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メールマガジン
第250号 原子力委員会メールマガジン


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ No.250 ━━━━━
    @mieru(あっとみえる) 原子力委員会メールマガジン
             2018年7月20日号
   ☆★☆ めざせ! 信頼のプロフェッショナル!! ☆★☆

┏ 目次 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┣ 委員からひとこと
┣ 会議情報
┃  (7月10日) 
┃   ・もんじゅの廃止措置について(原子力研究開発機構)
┃  (7月17日) 
┃   ・日本原子力発電株式会社東海第二発電所の発電用原子炉設置変更許可に
┃    ついて(諮問)(原子力規制庁)
┃   ・IFNECアドホック需給国会合(NSCCEC)の結果概要について
┣ 原子力関係行政情報
┣ 原子力国際関連情報
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━・・・━━ 委員からひとこと ━━・・・━━・・・━━・・・━━・・・━━・


核燃料サイクル、プルトニウム、高速炉、有害度低減
						     	 岡 芳明

 核燃料サイクルと高速炉研究開発に高速炉推進者や世間の注目があつまっている。
しかし日本原燃の再処理事業がうまく動くかどうか確認するのに数年かかる。現在
は核燃料サイクルの議論をしても不確定性が大きい。

 「再処理を国が止めさせたら」との意見がある。しかし再処理は、電力会社が出
資した日本原燃によって行われている民間事業である。もし、国が廃止させると賠
償が必要になる。さらに、廃止措置には国の負担も発生するかもしれない。再処理
工場は民間の責任でうまく動かしてもらうしかない。国策民営と言うが、日本で再
処理が民間事業となったのは1990年代である。

 国策民営にはいろいろな解釈がある。エネルギー政策のなかに原子力も入れて考
える必要があるという意味なら、現在もそうであろう。しかし、国が開発して民間
が使うという意味なら、その時代は1980年代までに終了しているのではないか。
核燃料サイクルも現在は民間事業である。

 国策民営の時代は終了しても国の役割は存在する。利用のための知識基盤の構築
や人材育成、安全確認などである。さらに、英国のように地球温暖化問題との関連
で政策的手当が原子力に必要になる場合もある。 

 資源のリサイクルは他の金属でも行われている。使用済燃料はプルトニウムを含
む資源であるとの考え方を変える必要はないであろう。しかし核燃料サイクルの目
標が使用済燃料の全量再処理を短期間で実現することと理解するのは短絡的すぎる。
リサイクルはそれが産業的・商業的に成り立つ必要がある。日本の再処理とプルト
ニウム利用の状況はそれを判断できるレベルに達していない。

 日本の再処理は動燃(現在の日本原子力研究開発機構)の東海再処理工場でおこ
なわれたことがあるが、その量はフランスの再処理実績量の約25分の1である。日本
原燃の再処理工場はまだ安全審査中である。商業化の確認もできないのに全量再処
理という推進側の声が聞こえることがあるのは一体どういうことであろうか。

 プルトニウムは再処理で分離した後、崩壊によって組成が変化するので、使う時
に使う量に合わせて再処理する必要がある。全量再処理と言う言葉は、すぐに再処
理することを想起させてしまうので、表現として適切でない。すぐに再処理しない
使用済み燃料は資源として保管しておくとの説明や表現が求められる。

使用済燃料の貯蔵を
 日本では全量再処理か直接処分しか選択肢がないと考える方が多いようだが、リ
サイクルが技術的・経済的・政治的に成り立つまで、使用済燃料を貯蔵する方法が
ある。使用済燃料はプルトニウムを含む資源であるとの考え方を変える必要はない。
しかし、貯蔵期間は今決めることはできない。プルトニウムは政治的に備蓄できな
いので、現在並びに近い将来において全量を再処理することはできない。将来の資
源になりうる使用済燃料を直接処分するのも適切ではない。なお研究炉の使用済燃
料や東電福島第一事故の燃料デブリ(溶融燃料と溶融構造物等との混合体のこと)
など再処理してプルトニウムを取り出す合理性がないものも存在する。

 フランスも全量再処理ではない。再処理量はプルトニウムの消費量と同一にする
というフランス政府が国際原子力機関(IAEA)に2003年に提出した文書がある【参考1】。
これは全量再処理ではないことを意味している。そもそもプルトニウムは同位体組
成が劣化するし、政治的に備蓄できないので、使うときに使うだけ再処理するしか
ない。エネルギー安全保障に貢献するのはウラン燃料を用いる軽水炉である。
なおフランスも使用済燃料が資源であるという考え方は日本と同じである。

 フランスの再処理工場には大容量の使用済燃料プールがある。使用済燃料は使用
済MOX燃料も含めて発電所サイトとラハーグ再処理工場の使用済燃料プールに貯蔵さ
れている。プールの容量には十分な余裕があり、フランスでは核燃料サイクルは日
本のように世間を騒がす問題になっていない。

 再処理で作られたプルトニウムは、軽水炉で利用する。軽水炉でのプルトニウム
利用を和製英語でプルサーマルと呼ぶ。日本の電力会社はプルサーマルの経験の蓄
積のために、英国とフランスに使用済燃料の再処理を委託し、作られたプルトニウ
ムをウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料集合体にして日本に輸送し、日本
の原子力発電所で利用している。少数のMOX燃料集合体を利用することからはじめて、
全体の約3分の1程度まで装荷燃料集合体数を増やすことができる。

 軽水炉で用いるMOX燃料集合体はウラン燃料集合体と性能が等価になるように製作
する。ウラン燃料集合体には、燃焼とともにウランからプルトニウムが生成し、そ
の一部は核分裂するので、MOX燃料を用いていない原子力発電所でもプルトニウムの
核分裂によるエネルギーが発生している。使用済燃料中にはウラン燃料集合体もMOX
燃料集合体もプルトニウムが存在する。

 再処理で製造するプルトニウムは核兵器に転用される恐れがあるので、再処理工
場はIAEAの査察をうけ、プルトニウム量も国際的な監視のもとにある。これをIAEA
の保障措置という。日本はIAEAの保障措置の優等生であり、核兵器転用などの疑念
を持たれたことはない。

