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第166号 原子力委員会メールマガジン 身のまわりの放射性元素について(その4)

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    @mieru(あっとみえる) 原子力委員会メールマガジン
             2015年1月16日号
   ☆★☆ めざせ! 信頼のプロフェッショナル!! ☆★☆
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┏ 目次 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┣ 委員からひとこと 身のまわりの放射性元素について(その4)
┣ 会議情報 
┃  (1月13日)
┃   ・関西電力株式会社高浜発電所の発電用原子炉の設置変更許可(3号
┃    及び4号発電用原子炉施設の変更)について(諮問)
┃   ・総合資源エネルギー調査会原子力小委員会の中間整理について
┣ 事務局だより 着任の御挨拶
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

━・・・━ 委員からひとこと ━・・・━━・・・━━・・・━━・・・

身のまわりの放射性元素について(その4)

                              中西 友子

 前回は地球に含まれる放射性核種について書いたが、今回は、宇宙から降っ
てくる放射性核種についてまず紹介してみたい。宇宙空間にはエネルギーの高
い宇宙線が飛び交っているが、その宇宙線の大部分は陽子線、つまり水素の原
子核である。この陽子線は地球上にも飛んできて大気圏の上空で、希薄な空気
中の酸素や窒素と衝突して様々な高いエネルギーの粒子を生成する。そして酸
素や窒素の一部はより小さな核種となり地上へと降りてくるのである。
 その中の代表的な核種であるトリチウムについて紹介したい。トリチウムと
は水素元素の放射性同位体であり、上空で生成したトリチウムは水を構成する
元素として雨水に含まれる。つまり、雨水中にはいつも半減期が12年のトリチ
ウムが含まれていることになる。大体、私たちの身のまわりの水のトリチウム
の放射能は1-3 Bq/L程度であるので、元素の数にすると1〜3千万個/L程度と
なり、500mlのペットボトルの飲料水の中には1千万個程度のトリチウムが含ま
れていることになる。飲料水だけでなく、動植物を含めた体の中の水も同様な
濃度のトリチウムを含んでいる。
 ところで、トリチウムは宇宙線により常に一定量生成しているので、雨水中
の水素元素には常に一定の割合で含まれているものの、地下水にはトリチウム
だけではなくラドンという別の放射性核種も含まれている。ラドンは放射性ガ
スであるが、その起源は前回書いたように地面の下にある。地殻にはウランが
含まれているのでその崩壊核種であるラドンが少量ではあるが水に溶け込んで
いるからである。このようにトリチウムとラドンは其々、空から、また地殻で
とその生成起源が異なることになる。そして両者は異なる放射性核種であるた
め、それらの放射線を測定することにより、どちらの核種かを知ることができ
る。例えば地表に水が溜まっていたとしよう。その水が雨水が溜まったものか、
地下水が湧き出てきて溜まったものかを知るためには、含まれる放射性核種を
調べれば良いことになる。もしもトリチウムの方がラドンよりも多い場合には
雨水が、またトリチウムよりもラドンの方が多ければ地下水が湧き出て溜まっ
たことになる。
 そして、特にラドンの場合には、その濃度変化を解析することにより地球化
学的な考察もすることができる。もしラドンの量が急に高くなった場合には地
下水が何らかの原因でラドンをより含むようになった、つまり、その場所の地
下の岩石に変動がありその近くの水が出てきたとも考えられる。その岩石の変
動とはもしかすると地震の予兆かもしれない。実際に、地下水中のラドンの量
を測定することにより地震予知に成功した例がある。約50年前、旧ソ連のタシ
ケント(現在はウズベキスタンの首都)でのことであるが、そこでは地下水中
のラドンの量が継続して測定されていた。タシケントは砂漠のオアシスであり、
地下深くから水を汲みあげて利用している。そこでその水の品質はそこに住む
人にとって非常に重要であり、含まれる化学物質についての研究が長く行われ
てきていたのである。定期的に地下水中のラドン濃度も測定されていたが、あ
る時期にその量が異常に高くなったことが判った。そこで地震が来ると予測し
たところ、実際に地震が起こり予知に成功したのである。水中のラドンの量は
地震発生直後には激減したことも判った。この測定結果が発表されたのは1973
年のタシケントでの地震予知国際会議であり、世界中の注目を集めた。その後
日本でも兵庫県、岐阜県や北海道などで地震の前に地下水中のラドン濃度が高
くなったという報告がある。地下水のラドン濃度変化が必ず地震の前触れにな
るかどうかはまだ検討が必要だが、いずれにしても地下の岩盤に亀裂などが生
じて地下水の移動が考えられる場合には、地下水中に溶け込む化学物質の量や
種類に変化が生じることは事実である。
 以上は一例であるが、このように私達は放射性核種の測定から色々な情報を
得ることができる。次回はその具体例についてさらに紹介したい。

●次号は岡委員長からのひとことです!

