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第157号 原子力委員会メールマガジン 日本の来し方、行く末

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ No.157 ━━━━━
    @mieru(あっとみえる) 原子力委員会メールマガジン
             2014年8月29日号
   ☆★☆ めざせ! 信頼のプロフェッショナル!! ☆★☆
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┏ 目次 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┣ 委員からひとこと 日本の来し方、行く末
┣ 会議情報 
┃  (8月19日)
┃   ・Japan-IAEA Joint原子力エネルギーマネジメントスクールの開催
┃    報告について
┃   ・アジア原子力協力フォーラム(FNCA)「原子力発電のための基盤整
┃    備に向けた取組に関する検討パネル」第6回会合の開催について
┃  (8月29日)
┃   ・IAEA、欧米における原子力人材確保の取組について
┣ 事務局だより ”A Theory of Justice”
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

━・・・━ 委員からひとこと ━・・・━━・・・━━・・・━━・・・

日本の来し方、行く末

                               岡 芳明

 日本は、高度経済成長を終えて先進国の仲間入りを果たし、1980年代後
半はバブル景気と呼ばれた。しかし、それ以来、最近は少し明るい兆しはある
が、長い経済的低迷期を脱出できずにいる、当時は、米国に並んだとか抜いた
とか言われたので、成功に酔って目標や戦略を見失い、自己点検も怠ったのが
原因かもしれない。真摯に反省し、意識も変革して国際競争の荒波に立ち向か
う必要があるのではないか。

 戦後の日本の高度経済成長をもたらしたのは、新規の生産設備投資、輸送や
エネルギーのインフラ整備、ベビーブームにより増加した労働力、米国との貿
易などであろうが、それらの活動を支えたのは、荒廃から日本を復興し、先進
国に追いつくという強い目標意識ではなかっただろうか。このキャッチアップ
型の活動は、農耕社会で育まれ、協調性のある日本人の特性ともマッチし、
様々な改良や工夫を生み出して、1980年代に日本は先進国になったと考え
られる。

 しかし、先進国になった後は、キャッチアップ型のモデルがうまく機能しな
くなり、国民の多くが共有できる意識や目標も見失ったのではなかろうか。実
際は、創り上げたもの、出来上がったものを変えつつ発展を図ることの方が、
更地に新しいものを作りつつキャッチアップするより、はるかに困難である。
日本を代表するような企業の多くも、バブル期に海外展開がうまくいかなかっ
たりして、国際化のかけ声とはうらはらに、内向きになったように思われる。
国の安全保障と密接に関係する金融、通信、エネルギーなどの社会インフラや
サービスの分野では、特にそうであったのではなかろうか。欧州や米国のこれ
ら分野の企業が、新しいビジネスモデルを創り出しつつ、国や州を越えて事業
を展開し発展したのと対照的である。国際展開は、日本人にとって容易ではな
い。海外から日本に何かを持ってくることが国際展開の目的と誤解しているこ
とも多い。もちろん日本にも国際展開して成功している企業は多くある。危機
意識が成功の原動力ではないか。

 日本は島国で、外人という差別用語があるように、国境が陸続きで多種類の
民族が行き来してきた多くの国に比べて、異文化を経験する機会が乏しい。日
本人で海外の外国の企業、研究開発機関、大学などにお客さんとして滞在した
方は多い。しかし、正規に雇用され、組織運営に組み込まれてそれを体験した
人は、私自身やそのまわりを見まわしてもほとんどいない。

 米国には、それぞれ優れた「改善」や「競争」や「責任」の仕組みがある。
それらを我々は知っているようで知らないのではないか。あるいは形は知って
いても、運用やそのポイントを理解していない、あるいは、「村」の心地よさ
に安住したいために避けているのではないか。

 「国際」という言葉が叫ばれて久しいが、もう一度原点に立ちもどって、こ
れらの仕組みと運用を調査、勉強し、自らの計画や運営の参考になる点を検討
してはいかがであろうか。まずは取り入れて実行し、その後日本人の特性に
合った方法を考案してはいかがであろうか。

 重要なのは、例えばピアレビュー(外部評価)といった「形」を真似たり、
似て非なるものにしたりするのではなく、きちんと運用しつつ改善を図ること
ではなかろうか。「きちんと」の意味は、運用を少し変えて本質的な部分や効
果を失うことのないように、との意味である。