プルトニウム利用:国家安全保障と関係する政策的平和利用の重要性を認識する必
要
 国内の核物質の平和利用に対する保障措置は原子力規制の対象であるので、これ
を規制法上の平和利用と呼ぶことにする。平和利用にはこのほかに、政策上の平和
利用がある。日本では保障措置を満たしているだけで平和利用が担保されていると
誤解している方が多いようであるが、政策上の平和利用が重要であることを認識し、
分離プルトニウムの削減と国際的な説明に努力する必要がある。

 日本は非核兵器国で再処理を行っている唯一の国である。米国が原子力協定や核
不拡散の交渉をイランや韓国など世界の様々な国と行う時に、なぜ日本だけかとい
われて困ると言っている。日本の分離プルトニウム量が少しでも増えると、米国の
反核ロビーから声があがるのみならず、政治的な攻撃材料としても使われ、日本の
みならず、米国の連邦議会でも議論になり、米国政府を困惑させる。 

 核不拡散は国家安全保障と係る米国と日本の政治運営の第一命題である。米国で
は国務省のみならず大統領府も核不拡散を国家安全保障の観点で担当している。

 日本のプルトニウムをどうするかは、国家主権と関係し日本が責任を持つ問題で
ある。これは国家と国家の関係における基本的事項である。原子力委員会が米国の
意向を受けて動くなどと言うことは外交の基本を踏み外しておりあり得ない。しか
し米国の信頼を失わないように、対話し、具体的な努力と説明をすることが求めら
れる。

 なお商業用発電所の使用済燃料を再処理して得られる民生用プルトニウムは、核
爆弾用のプルトニウムより、核分裂性プルトニウムの割合が低いが、核爆発させる
ことは可能と考えられている。再処理で効率的にプルトニウムを取り出すPUREX法は
核兵器開発用のプルトニウム生産プロセスで、試行錯誤の末に開発されたものであ
る。商業用といえども再処理が機微技術であることや、商業用プルトニウムも核不
拡散の点で重要との認識が必要である。なお日本の再処理工場ではプルトニウムを
ウランと分離せず酸化物燃料をつくる混合転換と呼ぶ日本で開発された独自の方法
が使われている。

 商業用プルトニウムでは核爆弾はできないとの意見が国内にあるが、できないこ
との証明は悪魔の証明と言われているように無理である。のみならず、核爆弾製造
経験のない日本が核爆弾は作れないということ自身が無理である。「民生用プルト
ニウムで核爆弾ができないと思っているのか」と米国人にからかわれた経験がある
が、もしそう述べている日本の原子力関係者がいるとしたら恥ずかしい事である。
核燃料サイクルに携わる日本の原子力専門家はよく勉強し論理的に考えてほしい。

 政策も、国民への説明も、論理が重要である。原子力のことを詳しく知らない一
般国民に説明すべきで、伝わるはずであるのは論理であって、細かい説明ではない。
論理が根拠や証拠に基づく必要があるのは言うまでもない。

 使用済燃料を再処理して得られたプルトニウムを分離プルトニウムと呼ぶ。これ
がMOX燃料に加工されて、原子炉に装荷され、運転がはじまると、分離プルトニウム
ではなくなる。すなわちプルトニウムが消費されたことになる。

 日本の電力会社は、日本で再処理が開始される以前に、プルサーマルの経験を蓄
積するために、英国とフランスに委託して使用済燃料の再処理を過去に行った。
現在、英国に約21トン、フランスに約16トンの分離プルトニウムがある。国内にあ
る分離プルトニウムは研究開発用のものを含めて約10トンである。

 原子力委員会は、研究開発用を含めて日本の所有する前年の分離プルトニウム量
をとりまとめて毎年7月頃に公表している。海外再処理はほとんど終了しているが、
英国における再処理で発生した分離プルトニウムの日本分の割り当てが少し残って
おり、今年の報告では日本のプルトニウム量は少し増加するはずである。

 分離したプルトニウムはプルサーマルで消費する必要がある。原子力発電所の再
稼働の状況やプルサーマルの実施状況は、それぞれの発電所の地元の状況によって
異なる。日本原燃の再処理工場が稼働すると、国内のプルトニウム量が増える。海
外のプルトニウムをプルサーマルで消費することで、日本全体のプルトニウム量の
増加を抑制することができる。そのためにはプルサーマルを個別の電力会社の努力
だけに依存するのではなく、電力会社が協力して行う必要があるのではないだろう
か。プルトニウムを作る再処理は電力会社が協力して日本原燃が行っている。
プルトニウムの消費も協力できるのではないか。

 使用済燃料の貯蔵も原子力発電所の地元の状況は電力会社によって異なる。使用
済燃料貯蔵も個別の電力会社の努力だけに依存せず、電力会社が協力して行うのが
良いのではないか。使用済燃料は資源であるとの考え方を理解し、長期貯蔵に応じ
てくださる自治体はあるはずである。

 プルトニウム利用については国内外への説明が特に求められる。原子力委員会で
は昨年「日本のプルトニウム利用について【解説】」を作成し、公表した【参考2】。

高速炉
 高速炉については実用化される条件や目標を「よく考えるように」と、参考文献
も示して原子力委員会の見解で述べた【参考3】。この見解は省庁協議の結果、わ
かりにくくなってしまったが、述べていることは「よく考えるように」と言うこと
である。昨年7月に閣議尊重決定をいただいた「原子力利用に関する基本的考え方」
では、そのように述べられている【参考4】。その後、最近になって技術開発・研
究開発について原子力委員会決定を作成した。コストシェアで研究開発を行うこと
や、研究開発機関の役割は実用化ではなく知識基盤構築であることなどを述べてい
る。これも省庁協議を経て作成された【参考5】。関係省庁に参照していただいて
いる。

