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第133号 原子力委員会メールマガジン
高レベル放射性廃棄物の処分地選定をめぐるリスクコミュニケーション

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ No.133 ━━━━━
    @mieru(あっとみえる) 原子力委員会メールマガジン
             2013年8月30日号
   ☆★☆ めざせ! 信頼のプロフェッショナル!! ☆★☆
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┏ 目次 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┣ 委員からひとこと 高レベル放射性廃棄物の処分地選定をめぐるリスク
┃          コミュニケーション
┣ 会議情報  (8月6日)
┃       ・平成26年度原子力関係経費概算要求構想ヒアリング
┃        (外務省)
┃       ・アジア原子力協力フォーラム(FNCA)「原子力発電のため
┃        の基盤整備に向けた取組に関する検討パネル」第5回会合
┃        の開催について
┃       (8月20日)
┃       ・日本原子力研究開発機構改革本部中間とりまとめ(改革の
┃        基本的方向)について(文部科学省)
┃       ・原子力発電コストの長期的推移と国富流出抑制効果の評価
┃       ・電源別コスト実績評価と電気事業財務への影響
┃       (8月29日)
┃       ・福島県におけるリスクコミュニケーションの課題について
┣ 事務局だより 手書きの効能
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

━・・・━ 委員からひとこと ━・・・━━・・・━━・・・━━・・・

高レベル放射性廃棄物の処分地選定をめぐるリスクコミュニケーション

                              秋庭 悦子

 原子力委員会では、8月22日、23日にアジア原子力協力フォーラム(FNCA)
「原子力発電のための基盤整備に向けた取組に関する検討パネル」第5回会合
を開催しました。今次会合では、中小型炉開発、緊急時対応・準備における地
域協力、核セキュリティ、市民との意見交換(ステークホルダーインボルブメ
ント)等について議論し、東京電力福島第一原子力発電所の現況と今後、事故
後の日本における安全の取組について情報提供いたしました。
 私は市民との意見交換のセッションで、これまでの海外調査で意見交換して
きたことなどを基に「高レベル放射性廃棄物最終処分の立地における信頼醸成
の課題について」をテーマにスピーチさせていただきました。
諸外国の処分地選定における様々な取組みをご紹介するとともにリスクコミュ
ニケーションの重要性について、原子力委員会の「国民との信頼醸成の取組に
ついて」の見解を基にお話しさせていただきました。アジアの方々からもス
テークホルダーインボルブメントは重要との認識が高く、次回FNCAパネル会合
でもテーマとして要望されました。
 原子力委員に就任以来、3回海外出張していますが、どの国でも高レベル放
射性廃棄物の処分地選定に関する住民とのコミュニケーションについて意見交
換してきました。現在、最も処分地選定プロセスが進んでいるのはフィンラン
ドとスウェーデンで、すでに処分地が決まり、安全審査中です。両国に共通し
ているのは、地元住民とのきめ細やかな対話活動やコミュニケーション重視、
そしてそこから醸成されえる信頼関係です。スウェーデンの処分主体SKBは、
2009年にエストハンマル自治体のフォルスマルクを選定しましたが、1993年に
2つの自治体のフィージビリティ調査が開始されて以来、約20年かかっていま
す。サイト選定に成功した理由をSKBに聞いたところ、キッチンテーブルミー
ティングなど少人対話型の草の根的な理解活動を同じ担当者が継続的に行い、
自治体や住民との信頼関係を築いたことがあげられました。「双方にとって長
い長い努力の時間が必要でした」という言葉が印象的でした。
 現在、処分地選定のために国民が討論を行っているのは、フランスです。処
分主体のANDRAはビュール地下研究所において研究開発に取り組んでいますが、
設置許可申請をするためには、法律によって全国で公開討論会を開催すること
