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第140号 原子力委員会メールマガジン 3.11からの1000日間を振り返って

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ No.140 ━━━━━
    @mieru(あっとみえる) 原子力委員会メールマガジン
             2013年12月6日号
   ☆★☆ めざせ! 信頼のプロフェッショナル!! ☆★☆
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┏ 目次 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┣ 委員からひとこと 3.11からの1000日間を振り返って
┣ 会議情報  (11月26日)
┃       ・文部科学省群分離・核変換技術評価作業部会の検討状況に
┃        ついて
┃       (12月3日)
┃       ・第10回アジア不拡散協議の結果概要
┃       ・除染作業従事者の放射線障害防止
┃       ・東京電力株式会社福島第一原子力発電所の被ばく線量管理
┃        について
┣ 事務局だより マキャベリとレオナルド
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

━・・・━ 委員からひとこと ━・・・━━・・・━━・・・━━・・・

3.11からの1000日間を振り返って
                              近藤 駿介

 東京電力福島第一原子力発電所で過酷事故が発生してから1000日が経過
した。今日に至るも多くの方に故郷にお帰り頂けていない。努力の不足を恥じ、
申し訳ない気持ちで一杯である。
 事故直後からいままで何をしていたのだろうか。当初は、この部屋で事故後
のプラント状態と各地の線量を追いかけ、事態を安定化させるため、損傷炉心
冷却方式をどうするか、アイデアをもって立ち寄るいろいろな人と様々な検討
を行なった。が、ほとんどが現場の状況から判断して現実性がなくて消えてい
き、当初より最後の拠り所として並行して検討しておくべきとしていた大循環
経路が残った。それからは、1年のうちに除染技術を実証し、2年目に汚染廃
棄物を仮置きしつつ除染を実施し、3年目には生活インフラを復旧し、避難者
に故郷にお帰り頂くという予定を立て、そのためには、まず実規模の除染技術
の実証試験が大切であり、次に、除染作業主体と作業者の放射線管理体制を整
備するとともに、それを踏まえて国が自治体と協議して除染の実施に取り掛か
り、それに伴って除染廃棄物の仮置き施設を各地に整備すること、そして、そ
れらから廃棄物を運び込み、長期的観点に立って集中管理する中間貯蔵施設を
3年後には開設することが肝心とした。で、この施設は国がやるしかないと考
え、この施設の規模を計算したり、施設の設計をしたりした。
 避難をお願いして人々が大事にしている生活を毀損している状況を出現させ
てしまった時に政府がとるべき対応は、除染を第一の取組とするのはよいとし
ても、同時に、それも含めて現場において人々の生き様に係る事を共同決定す
ることである。その任にある環境省や復興庁の取組が本格化してくると、これ
らに当初耳を傾けてくださった方々の多くが現地に赴かれ、いまもこのことに
尽力されているのに、私の方は、この思いを噴出させ、密かに応援するだけに
なってしまった。
 一方、燃料デブリの存在場所や格納容器の破損場所については継続して勉強
し、公表される注水量の変化や窒素封入に伴う格納容器の温度圧力の振舞から、
次第に格納容器内の熱バランスについて理解が進み、燃料の在処についても大
まかな見当がついた。並行して、地下水の流入防止のための遮水壁の構築も議
論し、対処するべき課題の大きさもみえてきたので、サイトにおける廃止措置
の取組の全体像を描くべきと考え、専門家に集まっていただいて、5年、10
年という単位で目標を定めて取組を検討し、中長期のロードマップに整理した。
 現在の大きな課題は汚染水管理であるが、これについては既に、それによっ
て影響を受ける関係者と意見交換しつつリスク管理を強化するべきとこの欄で
提言した。そこで指摘した課題にしっかり対応していただくことが肝心である
といまでも思っている。
 次の大きな課題は建屋の除染、回収した放射性物質の減容安定化処理、現場
人材の育成、そして、今の冷却方式をいつまで継続するか、デブリ取り出しを
水中で行なうか、気中で行なうかという戦略課題の検討であろう。いまは循環
注水だけではなく、格納容器の外面を流れる空気もかなりの熱をデブリから運
び出している。これは注水がデブリ表面で湯気を生み、格納容器壁面に熱を伝
えているからである。こうして湿った雰囲気が形成されているために放射性粉
塵の発生もない。したがって、まずは循環水量を絞ってプロセス量の変化を得
て、内部の伝熱状態の理解、そして、内部の線源状況の理解の精度を上げるべ
きであろう。同時に様々なデブリ取り出し戦略について検討を進め、現場から
得た新しい情報を入れつつ、それぞれの実現性を高めていくべきである。
 先月来日したIAEAの廃止措置調査団は、取組の多くの点について行き届いた
提言を行なっている。引き続き、内外の叡智を集め、周辺の人々のご苦労と思
いを片時も忘れず、たゆまぬ努力を重ねることを求めたいし、応援していきた
い。

以上

●次号は鈴木委員長代理からのひとことです!