 私の古巣の大学の例を挙げると、最近大学の学長の権限強化が叫ばれている
が、企業のように「利益」という単一の指標のない大学では、権限を行使する
方法に工夫が必要である。学長の権限強化は日本では下手をすると大学事務の
権限がいたずらに強化され、本質的ではない事務作業が増大する危険もある。
個別の専門分野のことは学長も事務も詳しく知ることは不可能なので、米国の
学長は専攻の教員選考に介入しない。多数の専門分野の集合体である大学運営
ではこれがポイントである。学長の権限と評価という点では、退職する教員の
ポストは大学本部が一度召し上げるが、専攻の評価は召し上げたポストを専攻
にまた与えるかで行い、与えた後は、専攻の責任に任せるのである。もちろん
採用の最終決定権限は指導部にある。教員採用の手順や方法も透明性を持って
決まっている。そうでないとよい候補者は集まらない。技術者教育認定会議
(ABET)による7年ごとの評価など、米国の大学にはこのほか様々な「競争」
と「責任」と「改善」の仕組みがある。研究開発機関や大学がそれぞれ参考に
なる優れた仕組みとその運用を勉強してはいかがであろうか。さらに付け加え
れば、事務手続の簡素化と教員や研究員の事務作業負担軽減策も日本では必要
と分かるはずである。

 キャッチアップは日本人が得意なので、海外の仕組みを勉強するところはで
きるだろうが、それを超えて、日本の特性を生かしつつ、国際的にも優れた仕
組みを生み出し、競争力向上の観点で改良することが重要と考える。運用にあ
たっては「国際的にリードする」ことを大目標にするとよいのではなかろうか。

●次号は阿部委員長代理からのひとことです!

━・・・━━ 会議情報 ━━・・・━━・・・━━・・・━━・・・━━・
●原子力委員会の会議を傍聴にいらっしゃいませんか。会議は原則として霞ヶ
関にある合同庁舎8号館で開催しており、どなたでも傍聴できます。開催案内
や配布資料は、すべて原子力委員会ウェブサイトで御覧いただけます。

●8月19日(火)の会議の概要は以下のとおりでした。詳しくはウェブサイト
に掲載される議事録を御覧ください。
【議題1】Japan-IAEA Joint原子力エネルギーマネジメントスクールの開催報
告について
<主なやりとり等>
 独立行政法人日本原子力研究開発機構から、6月9日から26日にかけて開催
されたJapan-IAEA Joint原子力エネルギーマネジメントスクールの開催結果
の報告があり、委員からは、今後のマネジメントスクールの開催に向けた改善
点等について質問がありました。

【議題2】アジア原子力協力フォーラム(FNCA)「原子力発電のための基盤整備
に向けた取組に関する検討パネル」第6回会合の開催について
<主なやりとり等>
 事務局より、平成26年8月26日、27日にベトナム・ハノイで開催を予定し
ているアジア原子力協力フォーラム(FNCA)「原子力発電のための基盤整備に向
けた取組に関する検討パネル」第6回会合について説明がありました。

●8月29日(金)の会議の概要は以下のとおりでした。詳しくはウェブサイト
に掲載される議事録を御覧ください。
【議題1】IAEA、欧米における原子力人材確保の取組について
<主なやりとり等>
 東京大学上坂教授より、IAEA、欧米における原子力人材確保の取組について
説明があり、委員からは、人材育成に係る組織が、各々、改善の仕組みを確立
することが重要であるとの意見が出されました。

※資料等は以下のURLで御覧いただけます。
 http://www.aec.go.jp/jicst/NC/iinkai/teirei/index.htm

●次回は9月2日(火)に会議を開催する予定です。詳しくは、以下の開催案内
を御覧ください。
 http://www.aec.go.jp/jicst/NC/topic/kaisai.htm

+-+-+-+-+-+-+ 事務局だより +-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+

”A Theory of Justice”

 私がイギリスにいた2002年の11月、”A Theory of Justice”の著者、
ジョン・ロールズがなくなりました。多くの新聞に特集が組まれ、新聞の一面
で哀悼の意を表されていたと記憶しています。これが日本だったら政治哲学者
が亡くなってこのような騒がれ方をするだろうかと少々驚きました。イギリス
では政治学を学ぶ際にまずセオリー(理論)を徹底的に学びます。その過程を
通し、自分の意見だけでなく様々な視点から物事を見、自らの意見を持ち、議
論することを学びます。下から見たら円に見えても横から見たら三角かもしれ
ませんから。ちょっと前に(結構前だったかもしれません)、政治哲学者マイ
ケル・サンデルの著書が流行り、イギリスでの体験を思い出しました。新しい
技術についても、事象に関しても、常に多角的な視点を持ち、自らの目で、耳
で、判断することを忘れないようにしなくてはという気持ちを新たにした今日
この頃です。

(河野)

●次号配信は、平成26年9月12日(金)午後の予定です。

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発行者:内閣府原子力政策担当室(原子力委員会事務局)
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