になっており、本年5月に討論会がスタートしました。昨年、私が訪問した時、
討論会を主催する公開討論国家委員会(CNDP)でもANDRAでもその準備中でし
たが、日本にはない仕組みなので注目していました。しかし、残念ながら第1
回目の公開討論会は激しい反対運動のために開催が困難になり、わずか15分で
委員長が開催中止を宣言。そして、7月にインターネット会議「異なる意見に
よる討論」シリーズを定期的に開催することと、比較的小さな行政単位で地元
会合を持つことなどの強化策を決定しました。この討論会は今年12月15日まで
開催されます。
 また、残念ながら処分地選定プロセスが失敗したのは、日本と同じ公募方式
のイギリスです。カンブリア州コープランド市、アラデール市が最終処分地に
関心表明を行い、パートナーシップを発足させて地元住民への理解活動を行い
ました。しかし、2013年1月に本格的な調査に入る前の議会投票において、2つ
の市は賛成多数であったものの、カンブリア州議会で否決され、サイト選定か
ら撤退しました。3月に処分主体の原子力廃止措置機関(NDA)をはじめ関係者
と意見交換してきましたが、最も印象的だったのはパートナーシップの中心と
なっていたコープランド市議会議長のご意見でした。「関心表明の段階だった
ので、住民が知りたい具体的な質問に対して答えられなかったことが残念だっ
た。」「サイレントマジョリティを巻き込めなかったことは反省点だった。そ
のためには一般の人に上手に伝える人が必要だ」「人々とのコミュニケーショ
ンをとるには多くの時間がかかるが、それが一番近道である。」など大変参考
になりました。その後、英国政府は5月から6月にかけて、サイト選定に関する
一般の人からの意見聴収を実行し、今年後半には今後の方向性を決める予定だ
そうです。国民の意見を反映するための制度や仕組みは良くできていても、実
際には社会環境や責任体制、コミュニケーション方法や人材など多くの課題が
あることを痛感いたしました。
 さて、日本では2002年より原子力発電環境整備機構(NUMO)が最終処分地を
公募していますが、震災以降、大きな動きはありません。原子力委員会では、
2010年に日本学術会議に「国民に対する説明や情報提供の在り方」について提
言を依頼し、昨年9月に回答をいただきました。これを受けて原子力委員会は、
国が今後取り組むべき方向性を見解文として取りまとめ、そして、現在、経済
産業省では放射性廃棄物ワーキンググループで、国民理解の醸成に向けた取組
の強化など様々な課題について検討中です。
 原子力委員会でも、昨年末に「国民の信頼醸成に向けた取組について」とい
う見解を決定しています。「国はエネルギー政策や原子力政策に関する行政決
定に際しては、『説明責任』『正確な情報開示』『透明性・公正性と決定過程
への国民参加』『分かりやすい説明』の4つの基本条件を満たす国民のための
取組を行うべきである。」また、「国民との対話の場を設けて、双方向コミュ
ニケーションを行うべきである」と記載しています。具体的にどのような多段
階合意形成の場をデザインするのか、今後経済産業省のワーキングに期待した
いと思いますが、どこの国でもキーワードとなっていた「少人数の対話」「次
世代への情報提供」「中立的な専門家による情報提供」「コミュニケーション
能力のある専門人材の養成」などをぜひ、考えていただきたいと思っています。

以上

●次号は近藤委員長からのひとことです!

━・・・━━ 会議情報 ━━・・・━━・・・━━・・・━━・・・━━・
●原子力委員会の会議を傍聴にいらっしゃいませんか。会議は原則として霞ヶ
関にある合同庁舎4号館で開催しており、どなたでも傍聴できます。開催案内
や配布資料は、すべて原子力委員会ウェブサイトで御覧いただけます。

●8月6日(火)の会議の概要は以下のとおりでした。詳しくはウェブサイトに掲
載される議事録を御覧ください。

【議題1】平成26年度原子力関係経費概算要求構想ヒアリング(外務省)
<主なやりとり等>
 外務省から、同省の経費概算要求構想について、説明がありました。具体的
には、IAEAの分担金、技術協力基金、平和利用イニシアティブ拠出金の3つの
経費についての説明があり、特にIAEAの技術協力基金は、IAEAに加盟する開発
プロジェクトに対して、技術協力を実施するための基金であり、我が国にとっ
て、こういった技術協力を通じた協力というのは、極めて重要なものとなって
いるとの説明がありました。委員からは、国際社会における責任ある一員とし
ての取組ということで、大変重要な予算である等の意見がありました。