 「よく考えるように」と述べるだけでは出口が見えないかもしれないので、出口
の例を含めてどう考えているか、を以下に述べる。当初は「よく考えること」を期
待した。ナトリウム冷却高速炉の建設費について中立的な評価報告書のみならず、
反対側、推進側の文献も示したが、読んで理解していない様子である。フランスの
商業炉スーパーフェ二ックスの費用も探せば見つかる。しかし日本では高速炉が賛
成か反対かの意見ばかりで、落胆した。自分で調べて考えた結果を述べる必要があ
ると考えたので述べる。米国やフランスには、高速炉建設費のランド社の検討報告
書【参考5−1】、分離変換に関するバタイユ報告書、Pigford教授の報告書のよう
に、きちんと検討できる能力がある。日本に必要な基礎知識を持ち、根拠から考え
る能力のある方がいないとは思わないが。

結論的には、高速炉の研究をやめる必要はないが、優先度は軽水炉利用に比べて高
くはない。使用済燃料はプルトニウムを含む資源であるので、プルサーマルで消費
できない使用済燃料は貯蔵しておくのが良い。これはフランスも同じである。

高速炉が電力会社で利用されるためには、軽水炉並かそれ以下の建設コスト・発電
コストである必要がある。鉄などのリサイクルが商業化される条件は既存の技術を
上回る経済性があることであり、基本的にはこれと同じ条件である。根拠の文献を
探して考え、確認のため国内外の知人の意見も聞いたが、ナトリウム冷却の高速炉
ではこれは無理である。理由はナトリウム冷却特有の設備や運転管理が必要なため
である。無理なものを研究しても予算と優秀人材を浪費する。詳しくは6月15日に日
本技術士会の原子力・放射線部会で発表した。原子力委員会HPの活動報告に掲載し
てあるので参照願いたい【参考6】。

高速炉はナトリウム冷却高速炉だけではない。軽水冷却のほかガス冷却、溶融塩冷
却などいろいろ考えられる。高速炉は可能性がないかと言うと、そうではないかも
しれない。高速炉心の軽水炉は高転換軽水炉と呼ばれて、過去に研究されたことが
ある。軽水炉の燃料棒の間隙を狭くした燃料集合体を用いており、核分裂はおもに
高速中性子によって生じるので高速炉である。安全性を含めて概念としての成立性
はある。なおPWR型の場合は冷却材喪失事故時に燃料被覆管が高温になるので、ス
テンレス鋼など高温強度のある被覆管を用いるのが良い(注1)。高転換軽水炉は
日本でも研究され・検討されたが、ナトリウム冷却高速炉推進の声が大きく、公平
に検討されたとはいいがたい。

高速炉を研究するなら、軽水炉の炉心・燃料研究の中で高速炉心について検討する
方策がある。これなら現在実用中の軽水炉技術の延長上であり、これまでの設計図
や運転に係る知識と経験を利用できる。人材育成と人材の有効利用も図れるのでは
ないか。高速炉心の軽水炉なら、炉心と燃料以外は軽水炉であるので、軽水炉並の
建設費が実現できる可能性がある。高速炉は出力密度が軽水炉より高いので、炉心
高さが低減し、原子炉建屋の高さも低減し、建設費が軽水炉より安価になる可能性
もあるのではないか。

ウラン濃縮は多量の電力を消費しコストは高い。再処理コストがウラン濃縮コスト
と同程度であれば、軽水冷却高速炉で軽水炉並かそれ以下の発電コストが実現でき
る可能性がある。ただし、濃縮ウランが市場で手に入るのに対し、高速炉は燃料供
給に再処理が必要なので、原子炉メーカの国際商品としては軽水炉には劣る。した
がって高速炉研究をやめる必要はないが、軽水炉利用に比べて研究開発の重要度は
高くないと考えられる。なお、燃料サイクルコストは建設コストに比べて発電コス
トに占める割合は小さいので、再処理コストやウラン濃縮コストの影響は建設コス
トより小さい。

なお、ナトリウム冷却高速炉が高速炉の中で最も技術開発が進んでいるのでよいと
の意見が国内にあるが、3つの点でおかしい。第1にナトリウム冷却高速炉は機器
合体や過酷事故など多数の研究開発課題が残っている。機器やプラントの詳細設計
を行う必要もある。これらには膨大なコストがかかる。作ってもうまく動くか未確
認である。第2に高速炉を商業化できる技術的・経済的条件が満たされていない。
経済性のみならず、高速炉燃料用のプルトニウムを得るためには軽水炉使用済燃料
の再処理が必要で、その技術の実用化の確認はこれからである。高速炉使用済燃料
の再処理はさらにその先の話である。第3に軽水炉ベースの高速炉は、炉心燃料集
合体以外は軽水炉の詳細設計図と運転経験が使えるのに対し、ナトリウム冷却高速
炉は「もんじゅ」しか詳細設計図はない。製作したものがうまく動くかの経験も乏
しい。

まとめると、高速炉の研究をやめる必要はないが重要度は軽水炉利用や安全研究ほ
ど高くない。再処理とMOX燃料加工は民間事業である日本原燃の成否次第であり、
今はそれを見守るのが良い。プルサーマルでプルトニウムの消費を進め、消費でき
る以上の使用済燃料の貯蔵を進める必要がある。使用済燃料は資源である。

繰り返しになるが、日本では直接処分か再処理しか選択肢がないと思われているが、
使用済燃料は資源であり、リサイクルが経済合理性を持つまでは貯蔵しておく方法
がある。

なお、原子力発電に限らないが、経済性には様々な要因があり、電力事業の環境も
世界では様々である。これについては別の機会に述べたい。経済性やコストの検討
は俯瞰的な知見が必要であり、ともすれば数字だけの比較になりやすく、議論も断
片的になりがちなので注意が必要であるが、ここで述べた経済性とは、一般的な意
味での経済合理性で、西側世界の競争原理のことである。こうした観点を避ける傾
向が日本の原子力産業界にあるが、それでは世界では戦えないし、日本でも生き残
れないのではないか。

ウラン資源は枯渇しない 
 ウラン資源が将来枯渇するとの意見があるが、正しくない。資源に関する理解が、
原子力特有でおかしい。ウラン資源の確認埋蔵量・推定埋蔵量を毎年の消費量で除
すと、100年とか200年でウラン資源が枯渇するとの計算になるが、他の金属元素で
もこのような計算をしたら同じことになるはずである。

