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第137号 原子力委員会メールマガジン
世界有数の規制行政に対する技術支援組織の統合計画の報に接して思うこと

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    @mieru(あっとみえる) 原子力委員会メールマガジン
             2013年10月25日号
   ☆★☆ めざせ! 信頼のプロフェッショナル!! ☆★☆
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┏ 目次 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┣ 委員からひとこと 世界有数の規制行政に対する技術支援組織の統合計画
┃          の報に接して思うこと
┣ 会議情報  (10月17日)
┃       ・平成26年度原子力関係経費の見積りについて
┃       ・国立大学法人京都大学原子炉実験所の原子炉設置変更[研
┃        究用原子炉の変更]について(答申)
┃       ・IAEA総会報告
┃       ・国内外の使用済燃料貯蔵技術の動向
┃       ・近藤原子力委員会委員長の海外出張について
┣ 事務局だより 段取り八分
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━・・・━ 委員からひとこと ━・・・━━・・・━━・・・━━・・・

世界有数の規制行政に対する技術支援組織の統合計画の報に接して思うこと
                              近藤 駿介

 昨年成立した原子力規制委員会設置法において予定された原子力安全基盤機
構(JNES)を原子力規制委員会に統合する法案の国会提出が予定されているこ
とが報道された。JNESの前身である(財)原子力工学試験センター(NUPEC)は、
民間の出資を得て世界最大の大型振動台を香川県の多度津に設置しての原子力
施設の耐震性実証試験や大規模な模擬試験装置を用いての炉心熱流動試験を行
なう一方、産業界や研究開発機関で経験を積んだ有能な人々を職員に採用して、
世界各国の原子力施設の事故故障情報の分析評価を規制行政に提供し、IAEAの
事故故障評価尺度の整備に関してフランスとともに世界をリードし、原子力施
設における人間工学研究を企画推進してヒューマンエラーの減少策を世に問い、
多次元核熱水力解析プログラムや構造物の地震応答解析プログラムを整備して
行政庁における安全審査に際して申請者より提出された解析結果のクロス
チェックを行ない、システム解析ツールを整備して代表プラントの確率論的リ
スク解析を実施し、その結果を踏まえて過酷事故対策の在り方に関して提言を
行ない、行政の防災活動を支援するソフトウエアを開発して事故時に行政部門
を支援する体制を整備するなどの取組を行なってきた。JNESとして独立行政法
人化した際には、民間出資部門を切り離す一方、検査部門を強化し、行政部門
との関係が強まったと承知している。
 私は、この組織がこうして世界有数の「規制行政を科学技術面から支援する
組織」(TSO)と評価されるまでに成長していくのを見守ってきたので、この
報に接して様々な感懐を抱くが、慚愧に堪えないのは、これらの成果を規制行
政に十分に活かすことができなかったことや、福島第一原子力発電所事故当日、
原子力安全委員長が総理に進言する場に臨む前に、この組織の津波リスク解析
の担当者を含む当該炉の特性に関する多様な情報を有する人々と直接意見交換
できなかったと知ったことである。
 原子力委員会は、平成23年8月に、「原子力安全規制のあり方について」と
題する見解を発表した。これは主任規制官をおく独立の規制行政組織の新設を
念頭においた表現をとっているが、文中で「組織の長」としているところを
「規制委員の合議体」と読めば、現在も有意な点を含んでいると考えている。
そこには「この組織は原子力安全の専門的分析、知識基盤及びサービスを絶え
ず開発していて、この規制行政組織の活動に対して時宜を得た専門的助言や
サービスを提供できる独立行政法人組織と連携すること。そうした独立行政法
人組織は、原子力安全に関連した科学問題やそれに関する判断の独立性、能力
及び公正さ、並びに全体的アプローチを重視し、これを専門家の分析能力に
よって確保することに絶えず努めること」という提言がある。この独立行政法
人組織にJNESが該当することはいうまでもない。
 この提言の眼目は、効果的な規制行政活動を行なうためにはこのような能力
の活用が必要、ということであるが、この統合は、現在のように、そして世界
の多くの国が行なっているように、規制行政組織が、外部にあるTSOを組織間
連携により活用するよりは、東電福島第一原子力発電所事故の未然防止策の構
築や先に述べたように事故時の政府の対応にNUPECやJNESの産み出した情報や
そこにある能力が活かされなかったことの深刻な反省から、この能力を組織内
に整備するべきという判断に基づいて提案されたのであろう。
 その場合、第一に留意するべきは、この科学技術的能力は絶えず涵養されね
ば直ちに減衰し始めるから、真理を探究し、世界の同業者との情報交換により
新知見や新課題を知悉していることや人に秀でる成果を上げることに無上の喜
びを感じる研究組織のサブカルチャーがこの能力をもつ人々の間で維持できる
ように工夫することである。行政に科学技術的能力を活用している警察庁が科
学捜査研究所を、気象庁が気象研究所を組織内部に整備しているのは、その方
策として参考になる。
 第二には、JNESの研究者だけで、規制行政に必要な知見を産み出してきたわ
けではないことである。それは確率論的リスク評価を実施するには多岐に亘る
学問分野の知見が必要であること一つとっても明らかであろう。そこで、この
統合に際しては、この部隊に他の研究機関と交流し、使命を果たすために必要
な研究開発ロードマップを作成したり、そうした機関との共同作業を企画・推
進したりする知識管理機能をもたせることが大切である。
 ドラッカーはその著「新しい現実」において、政府機関も間もなく知識を中
心とする情報化組織になるとした上で、「情報化組織においては、知識は主と
して組織の最下層にあって、自己管理しつつ、それぞれの仕事に取り組んでい
る専門家たちの頭の中にある」、「情報化組織が機能するためには、組織の中
の大勢の専門家、とくに地位の高い専門家すべてが、全体像を把握し、全体に
焦点をあてていることが必要にして不可欠である」といっている。この統合が
実現しなければならないのは、研究開発に従事する人々の情報や能力を行政決
定者や助言者が確実に活かせる仕組みを、この碩学の言を噛み締めて内在化さ
せることであろう。
 第三には、JNESは、規制行政組織にとっては、江戸時代の長崎の出島のごと
く、規制の科学技術に関する国際社会との交流の窓口として重要な役割を果た
してきていること、そして、最近では、新興国の規制行政人材育成にも今後の
各国におけるこの取組のモデルになるような取組を進めてきていることである。
世界にはこの点からこの組織が消えることを惜しむ人が少なくない。こうした
国際的な活動が大切なのは奉仕活動が大切だからというよりは、こうした取組
が我が身を正すために自己を客観視するための最も効果的な取組であるからで
ある。よって、そうした機能や取組がきちんと維持され、充実していくように
することも忘れてはならない。
 最後に、統合行政組織がその内部に世界に優れた研究開発能力を有する一流
の研究者・技術者が日々能力を涵養できる仕組みを有しており、しかも研究者
が内外の規制行政にインパクトを与える取組を行なっていることを外部から確
認できることは、この能力を担う後継者を育成し、その対象となる優れた人材
のリクルート活動を行なう観点からも必要であることを指摘したい。
 これらのことを踏まえた統合の実現を心から期待するのである。

