詳しくはウェブサイトに
掲載される議事録を御覧ください。

【議題1】関西電力株式会社高浜発電所の発電用原子炉の設置変更許可
(1号、2号、3号及び4 号炉発電用原子炉施設の変更)について(諮問)

<主なやりとり等>
 関西電力株式会社高浜発電所の発電用原子炉の設置変更許可について、
原子力規制庁より御説明いただき、その後、委員との間で質疑を行った。

●7月2日(火)の会議の概要は以下のとおりです。詳しくはウェブサイトに
掲載される議事録を御覧ください。

【議題1】関西電力株式会社高浜発電所の発電用原子炉の設置変更許可
(1号、2号、3号及び4 号炉発電用原子炉施設の変更)について(答申)

<主なやりとり等>
 関西電力株式会社高浜発電所の発電用原子炉の設置変更許可の答申案について
、事務局より説明を行った。その後、委員との間で質疑を行い、案の通り答申
することとなった。

●7月9日(火)の会議の概要は以下のとおりです。詳しくはウェブサイトに
掲載される議事録を御覧ください。

【議題1】関西電力株式会社高浜発電所の発電用原子炉の設置変更許可(1号、
2号、3号及び4号炉発電用原子炉施設の変更)並びに日本原子力発電株式
会社東海第二発電所の発電用原子炉設置変更許可(発電用原子炉施設の変更)
について(諮問)(原子力規制庁)

<主なやりとり等>
 関西電力株式会社高浜発電所の発電用原子炉の設置変更許可並びに日本原子力
発電株式会社東海第二発電所の発電用原子炉設置変更許可について原子力規制庁
より御説明いただき、その後、委員との間で質疑を行った。

●次回の委員会開催については、以下の開催案内から御確認ください。
http://www.aec.go.jp/jicst/NC/topic/kaisai.htm

━・・・━━ 原子力関係行政情報 ━━・・・━━・・・━━・・・━━・

原子力関係の他の行政における委員会等のリンク情報は以下のとおりです。
直近で開催された委員会等がある場合には、【New】マークを付けております。

※URLが改行されてリンクが認識されない場合
URLはクリックせず、文字列全体をURL欄に Copy & Paste してください。

■首相官邸
┗原子力防災会議
(http://www.kantei.go.jp/jp/singi/genshiryoku_bousai/)
┗原子力災害対策本部会議
(http://www.kantei.go.jp/jp/singi/genshiryoku/)
┗原子力立地会議
(http://www.kantei.go.jp/jp/singi/index/gensiryoku/)

■内閣官房
┗原子力関係閣僚会議
(http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/genshiryoku_kakuryo_kaigi/)
┗最終処分関係閣僚会議
(http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/saisyu_syobun_kaigi/)
┗原子力損害賠償制度の見直しに関する副大臣等会議
(http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/genshiryoku_songaibaisho/index.html)
┗「もんじゅ」廃止措置推進チーム
(https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/monju/index.html)


■経済産業省
┣高速炉開発会議
(http://www.meti.go.jp/committee/kenkyukai/energy_environment.html)
┣エネルギー情勢懇談会
┣高速炉開発会議戦略ワーキンググループ
(http://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/kosokuro_kaihatsu/kosokuro_kaihatsu_wg/index.html)

■資源エネルギー庁
┣総合資源エネルギー調査会電力・ガス事業分科会
(http://www.meti.go.jp/committee/gizi_8/21.html)
┗原子力小委員会
(http://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/denryoku_gas/genshiryoku/index.html)
┣自主的安全性向上・技術・人材WG
┣放射性廃棄物WG
┣地層処分技術WG
┗原子力事業環境整備検討専門WG
┗電力基本政策小委員会
┣◆【New】総合資源エネルギー調査会基本政策分科会
(http://www.enecho.meti.go.jp/committee/council/basic_policy_subcommittee/)
┣長期エネルギー需給見通し小委員会
┣発電コスト検証WG
┗電力需給検証小委員会
(http://www.meti.go.jp/committee/gizi_8/18.html#denryoku_jukyu)
┗電力システム改革貫徹のための政策小委員会
(http://www.meti.go.jp/committee/sougouenergy/kihonseisaku/denryoku_system_kaikaku/001_haifu.html)
┗エネルギー情勢懇談会
(http://www.enecho.meti.go.jp/committee/studygroup/#ene_situation)
┗使用済燃料対策推進会議
(http://www.meti.go.jp/shingikai/energy_environment/shiyozumi_nenryo/index.html)