確認埋蔵量・推定埋蔵量は有限であるが、金属元素は地殻には様々な濃度のものが
存在する。価格が上昇すると、それを駆動力として探鉱がすすみ、資源量が増える。
この繰り返しであることは歴史が証明している【参考7】。ウランは金属元素であ
り、例外ではない。化石燃料は太古の植物・動物由来(有機炭素)なので有限と考
えられているが、1960年代に開発された海底を横に掘る技術で天然ガスの生産量は
拡大した。最近のシェールガスも採掘技術進歩で生産量が増えている。なお地殻に
無機炭素が存在するかは確認されていない。

ウランは金属元素なので地殻上には実質的に無限に存在する。濃度の高いものから
採算が取れ採掘されている。金属元素も化石燃料も、資源は需要と供給のバランス
が崩れた時に価格が変動するが、ウランが枯渇すると考える必要はない。ウラン価
格が高騰すれば、使用済燃料からプルトニウムを取り出して利用するインセンテイ
ブは高まるであろう。これは他の金属元素のリサイクルと同じであるが、ウランが
枯渇するから高速炉サイクルが必要になると言うのは誤っている。為にする議論で
ある。為にする議論は原子力利用の為にならない。研究費をもらう側が、意見を集
めて政策を決める時代は終わりである。国が開発して民間が使う時代(原子力国産
化時代)は、はるか昔に終わっているのに、いまだこのような意識が原子力関係者
に残っているのはいかがなものであろうか。

原子力委員会に来て、高速炉について調査し考えた。大学教員だった時は、政府や
研究開発機関の委員会に出ても、根拠まで調べて考える時間はないので、原子力関
係者は皆しっかりやっているはずと思っていた。大学教員が忖度しては第3者とし
ての役目を果たせない。原子力委員会は企業や研究開発機関の希望をそのまま取り
まとめたりしない。細かい指示もしない。欧米政府の文献など根拠を探して考え、
改善の提案をする。国民の便益と負担の視点で考える。昔、原子力委員会事務局に
おられた方が「原子力委員会がやっと本来の役割を果たせるようになった」と言わ
れるのを聞いたことがある。

日本の他の資源では「自給率」と言う概念が用いられているそうである。国外の日
本の権益を含めて当該資源の供給指標として用いているとのことである。ウランは
備蓄できるし、世界のウラン鉱山とウラン濃縮市場は寡占ではないので、ウランに
ついては自給率をあまり考えなくてもよいのかもしれないが、自給率を飛び越えて、
ウランが枯渇するというのはおかしいのではないか。高速炉を盲目的に推進するた
めの、為にする議論ではないか。

高速炉は原子力科学技術の一つの可能性であり、研究をやめる必要はないと考える
が、それに多くの研究資源を投入するのはいかがなものか。原子力利用における実
際の需要に向かって仕事をしてほしいものである。

高レベル放射性廃棄物の分離変換(有害度低減)
 高レベル放射性廃棄物の有害度低減についても、地層処分を代替できるかのよう
な誤解が広がっているので懸念している。「高速炉あるいは加速器中性子源を用い
て、マイナーアクチノイドを高レベル放射性廃棄物から分離して核変換することで、
地層処分の潜在的危険性が数万年から数百年に低減すると言う推進者の説明は、誤
解を招く」。「ウラン原料と同じレベルなっても地層処分の安全評価では、安全と
は言えない。マイナーアクチノイドは地層処分安全評価の支配核種ではないし、分
離の効果が現れるのは1000万年以降である。オプションとしても実用上の時間軸と
しても地層処分と比べるのは誤りである」と地層処分の専門家が述べている【参考8,9】。
カリフォルニア大学バークレー校のPigford教授が高速炉を用いる分離変換について
のこのような検討結果を、すでに1990年にMIT(マサチュセッツ工科大学)の会合で
発表している【参考10】。最近発表された解説は超ウラン元素廃棄物も含めて地
層処分安全評価の例も示して、分離変換について述べられており参考になる【参考
11】。

フランスは高レベル放射性廃棄物処分の検討にあたって、1991年に分離変換(日本
では最近は有害度低減との言い方が広まっているが、フランスでは分離変換と言わ
れてきた)、長期貯蔵、深地層処分の3つのオプションを、15年間かけて研究し「分
離変換は限られた核種のみ可能で、地層処分の必要性をなくすことはできない。限
られた核種とはマイナーアクチノイド(ネプツニウム、アメリシウム、キュリウム)
のことである。さらに分離変換の過程で、地層処分の必要な廃棄物を生み出す」、
「長期貯蔵は社会による継続的モニタリングが必要で数百年間の保証は不可能、将
来世代への負担もある」、「地層処分は深地層の研究結果から候補地が深地層処分
にふさわしい特性を持っている」との結論を出し、2006年の法律で地層処分に決定
している【参考12】。

フランスの原子力規制機関ASNも「分離変換の技術的可能性は証明されていない。仮
に用いたとしても発生した長半減期の放射性廃棄物すべてを処理することはできない。
これに対する他の解決策が必要になる」、「 長期貯蔵は高レベル長半減期放射性廃
棄物の最終的な解決にならない」、「深地層処分が唯一の最終的な解決策とASNは考
える。」と意見を公表している【参考13】。

日本で有害度低減が可能であるとの誤解が広がるのは、そう主張する原子炉の専門家
が地層処分の安全評価をよく知らないためではないか。あるいは知っていて「為にす
る議論」をしているためではないか。

ネットで「地層処分」、「安全評価」で検索すると、地層処分について検討した、い
わゆる核燃料サイクル開発機構(JNC、現在の日本原子力研究開発機構)の2000年レ
ポート【参考14】が見つかるが、概要は書かれておらず、原子力専門家でも基本的
事項を理解するのは容易ではない。ほかに検索で見つかる文献も一般向けの細かい説
明はあるが、地層処分の安全評価について、安全評価結果の基本的な図を含めて簡潔
に専門家向けに説明したものは容易に見つからない。