━・・・━━ 会議情報 ━━・・・━━・・・━━・・・━━・・・━━・
●原子力委員会の会議を傍聴にいらっしゃいませんか。会議は原則として霞ヶ
関にある合同庁舎4号館で開催しており、どなたでも傍聴できます。開催案内
や配布資料は、すべて原子力委員会ウェブサイトで御覧いただけます。

●11月26日(火)の会議の概要は以下のとおりでした。詳しくはウェブサイトに
掲載される議事録を御覧ください。

【議題1】文部科学省群分離・核変換技術評価作業部会の検討状況について
<主なやりとり等>
 文部科学省及び独立行政法人日本原子力研究開発機構より、文部科学省群分
離・核変換技術評価作業部会の検討状況について説明があり、委員からは、現
在の技術開発のレベルや、国際的な技術の共有等について質問がありました。

●12月3日(火)の会議の概要は以下のとおりでした。詳しくはウェブサイトに
掲載される議事録を御覧ください。

【議題1】第10回アジア不拡散協議の結果概要
<主なやりとり等>
 外務省より、平成25年11月20日に開催された、第10回アジア不拡散協議の
結果について、IAEA保障措置の強化や輸出管理の取組等の議論があったとの報
告があり、委員からは、輸出管理における関係省庁との議論状況等について質
問がありました。

【議題2】除染作業従事者の放射線障害防止
<主なやりとり等>
 厚生労働省より、除染作業従事者の放射線障害防止について、労働安全衛生
法に基づく、電離放射線障害防止規則、除染電離則障害防止規則での対策及び
民間の取組として被ばく線量の一元管理制度について説明があり、委員からは、
労働基準監督機関が行った指導の状況等について質問がありました。

【議題3】東京電力株式会社福島第一原子力発電所の被ばく線量管理について
<主なやりとり等>
 東京電力株式会社より、東京電力株式会社福島第一原子力発電所の被ばく線
量管理について、震災発生直後の応急的な対応とその後の管理機能の復旧、現
在の線量管理の状況、労働環境についての作業員へのアンケート結果等の説明
があり、委員からは、東電社員と協力企業社員の作業管理の違い等について質
問がありました。

※資料等は以下のURLで御覧いただけます。
 http://www.aec.go.jp/jicst/NC/iinkai/teirei/index.htm

●次回は12月10日(火)に会議を開催する予定です。詳しくは、以下の開催案内
を御覧ください。
 http://www.aec.go.jp/jicst/NC/topic/kaisai.htm

+-+-+-+-+-+-+ 事務局だより +-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+

マキャベリとレオナルド

 レオナルド・ダ・ビンチにとって第二の故郷と言えるミラノ公国が、仏軍に
よって陥落すると、彼は、故郷のフィレンツェに戻ってきた。1503年、51歳の
早春のことである。
 当時、フィレンツェの重職にあったマキャベリは、卓越した軍事技術者でも
あるレオナルドが、再び他国に仕えることを警戒した。そこでマキャベリは、
レオナルドの愛国心を試すため、ベッキオ宮殿の「五百人大広間」の大きな壁
に、ミラノとフィレンツェが戦って、フィレンツェが勝った「アンギアーリの
戦い」を描くよう命ずる。同時にレオナルドに反感をもつ28歳のミケランジェ
ロには、反対側の壁にピサに勝利した「カッシーナの戦い」を描くよう依頼し
た。
 世紀の対決が始まり、レオナルドが、下絵を完成させると、その素晴らしさ
に、見る者は皆、驚嘆したという。さらにレオナルドは、迫力ある壁画にすべ
く、彼のアトリエで開発した新機軸、「蜜ロウ」に顔料を混ぜた絵の具で描き、
火桶であぶって光沢を出す油彩画法を採用する。果たして?六月の雷を伴う雨
の日、完成目前の大壁画にいくつもの火桶を近づけると絵の具が一斉に流れ始
め、混じり合い、レオナルドの挑戦は、大失敗に終わる。ミケランジェロも、
未完成のまま、ローマへ行ってしまう。世紀の対決は、結局、勝負なしとなっ
た。
 その後、この大きな壁は、塗り替えられヴァザーリのフレスコ画が描かれて
いる。
 さて、はたしてレオナルドは、本当に失敗したのだろうか?根拠に乏しい私
見であるが、大恩あるミラノ公国に対する裏切り行為ともなる作品が、反りの
合わないミケランジェロの作品と常に比較されながら半永久的に残ることを避
けたかったのではないだろうか?
 しかし、マキャベリの命に背けば、マキャベリに謀殺される。窮余の一策と
して、失敗を決意。「故意の失敗」を裁判等で問われぬよう、新技術で光沢を
放ち迫力ある絵画ができることを、アトリエで立証しておいたのではないだろ
うか?作品ごとに深く思考し、慎重に試作を重ね、製作に充分時間をかけるレ
オナルドほどの大天才が、アトリエの画材と宮殿の大きな壁の熱容量や材質の
違いに気が付かなかったとは、とても考えづらいからである。
 ごく最近、ヴァザーリが、レオナルドの描いた壁から1〜3cm離して新たな壁
をつくり、その壁にフレスコ画を描いて、レオナルドの壁画を保存しているこ
とが発見された。
 ヴァザーリの絵の中の兵士が掲げている軍旗に記された”CERCA TROVA”(探
せ、されば見つかる)という文字が、発見のヒントになったという。
 「ひょっとするとレオナルドの大壁画にも『彼の真意』を示す文字が隠され
ているかもしれない」と想像してみるのもまた楽しい。

(西村)

●次号配信は、平成25年12月20日(金)午後の予定です。

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発行者:内閣府原子力政策担当室(原子力委員会事務局)
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