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第181号 厚い知識体系を作り出しつつ、最善の知見を利用する

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    @mieru(あっとみえる) 原子力委員会メールマガジン
             2015年9月4日号
   ☆★☆ めざせ! 信頼のプロフェッショナル!! ☆★☆
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┏ 目次 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┣ 委員からひとこと 厚い知識体系を作り出しつつ、最善の知見を利用する
┣ 会議情報 
┣ 事務局だより 着任の御挨拶
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

━・・・━ 委員からひとこと ━・・・━━・・・━━・・・━━・・・

厚い知識体系を作り出しつつ、最善の知見を利用する

                               岡 芳明

 科学技術を利用する場合には、その時点での最善の知見を用いて、安全規制
や利用の判断をする必要がある。最新の知見は時とともに進歩するのでそれを
生み出し、知識化し、利用する仕組みが必要である。

 科学技術の利用は、人間がこれまで探求し、蓄積し、体系化してきた知識に
基づいてなされる。未知の領域との境界を知って、利用の判断をする必要も出
てくる。

 最善の知見を用いて判断ができないと、大きい国民負担が生じたり、時間や
作業が必要以上に浪費されたり、国際的に孤立してしまったりする。

 「ムラ」の外か内か、推進か反対か、あるいは、推進側か規制側か、省庁の
内か外か、専門分野の内か外か、さらには、日本特有であるなどの特殊化によ
る区別などは、広く知見を開発・収集し、体系化して、最善の知見を利用する
のを妨げる。

 知見の統合が妨げられ、最善の知見に至らない状況は、例えば専門家を排除
する場合、省庁や部局内の縦割りで連携が不足している場合、規制側と推進側
との情報交換がなされない場合、国内対策のため国際基準やその考え方から乖
離した場合などに生じる。

 「原子力ムラ」を原子力の専門家集団と定義するなら、その外か内かで区別
し、外の人たちだけで検討すると、国内外で集積された当該分野の知見が十分
活かされない恐れがある。そもそも、専門家の数は多くないし、専門家が学会
などの専門家集団から孤立して育ったり、存在したりすることはほとんど考え
られない。なお学会や学術団体は多様な視点で幅広い知見を集積し知識化して、
アカデミアとして他にはない本来の役割を果たすべきことは言うまでもない。

 大学、研究開発機関、産業界の閉鎖性や孤立も、知見の集積や知識の体系化
や利用を妨げる。大学は未知の領域の探求や知識をまとめ教育することが得意
で、研究開発機関は目的を持った知見、例えば安全や利用の基盤となる知見の
集積や体系化が仕事で、産業界はよい製品やサービスを創り出す役割がある。
これらすべてを合わせて活動することで、厚い知識体系が作り出され、結果的
に最善の知見を見つけ出して、利用できるはずである。

 大学、研究開発機関、産業界の知見の集積と利用における役割はそれぞれ違
うことの理解、それぞれが知識の集積と体系化の役割を果たし、協力連携する
ことが重要であるとの認識が必要ではないか。

 厚みのある知識とその体系を自ら作り出すことが科学技術を利用する場合に
必須であるとの認識をまず共有する必要があるのではないか。海外で蓄積され
た知見を知ることは重要だが、それに依存するだけなら、自分に必要な最善の
知見を見つけ出して利用することはできないのではないか。

 大学、研究開発機関、産業界がそれぞれの役割を果たしつつ、情報交換し、
自らのプロダクトを強くする責任を果たしつつ、様々な形で連携することが、
厚い知識を集積し、その中から最善の知見を利用するために必要ではないか。
厚みのある知識や人材をこの3つの集団の活動の結果として集積できるように
する事が今後の原子力利用の展開のために必須ではないか。

 プロダクトとは、例えば、産業界は製品やサービス、研究開発機関は原子力
利用の根拠となる知見の集積、それらを利用できる形で体系化した計算コード
【プロダクションコード】やデータベース、ピアレビューされた研究開発報告
書や研修資料、などではないか。大学は学生(卒業生)と研究論文ではないか。
まずそれぞれのプロダクトの向上を目指して知識を開発し、集積するとともに、
研究、共同装置利用、規格作成、実用化などを通じて3者の連携や情報交換が
進むのを期待したい。

 俯瞰的能力を持つ人材が不足しているとよく言われるが、教科書、演習書、
ピアレビュウを受ける研究開発報告書、研修資料、プロダクションコードや
データベースの作成、安全確保の基盤となる知見をまとめたセーフティケース
の構築、あるいは製品やサービスに関する知識を体系化するなどの作業によっ
て俯瞰的能力を持つ人材も育成できる。大学、研究開発機関、産業界のこれら
のプロダクトと人材を合わせることで、厚い知識体系を構築し利用できるよう
になるはずである。

 なお原子力関係者全体が東電福島事故の後「原子力村」と批判されたことに
ついては、原子力関係者それぞれが、今後役割を果たしていくときに、まず個
人として、自らに反省を問い、教訓として生かすべきことは言うまでもない。

━・・・━━ 会議情報 ━━・・・━━・・・━━・・・━━・・・━━・
●原子力委員会の会議を傍聴にいらっしゃいませんか。会議は霞ヶ関周辺で開
催しており、どなたでも傍聴できます。開催案内や配布資料は、すべて原子力
委員会ウェブサイト(以下URL)で御覧いただけます。
 http://www.aec.go.jp/jicst/NC/iinkai/teirei/index.htm

●前回配信させていただいたメールマガジンNO.180号から今回配信させていた
だいたメールマガジンNO.181号までの間に原子力委員会の開催はございません
でした。

●次回の委員会開催については、以下の開催案内から御確認ください。
 http://www.aec.go.jp/jicst/NC/topic/kaisai.htm

━・・・━ 事務局だより ━━・・・━━・・・━━・・・━━・・・━━

着任の御挨拶

本年の4月より原子力政策担当室に参りました渡部剛士(わたなべたけし)と
申します。
原子力損害賠償制度の見直しについて現在検討を進めている「原子力損害賠償
制度専門部会」に関する業務を担当しています。
前職は文部科学省の原子力損害賠償対策室というところで、原子力損害の補完
的な補償に関する条約(通称:CSC)を日本が受諾するために必要な国内関
連法の整備を行っていました。
東京電力福島原子力発電所事故から得られた教訓を踏まえ、より良い原子力損
害賠償制度を構築することが我が国の責務だと感じています。その一端を担う
重責を噛みしめ、日々精進して参りたいと思います。

(渡部)

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●次号配信は、平成27年9月18日(金)午後の予定です。

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発行者:内閣府原子力政策担当室(原子力委員会事務局)
原子力委員会:岡 芳明委員長、阿部 信泰委員、中西 友子委員
○メルマガへの御意見・御感想はこちらへ(お寄せ頂いた御意見に対しては、
原則として回答致しませんが、今後の原子力委員会の業務の参考とさせていた
だきます。)
 https://form.cao.go.jp/aec/opinion-0017.html
○配信希望、アドレス変更、配信停止などはこちらへ
 http://www.aec.go.jp/jicst/NC/melmaga/index.htm
○原子力委員会ホームページ  http://www.aec.go.jp/
○このメールアドレスは発信専用のため、御返信いただけません。
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