マイナーアクチノイドは地下水への溶解度が低く、地中でほとんど移動しないので、
安全評価の主要核種ではない。地層処分ではガラスに高レベル放射性廃棄物を溶融し
たものを金属製のキャニスターに入れてさらに、水を通しにくい粘土で周囲を覆う。
地層処分の安全評価の主要な被ばくは、地層処分されたこれらの人工的な構造物が長
期間かけて機能を失うと仮定して、地下水に溶けた水溶性の長半減期核分裂生成物が、
地層の亀裂を通って、地表で被ばくをもたらす場合である。なおこの場合も国際的な
安全規準に比べて3ケタ程度低い。

2000年レポートでは10万年後の主要被ばく核種はCs-135であるが、Csに中性子を照射
すると、安定核種のCs-133が中性子を吸収して生じるCs-135の量が消滅量を上回るの
で、核変換でCs-135を消滅することはできない。Cs-135をCsから同位体分離したあと
核変換すれば原理的には消滅可能であるが、放射性廃棄物から特定の同位体を分離す
るのは産業的にも経済的にも成立しない。これが困難なことであることはウラン濃縮
プロセスやそのコストを考えれば理解できるはずである【参考15】。基礎研究の一
つとして分離変換研究の意味がないとは考えていない。

 なお、バタイユ法以降の研究の進展により,安全評価の基礎となる核種移行係数が
改善され、粘土層に地層処分するフランスでは、主要被ばく核種はCs-135ではないと
のことである。

 日本にとって有害度低減の研究よりはるかに重要なことは、日本原燃の再処理工場
をきちんと動かすことである。日本原燃の再処理工場は動燃の東海再処理プラント技
術を基に作らず、フランスの再処理工場の設計図を導入して作ったため、基盤となる
経験や知識、研究開発能力が日本原燃に不足しているのではとの心配がある。動燃再
処理工場の経験者には知識も経験もあったはずで、日本原燃にも当初は出向したが、
何度も繰り返された稼働遅延によって、それらの人材もほとんど定年退職を迎えてし
まっている。再処理を専門にしている大学教員も極めて少なく、再処理技術に関する
知識基盤と経験はフランスに比べてきわめて脆弱である。日本原燃はフランスのオラ
ノ社(サイクル事業を行うアレバ社が社名を変更した)に出資もしているので協力は
仰げるはずであるが、自分でやるのが基本である。

 メールマガジンなので、自分の経験も述べると、フランスの分離変換研究について
は、始めた時から知っている。始めたのは原子炉物理学や核データの研究で世界的に
著名なイタリア系のフランスの友人である。約40年前に、OECD/NEAの高速炉遮蔽の研
究会合で知己になり、彼が夫妻で日本に来た時には家内とともに桂離宮などを案内し
たこともある。

 彼は、臨界集合体を用いて行った実験結果を、高速炉の炉心設計精度の向上に反映
するために、パラメータ調整法と呼ばれる方法を考案し、当時フランスが開発してい
たナトリウム冷却高速炉スーパーフェニックスの核設計に貢献した。スーパーフェニ
ックスの開発が一段落した後、彼が分離変換研究を始めた。直接そう聞いた気もする
が、高速炉臨界実験技術の維持の狙いがあったと考えている。その後1990年代には、
分離変換に興味を持ったイタリア人のノーベル物理学賞受賞者が、加速器での分離変
換を提案したことがあり、彼が困惑していたのも覚えている。国際会議で会うたびに、
経過を聞いていたが、ある時に「全部は消えない」と言ったのが印象に残っている。
詳しくは聞かなかったがこれがCs-135の消滅のことであろう。

 日本で有害度低減が独り歩きするのは、原子炉の専門家が地層処分の安全評価をよ
く知らないためではないか。これは自分の経験である。自分は原子力工学科で学んだ
が、大学で地層処分とその安全評価について学んだ記憶はない。2000年代に研究費を
獲得したプロジェクトのサブテーマの一つとして、地層処分専門の先生と地層処分と
長半減期核分裂生成物の核変換について研究した。多忙だったこともあり、最初は地
層処分の専門家の言うことを十分理解していなかった。報告書をまとめる時にやっと
少しずつ理解し、地層処分の安全評価の基本を知らないことに気がついた。2000年レ
ポートのところで述べたように、日本では地層処分の安全評価について、簡潔に要点

を図とともに記載した報告書がないことも一因であろう。
なお、日本では有害度低減との言葉が最近よく使われるが、10年ほど前に日本原子力
学会で議論して、消滅処理ではなく、分離変換と呼ぶことに決めたはずである。フラ
ンスは分離変換と呼んでいる。今後は有害度低減と言わず、分離変換と呼ぶのが良い
のではないか。

地元理解と研究開発の混同を避ける必要がある
地元の理解と原子力推進側の国への依存は日本の原子力利用を特徴づける大きい課題
である。

前回のメルマガでも少し述べたが、高速炉や核燃料サイクルとも関係しており、重要
なので改めて「地元理解と研究開発の混同を避ける必要がある」ことを述べる【参考16】。

軽水炉から高速炉に移行するとか、放射性廃棄物の有害度低減が可能であるとかの、
研究開発推進側の声を、地元や国民が信用して、そう思い込むと困ったことになる。
結果的に地元や国民を裏切り、将来行き詰まって、原子力利用の首を絞めることにな
りかねない。こうなると地元にもマイナスである。

研究開発が実用化されるには、研究開発上の課題そのものを克服する必要があるのは
言うまでもないが、それだけでは十分ではない。「死の谷」とか「ダーウインの海」
とか言われている実用化・商業化のハードルを越える必要がある。

「死の谷」との言葉が表すように、原子力に限らず、多くの技術開発・研究開発が実
用化されずに終わっている。研究開発側が「可能である」と言っても、実用化される
とは限らない。実用化されると地元や国民が誤解すると困ったことになる。

実用化とは研究開発の技術的課題を克服することだけではない。経済性の壁を超える
必要がある。経済性はその技術が使われる市場の条件によって変化するが、競争環境
で市場競争力があることが、その技術が発展的に多く使われるかを決める。国民に安
価な電力を安定、安全に届けるとの目標に照らして考えるとよいのではないか。

原子力の研究開発は日本に限らず、国の大きい研究開発機関で行われている。研究開
発に係る研究員の数も多く、予算も、組織力も発信力も大きい。軽水炉から高速炉に
移行するとか、放射性廃棄物の有害度低減が可能であるとかの声は、主に日仏の研究
開発機関から発信されている。日本のように国の研究開発費に依存する企業が存在す
る場合には両者の声が連動して、声がますます大きくなる。

