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第124号 原子力委員会メールマガジン サイレントマジョリティーと信頼醸成について

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    @mieru(あっとみえる) 原子力委員会メールマガジン
             2013年4月12日号
   ☆★☆ めざせ! 信頼のプロフェッショナル!! ☆★☆
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┏ 目次 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
┣ 委員からひとこと サイレントマジョリティーと信頼醸成について
┣ 会議情報   原子力産業セミナー2014の結果について
┃        国際関係に関する有識者との意見交換
┃        福島オンサイトの取組について
┃        秋庭原子力委員会委員の海外出張報告について 等
┣ 事務局だより 彗星到来
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

━・・・━ 委員からひとこと ━・・・━━・・・━━・・・━━・・・━

サイレントマジョリティーと信頼醸成について
                              秋庭 悦子

 3月17日から24日まで、主に高レベル放射性廃棄物の処分に関する国民理解
をテーマにフィンランドとイギリスに出張して参りました。
 フィンランドでは、すでに最終処分地はエウラヨキ市のオルキルオトに決定
し、ONKALOと呼ばれる地下特性調査施設が建設されています。そして、電気事
業者のTVO社や高レベル放射性廃棄物の処分実施主体であるポシヴァ社と地域
の自治体や住民との情報共有の場が年3回継続的に開催されています。なかな
か参加者が集まらないのが悩みだそうですが、福島事故の翌日に開催した説明
会には200名程度が集まり、人口約6000人のエウラヨキ市としては驚くほどの
人数だったと伺いました。
 イギリスでは、最終処分地の選定は日本と同じ公募方式ですが、サイト選定
プログラムは6段階あり、最初の第3段階までは、自治体がサイト選定への参加
を確約しなくても、その関心の表明だけで政府と協議できる枠組みになってい
ます。2008年にセラフィールド再処理工場などが立地しているコープランド市
とカンブリア州(コープランド市とアラデール市が位置しています。)、2009
年にはアラデール市が関心表明を行いました。この3つの自治体は「パート
ナーシップ」という組織を発足させ、ワークショップなどを開催し、地元住民
の理解を促進するために3年間活動をしていました。そして、今年の1月30日に、
いよいよ処分実施主体のNDAが机上調査を行う第4段階に進むかどうかの決定を
行うため、それぞれの市議会や州議会で投票が行われました。
 その結果、コープランド市議会とアルデール市議会は賛成多数でしたが、カ
ンブリア州議会は反対多数でした。第4段階に進むためには、2市1州の合意が
必要との覚書が予め締結されていたため、この2市1州はサイト選定プログラム
から撤退することとなりました。パートナーシップが順調に住民への理解活動
を行っていたのに、いったい何が起きたのか、原因は何なのか、このことを日
本における最終処分地選定の議論の参考にするために、国や自治体、労働組合
の方など様々な立場の方にお話を伺いました。
 最も印象的だったのは、パートナーシップのメンバーであったコープランド
市議会議長のElaine Woodburnさんのお話でした。このような結果になった原
因は、今年5月にカンブリア州議会の選挙が予定されていることなどいくつか
考えられますが、最も大きな原因は何かと伺ったところ、「パートナーシップ
に反対の意見の方が入らなかったことと、声の小さい人、いわゆるサイレント
マジョリティーを巻き込めなかったことです。」、「声を発しない人たちが大
半でした。そしてその人たちの疑問に対して十分な説明ができませんでし
た。」と勢いよく話されました。「この地域には、ずいぶん前から原子力施設
があるので多くの人たちは原子力を特別視しなくなっており、説明会にも声の
大きい人しか集まりませんでした。」、「また、多くの人たちの質問は、『こ
の地域が地質的に適地なのか』『安全なのか』『経済的な恩恵はあるのか』な
ど具体的な内容でしたが、サイト選定プロセスの第1〜第3段階までは、地質的
な調査をしていないので答えることができませんでした。」と残念そうでした。
 「政府は今回の教訓を踏まえ、サイト選定プロセスを見直すと思いますが、
その時はどうしますか」と伺いましたが、「その時もまた、きっと手を挙げる
と思いますが、ぜひ、サイト選定プロセスは日本のように初めから文献調査に
入ってほしい。そして、今度は、一般の人たちが知りたいことにしっかり答え
たいと思っています。」とのことでした。
 また、若者に関心を持ってもらうために学校を訪問した時のことを語って下
さいましたが、若者たちは話かけると意外に興味をもってくれるとのことでし
た。確かに処分施設の建設、運用開始には30年以上もの時間がかかり、今の高
校生も40代後半になってしまいます。私も昨年、女子大学で高レベル放射性廃
棄物の処分についてお話しさせていただきましたが、「今まで、このようなこ
とを知らなかった。今後自分たちが中核となる社会の問題として、もっと知り、
考えたい。」と大変関心を持っていただきました。
 Elaineさんから更に、「若者に語りかけるときには、彼らの意見を聞いて、
ありがとうというジェスチャーだけでは信頼されません。彼らの意見を持ち
帰ってフォローアップしなければなりません。信頼は醸成するのに時間がかか
るし、また、常にメンテナスが必要です。」、「信頼醸成のプロセスで重要な
ことは、嘘をつかないこと、作り話をしないこと、正直に言うことです。人々
とコミュニケーションをとることは多くの時間を要しますが、それが一番の近
道です」と素晴らしいアドバイスをいただきました。若者に限らず、あらゆる
年代の国民の皆様の理解を得るために大変重要な言葉として、重く受け止めま
した。
 日本もイギリスも高レベル放射性廃棄物についての国民の皆様の理解を得る
ために、様々な仕組みや工夫を重ねていますが、最も基本的なことは、信頼で
きる情報を基に、しっかり双方向コミュニケーションをとることだと確信いた
しました。

●次号は近藤委員長からのひとことです!