■原子力規制委員会
(https://www.nsr.go.jp/)
┗◆【New】原子力規制委員会
(https://www.nsr.go.jp/disclosure/committee/kisei/index.html)
┣◆【New】原子炉安全専門審査会・核燃料安全専門審査会
(https://www.nsr.go.jp/disclosure/committee/roanshin_kakunen/index.html)
┣放射線審議会
(https://www.nsr.go.jp/disclosure/committee/houshasen/index.html)
┣国立研究開発法人審議会
(https://www.nsr.go.jp/disclosure/committee/nrda/nrda/index.html)
┣量子科学技術研究開発機構部会
(https://www.nsr.go.jp/disclosure/committee/nrda/nirs/index.html)
┣日本原子力研究開発機構部会
(https://www.nsr.go.jp/disclosure/committee/nrda/jaea/index.html)
┣原子力規制委員会政策評価懇談会
(https://www.nsr.go.jp/disclosure/committee/yuushikisya/seihyou_kondan/index.html)
┗◆【New】原子力規制委員会行政事業レビューに係る外部有識者会合
(https://www.nsr.go.jp/disclosure/committee/yuushikisya/gyousei_gaibu/index.html)
┗原子炉安全専門審査会 原子炉火山部会
(https://www.nsr.go.jp/disclosure/committee/roanshin_kazan/00000002.html)

■文部科学省
┗原子力科学技術委員会
(http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu2/055/index.htm)
┣原子力人材育成作業部会
(http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu2/079/index.htm)
┣核融合研究作業部会
(http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu2/056/index.htm)
┣核不拡散・核セキュリティ作業部会
(http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu2/076/index.htm)
┣原子力施設廃止措置等作業部会
(http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu2/088/index.htm)
┗研究施設等廃棄物作業部会
(http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu2/057/index.htm)
┗核融合科学技術委員会
(http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu2/074/index.htm)
┗原型炉開発総合戦略タスクフォース
(http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu2/078/index.htm)
┗調査研究協力者会議等(研究開発)
┗「もんじゅ」廃止措置評価専門家会合
(http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/kaihatu/022/index.htm)

■復興庁
┣福島12市町村の将来像に関する有識者検討会
(http://www.reconstruction.go.jp/topics/main-cat1/sub-cat1-4/20141226184251.html)
┗原子力災害からの福島復興再生協議会
(http://www.reconstruction.go.jp/topics/000818.html)

■環境省
┗東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う住民の健康管理のあり方に関する専門家会議
(https://www.env.go.jp/chemi/rhm/conf/conf01.html)

■厚生労働省
┗薬事・食品衛生審議会(食品衛生分科会放射性物質対策部会)
(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-yakuji.html?tid=127896)


●次号配信は、2019年7月26日(金)午後の予定です。
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発行者:内閣府原子力政策担当室(原子力委員会事務局)
原子力委員会:岡 芳明委員長、佐野 利男委員、中西 友子委員
○メルマガへの御意見・御感想はこちらへ(お寄せいただいた御意見に対しては、
原則として回答致しませんが、今後の原子力委員会の業務の参考とさせていただきます。)
https://form.cao.go.jp/aec/opinion-0017.html
○配信希望、アドレス変更、配信停止などはこちらへ
 http://www.aec.go.jp/jicst/NC/melmaga/index.htm
○原子力委員会ホームページ  http://www.aec.go.jp/
○このメールアドレスは発信専用のため、御返信いただけません。
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