第3世代炉から第4世代炉に移行するとは限らない
国際機関で研究開発を議論する場合も、各国の研究開発機関からの参加者が多く、彼
らは組織的に活動するので、検討結果が偏ることがあり注意が必要である。第3世代炉
から第4世代炉に移行すると思っている方が多いかもしれないが、第4世代炉が市場の
条件を満たして使われるかは不明である。使われるためには、「死の谷」を超える必
要がある。超える責任は国ではなく、開発者にある。国民の負担と便益の観点で無理
なものを、国が負担して利用し続けることはできない。

推進側は研究開発予算獲得の為、研究開発の理由づけをしがちである。これを「為に
する議論」という。長年研究していると愛着が出来て、好き嫌いで考えてしまってい
るのに気がつかない場合もある。好き嫌いは恋愛と同じで議論できない。根拠の文献
を探して論理的に考えるのが科学の作法であるはずであるが、それがなされない場合
が多い。考えるためにはそのための学問的素養や経験と俯瞰力も必要である。

研究開発機関の役割を実用化ではなく、知識基盤(人材、知識、研究開発装置)の構
築にしたら、「為にする議論」は少なくなるはずである。詳細設計もできず、製作工
場も持たない研究開発機関が実用化を目標にするのは無理であり、時代遅れであるこ
とはすでに過去のメールマガジンなどで述べた。

重い教訓。地元理解の目標は信頼構築、研究開発の目標とは異なる。
 地元の理解を得るのは、地元の信頼を得るということである。コミュニケーション
の目標は信頼構築である。研究開発の目標は信頼構築ではない。地元の理解と研究開
発の目標を混同してはいけない。

国民や地元の理解と研究開発の混同は、今回が最初ではない。東電福島第一原発事故
前に炉心溶融事故をまともに検討しなかったのは、その確率が低いと思っていた以外
に、地元に安全と言ってきた手前、炉心溶融事故の説明するのが難しいからではなか
ったか。炉心溶融事故をきちんと研究していれば、東電福島第一事故時の混乱は軽減
できたのではないか。地元の理解と研究開発を混同してはならないのは原子力関係者
にとって極めて重い教訓である。肝に銘じるべきではないか。

繰り返しになるが、フランスは日本と同様に、使用済燃料は将来の資源であるとの立
場であるが、高速炉や核燃料サイクルは、日本のように世間の注目を集めていない。
フランスのラハーグ再処理工場には大容量の使用済燃料プールがあり、プルサーマル
によるMOX使用済燃料を含めて貯蔵されている。

日本でも、使用済燃料貯蔵について地元の理解をお願いしたい。使用済燃料は資源で
ある。日本の原子力界には、伝聞に頼らず欧米の根拠の情報を探して論理的に考える
ことと、国の予算や制度に頼らず、需要に向きあって、創意工夫と経営が生きる原子
力利用を目指してほしい。国民に安価な電力を安定かつ安全に届ける目標を共有したい。

注1
軽水冷却の稠密燃料炉心は冷却性に問題があるとの意見があるが、誤解である。1990
年代のドイツとスイスの高転換PWRの共同研究で、冷却水喪失事故(LOCA)時の冷却性
が課題として挙げられているのがその根拠ではないかと思われる。しかし、この実験
はジルカロイ被覆管を用いた実験結果である。ジルカロイは高温で強度が低下し、酸
化による発熱量も大きい。ジルカロイ被覆管を用いる軽水炉の安全規準として1200度
C以下のほかに被覆管酸化量15−17%以下の規準がある。ステンレス鋼被覆管には被覆
管酸化量の規準はない。米国の初期のPWRには、プラント運転期間全体にわたって、ス
テンレス鋼被覆管燃料集合体を用いたものが複数ある。結論としてPWR型の軽水冷却高
速炉の場合はステンレス鋼被覆管を用いればよい。なお、ABWR型の軽水冷却高速炉の
場合はLOCA時にも炉心は冠水したままで、被覆管は高温にならないので、ジルカロイ
被覆管で差し支えない。この件は、ドイツAREVAにいた友人から稠密燃料集合体の炉心
は事故時の冷却性が課題と聞いたので、その根拠を尋ね、ドイツ・スイス共同研究の
論文(文献1)を取り寄せて調べたら、ジルカロイ被覆管に関する実験結果であった。
この友人は上記の意見に同意している。

文献1:R. Brogli, H. Moldasch and I. Rummel, “Results of the verification
period 1985-1990 of the German-Swiss high converting reactor PWR-C1 “,
 Nuclear Engineering and Design 147 (1993) 1-16