━・・・━━ 会議情報 ━━・・・━━・・・━━・・・━━・・・━━・
●原子力委員会の会議を傍聴にいらっしゃいませんか。会議は原則として霞ヶ
関にある合同庁舎8号館で開催しており、どなたでも傍聴できます。開催案内
や配布資料は、すべて原子力委員会ウェブサイトで御覧いただけます。

●1月13日(火)の会議の概要は以下のとおりでした。詳しくはウェブサイ
トに掲載される議事録を御覧ください。

【議題1】関西電力株式会社高浜発電所の発電用原子炉の設置変更許可
(3号及び4号発電用原子炉施設の変更)について(諮問)
<主なやりとり等>
 平成26年12月17日付けで、原子力規制委員会から諮問のあった、関西
電力株式会社高浜発電所の発電用原子炉の設置変更許可(3号及び4号発電用
原子炉施設の変更)について、原子力規制庁より変更内容等の説明がありまし
た。原子力委員会は、本諮問内容の検討を行い、後日答申を行うこととしまし
た。

【議題2】総合資源エネルギー調査会原子力小委員会の中間整理について
<主なやりとり等>
 経済産業省より、総合資源エネルギー調査会原子力小委員会の中間整理につ
いて説明があり、委員からは、原発依存度低減の達成に向けた課題や原子力の
自主的安全性の向上についてどのような議論が行われたのかなどの質問が出さ
れました。

※資料等は以下のURLで御覧いただけます。
 http://www.aec.go.jp/jicst/NC/iinkai/teirei/index.htm

●次回は1月21日(水)に会議を開催する予定です。詳しくは、以下の開催案内
を御覧ください。
 http://www.aec.go.jp/jicst/NC/topic/kaisai.htm

+-+-+-+-+-+-+ 事務局だより +-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+

着任の御挨拶

 昨年12月に事務局に着任いたしました大田と申します。私は平成24年に経
済産業省に入省し、3年目の今こちらに異動して参りました。これまで原子力
の分野に携わったことはなく、右も左もわからない若輩者ではございますが、
一から勉強させていただく所存ですので、何卒よろしくお願いいたします。

 では、自己紹介も兼ねまして、私の出身地のお話をさせていただきたいと思
います。私は長野県長野市の生まれで、高校卒業までを長野の地で過ごしまし
た。長野市は周囲を3000メートル近い山々に囲まれているため、初めて訪
れる方、特に沿岸部で生活をする方は圧迫感を覚えるかもしれませんが、ここ
で生まれ育った私としては妙な安心感を得られる処です。また、山が深いこと
から、様々な野生動物が生息しており、最近では長野市の中心地である長野駅
に野生の熊が現れたというニュースが記憶に新しいところでもあります。
 その地元に、年末年始の休暇を使って帰省して参りました。原子力の世界に
足を踏み入れてから初の帰省でしたが、改めて故郷を見てみると、これまで気
に留めていなかったものが強く存在感を放つようになっていました。
 その一つが東電福島第一原発事故の影響です。遠く離れたここ長野の地にも
その影響は及んでおり、とりわけ食の安全については、例えば、昨年10月25
日付の信濃毎日新聞で、佐久市の野生のキノコから基準値を超える放射性セシ
ウムが検出されたことについて報道されました。
 これは、長野県が県内産林産物等の安全性を確認するため、定期的行ってい
る放射性セシウムの検査の中で見つかったもののようで、県としては引き続き
検査を実施し公表していくようです。

 長々と取留めのないことを書いてしまいましたが、上記の通り当室に配属さ
れたことにより、これまで関心を向けたことのなかった分野に目を向ける切っ
掛けをいただきましたので、これを機に楽しみつつ原子力を学んでみようと考
えております。

 ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。

(大田)

●次号配信は、平成27年1月30日(金)午後の予定です。

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発行者:内閣府原子力政策担当室(原子力委員会事務局)
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○原子力委員会ホームページ  http://www.aec.go.jp/
○このメールアドレスは発信専用のため、御返信いただけません。
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