【議題2】アジア原子力協力フォーラム(FNCA)「原子力発電のための基盤整
備に向けた取組に関する検討パネル」第5回会合の開催について
<主なやりとり等>
 事務局から、8月22日(木)、8月23日(金)に開催予定の、FNCA第5
回パネル会合の参加国、プログラム等について説明がありました。委員からは、
事業者や政府の取組についてしっかり議論してほしいこと等の意見がありまし
た。

●8月20日(火)の会議の概要は以下のとおりでした。詳しくはウェブサイトに
掲載される議事録を御覧ください。

【議題1】日本原子力研究開発機構改革本部中間とりまとめ(改革の基本的方
向)について(文部科学省)
<主なやりとり等>
 文部科学省研究開発局の、田中審議官から、8月4日に原子力研究開発機構
改革本部でとりまとめた「日本原子力研究開発機構改革本部中間とりまとめ
(改革の基本方針)について」について説明がありました。
 委員からは、組織全体の透明性や情報公開の必要性、研究開発機関としての
社会的使命について評価していく仕組みが必要であること等の意見がありまし
た。

【議題2・3】原子力発電コストの長期的推移と国富流出抑制効果の評価、電源
別コスト実績評価と電気事業財務への影響
<主なやりとり等>
 一般財団法人日本エネルギー経済研究所の松尾氏より有価証券報告書を用い
た、1970年度からの長期にわたる発電コストの評価、原子力発電による日
本の電源への影響等について、山口氏より福島事故以降の直近の発電コストの
実績評価と、それによる電気事業者への影響について説明がありました。
 委員からは、電力の財務への影響、GDPと電力需要の関係、再生可能エネル
ギーでの代替を進めた場合や、米国のシェールガスの輸入によるコストへの影
響等について質問がありました。

●8月28日(木)の会議の概要は以下のとおりでした。詳しくはウェブサイトに
掲載される議事録を御覧ください。

【議題1】福島県におけるリスクコミュニケーションの課題について
<主なやりとり等>
 半澤氏から除染活動に係る地域住民とのコミュニケーションの在り方につい
て、丹波氏から避難者の現状と低線量被ばくによる住民の長期にわたる健康影
響の不安等について、小野氏から汚染水問題に対する国の取り組みの在り方に
ついて、佐々木氏から生徒に対する放射線教育の取り組みについて、蜂須賀氏
から大熊町商工会の震災以降の取り組みと現状の課題についてのご意見を頂き
ました。
 委員からは国が地域の方との信頼を構築するための取り組み、そして地域の
方の心のケアをするための取り組みはどうあるべきか等の質問がありました。

※資料等は以下のURLで御覧いただけます。
 http://www.aec.go.jp/jicst/NC/iinkai/teirei/index.htm

●次回は9月4日(水)に会議を開催する予定です。詳しくは、以下の開催案内を
御覧ください。
 http://www.aec.go.jp/jicst/NC/topic/kaisai.htm

+-+-+-+-+-+-+ 事務局だより +-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+

手書きの効能

 6月より、原子力政策担当室の一員となりました宮本です。どうぞよろしく
お願いします。

 私事ですが、50〜60年ほど昔の書き物を見る機会がありました。現在で
は、PC上で何でも作れますが、この頃は、出版物以外はほとんどのものが手書
きで、物によっては下書き・清書と繰り返すので、この時代の人は現代の人よ
りもよく書いたようです。下書きですら、どの人のものも個性はあるが読みや
すい文字で、自分の悪筆を恥ずかしく思います。

 昔の人ほどではありませんが、数年前から、私も文章を手書きするようにな
りました。E−mailを使うことも多く手書きで手紙を書くのは年に数回ですが、
勉強する時、考えを纏めようとする時、アイデアを出そうとする時は手を動か
しながら頭を使っています。そうする方が、考えが纏まるのも早いし、アイデ
アも思い浮かんできます。以前の職場でも頭を使う時は大抵そうしていました。

 しかし、新しい職場で、考えを纏めたり、アイデアを出したりというのは暫
く先になりそうです。当分の間は、新しい環境での仕事の勉強のために手を動
かそうとおもいます。

(宮本)

●次号配信は、平成25年9月13日(金)午後の予定です。

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発行者:内閣府原子力政策担当室(原子力委員会事務局)
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