参考
1.Joint Convention on the safety of spent fuel management and on the safety   of radioactive waste management, First national report on the implementation   by France of the obligations of the Convention March 2003 page 9 http://www.french-nuclear-safety.fr/ASN/Professional-events/Joint-Convention- on-the-Safety-of-Spent-Fuel-Management-and-Safety-of-Radioactive-Waste-Management 2.日本のプルトニウム利用について【解説】 原子力委員会 平成29年10月3日 http://www.aec.go.jp/jicst/NC/about/kettei/kettei171003.pdf 3.「高速炉開発について(見解)」原子力委員会 平成29年1月13日 http://www.aec.go.jp/jicst/NC/about/kettei/170113.pdf 4.「原子力利用に関する基本的考え方」原子力委員会 平成29年7月20日 http://www.aec.go.jp/jicst/NC/about/kettei/kettei170720.pdf 5.「技術開発・研究開発に対する考え方」 原子力委員会 2018年6月12日 http://www.aec.go.jp/jicst/NC/about/kettei/kettei180612.pdf 5−1.William E.MOOZ, Sidney SIEGEL,”A comparison of the capital costs of     light water reactor and liquid metal fast breeder reactor power plants “ R-2441-ACDA, Feb 1979, Rand https://www.osti.gov/servlets/purl/6270941 6.岡芳明 「日本の原子力利用の課題と人材育成」日本技術士会 2018年6月15日   pp.60, pp.103-108 http://www.aec.go.jp/jicst/NC/about/kettei/180613.pdf 7.Colin MacDonald、“Uranium: Sustainable Resource or Limit to Growth?”   WNA 2003 annual symposium, http://citeseerx.ist.psu.edu/viewdoc/download?doi=10.1.1.486.3274&rep=rep1&type=pdf 8.「分離変換技術総論」2.3節、日本原子力学会「放射性廃棄物の分離変換」研究専門 委員会編2016年9月 9.増田純男{高レベル放射性廃棄物を地下深く終う地層処分」第10章 原子力環境   整備促進・資金管理センター 2016年12月 https://www.rwmc.or.jp/library/file/RWMC_masuda.pdf 10. 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●原子力委員会の会議を傍聴にいらっしゃいませんか。会議は霞ヶ関周辺で開催しており、 どなたでも傍聴できます。開催案内や配布資料は、すべて原子力委員会ウェブサイト(以下URL) で御覧いただけます。 http://www.aec.go.jp/jicst/NC/iinkai/teirei/index.htm ●7月10日(火)の会議の概要は以下のとおりです。詳しくはウェブサイトに掲載される議事録 を御覧ください。 【議題1】もんじゅの廃止措置について(原子力研究開発機構) <主なやりとり等>  国立研究開発法人日本原子力研究開発機構から、もんじゅの廃止措置の工程や実施体制、現状 についてご説明いただき、質疑を行いました。 ●7月17日(火)の会議の概要は以下のとおりです。詳しくはウェブサイトに掲載される議事録 を御覧ください。 【議題1】日本原子力発電株式会社東海第二発電所の発電用原子炉設置変更許可について(諮問) (原子力規制庁) <主なやりとり等> 日本原子力発電株式会社東海第二発電所の発電用原子炉設置変更許可について原子力規制庁から 説明を受け、質疑を行いました。 【議題2】IFNECアドホック需給国会合(NSCCEC)の結果概要について <主なやりとり等>  国際原子力エネルギー協力フレームワーク(IFNEC) アドホック需給国関係会合(NSCCEG)の結 果概要について、事務局より説明を行い、質疑を行いました。 ●次回の委員会開催については、以下の開催案内から御確認ください。 http://www.aec.go.jp/jicst/NC/topic/kaisai.htm ━・・・━━ 原子力関係行政情報 ━━・・・━━・・・━━・・・━━・・・━━・ 原子力関係の他の行政における委員会等のリンク情報は以下のとおりです。直近で開催さ れた委員会等がある場合には、【New】マークを付けております。 ※URLが改行されてリンクが認識されない場合 URLはクリックせず、文字列全体をURL欄に Copy & Paste してください。 ■首相官邸 ┗原子力防災会議 (http://www.kantei.go.jp/jp/singi/genshiryoku_bousai/) ┗原子力災害対策本部 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(http://www.meti.go.jp/committee/sougouenergy/kihonseisaku/denryoku_system_kaikaku /001_haifu.html) ┗エネルギー情勢懇談会 (http://www.enecho.meti.go.jp/committee/studygroup/#ene_situation) ┗使用済燃料対策推進会議 (http://www.enecho.meti.go.jp/committee/studygroup/#ene_situation) ■原子力規制委員会 (https://www.nsr.go.jp/) ┗◆【New】原子力規制委員会 (https://www.nsr.go.jp/disclosure/committee/kisei/index.html) ┣合同審査会(原子炉安全専門審査会・核燃料安全専門審査会) (https://www.nsr.go.jp/disclosure/committee/roanshin_kakunen/index.html) ┣放射線審議会 (https://www.nsr.go.jp/disclosure/committee/houshasen/index.html) ┣国立研究開発法人審議会 (https://www.nsr.go.jp/disclosure/committee/nrda/nrda/index.html) ┣◆【New】量子科学技術研究開発機構部会 (https://www.nsr.go.jp/disclosure/committee/nrda/nirs/index.html) ┣◆【New】日本原子力研究開発機構部会 (https://www.nsr.go.jp/disclosure/committee/nrda/jaea/index.html) ┣◆【New】原子力規制委員会政策評価懇談会 (https://www.nsr.go.jp/disclosure/committee/yuushikisya/seihyou_kondan/index.html) ┗◆【New】原子力規制委員会行政事業レビューに係る外部有識者会合 (https://www.nsr.go.jp/disclosure/committee/yuushikisya/gyousei_gaibu/index.html) ┗原子炉安全専門審査会 原子炉火山部会 (https://www.nsr.go.jp/disclosure/committee/roanshin_kazan/00000002.html) ■文部科学省 ┗原子力科学技術委員会 (http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu2/055/index.htm) ┣原子力人材育成作業部会 (http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu2/079/index.htm) ┣核融合研究作業部会 (http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu2/056/index.htm) ┣核不拡散・核セキュリティ作業部会 (http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu2/076/index.htm) ┣原子力施設廃止措置等作業部会 (http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu2/088/index.htm) ┗研究施設等廃棄物作業部会 (http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu2/057/index.htm) ┗核融合科学技術委員会 (http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu2/074/index.htm) ┗原型炉開発総合戦略タスクフォース (http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu2/078/index.htm) ┗調査研究協力者会議等(研究開発) ┗◆【New】「もんじゅ」廃止措置評価専門家会合 (http://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/chousa/kaihatu/022/index.htm) ■復興庁 ┣福島12市町村の将来像に関する有識者検討会 (http://www.reconstruction.go.jp/topics/main-cat1/sub-cat1-4/20141226184251.html) ┗原子力災害からの福島復興再生協議会 (http://www.reconstruction.go.jp/topics/000818.html) ■環境省 ┗東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う住民の健康管理のあり方に関す る専門家会議 (https://www.env.go.jp/chemi/rhm/conf/conf01.html) ■厚生労働省 ┗薬事・食品衛生審議会(食品衛生分科会放射性物質対策部会) (http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-yakuji.html?tid=127896) ━・・・━━ 原子力国際関連情報 ━━・・・━━・・・━━・・・━━・・・━━・ OECD/NEA Monthly News Bulletin(2018年7月) OECD/NEAが毎月発行しているニュース速報の目次(日本語仮訳)をお届け いたします。原子力研究開発や安全向上に向けた取組みから廃棄物管理 ・廃止措置に至るまで幅広い分野の活動状況をお届けするものですので、 ご関心あるトピックについて、下記リンク先よりニュース本体や資料等を ご覧いただけますと幸いです。 http://www.oecd-nea.org/general/mnb/2018/april.html また、同Bulletinとは別に、NEAが年2回発行する機関紙NEA News Magazineが刊行され、実質的なトップ記事として「福島復興:社会・経 済・コミュニティ」を掲載しています(以下リンクご参照願います)。 https://www.oecd-nea.org/nea-news/2018/36-1/nea-news-36-1.pdf#page=7 大震災・事故後7年が経過し、福島復興が前進しつつあることを世界に発 信・共有する活動の一環として取り組んだものです。よろしければ、ご覧 いただき、海外関係者への発信にも活用いただけますと幸いです。 <目次> 1.新着情報:New at the NEA ・ハンガリーのシュリ・ヤーノシュ大臣がNEAを訪問しパクシュ原子力発 電所計画について議論(6月26日) ・国際エネルギー機関(IEA)の原子力の将来に関するハイレベル会合に 出席(6月28日、パリ) ・NEA職員がスパーク・コンテスト(Spark! Contest)で優勝 ・科学・工学分野における未来の女性リーダー世代の育成(8月8-9日、日 本(東京)) http://www.oecd-nea.org/hans/pubs/2017/mentoring-report-japan-2017.pdf ?utm_source=mnb&utm_medium=email&utm_campaign=july2018 2.最新刊行物:New publications ・原子力法規報(第100報) http://www.oecd-nea.org/law/nlb/nlb100.pdf?utm_source=mnb&utm_medium=email&utm_ campaign=july2018a 3.原子力安全:Nuclear safety ・原子力規制活動委員会(CNRA)を開催(6月4〜5日) ・原子力施設安全委員会(CSNI)を開催(6月6〜7日) 4.放射性廃棄物管理:Radioactive waste management ・地層処分のための結晶質岩の特性理解(6月13〜14日、日本(瑞浪市)) ・放射性廃棄物の安全管理に向けた政策策定(6月26日、スウェーデン) ・セーフティケース統合グループ(IGSC)シンポジウムの登録期限:7月 20日(10月10-11日、ロッテルダム) http://www.oecd-nea.org/rwm/workshops/igsc2018/?utm_source=mnb&utm_medium=email& utm_campaign=july2018 5.廃止措置及びレガシー管理 ・廃止措置費用に関するグループ会合を開催(6月12〜14日) ・廃止措置規制に関するワークショップを開催(6月20〜21日) 6.原子力法:Nuclear law ・原子力法に関する国際学校(ISNL)における約20年 http://www.oecd-nea.org/law/isnl/docs/isnl_brochure2018.pdf?utm_source=mnb&utm_ medium=email&utm_campaign=july2018 7.原子力科学・データ:Nuclear science and data ・核データ及びコードの開発・応用及び妥当性検証のための管理委員会 (MBDAV)を開催(6月11〜12日) ・コンピュータプログラム・サービス http://www.oecd-nea.org/dbprog/ ・トレーニング・コース http://www.oecd-nea.org/databank/trainings/ ・新たなコンピュータ・コード及びデータ・ライブラリ(限定配布) OECD/NEA Monthly News Bulletin(英語版)のメール配信やDatabankオン ラインサービスへの登録を希望される方は、こちらをご覧願います。 http://www.oecd-nea.org/general/register/ 【ご参考】 上記のほか、OECD/NEAが最近公表した主要な資料・報告書を お知らせいたします。 ・原子力エネルギー・データ2017: Nuclear Energy Data 2017 https://www.oecd-nea.org/ndd/pubs/2017/7365-ned-2017.pdf ・NEA戦略プラン2017-2022: NEA Strategic Plan 2017-2022 http://www.oecd-nea.org/general/about/strategic-plan2017-2022.pdf ・原子力事故後の放射性廃棄物管理:Management of Radioactive Waste after a Nuclear Power Plant Accident http://www.oecd-nea.org/rwm/pubs/2016/7305-mgmt-rwm-npp-2016.pdf ・高レベル放射性廃棄物の地層処分に関する日本の地点選定プロセスに関する 国際的ピアレビューの結果:  Japan's Siting Process for the Geological Disposal of High-level Radioactive Waste: An International Peer Review: http://www.oecd-nea.org/rwm/pubs/2016/7331-japan-peer-review-gdrw.pdf ・福島第一原発事故から5年:原子力安全向上と教訓: Five Years after the Fukushima Daiichi Accident: Nuclear Safety Improvements and Lessons Learnt [英文報告書] https://www.oecd-nea.org/nsd/pubs/2016/7284-five-years-fukushima.pdf [日本語概要] https://www.oecd-nea.org/nsd/pubs/2016/7285-five-years-fukushima-es-jp.pdf このニュース速報について、何かご質問やお気づきの点等ございましたら、 以下にお知らせ願います(日本語可)。 Kentaro Funaki (Mr.) Division of Nuclear Safety Technology and Regulation Nuclear Energy Agency (NEA) Tel.: +33 (0)1 45 24 11 44 Kentaro.FUNAKI@oecd.org www.oecd-nea.org ●次号配信は、平成30年8月3日(金)午後の予定です。 ====================================================================== 発行者:内閣府原子力政策担当室(原子力委員会事務局) 原子力委員会:岡 芳明委員長、佐野 利男委員、中西 友子委員 ○メルマガへの御意見・御感想はこちらへ(お寄せいただいた御意見に対しては、 原則として回答致しませんが、今後の原子力委員会の業務の参考とさせていただきます。) https://form.cao.go.jp/aec/opinion-0017.html ○配信希望、アドレス変更、配信停止などはこちらへ  http://www.aec.go.jp/jicst/NC/melmaga/index.htm ○原子力委員会ホームページ  http://www.aec.go.jp/ ○このメールアドレスは発信専用のため、御返信いただけません。 ======================================================================

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