━・・・━━ 会議情報 ━━・・・━━・・・━━・・・━━・・・━━・
●原子力委員会の会議を傍聴にいらっしゃいませんか。会議は原則として霞ヶ
関にある合同庁舎4号館で開催しており、どなたでも傍聴できます。開催案内
や配布資料は、すべて原子力委員会ウェブサイトでご覧いただけます。

●4月3日(水)の会議の概要は以下のとおりでした。詳しくはウェブサイトに掲
載される議事録をご覧下さい。

【議題1】原子力産業セミナー2014の結果について(一般社団法人日本原子力
産業協会 政策推進部長 津留久範氏)
<主なやりとり等>
 一般社団法人日本原子力産業協会より、平成25年2月2日、2月9日に東京、
大阪でそれぞれ開催された原子力産業セミナー2014の結果について説明があり
ました。本セミナーは、2014年卒の大学生・大学院生を主な対象に、原子力産
業への理解向上ならびに、原子力関連企業・機関と学生の採用・就職活動支援
を目的とした合同企業説明会として開催され、今年は東京、大阪合わせて388
名の学生の来場がありました。
 各委員からは、就職活動に限らず学生が多く集まりそうな産業博覧会のよう
なところに原子力のブースを出すことも効果があるのではないか、原子力分野
における人材の需給見通しを総合的な観点から分析・提言してほしい、等の意
見がありました。

【議題2】国際関係に関する有識者との意見交換(株式会社東芝代表執行役社
長 佐々木則夫氏、一般財団法人日本総合研究所 理事長 寺島実郎氏)
<主なやりとり等>
 佐々木氏より、戦略的輸出資源として原子力技術を海外展開していく計画や、
その場合には日本の安全基準を国際標準とした上で実施すること等について、
寺島氏より、若い技術者を確保して原子力技術基盤を維持することの重要性や、
高い原子力技術を持った日本が原子力の平和利用分野で世界に貢献することの
意義等についての説明がありました。
 各委員からは、自由化市場における原子力発電の競争力についてどう考えて
いるか、今後のエネルギーのベスト・ミックスについて個人的見解としてどう
考えているか、原子力規制委員会の新安全基準の審査には時間がかかることが
予想されるが、そのような不確実な日本の状況は国際社会や日米関係に影響を
与えないか、等の質問がありました。

【議題3】福島オンサイトの取組について(経済産業省、東京電力株式会社原
子力・立地本部 福島第一対策担当部長 山下和彦氏)
<主なやりとり等>
 東京電力株式会社より、中長期ロードマップに従って進められてきた福島オ
ンサイトでの取組の現状と今後の課題について、また、経済産業省より、2月
に設置された「東京電力福島第一原子力発電所廃炉対策推進会議」の概要及び
今後の研究開発に関する取組の強化についての説明がありました。
 各委員からは、国内外の叡智の結集や地元への説明における透明性確保のた
め、第三者機関の設置のような専門家レビューの強化をお願いしたい、作業者
の医療対策においては心理的なケアも重要ではないか、高汚染地域の除染モデ
ル事業を福島オンサイトで実施することを検討していただきたい、等の意見が
ありました。

【議題4】秋庭原子力委員会委員の海外出張報告について
<主なやりとり等>
 秋庭委員は、3月17日から24日にかけてフィンランド及び英国へ出張し、我
が国の高レベル放射性廃棄物の最終処分に関する国民の信頼醸成への取組を推
進するため、フィンランドのテオリスーデン・ヴォイマ(TVO)社や雇用経済省
(TEM)、放射線・原子力安全センター(STUK)等と、英国の原子力廃止措置機関
(NDA)やコープランド市議会議長、原子力規制局(ONR)等との意見交換を行いま
した。

【議題5】鈴木原子力委員会委員長代理の海外出張について
<主なやりとり等>
 鈴木委員長代理は、4月7日から13日にかけて米国へ出張し、「2013
Carnegie International Nuclear Policy Conference」に出席して原子力エネ
ルギーに関するセッションで発表を行うほか、米国の政府関係者、産業界、有
識者等の原子力関係者と原子力政策や日米協力の課題等について意見交換を行
う予定です。

※資料等は以下のURLでご覧いただけます。
 http://www.aec.go.jp/jicst/NC/iinkai/teirei/index.htm

●次回は4月16日(火)に会議を開催する予定です。詳しくは、以下の開催案内
をご覧下さい。
 http://www.aec.go.jp/jicst/NC/topic/kaisai.htm

+-+-+-+-+-+-+ 事務局だより +-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+

彗星到来

 3月半ばの夕暮れ、西の空に、見慣れない星を見た方はおられたでしょうか。
 3月10日、パンターズ彗星が太陽から4500万kmの距離まで接近しました。
私も、日が沈んだ後、西の空に目を凝らしたのですが、春の靄にかすんで、私
の目にはとらえることができませんでした。
 残念ながら、今回の彗星はあまり活動が活発にならず、当初の予想ほどには
明るくならなかったのですが、今年は、もう一つ大きな彗星を見ることができ
そうです。年末にやってくるアイソン彗星は、太陽からわずか120万km、太陽
の直径よりも近い距離をかすめることから、満月よりも明るくなるのではない
かと期待されています。
 世紀の大彗星となるかもしれないと言われるこの彗星の到来を大いに期待し
て待ちたいと思います。冬になったら、空を見上げてみてください。もしかし
たら、冬空に長く尾を引いた彗星の姿を見ることができるかもしれません。
(氏原)

●次号配信は、平成25年4月26日(金)午後の予定です。

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発行者:内閣府原子力政策担当室(原子力委員会事務局)
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