以上

●次号は鈴木委員長代理からのひとことです!

━・・・━━ 会議情報 ━━・・・━━・・・━━・・・━━・・・━━・
●原子力委員会の会議を傍聴にいらっしゃいませんか。会議は原則として霞ヶ
関にある合同庁舎4号館で開催しており、どなたでも傍聴できます。開催案内
や配布資料は、すべて原子力委員会ウェブサイトで御覧いただけます。

●10月17日(木)の会議の概要は以下のとおりでした。詳しくはウェブサイトに
掲載される議事録を御覧ください。

【議題1】平成26年度原子力関係経費の見積りについて
<主なやりとり等>
 事務局より、平成26年度原子力研究、開発及び利用に関する関係省庁の概算
要求中の施策に対する評価について(経費の見積り)(案)について説明があ
り、一部修正のうえ原子力委員会として決定することとしました。

【議題2】国立大学法人京都大学原子炉実験所の原子炉設置変更[研究用原子
炉の変更]について(答申)
<主なやりとり等>
 事務局より、国立大学法人京都大学原子炉実験所の原子炉設置変更に関する
答申案について説明があり、原子力委員会として原子力規制委員会委員長に対
して答申を行うこととしました。

【議題3】IAEA総会報告
<主なやりとり等>
外務省より、9月16日から20日までオーストリア・ウィーンで開催されたIAEA
総会の概要について説明がありました。

【議題4】国内外の使用済燃料貯蔵技術の動向
<主なやりとり等>
 電力中央研究所首席研究員三枝氏より、使用済燃料貯蔵技術に関する世界の
動向及び日本での貯蔵技術の研究の状況等について説明がありました。

【議題5】近藤原子力委員会委員長の海外出張について
<主なやりとり等>
 事務局より、近藤原子力委員会委員長のアラブ首長国連邦への海外出張につ
いて説明がありました。

※資料等は以下のURLで御覧いただけます。
 http://www.aec.go.jp/jicst/NC/iinkai/teirei/index.htm

●次回は10月29日(火)に会議を開催する予定です。詳しくは、以下の開催案内
を御覧ください。
 http://www.aec.go.jp/jicst/NC/topic/kaisai.htm

+-+-+-+-+-+-+ 事務局だより +-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+

段取り八分

 今週はUAEのアブダビへ出張しています。今年に入って、ロシアのサンクト
ペテルブルグ、オーストリアのウィーンに続く三度目の海外出張です。
 私は、メーカーからの出向者であり、もともと原子力発電所の現場で工事監
督をしていた人間なので、いまの業務では着るものも防護服からスーツに変わ
り、取り扱うものもポンプや配管から何やら難しいものに変わり、苦手な英語
も使うようになり、相変わらず戸惑うことの多い毎日です。
 ただ、全く違う業務でも、段取り八分が大事ということは変わらないと感じ
ます。原発の現地工事では、作業手順に加え、安全、品質、放射線管理を細か
くまとめた作業要領書をつくり、作業者全員で事前検討をじっくり行い、必要
であれば試験や訓練を行った上で、本番の工事に臨んでいました。
 内閣府での業務では、まだまだ八分の段取りができるようにはなれていませ
んが、少しずつ成長していければと思っています。
(柳澤)

●次号配信は、平成25年11月8日(金)午後の予定です。

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発行者:内閣府原子力政策担当室(原子力委員会事務局)
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